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東京活断層マップ2026最新|立川断層帯の位置・確率と地図の見方を徹底解説

小野寺 翔 小野寺 翔 • 更新: • 公開: • 読了約 20 分
目次

東京都内や周辺地域に活断層はどこまで広がっているのか。自宅や職場の近くに大きな地震を引き起こす断層はあるのか。東京活断層マップを調べる人が特に確認したいのが、立川断層帯の位置と、将来発生すると想定される地震の規模、そして30年以内の発生確率だ。

2026年11月現在、確認しておきたい公的資料は、国土地理院の活断層図、地震調査研究推進本部の長期評価、防災科学技術研究所のJ-SHISである。2026年1月14日には、地震調査研究推進本部が2026年1月1日を算定基準日とする最新の長期評価結果を公表した。立川断層帯については、マグニチュード7.4程度、30年以内の発生確率0.5~2%という評価が掲載されている。

【2026年最新】東京活断層マップはどこで確認できる?公的な3つの地図

東京活断層マップ

東京都の活断層分布を調べる場合、ひとつの地図だけで判断するのはおすすめできない。地図を作成している機関によって、表示する情報と目的が異なるからだ。

まず押さえたいのは、国土地理院、地震調査研究推進本部、防災科学技術研究所という3つの公的機関が提供する情報である。

1.国土地理院の活断層図で断層の位置を調べる

国土地理院が公開する活断層図は、活断層の活動によって形成された地形の痕跡を地図上に示した資料だ。主に空中写真の判読、航空レーザ測量による標高データ、大学や研究機関などの調査成果を組み合わせて作成されている。

地図には断層の位置だけでなく、段丘面、沖積低地、扇状地、地すべりなど、地形や地盤を考えるうえで重要な情報も掲載されている。

国土地理院の公表資料によると、2025年12月23日時点で公開されている活断層図は249面。全国の地域を対象とした資料として、東京周辺の地形と断層を確認する際にも役立つ。

2.地震調査研究推進本部で発生確率を確認する

断層の位置を確認した後は、地震調査研究推進本部の長期評価を確認したい。

同本部は、主要活断層帯について過去の活動時期や平均活動間隔を調査し、将来発生する地震の規模や発生確率を評価している。

立川断層帯についても、想定マグニチュード、30年・50年・100年以内の発生確率、地震後経過率などが公表されている。単に断層が存在するかどうかだけでなく、将来の活動可能性を把握できる点が特徴だ。

3.J-SHISで自宅周辺の揺れやすさを確認する

防災科学技術研究所の地震ハザードステーション「J-SHIS」は、活断層の位置と地震動の予測情報を組み合わせて確認できるサービスだ。

主要活断層帯の表示を有効にすれば、地図上で断層帯の位置を確認できる。加えて、地点を指定すると、30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率や表層地盤の増幅率なども調べられる。

東京の自宅、勤務先、学校、引っ越し先など、具体的な地点の防災情報を確認したい場合に適している。

【東京西北部・東京西南部】国土地理院の活断層図に線がない理由

東京の活断層マップを調べる人が戸惑いやすいのが、国土地理院の「東京西北部」「東京西南部」という図幅に断層線が表示されていないことだ。

実際、国土地理院は2025年12月23日時点の公開状況として、「東京西北部」「東京西南部」「横浜」「名古屋北部」の4図幅には断層線が表示されていないと公表している。

ただし、ここには大切な注意点がある。地図に断層線がないことと、地震の危険性がないことは同じではない。

断層線が表示されない理由

国土地理院の活断層図は、地表に残された断層変位地形などを手掛かりに、活断層の存在を判読する資料である。

そのため、地下に断層が存在していても、地表に明瞭な地形的痕跡が残っていなければ、地図上で確認できない場合がある。

特に注意したいのが、沖積低地や扇状地など、河川が運んだ新しい土砂によって形成された土地だ。こうした地形では、過去の断層活動による痕跡が新しい堆積物に覆われ、地表から判読しにくくなっている可能性がある。

国土地理院のQ&Aでも、調査時点で確認された活断層は表示する一方、未知の断層や地表に明瞭な痕跡を残さない断層が存在する可能性について説明している。

「東京西北部」「東京西南部」と「青梅」の図幅は区別する

東京周辺の活断層情報を調べる際には、地図の図幅名にも注意したい。

国土地理院の資料には「青梅」という図幅の解説もある。1996年9月刊行の同資料では、東京都立川市から武蔵村山市にかけて、立川断層に関連する明瞭な断層崖が約6km続くと説明されている。

