東京から北海道へフェリーで向かう場合、まず候補にしたいのが茨城県の大洗港だ。大洗港と北海道の苫小牧港を結ぶ定期航路を商船三井さんふらわあが運航しており、夕方便と深夜便の2種類から選べる。
東京港から北海道へ直接乗船するルートを探すよりも、東京から大洗港まで陸路で移動し、そこからフェリーに乗る計画を立てるほうが現実的だ。
大洗港の主な特徴は次のとおり。
- 航路:大洗港~苫小牧港
- 運航会社:商船三井さんふらわあ
- 夕方便:19時45分発、翌日13時30分着
- 深夜便:1時45分発、当日19時45分着
- 所要時間:約17時間45分~18時間
- 旅客・乗用車・バイクの乗船に対応
大洗港振興協会の航路案内でも、商船三井さんふらわあによる大洗~苫小牧間の定期運航が紹介されている。首都圏から北海道へ自家用車を持ち込む場合にも使いやすい航路だ。
【2026年最新】さんふらわあ夕方便・深夜便の時刻表と所要時間

大洗~苫小牧航路には、夕方便と深夜便がある。どちらも翌日まで船内で過ごす長距離航路だが、出発時間と到着時間が異なるため、旅行の予定に合わせて選びたい。
夕方便:夜に出発して翌日の昼に北海道へ夕方便は「さんふらわあ さっぽろ」「さんふらわあ ふらの」が運航する。
2026年10月~12月の基本ダイヤは次のとおり。
- 大洗港:19時45分発
- 苫小牧港:翌日13時30分着
- 所要時間:17時間45分
帰りは苫小牧港を18時45分に出発し、翌日14時に大洗港へ到着する。所要時間は19時間15分だ。
夕方便の魅力は、船内設備が比較的充実していること。客室の選択肢に加え、レストランや展望浴場などがあり、船旅そのものを楽しみたい人に向いている。
北海道到着が昼過ぎなので、苫小牧から札幌方面へ移動したり、到着後にレンタカーで観光を始めたりする予定も立てやすい。
深夜便:早朝に出発して当日の夜に北海道へ深夜便は2025年に就航した新造船「さんふらわあ かむい」「さんふらわあ ぴりか」が担当する。
基本ダイヤは次のとおり。
- 大洗港:1時45分発
- 苫小牧港:当日19時45分着
- 所要時間:18時間
帰りは苫小牧港を1時30分に出発し、同日19時30分に大洗港へ到着する。
深夜便の特徴は、プライベート空間を確保しやすい客室が用意されていること。夕方便とは船内設備や客室構成が異なるため、予約時には船名と客室タイプを確認したい。
特に注意したいのが、車両の下船時間だ。乗用車や二輪車の積載スペースが船体上部に配置されている構造上、苫小牧到着後、車両の下船開始までに1時間程度かかる場合がある。
到着時刻だけでなく、実際に港を出られる時刻まで考えて旅行計画を組むことが大切だ。
【航路比較】大洗・新潟・仙台から北海道へ行くフェリーはどれがいい?
北海道行きのフェリーは、大洗港発だけではない。
新潟から小樽へ向かう新日本海フェリー、仙台から苫小牧へ向かう太平洋フェリーも運航されている。
それぞれ出発地と到着地が違うため、北海道のどのエリアを旅行するかによって適した航路も変わる。
| 航路・運航会社 | 基本ダイヤ | 所要時間 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 大洗~苫小牧 商船三井さんふらわあ |
夕方便19:45発 深夜便1:45発 |
約17時間45分~18時間 | 首都圏からアクセスしやすく、車やバイクを持ち込める |
| 新潟~小樽 新日本海フェリー |
新潟12:00発 翌日4:30着 |
約16時間30分 | 小樽・札幌方面を目指す人に便利 |
| 仙台~苫小牧 太平洋フェリー |
仙台19:40発 翌日11:00着 |
約15時間20分 | 仙台から北海道へ向かう人に便利 |
※基本ダイヤは通常の運航案内に基づく。運休日、配船、天候などによって変更される場合がある。
新日本海フェリー:新潟から小樽へ新日本海フェリーの新潟~小樽航路は、北海道の道央方面を目指す人にとって有力な選択肢だ。
北行きは新潟港を12時に出発し、翌日4時30分に小樽港へ到着する。所要時間は約16時間30分。基本的な運航日は火曜日から日曜日だ。
南行きは小樽港を16時45分に出発し、翌日9時15分に新潟港へ到着する。こちらは基本的に月曜日から土曜日の運航となっている。
2026年10月1日~2027年2月28日の期間Aでは、旅客運賃はツーリストAが片道10,500円、ツーリストSが13,500円となっている。
新潟までの移動時間は必要だが、小樽や札幌を中心に観光するなら検討する価値がある。
