2026年の春高バレー女子は、金蘭会高校(大阪)が決勝で就実高校(岡山)をセットカウント3-0で破り、7大会ぶり4度目の優勝を果たした。2026年1月11日に東京体育館で行われた第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会の女子決勝は、金蘭会が第2セット、第3セットの接戦を制する劇的な展開となった。
大会最優秀選手賞には、金蘭会の主将・馬場柚希が選出された。準優勝の就実、ベスト4入りした東九州龍谷高校と大阪国際高校も存在感を示し、全国の強豪校が実力をぶつけ合った6日間。決勝スコアや女子最終順位、個人賞、注目選手の実績、歴代優勝校まで、2026年大会の全体像を整理する。
【2026年大会の結果】春高バレー女子の頂点に立ったのは金蘭会!

第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会の女子決勝は、2026年1月11日、東京体育館の特設コートで開催された。
対戦カードは、大阪代表の金蘭会と岡山代表の就実。金蘭会は前年夏のインターハイを制した強豪であり、就実も国民スポーツ大会を制した岡山選抜の中心を担った選手たちを擁する実力校だった。
両校とも全国タイトルにふさわしい力を持つだけに、決勝は拮抗した試合となった。最終的には金蘭会が3セットを連取し、7大会ぶり4度目の優勝を達成。2019年以来となる春高の頂点に返り咲いた。
金蘭会対就実の決勝スコア女子決勝のセット別スコアは次のとおり。
金蘭会 3-0 就実
- 第1セット:金蘭会 25-20 就実
- 第2セット:金蘭会 29-27 就実
- 第3セット:金蘭会 28-26 就実
第1セットは金蘭会が中盤の連続得点で先行。就実も終盤に追い上げたものの、金蘭会がリードを守り切った。
注目すべきは第2セット以降の展開だ。就実は序盤から得点を重ねてリードを広げ、先にセットポイントを握った。しかし、金蘭会は連続得点で追いつき、デュースに持ち込んで逆転。29-27で第2セットを奪った。
第3セットも就実が中盤以降に攻勢を強め、先にセットポイントを獲得。金蘭会はここでも粘り強く追いつき、28-26で勝負を決めた。
スコアだけを見ればストレート勝ちだが、実際には第2セット、第3セットともに就実が勝利に迫っていた。金蘭会の優勝を語るうえで重要なのは、単純な攻撃力だけではなく、相手に先行されても崩れない精神面と、終盤の得点力だった。
【決勝の見どころ】金蘭会が接戦を制した理由と馬場柚希の存在
2026年の春高女子決勝を象徴した選手が、金蘭会の主将・馬場柚希だ。
馬場は3年生のミドルブロッカーで、身長180cm。U19日本代表にも名を連ねる実力者であり、攻撃面だけでなく、チーム全体をまとめるリーダーシップでも存在感を示した。
相手にセットポイントを握られても崩れなかった日刊スポーツの試合後報道によると、就実は第2セットで3度、第3セットで5度、先にセットポイントを握った。つまり金蘭会は、あと1点で相手にセットを奪われる場面を何度も迎えていた。
その状況で馬場が意識したのが、仲間への声かけだった。
「まだいけるよ」
これは、試合中に馬場がチームメートへかけ続けた言葉として日刊スポーツが伝えたものだ。
リードを許した場面でも、焦りを広げず、全員の意識を同じ方向に向ける。馬場の存在は、180cmの高さを生かしたプレーだけでなく、勝負どころでチームの空気を整える役割にも表れていた。
「つなぐバレー」を徹底したチーム力金蘭会の強さを理解するうえでは、決勝までの準備も見逃せない。
日刊スポーツの報道では、チームは前年12月の皇后杯で、Vリーグのフォレストリーヴズ熊本を相手にセットカウント2-0から逆転負けを喫した経験が紹介されている。
馬場はその試合で、焦りから本来の「つなぐバレー」ができなかったことを振り返っていた。春高前の合宿では、チームとしてその意識を改めて徹底。苦しい局面でもボールをつなぎ、全員で勝負する姿勢を磨いた。