つまり、東京西北部・東京西南部という特定の図幅に線がないという情報だけを取り上げて、東京都西部に活断層が存在しないと判断するのは適切ではない。

活断層図の色にも意味がある

国土地理院の活断層図では、線の種類だけでなく、地形を示す色にも注目したい。

  • 赤色系の線:確認された活断層を示す。線の種類によって位置や性質の表現が異なる。
  • 黒色系の線:推定活断層。活断層の可能性はあるものの、調査時点で明確に特定できなかった地形を示す。
  • 橙色系:段丘面。過去の地形変化を読み取る手掛かりになる。
  • 緑色系:沖積低地や扇状地など。一般的に軟弱な地盤が分布する場合があり、地震動の増幅にも注意したい。

また、活断層図の位置は土地の境界線や建物の敷地境界を示すものではない。地図上の線だけで個別の土地の安全性を判断することはできない。

【位置を詳しく解説】立川断層帯と名栗断層は東京のどこを通る?

東京周辺の活断層を考えるうえで中心となるのが立川断層帯だ。

地震調査研究推進本部によると、立川断層帯は関東山地東部から武蔵野台地西部にかけて分布する活断層帯で、埼玉県の旧名栗村から東京都青梅市、立川市を経て府中市に至る。全体の長さは約33kmで、北西から南東方向に延びている。

名栗断層と立川断層の2つで構成される

立川断層帯は、名称が似ているため混同されやすいが、名栗断層と立川断層から構成されている。

北西側の起点に関係するのが、埼玉県飯能市の名栗地域だ。旧名栗村から青梅市方面にかけて分布する断層は、名栗断層として知られている。

そこから東京都西部にかけて延びるのが立川断層である。立川市周辺だけを指す名称として理解されがちだが、政府の評価では両者を合わせた約33kmの断層帯として扱われている。

青梅市では小曾木・藤橋・今井周辺に注意

青梅市の公式ホームページでは、立川断層帯が飯能市から青梅市、立川市を経て府中市に至ることを説明している。

同市の防災課が2025年3月1日に更新した情報では、断層帯は青梅市内の小曾木、藤橋、今井を横切るとされている。

このため、青梅市周辺で住宅購入や土地選びを検討している場合には、立川断層帯の位置だけでなく、市が公表するハザードマップや地盤情報も合わせて確認したい。

立川断層帯の位置関係を整理

主な位置関係を

  • 北西側:埼玉県飯能市の旧名栗村周辺
  • 東京都への接続地域:青梅市
  • 青梅市内の主な確認地域:小曾木・藤橋・今井
  • 東京都西部:立川市周辺
  • 南東側:府中市方面

なお、これは断層帯全体の位置関係を示したものであり、各市区町村のすべての場所が断層直上に位置するわけではない。実際の位置確認には、地震調査研究推進本部の位置図やJ-SHISの断層表示を利用するのがよい。

【2026年最新データ】立川断層帯のM7.4と30年以内の地震発生確率

立川断層帯について、最も関心を集めるのが将来発生すると想定される地震の規模と発生確率だ。

2026年1月14日、地震調査研究推進本部は長期評価による地震発生確率値を更新した。今回の算定基準日は2026年1月1日であり、これが2026年11月時点で確認できる最新の年次評価基準である。

立川断層帯について公表されている主な数値は以下のとおりだ。

評価項目 2026年最新の公表内容 意味・補足
断層帯の長さ 約33km 名栗断層と立川断層で構成
想定地震規模 マグニチュード7.4程度 内陸活断層による地震の想定
30年以内の発生確率 0.5~2% A*ランク
50年以内の発生確率 0.8~4% 長期評価による推定値
100年以内の発生確率 2~7% 長期評価による推定値
平均活動間隔 約1万~1万5,000年 過去の活動履歴からの推定
最新活動時期 約2万年前以後、約1万3,000年前以前 推定された活動時期の範囲
地震後経過率 0.9~2.0 最新活動からの経過時間と平均活動間隔の比
評価の算定基準日 2026年1月1日 2026年1月14日公表
30年以内の発生確率0.5~2%は高いのか

数字だけを見ると、30年以内に0.5~2%という確率は小さく感じられるかもしれない。

しかし、地震調査研究推進本部は、活断層で発生する地震について、30年以内の発生確率が0.1~3%未満の場合をAランクとしている。立川断層帯は、このAランクに地震後経過率を示す「*」を付けたA*ランクに分類されている。

星印が付く理由は、地震後経過率が0.7以上だからだ。立川断層帯の評価値は0.9~2.0となっている。

これは、最後の活動から経過した時間を平均活動間隔で割った数値であり、地震が発生するまでの残り時間を示すカウントダウンではない。

2011年の東北地方太平洋沖地震に伴う注意点

2026年版の長期評価には、もうひとつ見落とせない注記がある。

地震調査研究推進本部は、2011年の東北地方太平洋沖地震に伴い、立川断層帯など一部の活断層帯では、地震発生確率が公表された表の数値より高くなっている可能性があると説明している。

