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【メジャー挑戦は実現したのか】MLB契約オファーを受けながら巨人を選んだ理由

小野寺 翔 小野寺 翔 • 更新: • 公開: • 読了約 20 分
目次

最初に押さえておきたいのは、則本昂大はメジャーリーグからオファーを受けたものの、MLB球団との契約には至っていないという事実だ。

2026年1月8日、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者が、自身のX(旧Twitter)で則本の移籍交渉について報道した。内容は、過去2シーズンで48セーブを記録した則本が、MLB球団とNPB球団の双方からのオファーを検討しているというものだった。

デイリースポーツは、MLBの1球団と国内複数球団から正式な契約オファーが届いていたと報じている。つまり、メジャー挑戦は単なる本人の希望だけで終わったわけではない。実際に選択肢として成立する段階まで進んでいた。

メジャー移籍を見送った背景にあった市場環境

則本が海外FA権を行使した2025年オフは、米国の移籍市場が停滞気味だったとスポニチが報じている。

MLB球団からオファーがあったことと、選手本人が納得できる条件で契約できることは別問題だ。

特に35歳という年齢で新たなリーグに挑戦する場合、契約期間や待遇だけでなく、起用法、チーム内での役割、生活環境なども判断材料になる。

則本は最終的に、米球団からのオファーについて条件面と環境面を総合的に判断して見送ったと伝えられた。

メジャー挑戦を断念したというより、選択肢を比較した決断

この移籍を「メジャー球団から評価されなかったため巨人に移った」と理解するのは正確ではない。

実際にはMLB球団からオファーがあり、そのうえで国内球団の条件も比較している。

また、則本自身は巨人入団会見で、FA宣言後に長い時間悩んだことを明かしている。

「オファーをいただいてすごくうれしかった。このチームで頑張りたいと思った」

日刊スポーツが伝えた会見での言葉からは、巨人の提示した条件だけでなく、球団からの評価や歓迎する姿勢が決断に影響したことがうかがえる。

【海外FAから巨人入りまで】則本昂大の移籍経緯を時系列で整理

則本昂大メジャー

則本の移籍を理解するには、楽天でのキャリア、抑えへの転向、海外FA権の行使という3つの転換点を押さえる必要がある。

楽天で築いた実績がMLB評価につながった

則本昂大は1990年12月17日生まれ。滋賀県の八幡商業高校から三重中京大学を経て、2012年ドラフト2位で楽天に入団した。

2013年のルーキーイヤーには15勝を記録し、新人王を獲得。翌2014年から2018年まで5年連続で最多奪三振のタイトルを獲得した。

2023年には24試合に先発し、155イニング、防御率2.61を記録。長年にわたって楽天の先発陣を支えた実績がある。

その後、2024年に先発から抑えへ転向。初めて本格的に務める守護神のポジションで32セーブを挙げ、最多セーブ投手賞を獲得した。

移籍に関係した人物・球団・出来事の相関表

2025年から2026年シーズン終了までの主な動き

人物・球団 則本との関係・出来事 移籍における意味 東北楽天 2013年から2025年まで所属。2025年11月に海外FA権を行使 13年間のキャリアを築いた古巣 マーク・フェインサンド 2026年1月8日、日米球団からのオファーを報道 MLB移籍交渉が進んでいたことを伝えた記者 MLB球団 メジャー契約のオファーがあったと国内メディアが報道 実際の移籍候補。ただし契約には至らず 読売ジャイアンツ 2026年1月16日に契約合意を発表 3年総額13億円(推定)、背番号43 田中将大 楽天時代のチームメート。巨人で再び同僚に 2013年の楽天投手陣を支えた関係 則本昂大 2026年シーズンは18登板、3勝4敗、防御率4.72 巨人で先発・救援の両方を経験
2025年11月:海外FA権行使を決断

