この台詞を発した人物は、クワトロ・バジーナです。声を担当しているのは声優の池田秀一。『機動戦士Ζガンダム』のテレビシリーズ最終回、第50話「宇宙を駆ける」に登場します。
劇中での表記には、次のような違いがあります。
「まだだ!まだ、終わらんよ!」 — クワトロ・バジーナ/第50話「宇宙を駆ける」
検索では「まだだ、まだ終わらんよ」という形が広く使われていますが、感情のこもった叫びとして記憶されているのは、繰り返す「まだだ!」の部分も含めた台詞です。
ここで注意したいのは、初代『機動戦士ガンダム』のシャアが発した台詞として紹介するのは正確ではないという点です。発言したのはΖガンダム時代のクワトロであり、シャアとしての過去を持つ同一人物が、別の名前で活動していた時期の言葉です。
また、この場面は単なる強気な決め台詞ではありません。百式が追い詰められ、勝敗がほぼ決したように見える状況で、それでも戦いを終わらせないという意思を示したものです。
【第50話「宇宙を駆ける」のあらすじ】百式とハマーン、シロッコの最終決戦

「まだだ、まだ終わらんよ」の意味を理解するには、第50話の戦況を押さえる必要があります。
物語の舞台は、グリプス戦役の最終局面。エゥーゴ、ティターンズ、アクシズという三勢力の対立が激化し、巨大なコロニーレーザーをめぐって最後の攻防が繰り広げられます。
エゥーゴのブライト・ノアは、グリプス2のコロニーレーザーを利用してティターンズ艦隊に打撃を与えようとします。しかし、その作戦を阻止するためにシロッコがジ・Oでグリプス2内部へ侵入。クワトロも百式に搭乗し、シロッコを追撃します。
そこへハマーン・カーンがキュベレイで参戦。クワトロはシロッコとハマーンという二人の強敵を相手にすることになり、戦況は一気に厳しくなります。
名台詞が生まれた瞬間ハマーンとシロッコの攻撃によって、百式は大きな損傷を受けます。かつて赤い彗星と呼ばれたシャアであっても、機体性能と相手の実力を考えれば、簡単に切り抜けられる状況ではありません。
ハマーンはクワトロに対して、かつての関係を思わせるように自分の側へ戻る意思がないかと問いかけます。しかし、クワトロはそれを拒否。さらにシロッコからニュータイプとしての資質を否定する言葉を浴びせられます。
そこで返した言葉が「まだだ、まだ終わらんよ」です。
この場面の要点は、クワトロが勝利を確信して発言したわけではないこと。むしろ、圧倒的に不利な状況でありながら、自分の敗北を相手に決めさせないという反発が込められています。
その後、物語はグリプス2内部の対話と戦闘へ進み、カミーユ・ビダンもこの戦いに加わります。ブライトによるコロニーレーザーの発射、カミーユとシロッコの決着へとつながる、シリーズ屈指の重要なエピソードです。
【登場人物・機体の関係一覧】百式、キュベレイ、ジ・Oは何を意味する?
第50話の戦闘を理解するうえで欠かせないのが、三勢力の代表者と搭乗機の関係です。それぞれの機体には、パイロットの立場や戦い方が反映されています。
この対立構造で特に注目したいのが、クワトロとハマーンの関係です。
ハマーンは単純に敵を倒そうとしているだけではありません。かつてのシャアに対して複雑な感情を抱き、自分の理想を実現するために協力を求めています。一方のクワトロは、ザビ家の再興を掲げるハマーンの政治的な考え方に賛同できません。
シロッコもまた、単なる軍事的な敵ではありません。自分こそが新しい時代を動かす存在だという強い自負を持ち、既存の社会や人間を見下す姿勢を示します。
つまり、三者の戦いはモビルスーツの性能を競うだけのものではなく、それぞれが異なる世界観と権力への考え方をぶつけ合う政治的な対決でもあるのです。
【シャア・アズナブルの正体】なぜクワトロ・バジーナと名乗っていたのか?