したがって、0.5~2%という数値を、将来の発生可能性を完全に固定した数字として受け止めるべきではない。

また、地震の発生日時を正確に予測することは現在の地震学ではできない。30年確率は防災対策のための長期的な統計評価であり、特定の日や月に地震が起きるという予報ではない。

【J-SHISの使い方】活断層マップの見方と地震ハザードマップの違い

東京の活断層マップを確認したら、次は実際に自分の住む地域でどのような揺れや被害が想定されるのかを調べたい。

ここで活用したいのが、J-SHISと東京都の被害想定デジタルマップである。

J-SHISで立川断層帯を表示する手順

J-SHISでは、次の手順で断層の位置と地震ハザード情報を確認できる。

  1. J-SHIS Mapを開き、調べたい地域を表示する。
  2. 地図の「震源断層」欄を確認する。
  3. 「主要活断層帯」の表示を有効にする。
  4. 地図を拡大し、立川断層帯の位置を確認する。
  5. 断層帯をクリックして概要や地震活動モデルを確認する。
  6. 「想定地震地図」で、想定地震が発生した場合の揺れの分布を確認する。

加えて、確率論的地震動予測地図では、今後30年または50年以内に一定以上の揺れに見舞われる確率を調べられる。

地図上で確認できる情報には、震度の超過確率、表層地盤の増幅率、地震動の予測などがある。単に断層からの距離を見るだけでは分からない、地域ごとの揺れやすさを把握できる点が大きな特徴だ。

活断層マップと地震ハザードマップは何が違う?

この2種類の地図は、同じ地震防災に関係していても役割が異なる。

活断層マップは、地震を引き起こす可能性のある断層の位置や地形的特徴を確認するための地図。一方、地震ハザードマップは、地震が発生した場合にどの程度の揺れや被害が想定されるかを把握するための地図である。

例えば、活断層の位置から離れている地域でも、別の震源による地震や地盤の条件によって強い揺れが発生する可能性はある。

両者を混同すると、断層線が近くにないから安全、あるいは断層線に近いから必ず大きな被害を受ける、といった誤った判断につながりかねない。

東京都の被害想定デジタルマップも確認する

東京都は「東京被害想定デジタルマップ」を公開しており、首都直下地震などを想定した震度分布や液状化危険度分布などを地図上で確認できる。

また、住んでいる地域や建物の条件などを入力して、個別の被害想定を確認する「東京マイ・被害想定」も用意されている。

加えて、2026年3月29日には東京都の液状化予測図の令和7年度改訂版が公開された。新たに取得した地盤データを加えて更新されたもので、東京都内の土地の液状化可能性を相対的に確認する際に役立つ。

ただし、この液状化予測図は特定の地震に対する発生予測ではなく、東京都全域の地下を一律の強さで揺らした場合の相対的な評価である。また、250m四方のメッシュ単位で判定されているため、同じメッシュ内でも地点によって地盤条件が異なる場合がある。

東京の土地や住宅を調べるときの判断基準

自宅や購入予定の土地について確認するなら、次の順番で情報を整理するとよい。

  • 断層の位置:国土地理院の活断層図とJ-SHISで周辺の断層帯を確認する。
  • 地震動:J-SHISで震度の超過確率や地盤増幅率を確認する。
  • 液状化:東京都の最新液状化予測図を確認する。
  • 地域の被害:東京都や区市町村の被害想定・地域危険度を調べる。
  • 建物の安全性:建築時期、耐震性能、構造、地盤調査の内容を確認する。

特に住宅購入では、活断層図だけを物件選びの基準にするのは不十分だ。土地の地盤条件や建物の耐震性能、周辺道路、避難場所などを総合的に確認する必要がある。

【プロの結論】東京活断層マップで見落としてはいけない5つのポイント

東京の活断層情報を正しく読み取るためには、断層の線だけを追いかけるのではなく、地図の作成目的や評価方法まで理解しておく必要がある。

1.断層線の上だけが危険なわけではない

活断層の活動による地表の変位が直接問題になる場所と、地震動によって揺れや被害が生じる場所は同じではない。地震の揺れは断層線の周辺だけに限定されないため、断層から離れた地域でも備えが必要だ。

2.活断層図は地震の発生場所を完全に網羅していない

国土地理院の資料は、地表に残る地形の痕跡などを調査して作成されている。地下に隠れた断層や地表に明瞭な痕跡を残さない断層まで、すべて把握できるわけではない。

3.30年確率の低さを安全の証明にしない

立川断層帯の30年以内の発生確率は0.5~2%だが、これは地震が起きないことを保証する数値ではない。確率の評価には幅があり、長期的な防災判断に利用する必要がある。

