突然、スマートフォンから鳴り響く大きな警報音。普段の着信音や通知音とは明らかに違う音に、驚いた経験がある人も多いのと考えられます。緊急速報の音は、地震や津波、ミサイル発射情報、災害・避難情報など、命に関わる情報をいち早く知らせるために設計されています。しかし、すべての緊急速報が同じ音というわけではありません。緊急地震速報のチャイム音、携帯電話の専用ブザー音、Jアラートの国民保護サイレン、津波警報の消防サイレンには、それぞれ異なる役割があります。
2026年11月現在、緊急速報は気象庁、総務省消防庁、国や地方公共団体、携帯電話会社など複数の機関が連携して伝達しています。iPhoneとAndroidでは受信設定や音量の調整方法も異なり、マナーモードにしていても警報音が鳴る場合があります。この記事では、緊急速報の音の種類と違い、配信の仕組み、警報が鳴った直後に取るべき行動、スマートフォンの設定方法まで、公式情報をもとに整理します。
【基本知識】緊急速報の音は何種類ある?地震・津波・災害警報の違い

緊急速報の音を理解するうえで最初に押さえたいのは、警報音には複数の発信元と用途があるという点です。
テレビから流れるチャイム、スマートフォンから鳴るブザー、屋外スピーカーから流れるサイレンは、いずれも緊急情報を知らせるものですが、音の設計や伝達経路は同じではありません。
緊急地震速報のチャイム音はNHKが開発テレビやラジオで緊急地震速報が発表される際に使用される代表的な音が、NHKの緊急地震速報チャイムです。
このチャイム音は、突然の地震情報を視聴者が即座に認識できるように開発されたものです。気象庁は、テレビ、ラジオ、防災行政無線などで使用する緊急地震速報の報知音として、NHKのチャイム音を強く推奨しています。
特徴は、普段の番組やニュースで使われる効果音とは区別しやすいことです。聞いた瞬間に緊急地震速報だと判断し、画面の情報を読み込む前に身を守る行動を始められるよう設計されています。
スマートフォンでは専用のブザー音が鳴る携帯電話やスマートフォンで緊急地震速報を受信すると、テレビのチャイムとは異なる専用のブザー音が鳴ります。
気象庁の説明によると、携帯電話向けのブザー音はNTTドコモが開発したもので、携帯電話会社の緊急地震速報で使用される専用の報知音として案内されています。
また、専用受信端末では、特定非営利活動法人REICが開発したサイン音も使用されています。
つまり、緊急地震速報の音には、主に次の3つの系統があります。
- チャイム音:NHKが開発。テレビ、ラジオ、防災行政無線などで使用。
- ブザー音:NTTドコモが開発。携帯電話・スマートフォン向けの専用報知音。
- サイン音:REICが開発。緊急地震速報の受信端末などで使用。
警報音が大きく、不快に感じることがあるのは、通常の通知音と明確に区別し、周囲の騒音がある環境でも気付いてもらう必要があるためです。
特に緊急地震速報は、発表から強い揺れが到達するまで数秒から数十秒しかない場合があります。スマートフォンの画面を確認してから行動するのでは間に合わない可能性があるため、音を聞いた段階で身を守ることが基本になります。
【音の比較】緊急地震速報・Jアラート・津波警報はどう聞き分ける?