「まだだ、まだ終わらんよ」を語るうえで避けて通れないのが、クワトロ・バジーナの正体です。
答えは、シャア・アズナブル。初代『機動戦士ガンダム』に登場した赤い彗星と、Ζガンダムのクワトロは同一人物です。
サンライズの公式作品紹介でも、かつての赤い彗星であるシャア・アズナブルがクワトロ・バジーナと名乗り、エゥーゴに参加していることが説明されています。また、バンダイチャンネルの作品情報でも、クワトロ・バジーナとシャア・アズナブルが同一人物として紹介されています。
クワトロ・バジーナは偽名なのか?クワトロ・バジーナは、シャアがΖガンダムの時代に使用していた名前です。
彼は一年戦争後、かつてのシャア・アズナブルという立場から距離を置き、エゥーゴの軍人として活動します。サングラスを着用し、過去の正体を前面に出さない形で組織に参加していました。
しかし、第37話「ダカールの日」で状況が変わります。
クワトロは地球連邦議会で演説し、自らの過去と素性を公にします。このときの代表的な台詞が次の言葉です。
私はかつて、シャア・アズナブルという名で呼ばれたこともある男だ。
これは単に偽名を明かしたというだけではありません。シャアとしての過去を引き受け、政治的な立場を明確にする重要な転換点でした。
シャアの本当の名前はキャスバル・レム・ダイクンさらに人物の背景を掘り下げると、シャア・アズナブルという名前自体も本来の出生名ではありません。
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の公式キャラクター紹介では、シャアの正体はジオン・ズム・ダイクンの息子であるキャスバルとして説明されています。
つまり、人物の関係を整理すると次のようになります。
- キャスバル・レム・ダイクン:出生時の名前。
- シャア・アズナブル:一年戦争などで知られる名前。
- クワトロ・バジーナ:Ζガンダム時代に使用した名前。
この三つの名前を理解すると、クワトロの言動にある過去への葛藤や、ハマーンとの関係も理解しやすくなります。
【まだだ、まだ終わらんよの意味と使い方】ネットスラングとしても人気
この台詞の意味を簡単に表現すると、「まだ終わっていない」「ここで諦めるわけにはいかない」ということです。
ただし、普通に「まだ終わらない」と伝える言葉とは少しニュアンスが違います。
「まだだ」と「まだ終わらんよ」に込められた意味最初の「まだだ」は、目の前にある敗北や限界を認めない意思表示です。
続く「まだ終わらんよ」は、相手が勝利を確信している状況に対する反論でもあります。自分の可能性を完全に否定されても、まだ戦う余地があると主張しているのです。
この二段構成が、台詞の印象を強くしています。
加えて、クワトロはかつてのシャアという圧倒的な実績を持つ人物です。その人物が、百式を損傷させられ、二人の強敵に追い込まれてなお発する言葉だからこそ、説得力があります。
日常生活での使い方と例文現在では、アニメの名台詞としてだけでなく、長引く作業や苦しい状況を乗り切るためのユーモラスな表現としても使えます。
代表的な使用場面は次のとおりです。
1. 仕事がまだ終わらないとき
今日の仕事はまだ終わらない……。 まだだ、まだ終わらんよ!
残業や締め切り前の作業が続くときに、自分を奮い立たせる表現です。
2. ゲームで負けそうなとき
残りHPはわずか。でも、まだだ、まだ終わらんよ!
ゲームで追い詰められた状況から逆転を狙うときに使えます。
3. 長期間の趣味や制作活動
ガンプラの組み立ては終わった。だが、塗装と仕上げが残っている。 まだだ、まだ終わらんよ!