太平洋フェリー:仙台から苫小牧へ太平洋フェリーは仙台と苫小牧を結ぶ航路を毎日運航している。
仙台港を19時40分に出発し、翌日11時に苫小牧港へ到着。所要時間は15時間20分だ。
今回比較した3航路では、海上移動時間が最も短い。
使用船は「きそ」「いしかり」「きたかみ」の3隻で、運航日程に応じて配船される。運賃は乗船日や客室によって変動するため、予約時の確認が必要だ。
東京から仙台まで移動する必要はあるものの、東北方面から北海道へ向かう旅行には便利な選択肢になる。
【2026年最新料金】大洗~苫小牧フェリーの運賃・車両航送費用
フェリー料金を比較するときに注意したいのが、旅客運賃と車両航送運賃の違いだ。
人だけで乗船する場合と、車やバイクを持ち込む場合では料金体系が異なる。また、さんふらわあは乗船日によって運賃区分が変わる。
2026年秋冬の旅客運賃商船三井さんふらわあが公表している2026年10月1日~2027年3月31日の運賃表では、夕方便の大人1名・片道のツーリスト運賃は次のとおり。
- A期間:11,550円
- B期間:13,750円
- C期間:16,500円
- D期間:20,350円
- E期間:23,100円
2026年11月1日時点では、11月1日~15日はB期間に該当し、11月16日~12月18日はA期間に該当する。
したがって、同じ客室タイプでも乗船日が違えば料金が変わる。
なお、上記は夕方便のツーリスト運賃。コンフォートやスーペリアなど、別の客室を選ぶ場合は料金が異なる。
乗用車の航送費用6m未満の乗用車を持ち込む場合、2026年秋冬の公表運賃は次のとおり。
- A期間:38,500円
- B期間:44,000円
- C期間:49,500円
- D期間:49,500円
- E期間:55,000円
重要なのは、乗用車運賃には運転者1名分のツーリスト運賃が含まれていることだ。
そのため、車両料金と運転者の旅客運賃を単純に二重計上する必要はない。ただし、同乗者の運賃や客室のグレードアップ料金などは別途考える必要がある。
また、車長が6m以上の車両や、登録分類番号・車体形状によっては貨物車扱いとなる場合がある。車検証を手元に用意して予約するのが確実だ。
バイクの航送料金バイクは排気量によって料金が異なる。
2026年11月1日~15日のB期間と、11月16日~12月18日のA期間の片道料金を比較すると、次のようになる。
- 50cc以下:12,100円/8,800円
- 50cc超~125cc以下:14,300円/11,000円
- 125cc超~400cc以下:15,400円/13,200円
- 400cc超~750cc以下:17,600円/15,400円
- 750cc超:23,100円/19,800円
左側がB期間、右側がA期間の料金だ。
バイクの航送料金は旅客運賃とは別に発生するため、運転者本人の乗船料金も含めて予算を組みたい。
また、400ccを超える大型バイクの積み込みと下船は、原則として利用者自身が行うことになっている。
2027年1月からは車両航送料金の改定に注意2026年10月30日、商船三井さんふらわあは北海道航路の自動車航送運賃を改定すると発表した。
対象は大洗~苫小牧航路で、2027年1月2日出港便から現行比約7%の改定となる。
2026年内の旅行を検討している人と、2027年の年始以降に車を持ち込む人では、適用される料金が異なる。
特に長距離旅行や往復利用を考えている場合は、予約時に往路・復路それぞれの適用料金を確認しておきたい。
【東京から大洗港へのアクセス】電車・高速バス・車の行き方
東京から大洗港へ向かう方法は、主に鉄道、高速バス、マイカーの3種類だ。
乗船する便によって港に到着しておきたい時刻が違うため、移動手段だけでなく、乗船手続きの時間も考慮して選ぶ必要がある。
電車:特急ひたちと鹿島臨海鉄道を利用公共交通機関で移動するなら、鉄道を使うルートがわかりやすい。
基本的な経路は次のとおり。
1. 品川駅からJR常磐線の特急ひたちで水戸駅へ向かう。
2. 水戸駅で鹿島臨海鉄道大洗鹿島線に乗り換える。
3. 大洗駅で下車する。
4. 大洗駅からタクシーまたは循環バスでフェリーターミナルへ向かう。
商船三井さんふらわあのアクセス案内によると、品川駅から水戸駅まで特急ひたちで約83分、水戸駅から大洗駅まで約15分。大洗駅までの所要時間は乗り換え時間を含めて約110分が目安だ。
大洗駅からフェリーターミナルまでは、タクシーなら約5分。循環バス「海遊号」も利用できる。