決勝で見せた粘り強さは、一試合限りの偶然ではない。過去の敗戦から課題を見つけ、チーム全体で修正してきた成果だった。
池条義則監督への胴上げも実現試合後には、馬場をはじめとする金蘭会の選手たちが池条義則監督を胴上げした。
前年夏のインターハイ優勝時、監督は春高での優勝を目指す意味を込めて胴上げを断っていたという。馬場は春高で必ず実現させると決意し、優勝後にその約束を果たした。
このエピソードは、金蘭会がインターハイと春高の両方を制したシーズンを象徴している。個人の能力だけでなく、指導者と選手が同じ目標を共有して戦ったことも、二冠達成の背景にあった。
【女子最終順位・個人賞】馬場柚希が最優秀選手賞を受賞
第78回大会の女子最終順位は、優勝が金蘭会、準優勝が就実、3位が東九州龍谷と大阪国際だった。
特に個人賞では、優勝校の金蘭会から馬場柚希と德元菜々美が優秀選手賞に選ばれ、馬場は最優秀選手賞も獲得。ベストリベロ賞も金蘭会の岡日和が受賞した。
2026年女子の最終順位と注目選手の関係| 順位・区分 | 学校・選手 | 大会結果・受賞内容 |
|---|---|---|
| 優勝 | 金蘭会(大阪) | 7大会ぶり4度目の優勝 |
| 準優勝 | 就実(岡山) | 決勝で金蘭会に0-3 |
| 第3位 | 東九州龍谷(大分) | 準決勝で金蘭会と対戦し、2-3 |
| 第3位 | 大阪国際(大阪) | 準決勝で就実に0-3 |
| 最優秀選手賞・優秀選手賞 | 馬場柚希(金蘭会) | 3年・180cm・ミドルブロッカー |
| 優秀選手賞 | 德元菜々美(金蘭会) | 3年・172cm・アウトサイドヒッター |
| 優秀選手賞 | 比留間美晴(就実) | 3年・175cm・ミドルブロッカー |
| 優秀選手賞 | 仙波こころ(就実) | 3年・160cm・リベロ |
| 優秀選手賞 | 藤﨑愛梨(東九州龍谷) | 3年・166cm・アウトサイドヒッター |
| 優秀選手賞 | 磯邊萌心(大阪国際) | 2年・170cm・アウトサイドヒッター |
| ベストリベロ賞 | 岡日和(金蘭会) | 3年・152cm・リベロ |
| 勝利監督賞 | 池条義則(金蘭会) | 優勝校の監督 |
| ベスト応援賞 | 新発田商(新潟) | 応援部門の受賞校 |
※第3位は2校。優秀選手賞は馬場を含めて6人が選ばれた。選手の学年・身長・ポジションは大会発表の受賞者情報に基づく。
馬場柚希はなぜMVPに選ばれたのか馬場の受賞は、単に優勝チームの主将だったからというだけでは説明できない。
180cmのミドルブロッカーとして攻守の両面を担い、相手の流れを止める局面でも存在感を発揮。加えて、U19日本代表に選出される競技力と、チームメートを鼓舞するリーダーシップを兼ね備えていた。
特に決勝では、就実にセットポイントを握られた場面からの巻き返しに貢献した。勝負の終盤にチームの集中力を維持したことは、最優秀選手賞にふさわしい評価材料だった。
また、ベストリベロ賞を獲得した岡日和も見逃せない。152cmという身長ながら守備の専門職として評価され、優勝を支えた。高さが注目されやすいバレーボールにおいて、守備力やボールへの反応もタイトル獲得に欠かせない要素だったことを示している。
【強豪4校を比較】金蘭会・就実・東九州龍谷・大阪国際の戦い
2026年の女子大会は、決勝に進んだ金蘭会と就実だけでなく、東九州龍谷と大阪国際もベスト4に進出した。
この4校は、それぞれ異なる形で大会の流れを作った。準決勝の結果を見ると、金蘭会と東九州龍谷の一戦はフルセットの接戦となり、就実は大阪国際をストレートで退けて決勝へ進んでいる。
金蘭会高校女子バレー:粘り強さと勝負強さ金蘭会は大阪第1代表として出場。2回戦で三重を2-0、3回戦で誠英を2-0、準々決勝で熊本信愛女学院を2-0で破った。
準決勝では東九州龍谷と対戦。第1セットを落とす展開となったが、最終的に3-2で勝利した。決勝でも就実の反撃をしのぎ、ストレート勝ちを収めている。
