2026年のプロ野球は、シーズン終了とともに各球団で来季のチーム編成を見据えた戦力整理が進んだ。11月1日時点で、12球団が来季の契約を結ばないと発表した選手は、集計上148人(支配下選手93人・育成選手55人)。球団別ではソフトバンクが19人で最多となり、DeNAと中日が各15人で続いている。藤浪晋太郎、青柳晃洋、田口麗斗、伊藤光ら、実績のある選手の去就にも注目が集まっている。
2026年の第1次戦力外通告期間は9月28日から10月9日まで、第2次はクライマックスシリーズ全日程終了翌日から10月30日まで。加えて、11月17日にはバンテリンドーム ナゴヤで日本プロ野球選手会主催の合同トライアウトが開催される。戦力外と自由契約、現役引退、単なる退団は何が違うのか。育成選手も通告対象になる理由や、選手たちの次のキャリアまで、2026年の最新状況を整理する。
【2026年最新一覧】プロ野球12球団の戦力外通告選手と人数を比較

2026年の戦力外通告で目を引くのは、球団による人数の違いと、支配下選手・育成選手の構成だ。
11月1日時点の球団公式発表を集計した148人の内訳は、支配下93人、育成55人。育成選手が全体の約37%を占めている。
球団別では、ソフトバンクが19人で最多。DeNAと中日が15人、巨人が14人、広島と楽天が13人となっている。
2026年の球団別戦力外人数一覧以下は、球団の来季契約に関する公式発表を確認した選手の一覧。育成選手には「(育成)」と記載した。発表日は初回から最終確認までの期間を示す。
出典:球団公式発表を基にした2026年11月1日時点の集計。人数は支配下・育成の合計。自由契約のみの発表や現役引退などは、この集計の戦力外通告人数に含めていない。
球団別の人数を比較すると見える特徴12球団で最も多い19人。内訳は支配下8人、育成11人で、育成選手の整理が目立つ。長谷川威展、田上奏大、桑原秀侍ら、育成契約でプレーしてきた選手も複数含まれる。
DeNA・中日:各15人
DeNAは藤浪晋太郎、佐々木千隼、大貫晋一、小園健太らが対象となった。中日も福敬登、宇佐見真吾、川越誠司ら実績のある選手を含む編成見直しを進めた。
巨人:14人
支配下4人に対して育成10人という構成が特徴的だ。育成選手を多く抱える球団ならではの編成調整が表れている。
最少は阪神・ヤクルト:各9人
阪神は育成選手が6人、ヤクルトは支配下選手8人・育成選手1人。単純な人数だけではなく、登録区分によってチームの整理方針に違いがある。
なお、報道では10月30日時点で「164名」とする広い集計も登場した。これは来季契約に関する通達を幅広く扱った数字で、戦力外通告だけを対象にした148人とは集計条件が異なる。自由契約や育成契約の打診などを同じカテゴリーとして数えるかどうかで総数は変わる。
【発表日・通告期間】2026年の第1次・第2次戦力外通告はいつ?
プロ野球の戦力外通告は、シーズン終了後に一斉に発表されるわけではない。
球団はファームの公式戦終了やクライマックスシリーズの日程を踏まえ、複数の期間に分けて選手へ来季の契約方針を伝える。
第1次戦力外通告期間:9月28日~10月9日2026年の第1次期間は、9月28日から10月9日まで。
ファーム・リーグのレギュラーシーズン終了翌日から、クライマックスシリーズのファーストステージ初日前日までに設定された。
ただし、ファーストステージで敗退した球団については例外がある。敗退翌日まで通告でき、移動日がある場合は翌々日まで延長される運用となっている。
2026年は9月28日に楽天が最初の通告を行い、翌29日にはヤクルト、中日、DeNA、阪神などでも発表が続いた。
第2次戦力外通告期間:CS終了翌日~10月30日第2次期間は、クライマックスシリーズの全日程終了翌日から10月30日まで。
第1次期間に通告を受けなかった選手も、チームのポストシーズン終了後に契約方針を伝えられる場合がある。
2026年は10月に入ってからも各球団の発表が続いた。
例えばオリックスは10月5日に支配下2人と育成4人、10月26日に追加の支配下選手5人について来季契約を結ばないと発表している。複数回に分けて通告が行われることが分かる事例だ。
2026年の戦力外通告スケジュール| 日程 | 出来事 |
|---|---|
| 9月28日 | 第1次期間開始 |
| 9月29日 | 複数球団が通告を発表 |
| 10月9日 | 第1次期間の通常の最終日 |
| 10月10日 | CSファーストステージ開幕 |
| 10月14日 | CSファイナルステージ開幕 |
| CS全日程終了翌日 | 第2次期間開始 |
| 10月30日 | 第2次期間終了 |
| 11月17日 | 合同トライアウト開催予定 |
NPBが公表した2026年CS日程では、ファーストステージが10月10日から、ファイナルステージが10月14日から設定されている。2026年はファイナルステージの試合数にもリーグ別の違いがあり、こうした日程が通告期間にも影響する。
戦力外通告は球団から選手への事前通知戦力外通告は、球団が選手本人に対して来季の契約を更新しない意向を伝えるものだ。
発表日と本人への通知日は必ずしも同じとは限らない。報道発表や球団公式サイトへの掲載が後になるケースもある。
また、第1次・第2次という区分は、すべての球団が同じ日に発表するという意味ではない。球団ごとにチーム事情や選手との交渉状況が異なるため、発表日には幅が生じる。
【違いを徹底比較】戦力外と自由契約・退団・現役引退は何が違う?