緊急速報の音を聞き分ける際に、特に知っておきたいのがJアラートの警報音です。
Jアラートでは、緊急地震速報だけでなく、大津波警報、津波警報、国民保護情報など、異なる緊急事態に応じて音や音声メッセージを使い分けています。
Jアラートの国民保護サイレンは14秒間鳴る国民保護サイレンは、弾道ミサイル情報や武力攻撃など、国民保護に関する重大な警報を知らせるための音です。
内閣官房の国民保護ポータルサイトでは、国民保護に係る警報のサイレン音が公開されています。消防庁のJアラート放送例では、ミサイル発射情報の際に国民保護サイレンを14秒間吹鳴し、その後、ミサイル発射と避難を呼びかける音声を流す構成が示されています。
このサイレンが聞こえた場合は、通常の地震への備えとは異なり、建物内や地下への避難を優先します。
津波警報と大津波警報は消防サイレンを使用津波警報と大津波警報では、消防庁が示すJアラートの放送例に、それぞれ異なるサイレンパターンが記載されています。
大津波警報では、3秒間吹鳴して2秒間休止するパターンを3回繰り返します。一方、津波警報では5秒間吹鳴して6秒間休止するパターンを2回繰り返します。
どちらも沿岸部にいる人へ迅速な避難を促すための警報です。サイレンの違いを覚えることは役立ちますが、実際の災害時には音だけで判断せず、放送内容や携帯電話に表示される情報を確認してください。
緊急速報の音の種類と違いを一覧で比較消防庁のJアラート放送例と気象庁の報知音に関する説明を整理すると、次のようになります。
| 緊急情報の種類 | 代表的な警報音 | 音の特徴・目的 | 基本となる行動 |
|---|---|---|---|
| 緊急地震速報 | NHKチャイム音・専用ブザー音 | 地震の強い揺れが来る前に注意を促す | 頭を守り、安全な場所を確保する |
| 大津波警報 | 消防サイレン | 3秒吹鳴・2秒休止を3回 | 直ちに高台や避難ビルへ移動する |
| 津波警報 | 消防サイレン | 5秒吹鳴・6秒休止を2回 | 海岸や河口から離れ、高い場所へ避難する |
| 国民保護情報 | 国民保護サイレン | 14秒間吹鳴 | 近くの建物内または地下へ避難する |
| 大雨特別警報 | Jアラートの放送例では専用サイレンなし | 音声メッセージで発表を伝える | 周囲の状況を確認して避難行動を取る |
| 噴火警報・噴火速報 | Jアラートの放送例では専用サイレンなし | 音声メッセージで情報を伝える | 火山からの距離や警戒区域に応じて避難する |
※サイレンの吹鳴時間や音声内容は、消防庁が公開しているJアラートの放送例に基づいています。自治体によって放送内容が異なる場合があります。また、この表は防災行政無線などの放送例であり、スマートフォンの通知音がすべて同じパターンで鳴るという意味ではありません。
音だけで災害の種類を断定してはいけない理由ここで注意したいのが、スマートフォンの緊急速報音と、屋外スピーカーのサイレンは区別して考える必要があることです。
例えば、テレビで流れる緊急地震速報のチャイムと、携帯電話のブザー音は異なります。また、自治体の防災行政無線では、地域独自の放送構成や音声案内が加わることがあります。
加えて、携帯電話の警報音だけでは、緊急地震速報なのか、津波警報なのか、避難情報なのかを確実に判断できない場合があります。
最も確実な聞き分け方は、警報音をきっかけに、画面や音声メッセージで情報の種類と対象地域を確認することです。ただし、地震や津波の危険が迫っているときは、確認のために避難を遅らせてはいけません。
【配信の仕組み】Jアラート・エリアメール・緊急速報メールは何が違う?
緊急速報の音が鳴る仕組みを理解するには、情報を発表する機関と、それを住民へ届けるシステムを分けて考える必要があります。
よく混同されるのが、Jアラート、エリアメール、緊急速報メールの3つです。これらは同じものではなく、それぞれ役割が異なります。
Jアラートは国から住民へ緊急情報を伝えるシステムJアラートの正式名称は「全国瞬時警報システム」です。
総務省消防庁によると、Jアラートは弾道ミサイル情報、緊急地震速報、大津波警報など、対処に時間的な余裕がない緊急情報を、国から住民へ瞬時に伝えるための仕組みです。
情報は携帯電話の緊急速報メールだけでなく、市町村の防災行政無線などを通じても伝達されます。特に緊急性の高い情報については、自治体の防災行政無線を自動起動させて放送する仕組みが整備されています。
つまり、Jアラートそのものがスマートフォンの通知音を指しているわけではありません。情報を届けるための全国的なシステムです。
エリアメールはNTTドコモのサービス名称エリアメールは、NTTドコモが提供する緊急速報サービスの名称です。