この大会で特に印象的だったのは、先行されても試合を投げず、セット終盤で修正できる点だ。決勝の第2・第3セットだけでなく、準決勝のフルセットも、金蘭会の対応力を示す結果となった。
就実高校女子バレー:安定した攻撃で決勝進出岡山代表の就実は、京都橘を2-0、細田学園を2-1で下し、準々決勝では八王子実践に2-0で勝利。準決勝では大阪国際を3-0で破った。
決勝では金蘭会に敗れたものの、第2セットと第3セットで先にセットポイントを握るなど、優勝まであと一歩のところまで迫った。
比留間美晴と仙波こころが優秀選手賞を受賞したことからも、攻守の両面でチームを支えた選手の存在が評価されたことが分かる。
東九州龍谷高校女子バレー:金蘭会を追い詰めた実力校大分代表の東九州龍谷は、1回戦で日本航空を2-0、2回戦で東京都市大塩尻を2-0、3回戦で奈良文化を2-0で下した。
準々決勝でも静岡県富士見を2-0で破り、準決勝に進出。金蘭会との対戦ではフルセットの末に2-3で敗れた。
優勝校を相手に一歩も引かない試合を展開したことは、東九州龍谷の競争力を示す結果だ。藤﨑愛梨が優秀選手賞に選ばれたことも、チームの存在感を裏付けている。
大阪国際高校女子バレー:大阪勢の強さを示した3位大阪第2代表の大阪国際は、2回戦で古川学園を2-1で撃破。その後も銀河学院を2-1、文京学院大女を2-0で下して準決勝へ進んだ。
準決勝では就実に0-3で敗れたが、全国ベスト4入りを果たした。磯邊萌心は2年生ながら優秀選手賞を受賞しており、次年度につながる結果を残した。
金蘭会と大阪国際がそろって3位以内に入ったことは、大阪勢の層の厚さを示すポイントでもある。全国大会では同じ地域の代表校同士が異なるブロックから勝ち上がり、上位を争う構図も見どころとなった。
【日程・会場・歴代優勝校】春高バレー女子2026の大会概要と歴史
第78回大会の日程と会場2026年の春高バレーは、正式名称を「ジャパネット杯 春の高校バレー JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会」として開催された。
日本バレーボール協会の公式発表によると、会場は東京都渋谷区の東京体育館。男女各52校が出場し、従来の5日間から6日間に開催期間を変更した大会だった。
- 1月5日(月):開会式・男女1回戦
- 1月6日(火):男女1回戦・2回戦
- 1月7日(水):男女2回戦
- 1月8日(木):男女3回戦・準々決勝
- 1月10日(土):男女準決勝
- 1月11日(日):男女決勝・閉会式
1月9日は競技日程に含まれていない。準々決勝までの4日間を終え、準決勝と決勝を週末に実施する構成だった。
大会はすでに終了しており、2026年11月時点では、上記の日程は過去の開催実績となっている。
春高バレー女子の歴代優勝校2026年の金蘭会の優勝を理解するには、近年の女子大会の優勝校を振り返ると分かりやすい。
2011年以降の大会では、就実、金蘭会、東九州龍谷、古川学園、下北沢成徳、共栄学園など、全国屈指の強豪校が優勝を分け合ってきた。
- 2015年:金蘭会
- 2016年:下北沢成徳
- 2017年:下北沢成徳
- 2018年:金蘭会
- 2019年:金蘭会
- 2020年:東九州龍谷
- 2021年:就実
- 2022年:就実
- 2023年:古川学園
- 2024年:就実
- 2025年:共栄学園
- 2026年:金蘭会
金蘭会は2015年に初優勝を果たし、2018年と2019年に連覇。2026年の優勝によって、通算4度目の春高制覇となった。
一方、就実は2021年、2022年、2024年に優勝。近年の女子大会を代表する強豪校の一つだ。東九州龍谷も2020年の優勝をはじめ、長年にわたって上位争いに加わってきた。
なお、歴代優勝回数を比較するときは、旧大会方式と2011年以降の全日本高校選手権を混同しないことが大切だ。大会の名称や方式の変遷を踏まえて比較すると、各校の実績をより正確に理解できる。
【よくある質問】春高バレー女子2026に関するFAQ
Q1:春高バレー女子2026の優勝校はどこですか?