プロ野球のストーブリーグでは、「戦力外」「自由契約」「退団」「引退」という言葉が頻繁に登場する。
しかし、これらは同じ意味ではない。選手の今後を正しく理解するためには、それぞれの違いを押さえる必要がある。
戦力外通告とは戦力外通告は、球団が選手に対して翌シーズンの契約を結ばないと伝えること。
契約更新の対象から外れたという意味であり、必ずしも野球選手としてのキャリアが終わるわけではない。
他球団から獲得の打診を受ける可能性もあり、独立リーグや海外リーグなどで現役を続ける道も残されている。
自由契約とは自由契約は、選手契約上の保有関係が解除され、NPBの公示を経て他球団と自由に契約できる状態を指す。
NPBの野球協約第58条では、自由契約選手として公示された後、いずれの球団とも自由に選手契約を締結できると定めている。
重要なのは、自由契約になった選手が全員、一般的な意味での戦力外通告を受けたわけではないという点だ。
例えば、外国人選手の契約終了や球団との契約関係の変更などでも自由契約となる場合がある。
退団とは退団は、所属球団から離れることを広く表す言葉。
以下のようなケースが含まれる。
- 戦力外通告による契約終了
- FA権を行使した移籍
- トレードによる移籍
- 現役引退
- 球団との契約終了や海外移籍
したがって、退団という発表だけでは、戦力外なのか移籍なのかを判断できない。
現役引退とは現役引退は、選手がプロ野球選手としての競技生活を終えること。
球団から契約更新を打診されなかった場合でも、本人が現役続行を望むことはある。一方で、戦力外通告を受けた後に引退を決断する選手もいる。
任意引退選手としての公示と、一般的な引退発表も区別して理解したい。
4つの用語の関係性| 用語 | 意味 | 現役続行 |
|---|---|---|
| 戦力外通告 | 来季の契約を結ばない旨の通知 | 可能 |
| 自由契約 | 保有関係が解除され、他球団と契約可能になる状態 | 可能 |
| 退団 | 所属球団から離れること | 可能 |
| 現役引退 | プロ選手としての競技生活を終えること | 原則として終了 |
この4つを混同すると、ニュースの見出しだけで選手の去就を誤解してしまう。
特に自由契約は、選手の移籍を可能にする契約上の状態であり、それ自体が引退や戦力外と同義ではない。
【育成選手にも戦力外?】支配下登録との違いとNPBの仕組み
2026年の戦力外通告で見逃せないのが、育成選手の存在だ。
148人のうち55人が育成選手であり、全体の約37%を占めている。
支配下選手だけが戦力外になると思われがちだが、実際には育成契約の選手も契約更新の対象となる。
支配下選手と育成選手の違いNPBでは、球団が支配下選手として登録できる人数に原則70人の上限が設けられている。
育成選手は、この支配下登録枠とは別の契約区分で、将来的な支配下登録を目指して球団に所属する選手だ。
| 項目 | 支配下選手 | 育成選手 |
|---|---|---|
| 登録人数 | 原則70人まで | 支配下枠とは別 |
| 契約形態 | 支配下選手契約 | 育成選手契約 |
| 一軍公式戦 | 登録条件を満たせば出場可能 | 支配下登録されるまで出場不可 |
| 主な目標 | 一軍・二軍での競争 | 支配下登録への昇格 |
| 契約更新 | 毎年の契約交渉 | 毎年の契約交渉 |
この仕組みは、日本プロフェッショナル野球協約と日本プロ野球育成選手に関する規約に基づいている。
育成選手が戦力外になる理由育成選手の場合、球団は将来性や成長度、ファームでの成績、故障からの回復状況、チームの選手構成などを総合的に考慮して契約更新を判断する。
支配下登録への昇格が見込めない場合や、育成枠の再編が必要な場合には、契約を更新しない判断が下されることがある。
2026年の球団別集計では、巨人が育成10人、ソフトバンクが11人、阪神が6人を対象としている。
特にソフトバンクは19人中11人が育成選手で、育成部門を含めた大規模な編成調整となった。
育成選手には3年間の在籍に関する規定もある日本プロ野球育成選手に関する規約第10条では、育成選手として入団後3年間(3シーズン)在籍した選手が、翌年度に支配下選手契約を結ばれない場合の取り扱いを定めている。
原則として10月末までに本人への通知と開示手続きを行い、11月末をもって自動的に自由契約となる規定がある。
また、翌年度の育成選手契約保留者名簿に登載されなかった選手は、自由契約となり、開示翌日の11月1日から他球団と支配下契約または育成契約の交渉ができる。
つまり、育成選手は単に球団の判断で契約を切られるだけではなく、契約期間や名簿の取り扱いにも独自の規則が存在する。
支配下から育成への再契約打診もあるもう一つ知っておきたいのが、支配下選手から育成選手への移行だ。
球団が支配下契約を更新せず、育成契約を打診するケースがある。
2026年のDeNAでは、大貫晋一、橋本達弥、益子京右、東妻純平、濱将乃介らに育成再契約が打診された。
この場合、支配下選手としての契約は終了するものの、選手が育成契約を受け入れれば、同じ球団でプレーを続ける道がある。
したがって、「戦力外」と報じられた選手が、そのまま球団を離れるとは限らない。契約区分の変更を伴う再出発というケースも存在する。
【現役続行・移籍先】戦力外になった選手は次にどこへ向かう?