作業の終わりが見えないときに、ガンダムファンらしい冗談として使える表現です。
ネットスラングとしての意味ネット上では、何かが終わりそうで終わらない状況や、諦めの悪さを表現するときに使われます。
特に、次のようなニュアンスがあります。
- 前向きな使い方: 失敗しても挑戦を続ける。
- 自虐的な使い方: 終わらない仕事や課題に苦笑する。
- ネタとしての使い方: 終了したと思ったイベントや作業が再開する。
- 応援としての使い方: 苦境にある人を励ます。
マグミクスでも、仕事や趣味など、窮地に陥った場面で使えるガンダムの名台詞として紹介されています。
ただし、深刻な悩みを抱えている人や、正式なビジネス文書に対して使うには不向きです。あくまで、冗談や作品の文脈を共有できる相手との会話に適した表現です。
「まだだ、まだ終わらんよ」の英語訳英語に訳す場合、伝えたいニュアンスによっていくつかの表現が考えられます。
| 英語表現 | 日本語のニュアンス |
|---|---|
| Not yet! It's not over yet! | まだだ!まだ終わらんよ! |
| It's not over yet! | まだ終わっていない! |
| I'm not done yet! | 私はまだ終わっていない! |
| This isn't over! | これで終わりではない! |
最も使いやすいのは「It's not over yet!」です。
状況そのものが終わっていないことを伝えるなら、この表現が自然です。一方、自分自身の挑戦や活動をまだ終わらせないという意思を強調するなら「I'm not done yet!」が適しています。
なお、ここで紹介した英語は意味を伝えるための自然な翻訳例であり、公式英語字幕の逐語的な引用ではありません。
【クワトロ・バジーナのセリフ一覧と人気ランキング】ほかにもある名言
クワトロ・バジーナは『機動戦士Ζガンダム』の中で、数多くの印象的な台詞を残しています。
特に、シャアとしての過去、若い世代への期待、政治的な信念が表れる言葉は、現在もファンの間で語られています。
知っておきたいクワトロの代表的な名言「私はかつて、シャア・アズナブルという名で呼ばれたこともある男だ」
第37話「ダカールの日」の演説で登場する言葉です。クワトロが自分の過去を公表し、シャアとしての立場を明らかにする重要な場面です。
「新しい時代を作るのは、老人ではない!」
第50話「宇宙を駆ける」に登場する台詞です。自らの世代が世界を支配し続けるのではなく、カミーユたち若い世代に未来を託そうとする姿勢が表れています。
「そんな決定権がお前にあるのか!」
同じく第50話で、ハマーンから戦いを終わらせるか続けるかを迫られた際の返答です。相手に自分の運命を決めさせないという、クワトロの反骨精神が伝わる一言です。
これらの言葉に共通しているのは、他人の判断に自分の生き方を委ねないという姿勢です。
ガンダム名言人気ランキングでも上位「まだだ、まだ終わらんよ」がどれほど支持されているのかを知る参考になるのが、ITmedia系のエンタメ情報サイト「ねとらぼリサーチ」のアンケートです。
同サイトでは、クワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)の好きな名言を選ぶ投票が複数回実施されています。
| 調査 | 投票期間 | 投票数 | 1位 |
|---|---|---|---|
| 2021年調査 | 9月16日~9月22日 | 2,297票 | まだだ、まだ終わらんよ! |
| 2022年調査 | 7月24日~7月31日 | 1,101票 | まだだ、まだ終わらんよ! |
両調査とも、この台詞がクワトロの好きな名言ランキングで1位になっています。
ここで押さえておきたいのは、これらがガンダムシリーズ全キャラクターを対象とした公式ランキングではなく、クワトロの名言を対象としたユーザー投票だということです。
それでも、異なる時期の調査で同じ台詞が1位になったことは、この言葉がファンに強く支持されていることを示す材料になります。
人気の理由は、台詞の短さと場面の強烈さにあります。長い説明を必要とせず、窮地に立たされた人物が最後まで抵抗する姿を一言で表現できるため、作品を離れても使いやすいのです。
【劇場版Ζガンダム『星の鼓動は愛』との違い】テレビ版と何が変わった?