A1:大阪府代表の金蘭会高校です。2026年1月11日の決勝で就実高校を3-0で破り、7大会ぶり4度目の優勝を達成しました。
Q2:金蘭会対就実の決勝スコアは何対何でしたか?
A2:金蘭会がセットカウント3-0で勝利しました。セット別の得点は25-20、29-27、28-26です。第2セットと第3セットはいずれもデュースにもつれ込む接戦でした。
Q3:春高バレー女子2026の最優秀選手賞は誰ですか?
A3:金蘭会の馬場柚希です。3年生のミドルブロッカーで、身長180cm。U19日本代表にも名を連ねる選手です。
Q4:春高バレー女子2026の3位はどの高校ですか?
A4:東九州龍谷高校(大分)と大阪国際高校(大阪)が3位に入りました。東九州龍谷は準決勝で金蘭会に2-3、大阪国際は就実に0-3で敗れています。
Q5:2026年の春高バレーはいつ、どこで開催されましたか?
A5:2026年1月5日から8日、10日、11日までの6日間、東京都渋谷区の東京体育館で開催されました。男女各52校が出場しました。
Q6:金蘭会高校の春高バレー女子の優勝回数は何回ですか?
A6:2026年大会終了時点で4回です。2015年、2018年、2019年、2026年に優勝しています。
第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会の女子は、金蘭会が就実を3-0で下し、7大会ぶり4度目の優勝を飾った。25-20、29-27、28-26という決勝スコアが示すように、ストレート勝ちでありながら、第2セットと第3セットは最後まで勝敗の分からない展開だった。
大会最優秀選手賞に輝いた馬場柚希は、180cmのミドルブロッカーとしての能力に加え、苦しい局面で仲間を支える主将としての役割も果たした。岡日和のベストリベロ賞、德元菜々美らの優秀選手賞も、金蘭会の総合力を物語っている。
一方、準優勝の就実、3位の東九州龍谷と大阪国際も、全国の頂点を争うにふさわしい戦いを見せた。特に東九州龍谷との準決勝や、就実との決勝は、最後の1点まで集中力を維持できるかが勝敗を左右した。
【プロの結論】2026年の春高バレー女子を評価する際は、優勝校や最終順位だけでなく、セット終盤の得点力、守備から攻撃への切り替え、選手同士の連係、そして苦しい場面でチームをまとめるリーダーシップにも注目したい。金蘭会の4度目の優勝は、高校バレーにおいて個人の才能とチーム全体の修正力がどれほど大きな意味を持つかを示した。
馬場柚希をはじめとする3年生の卒業後、各校がどのように新チームを構築するのかも次の注目点だ。就実や東九州龍谷、大阪国際を含めた強豪校の世代交代と、2027年大会に向けた各地の予選からも目が離せない。
主な参照資料: 日本バレーボール協会の第78回大会開催概要、月刊バレーボールの女子大会全試合結果・個人賞一覧、日刊スポーツの決勝戦報道・馬場柚希選手の試合後取材、日刊スポーツの歴代優勝校記録。