則本は2025年シーズン終了後、海外FA権を行使した。

11月22日の楽天ファン感謝祭では、メジャー挑戦を第一希望にしていることを明かし、海外でのプレーを目標にしていると説明した。

また、当時の報道では、年齢的にも海外挑戦の機会は最後になる可能性があるという本人の考えも伝えられていた。

ファン感謝祭では、メジャー球を使って練習していることも明かしている。単なる移籍交渉上の選択肢ではなく、実際に渡米を意識して準備していたことが分かる。

2026年1月:MLBオファーを経て巨人入り

1月8日にフェインサンド記者の報道があり、1月16日には巨人が則本との契約合意を発表した。

1月19日には東京都内で入団会見を実施。背番号43を着用し、新天地でのスタートを切った。

巨人との契約は3年総額13億円(推定)。日本球界でも大型契約として注目された。

【MLBは則本昂大をどう評価したのか】救援投手としての実績が鍵

今回のMLB移籍報道で見逃せないのが、則本の評価が先発投手としてではなく、救援投手としての実績を中心に形成されていた可能性だ。

過去2年間の48セーブが海外評価の材料

則本は2023年まで先発投手として活躍していたが、2024年から抑えに配置転換された。

転向初年度の2024年には54試合に登板し、32セーブ、防御率3.46を記録。パ・リーグの最多セーブ投手賞を獲得した。

2025年も56試合に登板し、16セーブ、10ホールド、防御率3.05という数字を残している。

年度 登板 セーブ 防御率
2023年 24 0 2.61
2024年 54 32 3.46
2025年 56 16 3.05

出典:日本野球機構、楽天球団公表成績。

2024年と2025年のセーブ数を合計すると48。フェインサンド記者も、この数字に言及していた。

デイリースポーツは、MLB側が則本を救援投手として評価していた可能性を指摘している。

先発投手と救援投手ではMLB側の評価軸も変わる

先発投手の場合、長いイニングを投げる能力、球種の組み立て、複数巡目の打者への対応、年間を通じたローテーション維持などが重要になる。

一方、救援投手には次のような能力が求められる。

- 短いイニングで打者を抑える球威
- ピンチでの制球力と精神的な強さ
- 登板間隔が短い状況でのコンディション管理
- 試合終盤の重要な場面を任せられる経験

則本には、先発としての長い実績に加え、抑えとして48セーブを挙げた実績がある。

MLB球団にとっては、異なる役割を経験していることが評価材料になった可能性がある。

ただし、具体的な球団名や提示された起用条件は公表されていない。先発として獲得する意図があったのか、ブルペンの一員として評価したのかについても、確定的な判断はできない。

MLBメジャー契約とNPB契約の違い

今回の移籍を理解するうえでは、メジャー契約という言葉の意味も重要だ。

メジャー契約は、マイナー契約とは異なり、MLB球団のメジャーリーグ契約として選手を獲得するものだ。ただし、メジャー契約を結んだからといって、必ずしも先発ローテーションや抑えのポジションが保証されるわけではない。

今回の選択肢を整理すると、次のようになる。

比較項目 MLB球団 読売ジャイアンツ
契約形態 メジャー契約の提示と報道 NPB球団との選手契約
契約金額 詳細非公表 3年総額13億円(推定)
起用法 救援投手としての評価が報道された 先発ローテーションへの期待
競争環境 MLBの選手層の中で競争 NPBのセ・リーグで競争
活動環境 海外での新しい生活・競技環境 日本国内でのプレー継続

重要なのは、金額だけで比較できないことだ。

メジャー契約という肩書き、出場機会、起用法、契約期間、チームからの期待など、複数の条件を合わせて判断する必要がある。

則本の場合、巨人との契約内容は報道されている一方、MLB側の具体的な提示額や契約期間は明らかになっていない。そのため、どちらが金銭的に有利だったかを断定することはできない。