「まだだ、まだ終わらんよ」を調べていると、劇場版『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation 星の鼓動は愛』も関連情報として登場します。
この作品は、2006年3月4日に公開された劇場版三部作の最終章です。原作・脚本・総監督は富野由悠季、制作はサンライズ、配給は松竹です。
劇場版はテレビシリーズの単純な総集編ではない劇場版『A New Translation』は、テレビシリーズの映像を再構成し、新規カットなどを加えて制作された作品です。
そのため、テレビシリーズと劇場版は同じ物語を扱いながらも、演出や展開、結末に違いがあります。
特に大きな違いが最終的なカミーユの運命です。
| 比較項目 | テレビシリーズ | 劇場版 |
|---|---|---|
| 最終章 | 第50話「宇宙を駆ける」 | 第3部「星の鼓動は愛」 |
| 公開・放送時期 | 1985~1986年 | 2006年3月4日公開 |
| 映像構成 | テレビシリーズ全50話 | 既存映像の再編集と新規カット |
| 結末の方向性 | カミーユを襲う悲劇 | 明日への希望を描く新たな結末 |
松竹の作品データベースでも、テレビ版がカミーユの悲劇で終了するのに対し、劇場版では明日への希望を描いた新しいエンディングが注目点として紹介されています。
「まだだ、まだ終わらんよ」を調べるなら、どちらを見ればいい?台詞の元ネタを正確に確認したい場合は、まずテレビシリーズ第50話を見るのがおすすめです。
こちらが、クワトロの名言として広く知られている場面の基本的な出典だからです。
一方、劇場版はテレビ版とは異なる編集や結末を楽しむ作品です。シャア、ハマーン、シロッコの三つ巴の対立や、カミーユが迎える運命を別の視点から見直したい人には、第三部まで鑑賞する価値があります。
両方を比較すると、同じ人物や対立構造を描きながら、物語の着地点を変えることで作品全体の印象が大きく変わることも分かります。
【「まだだ、まだ終わらんよ」に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:まだだ、まだ終わらんよは誰の台詞ですか?
A1:『機動戦士Ζガンダム』のクワトロ・バジーナの台詞です。彼の正体はシャア・アズナブルで、声優は池田秀一が担当しています。
Q2:まだだ、まだ終わらんよは何話に登場しますか?
A2:テレビシリーズ最終回の第50話「宇宙を駆ける」です。百式に乗るクワトロが、ハマーン・カーンのキュベレイやシロッコのジ・Oと対峙する場面で登場します。
Q3:まだだ、まだ終わらんよの英語訳は何ですか?
A3:自然な英語訳は「It's not over yet!」です。自分自身がまだ諦めていないことを強調するなら「I'm not done yet!」も適しています。
Q4:まだだ、まだ終わらんよは日常会話でも使えますか?
A4:使えます。仕事や勉強、ゲームなどで、まだ諦めないという気持ちをユーモラスに表現できます。ガンダムを知っている相手なら、作品の名台詞としても伝わりやすい表現です。
「まだだ、まだ終わらんよ」は、『機動戦士Ζガンダム』第50話「宇宙を駆ける」で、クワトロ・バジーナが発した名台詞です。その正体はシャア・アズナブルであり、百式に乗ってハマーンとシロッコという二人の強敵に立ち向かう場面で登場します。
この言葉が長く愛されている理由は、単純な勝利宣言ではないところにあります。すでに敗北が見えているような状況でも、相手に自分の終わりを決めさせない。そこにクワトロという人物の意地と、シャアが抱える複雑な人物像が凝縮されています。
また、2021年と2022年のねとらぼのユーザー投票で、いずれもクワトロの名言ランキング1位を獲得したことからも、ファンにとって印象深い言葉であることがうかがえます。
2026年にこの言葉を日常で使うなら、仕事や趣味で苦境に立たされたとき、あるいはまだ挑戦を続けたいときがぴったりです。
ただし、この台詞の本当の魅力は、単に「諦めない」という精神論にとどまりません。勝てる保証がなくても、自分の意思で次の一手を選ぶ。その姿勢こそが、クワトロの「まだだ、まだ終わらんよ」に込められた核心です。
ガンダムの名言として楽しむだけでなく、自分自身を奮い立たせる言葉として覚えておきたい一言です。