戦力外通告を受けた選手にとって、最も大きな問題は次の所属先を見つけられるかどうかだ。
プロ野球のキャリアは、NPBの球団を離れた時点で必ず終わるわけではない。
選手によっては他球団から獲得の打診を受け、現役を続ける道がある。
現役続行を希望する注目選手2026年は、実績のある選手の戦力外通告も話題となった。
DeNAから戦力外通告。阪神やMLBでのプレー経験を持ち、NPBでの現役続行を希望している。
ヤクルトから戦力外通告。阪神時代に最多勝などのタイトルを獲得した実績があり、現役続行を希望している。
ヤクルトから戦力外通告。巨人時代から豊富な一軍登板経験を持ち、現役続行を希望している。
楽天から戦力外通告。オリックス、DeNAでプレーした経験を持つ捕手で、通算1,000試合を超える一軍出場実績がある。
こうした選手の動向は、単なる戦力整理という視点だけでは捉えきれない。
経験豊富な選手は、若手の育成や投手陣・捕手陣の層を厚くする役割を担える可能性がある。球団側の補強ポイントと選手の能力が合致すれば、新しい所属先が見つかることもある。
一方、現役続行を希望していても、移籍先がすぐに決まるとは限らない。
戦力外選手の主な進路は5つ現役続行や引退を含め、選手の進路は大きく分けて以下の5つが考えられる。
1. NPB他球団への移籍: 支配下契約や育成契約で新しい球団に所属する。
2. 元所属球団との育成再契約: 支配下から育成へ契約区分を変更する。
3. 独立リーグへの移籍: 実戦経験を積みながら再びNPB入りを目指す。
4. 海外リーグへの挑戦: 海外の球団でプレーを続ける。
5. 現役引退・セカンドキャリア: 指導者、球団スタッフ、一般企業など新しい仕事に進む。
2026年のDeNAでは中川颯が現役引退を発表する一方、藤浪晋太郎はNPBでの現役続行を希望している。
同じ球団から戦力外通告を受けても、その後の判断は選手によって大きく異なる。
11月17日の合同トライアウトは再起の舞台2026年の合同トライアウトは、日本プロ野球選手会が主催する「エイブル トライアウト2026~挑め、その先へ~」として開催される。
エイブル トライアウト2026
11月17日(火)
バンテリンドーム ナゴヤ
午後4時からシートバッティング開始予定
予備日なし
主催:一般社団法人日本プロ野球選手会
公式名称:エイブル トライアウト2026~挑め、その先へ~
出典:日本プロ野球選手会の2026年8月24日発表。
このトライアウトは、所属球団から次年度の契約更新をされなかった選手や、育成再契約を打診された選手、NPB復帰を目指す選手などにアピールの機会を提供するものだ。
試合形式の実戦を通じて、打撃や守備、走塁などの能力を各球団の関係者に示す機会となる。
ただし、トライアウトへの参加が契約を保証するわけではない。参加しない選手が他球団と直接交渉するケースもあり、独立リーグや海外でのプレーを選択する道もある。
また、選手会は競技を離れた後のキャリア選択支援も視野に入れている。トライアウトは、単なる入団テストではなく、選手の次の人生につながる場としての役割も持っている。
【プロの結論】2026年の戦力外通告から読み解く球団編成の本質
2026年の戦力外通告を分析すると、単純に人数が多い球団ほどチームの状況が悪いとは限らないことが分かる。
戦力外通告は、球団の将来構想と選手個人のキャリアが交差する局面だからだ。
戦力外人数だけで球団の強さは判断できないソフトバンクは19人と最多だったが、そのうち11人は育成選手だった。
一方、巨人は14人中10人が育成選手であり、阪神も9人中6人が育成選手だった。
こうした数字からは、支配下選手の入れ替えだけでなく、育成組織を含む選手構成の再調整が行われていることが読み取れる。
球団の戦力整理を評価する際には、人数だけでなく以下の視点が必要だ。
- 支配下選手と育成選手の比率
- 同じポジションに所属する選手の競争状況
- 若手選手の昇格やドラフト指名との関係
- 来季のチーム編成における補強ポイント