気象庁が発表する緊急地震速報や津波警報、国や地方公共団体が発表する災害・避難情報などを、対象エリアにいる対応端末へ一斉に配信します。
受信すると、スマートフォンの画面にメッセージが表示され、専用の着信音で緊急情報を知らせます。
緊急速報メールは携帯電話各社の一斉配信サービス緊急速報メールは、携帯電話会社が提供するエリア単位の一斉配信サービスを指す一般的な呼び方です。
NTTドコモでは「エリアメール」、auやソフトバンクなどでは「緊急速報メール」という名称が使われています。
通常のSMSやメールのように、宛先を指定して1人ずつ送信する仕組みとは異なります。一定の地域に存在する対応端末へ同時に情報を届けるため、回線が混雑している状況でも配信できる仕組みとして運用されています。
気象庁によると、緊急地震速報や大津波警報、津波警報は携帯電話事業者を介して配信されています。一方、災害・避難情報には国や地方公共団体が発表する情報も含まれます。
なぜ自分の地域ではない緊急速報が届くことがある?緊急速報メールは、一定のエリアに存在する携帯電話へ一斉に配信されます。そのため、配信対象地域の近くにいる人にも通知が届くことがあります。
気象庁は、基地局などの関係で隣接地域の情報を受信する場合があると説明しています。
例えば、県境付近にいる人が隣の自治体の避難情報を受け取ることもあります。通知が届いたからといって、必ずしも自分の住所が発令対象区域に含まれているとは限りません。
ただし、対象地域外と思われる情報でも、周辺の危険がないとは限りません。メッセージに記載された対象地域、避難指示、気象庁や自治体の発表を確認してください。
【命を守る行動】緊急速報の音が鳴った直後にすべきこと
緊急速報の音を聞いたとき、最も避けたいのは、スマートフォンの画面を長時間確認したり、音の正体を調べたりして、避難や安全確保が遅れることです。
気象庁や内閣官房は、情報の種類に応じた具体的な行動を案内しています。ここでは、代表的な4つのケースを整理します。
緊急地震速報が鳴った場合緊急地震速報は、強い揺れが到達する前に、身を守る時間を確保するための情報です。
気象庁の説明では、情報を見聞きしてから強い揺れが来るまでの時間は、数秒から数十秒程度しかない場合があります。
室内にいる場合
- 丈夫な机やテーブルの下に入り、頭を保護する。
- 窓ガラスや家具、照明器具などから離れる。
- 慌てて屋外へ飛び出さない。
- 大勢の人がいる施設では、施設係員の指示に従う。
屋外にいる場合
- ブロック塀や建物の壁から離れる。
- 看板や窓ガラスなどの落下物に注意する。
- 丈夫な建物の近くにいる場合は、状況に応じて建物内へ避難する。
自動車を運転している場合
- 急ブレーキを避け、緩やかに減速する。
- ハザードランプを点灯して周囲に注意を促す。
- 大きな揺れを感じたら、道路の左側に停止する。
エレベーターに乗っている場合は、最寄りの階で停止させて、すぐに降りてください。
また、緊急地震速報を聞いた後に揺れが来なくても、すぐに警戒を解いてはいけません。気象庁は、揺れが来ない場合でも、情報を見聞きしてから1分程度は身を守るなど警戒するよう案内しています。
津波警報・大津波警報が鳴った場合津波警報や大津波警報が発表された場合、沿岸部や川の河口付近にいる人は、直ちに海岸から離れて高台や津波避難ビルなどの安全な場所へ避難してください。
津波は最初の波が最大とは限らず、後から到達する波の方が高くなることもあります。津波警報が解除されるまでは、安全な場所から戻らないことが原則です。
特に注意したいのが、警報が届く前に津波が到達する可能性です。海岸付近で強い揺れを感じた場合や、長くゆっくりした揺れを感じた場合は、警報音やスマートフォンの通知を待たずに避難を開始してください。
Jアラートで国民保護情報が流れた場合国民保護サイレンが鳴り、ミサイル発射情報などが伝えられた場合は、地震や津波とは異なる避難行動が必要です。
内閣官房の国民保護ポータルサイトでは、弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合、次の行動を呼びかけています。
- 屋外にいる場合:近くの建物、できれば頑丈な建物の中か地下施設へ避難する。
- 近くに建物がない場合:物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る。
- 屋内にいる場合:できるだけ窓から離れ、窓のない部屋へ移動する。
- 車に乗っている場合:安全に停車できる場所で車を止め、近くの建物や地下施設へ避難する。
続報で避難解除が発表されるまでは、行政からの情報に従ってください。