ただし、駅から港までの移動時間は別に必要になる。鉄道の到着時刻だけで乗船計画を組まないようにしたい。
高速バス:東京駅から水戸駅を経由東京駅八重洲南口から水戸駅までは、高速バス「みと号」が運行している。
水戸駅に到着した後は、鹿島臨海鉄道または茨城交通の路線バスを利用して大洗港へ向かう。
また、2026年10月時点の商船三井さんふらわあの案内では、水戸駅から大洗港フェリーターミナルまでの路線バスも紹介されている。
主な時刻は次のとおり。
- 水戸駅17時06分発:大洗港17時45分着
- 水戸駅18時01分発:大洗港18時37分着(土日祝)
- 水戸駅18時01分発:大洗港18時40分着(平日)
- 水戸駅21時15分発:大洗港21時43分着
大人片道運賃は650円。
夕方便の場合、徒歩乗船者は18時頃、車両利用者は17時30分頃までの手続きを目安にするよう案内されている。18時01分発のバスでは間に合わない可能性があるため、早い便を選ぶか、鉄道とタクシーを組み合わせるなどの工夫が必要だ。
バスの運行時刻は変更される場合があるため、乗船日当日の最新情報を確認したい。
車:常磐自動車道または東関東自動車道自家用車で東京から大洗港へ向かう場合、主に次のルートが利用できる。
- 常磐自動車道から北関東自動車道・東水戸道路を経由し、水戸大洗ICで降りる。
- 東関東自動車道を利用し、潮来ICから国道51号を経由する。
商船三井さんふらわあの公式案内では、三郷ICから大洗港まで約90分が目安として紹介されている。
ただし、渋滞や休憩、道路工事などによって所要時間は変わる。大型連休や年末年始は余裕を持って出発したい。
車で港まで行き、そのまま北海道へ車を持ち込めるのはフェリー旅行ならではの利点だ。
【予約方法と乗船の注意点】車両・客室の確保で失敗しないために
北海道行きフェリーは、乗船する人数だけでなく、客室や車両スペースの確保も重要になる。
特に夏休み、ゴールデンウィーク、年末年始などは、希望する便や客室が埋まる可能性がある。
予約は乗船日の2か月前から商船三井さんふらわあの予約は、原則として乗船日の2か月前の同日、午前9時から受け付けている。
日曜日や祝日などが予約開始日に重なる場合は、翌営業日からの受付となる。
予約方法は次の2種類。
- インターネット予約:空席照会、客室選択、車両登録などをオンラインで行う。
- 電話予約:予約センターで希望日や車両条件などを相談する。
電話予約の受付時間は平日9時~17時、土曜日9時~12時。日曜・祝日などは休業となる。
インターネット予約では、空席状況を確認しながら手続きを進められるため、まずは希望日の空席を確認するとよい。
車両を予約するときに準備するもの乗用車を持ち込む場合は、車検証の情報を準備しておく。
確認しておきたいのは次の項目だ。
- 車両の全長
- 自動車登録分類番号
- 車体の形状
- ナンバープレート情報
乗用車と貨物車では運賃区分が異なる場合がある。特にキャンピングカーや商用バン、ピックアップトラックなどは、一般的な乗用車と同じ扱いになるとは限らない。
バイクの場合は、排気量とナンバープレート情報を確認しておこう。
乗船手続きは出港直前ではなく早めに夕方便と深夜便では、ターミナルでの手続き時間が異なる。
夕方便の大洗港発では、徒歩乗船者は18時頃、車両利用者は17時30分頃までが手続きの目安となる。
深夜便の場合は、22時45分頃までにフェリーターミナルへ到着するよう案内されている。
なお、窓口の受付開始時間は夕方便が16時、深夜便が21時だ。
また、2026年1月25日から自動チェックイン機は利用できなくなっているため、ターミナル1階の窓口で乗船手続きを行う必要がある。
車両利用者は乗船時に車検証の提示が必要となる。バイク利用者も排気量やナンバープレートの確認に備えたい。
予約時に見落としやすいポイント特に注意したいのは次の4点だ。
- 客室の違い:夕方便と深夜便では客室構成が異なる。
- 車両の料金区分:車長や車体形状によって料金が変わる。
- 下船時間:深夜便は車両の下船に時間がかかる場合がある。
- 冬季の装備:冬場はスタッドレスタイヤを装着していない車両の航送を断られる場合がある。
加えて、船の運航時刻は天候などによって変更されることもある。到着後に飛行機や列車などの乗り継ぎを予定している場合は、時間に余裕を持たせたい。
【プロの結論】東京から北海道へフェリーで行くなら、何を基準に選ぶべき?