- 選手の故障状況や一軍での実績
戦力外人数が少ない球団でも、FA移籍やトレードなどによって大きな戦力変動が起こる可能性はある。
実績のある選手が戦力外になる理由ファンにとって衝撃が大きいのは、一軍で長く活躍してきた選手の名前が戦力外リストに並ぶことだ。
しかし、プロ野球の契約は過去の実績だけで決まるものではない。
年齢、故障歴、成績の推移、守備位置の競争、若手選手の成長、年俸とチーム予算など、複数の要素が判断材料になる。
また、球団が翌年以降のチーム編成を考えたとき、選手個人の能力とは別に、ポジションの重複や選手枠の問題が生じることもある。
藤浪晋太郎や青柳晃洋、田口麗斗らのように実績を持つ選手が対象となった2026年は、戦力外通告が必ずしも過去の成績への評価を否定するものではないことを示している。
戦力外情報を見極める3つのポイントファンが選手の去就を追うときには、次の3点を確認したい。
1. 球団の公式発表か、報道上の見通しか
「来季契約を結ばない」と球団が正式に発表した情報と、獲得調査や退団の可能性を伝える報道は区別する必要がある。
2. 戦力外と自由契約のどちらなのか
NPBの公示と球団の発表を確認し、契約関係がどのように変化したのかを把握する。
3. 現役続行の意思と移籍先の決定を混同しない
「現役続行を希望」という情報は、移籍先が決まったという意味ではない。契約締結や球団発表があって初めて所属先が確定する。
この3点を押さえるだけでも、戦力外報道の読み違いを大幅に減らせる。
【プロ野球戦力外に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年のプロ野球戦力外通告は全部で何人?
11月1日時点の球団公式発表を基にした集計では148人。内訳は支配下選手93人、育成選手55人。最多はソフトバンクの19人となっている。
Q2:2026年の第1次・第2次戦力外通告期間はいつ?
第1次は9月28日から10月9日まで。第2次はクライマックスシリーズ全日程終了翌日から10月30日まで。CS敗退球団には第1次期間の特例がある。
Q3:戦力外通告を受けたら必ず引退する?
必ずしもそうではない。他球団への移籍、育成再契約、独立リーグ、海外リーグなどで現役を続ける選択肢がある。引退するかどうかは選手本人の意思や契約状況によって異なる。
Q4:育成選手も戦力外通告を受ける?
受ける。2026年は育成選手55人が集計に含まれている。育成選手も球団との契約更新が必要であり、翌年度の契約を結ばないと判断される場合がある。
Q5:2026年の合同トライアウトはいつ、どこで開催される?
2026年11月17日(火)、バンテリンドーム ナゴヤで開催予定。日本プロ野球選手会主催で、午後4時からシートバッティング開始予定となっている。
Q6:戦力外通告と自由契約は同じ意味?
異なる。戦力外通告は来季契約を結ばない旨を選手に伝えること。自由契約はNPBの公示を経て、他球団と自由に契約できる状態を指す。
2026年のプロ野球戦力外通告は、11月1日時点の集計で12球団148人。ソフトバンクが19人で最多となり、DeNAと中日が15人、巨人が14人と続いた。
また、支配下選手93人に対して育成選手は55人。育成制度を含めた球団全体の編成見直しが進んだシーズンとなった。
戦力外通告、自由契約、退団、現役引退はそれぞれ異なる意味を持つ。特に戦力外になったからといって、選手の野球人生が終わるわけではない。
11月17日の合同トライアウトは、次の所属先を探す選手たちにとって大きな節目となる。
藤浪晋太郎、青柳晃洋、田口麗斗らの現役続行への動向をはじめ、各選手がどのような道を選ぶのか。NPB他球団への移籍だけでなく、独立リーグや海外挑戦、引退後のセカンドキャリアにも注目したい。
プロ野球の戦力外通告は、球団にとっては来季への編成判断であり、選手にとっては新しい挑戦の出発点でもある。今後の契約発表やトライアウト後の動向が、2026年オフの大きな焦点となる。