大雨・洪水などの災害・避難情報が届いた場合大雨特別警報や河川の氾濫に関する情報、自治体からの避難指示などが届いた場合は、警報の名称だけでなく、自分の住んでいる場所が危険区域に含まれているかを確認する必要があります。
河川の氾濫や土砂災害のおそれがある場合、状況によっては避難経路そのものが危険になることもあります。自治体の避難情報やハザードマップを確認し、安全な場所への移動を優先してください。
避難指示が発令されている場合は、避難を先延ばしにせず、周囲の状況に応じて適切な行動を取ることが大切です。
【設定方法】iPhone・Androidで緊急速報の音量と受信設定を確認する
緊急速報を確実に受け取るためには、スマートフォンの設定を事前に確認しておく必要があります。
特に機種変更後やOSアップデート後は、設定画面の構成が変わる場合があります。2026年現在の公式案内を参考に、iPhoneとAndroidの基本的な確認方法を紹介します。
iPhoneで緊急速報を受信する設定方法Appleの日本向けサポートでは、iPhoneの緊急速報は次の手順で設定できます。
- iPhoneの「設定」を開く。
- 「通知」をタップする。
- 画面の一番下までスクロールする。
- 「緊急速報」を選択する。
- 緊急速報の受信設定がオンになっていることを確認する。
対応するiOSや端末では、緊急速報の種類ごとに設定項目が表示される場合があります。また、Appleの案内では、消音モード中でも緊急速報の音を鳴らすための「常に警報音を鳴らす」という設定が表示される場合があります。
この項目が利用できる場合は、警報音を確実に聞くため、オンにしておくことをおすすめします。
なお、緊急速報を受信するには、対応する通信事業者のSIMカードまたはeSIMを利用している必要があります。Apple Watchについても、iPhoneとの接続状態や通信契約などによって受信条件が異なります。
Androidで緊急速報メールを受信する設定方法Androidは、メーカーや機種、OSのバージョンによって設定画面の名称が異なります。
Google Pixelなどでは、一般的に次の手順で確認できます。
- スマートフォンの「設定」を開く。
- 「通知」をタップする。
- 「緊急速報メール」を選択する。
- 緊急速報メールの受信が許可されているか確認する。
- 必要に応じて音やバイブレーションの設定を確認する。
機種によっては「安全性と緊急情報」「緊急情報と緊急通報」「災害用キット」などの項目から設定する場合もあります。
設定画面で見つからない場合は、設定アプリの検索欄に「緊急速報メール」と入力すると探しやすくなります。
GoogleのAndroid向け案内では、緊急速報の種類、音、バイブレーション、リマインダーなどを管理できる機種が紹介されています。Google Pixelでは、緊急速報メールの設定画面から通知の種類や振動、再通知の設定を確認できます。
マナーモードや消音モードでも警報音は鳴る?緊急速報の音について、多くの人が疑問に感じるのが、スマートフォンをマナーモードにしているときの動作です。
実際には、端末やOS、通信事業者、警報の種類によって動作が異なります。
例えば、NTTドコモの案内では、iPhoneの緊急地震速報は最大音量で鳴動するとされています。Androidについては、購入時の設定ではマナーモード中でも鳴る設定になっているものの、対応機種では鳴動設定を変更できる場合があります。
auもAndroid端末について、購入時はマナーモード中でも警報音が鳴る設定であると案内しています。端末によっては「常に最大音量で通知音を鳴らす」という項目から設定を変更できます。
したがって、マナーモードにしていれば緊急速報の音も消える、という認識は正しくありません。通常の着信音やアプリの通知音とは別の仕組みで動作する場合があるためです。
【原因と対処法】緊急速報の音が鳴らない理由と消す方法の注意点
緊急速報が鳴らない場合、必ずしもスマートフォンが故障しているとは限りません。
受信条件や設定、通信環境など、いくつかの原因が考えられます。また、警報音が大きすぎる場合には音量を調整したくなることもありますが、受信そのものをオフにする操作には注意が必要です。
緊急速報の音が鳴らない主な原因代表的な原因は次のとおりです。
- 受信設定がオフ:端末の緊急速報や緊急速報メールの設定が無効になっている。
- 非対応機種:利用している端末が対象の緊急速報に対応していない。
- 通信環境が悪い:圏外や電波の弱い場所にいる、移動中で受信できないなどの状況。
- 端末の電源が切れている:電源が入っておらず、通知を受信できない。
- 通信事業者の条件が異なる:SIMやeSIM、契約、対応機種などの受信条件を満たしていない。