4.立川断層帯以外の地震にも備える

東京都周辺には、立川断層帯による内陸地震だけでなく、相模トラフ沿いの地震やプレート内部の地震など、異なる仕組みで発生する地震の影響も考えられる。

地震調査研究推進本部が公表する東京都の地震活動の特徴でも、複数の震源域について評価されている。立川断層帯だけを確認して防災対策を終わらせるべきではない。

5.地図の更新日と評価の算定基準日を区別する

地図の公開日と、地震発生確率の算定基準日は別の情報だ。

例えば、2026年の立川断層帯の確率は1月1日を基準日に再計算され、1月14日に公表された。一方、国土地理院の活断層図は、図幅ごとに調査・刊行時期が異なる。

2026年最新という表示だけで判断せず、実際に確認する資料の作成時期や改訂履歴まで見ることが、正確な防災情報の利用につながる。

東京活断層マップに関するよくある質問(FAQ)

Q1:東京都で最も注意して確認したい活断層はどこですか?
A1:東京都周辺で特に確認したいのは立川断層帯です。埼玉県飯能市の旧名栗村周辺から青梅市、立川市を経て府中市に至る約33kmの断層帯で、名栗断層と立川断層から構成されています。

Q2:立川断層帯の30年以内の地震発生確率は何%ですか?
A2:地震調査研究推進本部の2026年1月1日算定の長期評価では、30年以内に0.5~2%とされています。想定地震規模はマグニチュード7.4程度で、地震後経過率を踏まえたA*ランクです。

Q3:東京西北部や東京西南部の活断層図に線がないのはなぜですか?
A3:国土地理院が公表する該当図幅では、調査結果として断層線が表示されていません。ただし、地下に断層が存在していても地表に明瞭な痕跡がない場合や、調査時点で確認できない場合があります。線がないことは地震の危険性がゼロという意味ではありません。

Q4:名栗断層と立川断層は別々の活断層ですか?
A4:名栗断層と立川断層は区別される断層ですが、地震調査研究推進本部の長期評価では、両者を合わせて立川断層帯として評価しています。全体の長さは約33kmです。

Q5:活断層マップとJ-SHISはどちらを見ればよいですか?
A5:断層の位置や地形的な特徴を知りたい場合は国土地理院の活断層図、発生確率や想定地震を調べたい場合は地震調査研究推進本部とJ-SHISが適しています。自宅周辺の揺れや液状化まで確認するなら、東京都の被害想定デジタルマップも併用してください。

Q6:立川断層帯から離れた東京23区でも地震対策は必要ですか?
A6:必要です。東京23区でも相模トラフ沿いの地震やプレート内部の地震などによる揺れが想定されます。活断層との距離だけで安全性を判断せず、地盤、建物の耐震性能、液状化や火災などのリスクを確認してください。

2026年の東京活断層マップを読み解くうえで、最も重要なのは立川断層帯の位置と最新の長期評価を正しく把握することだ。

地震調査研究推進本部の2026年最新評価では、立川断層帯の長さは約33km、想定地震はマグニチュード7.4程度、30年以内の発生確率は0.5~2%。A*ランクという評価も、防災上の判断材料になる。

一方、国土地理院の「東京西北部」「東京西南部」の図幅に断層線が表示されていないことを理由に、東京西部の地震リスクがないと判断するのは誤りだ。活断層図には調査方法や表示範囲による限界があり、地下の断層をすべて把握できるわけではない。

実際の防災対策では、国土地理院の活断層図で位置を調べ、地震調査研究推進本部で発生確率を確認し、J-SHISや東京都の被害想定マップで自宅周辺の揺れや地盤を確認するという使い分けが有効だ。

地震は断層の近くに住んでいる人だけの問題ではない。建物の耐震化、家具の固定、飲料水や食料の備蓄、家族との連絡方法、避難場所の確認など、日常生活の中でできる対策を進めておきたい。

東京の地震リスクを判断するときは、断層の有無だけでなく、どのような地震が起きた場合に、自分の住む場所と建物がどう影響を受けるのかまで確認することが大切だ。

主な公的根拠資料: 地震調査研究推進本部の2026年長期評価、国土地理院の活断層図・Q&A、青梅市の立川断層帯に関する防災情報、防災科学技術研究所のJ-SHIS、東京都の2026年液状化予測図。

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小野寺 翔
トレンドリサーチャー 小野寺 翔
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アニメ・漫画の制作発表を担当。制作会社・出版社の公式告知と原作者コメントを確認してから記事化します。

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