【則本昂大が巨人を選んだ本当の理由】契約条件だけではない3つの判断材料

則本が巨人入りを決めた背景には、複数の要素があった。

1. 球団からの熱意と明確な期待

2026年1月19日の入団会見で、則本は巨人のオファーについて長く悩んだと説明した。

巨人側も則本の実績を高く評価していた。

日刊スポーツによると、吉村禎章CBOは、豊富な経験を若手選手の手本にしてほしいと期待を示し、チームの中心として投げてもらうイメージを語っていた。

これは、単に経験豊富な救援投手を獲得するという話ではない。

巨人が期待していたのは、先発陣を支える投手としての働きだった。

2. 先発投手として再び勝負できる環境

巨人が則本を獲得した2025年オフには、先発投手の補強が重要課題となっていた。

スポニチの報道によれば、巨人は2025年シーズンの先発平均投球回がリーグワーストの5.41回にとどまり、先発陣の立て直しを必要としていた。

則本は2023年まで先発を主戦場としていた投手だ。

155イニングを投げた実績もあり、長いイニングを任せられる経験を持っている。

救援投手としての実績だけでなく、先発投手としての過去の実績も巨人の補強方針と合致していた。

3. 田中将大との再共闘

巨人移籍には、もう一つ注目された要素がある。

それが田中将大との再共闘だ。

2人は楽天が日本一に輝いた2013年に投手陣を支えた関係にある。則本が新人として15勝を挙げた時期、田中は楽天のエースとして圧倒的な存在感を示していた。

巨人の入団会見では、則本が田中に連絡を取ったことも明かされた。

田中からは「一緒に頑張ろう」という言葉をもらったと報じられている。

もちろん、この再会だけが移籍理由だったと断定することはできない。しかし、かつて同じチームで戦った選手と再び同じユニホームを着ることは、巨人でプレーするうえでの大きな意味を持つ。

楽天退団は球団との対立や戦力外が原因だったのか

ここは誤解されやすい部分だ。

則本の楽天退団は、海外FA権の行使を起点とした本人の選択だった。

2025年11月のファン感謝祭では、ファンに対して今後の所属先が決まっていない状況を説明しながら、引き続き応援してほしいと呼びかけていた。

同年12月のイベントでは、楽天を離れる可能性が高いという趣旨の発言もしている。

つまり、球団から戦力外を通告されたという話ではない。

長年所属した楽天を離れ、年齢的にも貴重になる海外挑戦の機会を求めた。その後、複数の選択肢を比較して巨人に移ったというのが、報道から読み取れる経緯だ。

【2026年シーズン成績を検証】巨人で18登板、防御率4.72の現実

2026年シーズン終了時

メジャー移籍を見送って巨人に加入した則本は、2026年シーズンにどのような成績を残したのか。

日本野球機構の年度別成績によると、2026年の一軍成績は次の通りだ。



2026年・則本昂大
読売ジャイアンツ



登板

18




防御率

4.72




勝敗

3勝4敗




投球回

61回





奪三振
43


被本塁打
9


WHIP
1.51


出典:NPB公式個人年度別成績。2026年シーズン終了時。

防御率4.72はどう評価すべきか

まず注目したいのは、楽天時代の直近2年間と比較した防御率の変化だ。

年度 所属 登板 防御率
2024年 楽天 54 3.46
2025年 楽天 56 3.05
2026年 巨人 18 4.72

2025年には56試合に登板し、防御率3.05を記録していた。それに対して2026年は防御率4.72となり、前年から数字を落としている。

加えて、2026年は72被安打、9被本塁打、WHIP1.51という数字も残した。

WHIPは1イニングあたりに許した安打と四球の合計を示す指標だ。1.51という数字からは、走者を背負う場面が少なくなかったことが分かる。

ただし、18登板という限られたサンプルで選手の能力をすべて判断するのも適切ではない。

先発投手への再転向は成功したのか

2026年の則本は、救援だけでなく先発としても起用された。

年度別の投球データでは、18登板の内訳は先発10試合、救援8試合となっている。先発でのクオリティースタートは4試合だった。

ここには、2024年から続いていた役割の変化が表れている。

2023年までは先発として長いイニングを投げ、2024年からは抑えとして短いイニングを全力で投げるスタイルに変わった。そして2026年には、再び先発の役割を担うことになった。

先発投手には、1試合の中で打者と複数回対戦しながら投球を組み立てる能力が求められる。

一方、抑えでは短いイニングで最大限の力を発揮することが中心になる。

そのため、同じ投手であっても必要な調整や試合運びは異なる。

2026年の防御率4.72は、先発への再転向を含めた役割の変化が簡単ではなかったことを示す数字だ。今後の評価では、単純な登板数だけでなく、先発時の投球内容やイニング消化能力も見る必要がある。

2026年の成績から見える課題

特に注目したいのは、次の3項目だ。

- 被安打72本: 61イニングで72安打を許しており、走者を出す場面が多かった。
- 被本塁打9本: 失点につながる長打への対応が課題として残った。
- 奪三振43個: 三振を奪う力は維持しているものの、全体の失点を抑える結果には結び付かなかった。