- 対象エリア外:配信対象地域に含まれていない。
気象庁も、緊急速報メールを受信するには対応機種と受信設定が必要であり、移動中や電波の悪い場所では受信できない場合があると説明しています。
また、緊急速報は受信が必ず保証されるものではありません。スマートフォンだけに頼らず、テレビ、ラジオ、防災行政無線など複数の情報手段を確保しておくことが大切です。
iPhoneで緊急速報の音を消したい場合iPhoneでは、「設定」から「通知」を開き、画面下部の「緊急速報」へ進むと受信に関する設定を確認できます。
対応するOSでは、「常に警報音を鳴らす」という項目が表示される場合があり、消音モード中の警報音の扱いを調整できます。
ただし、「緊急速報」の受信スイッチをオフにする操作は、単に音を小さくすることとは異なります。受信そのものを停止することになるため、地震速報や津波警報などを見逃す危険があります。
警報音が大きすぎると感じる場合は、まず端末の対応状況や通知音の設定を確認し、受信機能を残したまま調整できる方法があるかを調べてください。
Androidで緊急速報の音を調整する方法Androidでは、機種によって緊急速報メールの音量やバイブレーション、マナーモード中の鳴動設定などを変更できる場合があります。
GoogleのAndroid向け案内や各携帯電話会社のサポート情報を参考に、次の項目を確認してください。
- 緊急速報メールの受信設定
- 通知音の音量
- バイブレーションのオン・オフ
- 最大音量で鳴らす設定
- マナーモード中の鳴動設定
- 受信履歴や通知履歴
例えば、auの一部Android端末では、「常に最大音量で通知音を鳴らす」の設定を変更することで、端末側の受信音量を調整できます。
ただし、すべてのAndroid端末に共通する設定ではありません。設定を変更する前に、メーカーや通信事業者の取扱説明書を確認してください。
緊急速報の音を消す前に知っておきたい注意点緊急速報の音を完全に消すことは、日常生活の快適さと引き換えに、重大な情報を見逃すリスクを高めます。
特に就寝中、イヤホンを使用しているとき、屋外で周囲の音が大きいときなどは、スマートフォンの通知に気付かない可能性があります。
また、警報音を消しても画面に通知が表示されるとは限りません。端末や設定によっては、受信そのものを停止してしまうこともあります。
そのため、警報音が気になる場合でも、まずは通知の音量や振動など、受信機能を維持できる範囲で調整する方法を検討してください。
災害時に備えるという観点では、緊急速報の受信設定をオンにしておき、定期的に設定状態を確認することが基本です。
【2026年の防災対策】緊急速報の音を聞き分けるために日頃からできる備え
緊急速報の音は、実際に鳴ってから覚えるものではありません。普段から音の種類と、その音が鳴ったときの行動をセットで理解しておくことが大切です。
緊急地震速報のチャイムとブザーを事前に確認する気象庁は、緊急地震速報の報知音をあらかじめ確認しておくことを勧めています。
NHKのチャイム音、携帯電話会社のブザー音、専用受信端末のサイン音は、それぞれ公式の案内で確認できます。
音を聞いたときに、スマートフォンを取り出して調べるのではなく、すぐに安全確保へ移れる状態を作っておきましょう。
Jアラートのサイレン音と自治体の放送を確認する国民保護サイレンや津波警報のサイレンについては、内閣官房や消防庁の公式情報で確認できます。
また、防災行政無線の放送内容や試験放送の頻度は自治体によって異なります。地域の公式サイトや防災メール、自治体の防災アプリなどを確認し、どのような手段で緊急情報が届くのかを把握しておくと安心です。
ハザードマップと避難場所を事前に確認する緊急速報の音を聞き分けられても、実際に避難する場所が分からなければ迅速な行動につながりません。
自宅、勤務先、学校、よく利用する駅などについて、洪水、土砂災害、津波などのハザードマップを確認しておきましょう。
沿岸部では高台や津波避難ビル、河川付近では浸水想定区域外の避難場所を確認しておくことが重要です。
スマートフォン以外の情報収集手段を用意する大規模災害では、停電や通信障害、基地局の被害などによって、スマートフォンが十分に使えなくなる可能性があります。
そのため、電池式ラジオやモバイルバッテリー、自治体の防災行政無線など、複数の情報収集手段を確保しておくことが望まれます。
特に、家族や高齢者などスマートフォンの操作が苦手な人と暮らしている場合は、警報音の意味と避難方法を一緒に確認しておくと、いざというときの混乱を減らせます。
【緊急速報の音】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:緊急速報の音はすべて同じですか?