北海道行きフェリーの選択で最も大切なのは、船の所要時間だけで比較しないことだ。
東京に住んでいる人が新潟や仙台まで移動してから乗船する場合、陸路の移動時間や交通費も加算される。
海上移動が短い航路でも、出発港までの移動が長ければ、旅行全体では時間的なメリットが小さくなることもある。
大洗港発のさんふらわあがおすすめの人- 東京や関東地方から出発する人
- 自家用車を北海道に持ち込みたい人
- バイクで北海道ツーリングを楽しみたい人
- 船内で宿泊しながら移動したい人
- 苫小牧を起点に道央・道東方面へ旅行したい人
- 小樽や札幌方面を中心に旅行したい人
- 新潟までの移動が苦にならない人
- 約16時間の航海を利用したい人
- 新潟周辺の旅行と北海道旅行を組み合わせたい人
- 東北地方から北海道へ向かう人
- 仙台を旅行の出発地にしたい人
- 苫小牧への到着時間を重視する人
フェリー料金は、旅客運賃だけでなく車両航送費、客室料金、港までの交通費などを含めて考える必要がある。
例えば、車で北海道を周遊する旅行なら、現地でレンタカーを借りる費用と自家用車を航送する費用を比較したい。
反対に、札幌や小樽だけを観光するなら、車を持ち込最初に、公共交通機関や現地のレンタカーを組み合わせたほうが合理的な場合もある。
また、2027年1月2日からは大洗~苫小牧航路の自動車航送運賃が約7%改定される予定だ。年末年始をまたぐ旅行では、往復それぞれの運賃適用条件にも注意したい。
東京から北海道へのフェリー旅行では、大洗港までのアクセス、乗船する時間帯、車両の有無、北海道到着後の目的地という4つの条件を組み合わせて考えることが、無駄のない航路選びにつながる。
【北海道フェリー 東京】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東京港から北海道へ直接行けるフェリーはありますか?
東京港発の北海道行き直行定期旅客フェリーを利用するのではなく、首都圏からは茨城県の大洗港へ移動し、苫小牧港行きの商船三井さんふらわあに乗船するルートが代表的です。
Q2:大洗から苫小牧まで何時間かかりますか?
夕方便は17時間45分、深夜便は18時間です。いずれも大洗港から苫小牧港までの海上移動時間です。
Q3:さんふらわあの夕方便と深夜便はどちらがおすすめですか?
船内設備や客室の選択肢を重視するなら夕方便、深夜に出発して翌日の夜に北海道へ到着するスケジュールを希望するなら深夜便が候補になります。
Q4:北海道まで車を持っていくと料金はいくらですか?
2026年秋冬の公表運賃では、6m未満の乗用車は片道38,500円~55,000円です。運転者1名分のツーリスト運賃が含まれます。乗船日によって金額が異なります。
Q5:北海道までバイクを持っていくことはできますか?
可能です。排気量に応じた航送料金が必要です。125cc超~400cc以下なら、2026年11月1日~15日は片道15,400円、11月16日~12月18日は13,200円です。運転者の旅客運賃は別途必要です。
Q6:大洗港へ東京から電車で何時間かかりますか?
品川駅から特急ひたちで水戸駅まで約83分、水戸駅から鹿島臨海鉄道で大洗駅まで約15分です。乗り換えを含めて大洗駅まで約110分が目安で、そこからフェリーターミナルへの移動時間が必要です。
Q7:フェリーの予約はいつからできますか?
商船三井さんふらわあは、原則として乗船日の2か月前から予約を受け付けています。通常は午前9時開始です。繁忙期や車両スペースの確保が必要な場合は、予約開始日を意識しておきましょう。
東京から北海道へフェリーで移動するなら、まず検討したいのが大洗港~苫小牧港を結ぶ商船三井さんふらわあだ。
2026年11月時点では、夕方便が19時45分発・翌日13時30分着、深夜便が1時45分発・当日19時45分着。所要時間はそれぞれ約17時間45分と18時間となっている。
車やバイクを持ち込めるため、北海道で自由に移動したい旅行者にも適している。
一方、新潟~小樽の新日本海フェリーや仙台~苫小牧の太平洋フェリーも、出発地や目的地によっては便利な選択肢だ。
最後に、予約前には次の項目を確認しておきたい。
- 大洗・新潟・仙台のどの港が自宅から便利か
- 北海道の到着後、どの地域を観光するか
- 夕方便と深夜便のどちらが旅行日程に合うか
- 車両・バイクの航送料金はいくらか
- 乗船日ごとの運賃区分と予約開始日
- 2027年1月以降の自動車航送運賃改定の対象になるか
フェリーは単なる移動手段ではなく、北海道旅行の始まりを船内で楽しめる交通手段でもある。東京からの陸路移動と海上移動を一体で計画すれば、時間も費用も納得できる北海道旅行を組み立てやすくなる。