2025年の楽天時代には、防御率3.05で救援陣を支えていた。2026年は起用法が変わったこともあり、単純な数字の比較だけでは判断できない部分がある。

それでも、防御率4.72という結果は、巨人が期待した働きに対して改善の余地があったことを示している。

【プロの結論】則本昂大のメジャー挑戦から見える本当の転換点

今回の移籍で重要なのは、則本昂大がメジャーに行かなかったことだけではない。

むしろ、35歳で海外FA権を行使し、MLBからのオファーを得たうえで、NPBの巨人で先発投手として再挑戦する道を選んだことに大きな意味がある。

選手の移籍を評価する場合、次の3つの視点が欠かせない。

1. オファーの有無と契約成立は別物

MLB球団からオファーがあったという事実と、実際にMLBでプレーしたという事実は区別する必要がある。

則本はメジャー契約のオファーがあったと報じられたが、最終的に巨人と契約した。

したがって、「則本がメジャー移籍した」という情報は誤りだ。

2. 選手の価値は役割によって変わる

則本は先発投手として120勝を積み重ねた実績を持ち、救援投手としても48セーブを記録している。

先発と抑えの両方で結果を残したことは、長いプロ野球人生の中でも特徴的なキャリアだ。

MLB側が救援投手として評価した可能性と、巨人が先発候補として期待したことは、決して矛盾しない。

同じ投手でも、球団が求める役割によって評価の基準は変わるからだ。

3. 2026年の数字だけで移籍の正否は決められない

巨人での防御率4.72は、決して満足できる数字ではない。

しかし、2026年の成績は巨人での役割変更後の結果であり、MLBからオファーを受けた2025年までの実績とは時点が異なる。

移籍判断を評価するなら、契約を選んだ時点での実績、球団の期待、本人の希望を分けて考える必要がある。

今後の注目点は、先発として安定した投球回を確保できるか、あるいは救援投手として再び強みを発揮するかという部分だ。

【則本昂大のメジャー移籍】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:則本昂大はメジャーリーグに移籍した?

A1:いいえ。2025年オフに海外FA権を行使し、MLB球団からオファーがあったと報道されましたが、最終的には2026年1月に読売ジャイアンツと契約しました。

Q2:則本昂大にメジャー契約のオファーは本当にあった?

A2:ありました。2026年1月、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者がMLB球団からのオファーを報道。国内メディアもMLB1球団からメジャー契約の提示があったと伝えています。具体的な球団名や契約金額は公表されていません。

Q3:則本昂大が楽天を退団した理由は?

A3:海外FA権を行使し、以前から目標としていたメジャー挑戦を目指したためです。球団からの戦力外通告による退団ではありません。

Q4:則本昂大の巨人との契約内容は?

A4:2026年1月16日に契約合意が発表されました。報道によると、契約は3年総額13億円(推定)、背番号は43です。

Q5:則本昂大の2026年シーズン成績は?

A5:18登板、3勝4敗、61投球回、43奪三振、防御率4.72でした。先発10試合、救援8試合という起用でした。

Q6:MLB球団は則本を先発と救援のどちらで評価していた?

A6:救援投手として評価していた可能性が報道されています。過去2年間で48セーブを記録したことが評価材料になったと考えられますが、具体的な起用条件は公表されていません。

Q7:則本昂大は今後メジャーに再挑戦する可能性がある?

A7:2026年11月1日時点で、新たなメジャー挑戦について確定した発表はありません。現在は巨人との契約下にあり、今後の去就は球団との契約や本人の意向によって変わります。

則本昂大のメジャー移籍は、実現しなかった。しかし、海外FA権を行使した後にMLB球団からメジャー契約のオファーを受けていたことは、複数の報道によって伝えられている。

2026年1月に巨人入りを決めた背景には、米国市場の状況、契約条件や環境面、そして巨人からの熱意あるオファーがあった。

楽天での13年間には、先発投手としての120勝、5年連続最多奪三振、抑え転向後の最多セーブという実績がある。巨人では田中将大との再共闘も実現した。

一方、2026年シーズンは18登板、3勝4敗、防御率4.72という結果に終わった。先発と救援の両方を経験した新天地での1年は、決して順風満帆ではなかった。

それでも、今回の移籍を単純なメジャー挑戦の失敗と捉えるのは早計だ。

則本昂大の移籍の本質は、海外挑戦の可能性を追求したうえで、自分が最も納得できる環境を選び直したことにある。

今後は巨人でどのような役割を担い、先発として再び安定した成績を残せるか。メジャーオファーを受けた経験を持つベテラン右腕の次のシーズンにも、引き続き注目したい。

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小野寺 翔
トレンドリサーチャー 小野寺 翔
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アニメ・漫画の制作発表を担当。制作会社・出版社の公式告知と原作者コメントを確認してから記事化します。

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