A1:同じではありません。緊急地震速報にはNHKのチャイム音や携帯電話の専用ブザー音があり、Jアラートの国民保護情報では14秒間の国民保護サイレン、大津波警報や津波警報では消防サイレンが使用される放送例があります。自治体や端末によって音声や通知の構成も異なります。
Q2:マナーモードや消音モードでも緊急速報の音は鳴りますか?
A2:鳴る場合があります。iPhoneやAndroidの機種、OS、通信事業者、警報の種類によって動作が異なります。通常のマナーモードだけで緊急速報の音が消えるとは限らないため、端末の緊急速報設定を確認してください。
Q3:緊急速報の音を完全に消すことはできますか?
A3:機種によっては、緊急速報の受信や警報音の設定を変更できます。ただし、受信設定をオフにすると、地震速報や津波警報などを受け取れなくなるおそれがあります。音量や振動の調整が可能な場合は、受信機能を維持する方法を優先してください。
Q4:自分の住んでいる地域ではない緊急速報が届くのはなぜですか?
A4:緊急速報メールは、一定のエリアに存在する携帯電話へ一斉配信されます。基地局の位置や通信エリアの関係で、隣接する地域の情報が届く場合があります。対象地域や避難指示の内容を確認してください。
Q5:緊急速報の音が鳴らなかった場合、スマートフォンの故障ですか?
A5:必ずしも故障とは限りません。受信設定がオフ、端末が非対応、電波が弱い、圏外、配信対象地域外など、複数の原因が考えられます。端末の対応状況や設定を確認し、テレビやラジオ、防災行政無線なども併用してください。
Q6:Jアラートの音が鳴ったら、まず何をすればよいですか?
A6:情報の種類に応じた避難行動を取ってください。ミサイル発射情報などの国民保護情報であれば、屋外では近くの建物や地下へ避難し、屋内では窓から離れてください。緊急地震速報であれば、まず頭を守り、安全な場所を確保してください。
緊急速報の音には、緊急地震速報のチャイムや携帯電話のブザー音、Jアラートの国民保護サイレン、津波警報の消防サイレンなど、複数の種類があります。それぞれの音は、異なる緊急情報を迅速に伝えるために設計されています。
特に重要なのは、Jアラートと緊急速報メールの役割を混同しないことです。Jアラートは国から住民へ緊急情報を伝えるシステムであり、エリアメールや緊急速報メールは、その情報を携帯電話へ届ける手段の一つです。
2026年現在、iPhoneとAndroidのどちらでも緊急速報の受信設定や通知に関する項目を確認できます。ただし、設定画面や警報音の動作は端末によって異なるため、機種ごとの公式案内を確認する必要があります。
【プロの結論】
緊急速報の音を聞き分けるうえで、最も大切なのは、音の種類を暗記することだけではありません。警報音を聞いた瞬間に、どのような危険が想定され、どの行動を優先すべきかを判断できる準備が必要です。
地震なら身の安全を確保する。津波なら高台へ避難する。国民保護情報なら建物内や地下へ避難する。この基本を家族や周囲の人と共有しておくことで、緊急速報を実際の防災行動につなげられます。
スマートフォンの受信設定を確認し、地域の避難場所を調べ、テレビやラジオなど複数の情報源を確保する。こうした日常の小さな備えが、いざというときの判断を支えます。警報音を単なる騒がしい通知として受け止めず、命を守るための最初の合図として認識しておきましょう。
主な公式根拠資料(編集確認用)
- 気象庁:緊急地震速報の報知音・行動指針、緊急速報メールの仕組み。
- 総務省消防庁:Jアラートの概要、国民保護サイレン・津波警報の放送例。
- 内閣官房:国民保護情報を受信した際の避難行動。
- Apple・Google:2026年のiPhone・Android緊急速報設定案内。
- NTTドコモ・au:受信設定、マナーモード中の警報音の動作。