2026年11月1日現在、ハンタウイルスの日本国内感染者数は何人なのでしょうか。結論からいうと、国内でハンタウイルス肺症候群(HPS)の患者発生は報告されておらず、2026年の国内累積報告数も0人です。2026年第43週(10月19日~25日)までの公開集計でも、全国のHPS報告数は0人となっています。
一方、2026年には南米を出発した海外クルーズ船「MVホンディウス号」で、アンデスウイルスによる集団感染が発生しました。世界保健機関(WHO)が最終的に公表した数字は13症例、3人死亡。乗船していた日本人1人も健康観察の対象となりましたが、6月22日に観察期間を終了しています。国内感染と海外の集団感染を混同しないために、厚生労働省、国立健康危機管理研究機構(JIHS)、WHOの公的情報から、発生状況、感染経路、症状、致命率、予防策まで整理します。
【2026年最新】ハンタウイルスの日本国内感染者数は現在何人?

ハンタウイルスの日本国内感染者数を調べる際、最初に確認したいのが、2026年の新規患者数と過去の感染事例の違いです。
厚生労働省は、ハンタウイルス肺症候群について「日本国内では患者発生の報告はありません」と公表しています。また、国立健康危機管理研究機構(JIHS)も、2026年7月3日付のクルーズ船事例最終報告で、国内におけるHPS患者の発生歴はないと説明しています。
加えて、北海道感染症情報センターが公開する2026年第43週までの全国集計でも、ハンタウイルス肺症候群の2026年累積報告数は0人です。これは、海外で13症例が確認されたというニュースとは別の数字です。
ただし、ハンタウイルス感染症には複数の病型があります。過去に日本国内で発生した腎症候性出血熱まで含めて「日本では一度も感染者がいなかった」と理解するのは正しくありません。
2026年11月時点の国内感染状況現在の状況を病型別に整理すると、次のようになります。
- ハンタウイルス肺症候群(HPS):国内患者の報告歴なし。2026年の累積報告数も0人。
- 腎症候性出血熱(HFRS):過去に国内感染例あり。ただし1999年の感染症法施行以降、患者発生は確認されていない。
- 2026年の海外クルーズ船事例:13症例、3人死亡。日本国内で発生した集団感染ではない。
国内の感染者数を判断する際は、海外の患者数、日本人の感染者数、日本国内で発生した患者数を分けて確認する必要があります。今回のクルーズ船事例では、この3つがニュースの見出しやSNS上で混同されやすくなりました。
【重要】ハンタウイルス肺症候群と腎症候性出血熱は何が違う?
ハンタウイルスは、ハンタウイルス科オルソハンタウイルス属に属するウイルスの総称です。すべてが同じ地域で発生するわけではなく、ウイルスの種類や自然宿主となるげっ歯類の分布によって、感染症の発生地域や症状が異なります。
日本国内の感染状況を正確に理解するには、代表的な2つの病型を区別することが欠かせません。
ハンタウイルス肺症候群(HPS)は南北アメリカを中心に発生ハンタウイルス肺症候群は、英語でHantavirus Pulmonary Syndromeと呼ばれ、HPSと略されます。
主に北米・中南米で発生する感染症で、感染初期には発熱や筋肉痛などが見られ、その後、急速に呼吸不全や循環不全へ進行する場合があります。
原因となるウイルスにはシンノンブレウイルスやアンデスウイルスなどがあります。特にアンデスウイルスは、ハンタウイルスの中でも例外的に人から人への感染が確認されている種類です。
日本国内では、HPSの患者発生はこれまで報告されていません。厚生労働省とJIHSが公表する情報でも、この点は一貫しています。
腎症候性出血熱(HFRS)は過去に日本国内の感染例があるもう一つの代表的な病型が、腎症候性出血熱(Hemorrhagic Fever with Renal Syndrome、HFRS)です。
こちらはユーラシア大陸を中心に発生しており、重症化すると腎不全やショックを引き起こします。HPSが肺や呼吸器系への影響を特徴とするのに対し、HFRSでは腎臓への障害が重要な特徴です。
日本では1970年代から1980年代にかけて、実験用ラットに関連する感染事例が報告されました。しかし、厚生労働省によると、感染症法が施行された1999年以降、国内で患者の発生は確認されていません。
つまり、ハンタウイルス感染症は日本で過去に発生したことがあるものの、2026年現在のHPSの国内患者数は0人という整理になります。
【時系列で検証】2026年クルーズ船のハンタウイルス集団感染13例・3人死亡の全貌
2026年に世界的な注目を集めたのが、オランダ船籍のクルーズ船「MVホンディウス号」で発生したハンタウイルス肺症候群の集団感染です。
この事例は南米から出航した船内で発生し、最終的に13症例、3人死亡という結果になりました。原因となったのはアンデスウイルスです。
WHOへの報告後、複数国の保健当局が患者の確認、接触者の追跡、隔離、健康観察に取り組みました。
クルーズ船事例の重要な経緯| 時期 | 発生した出来事 | 公的情報・確認された内容 |
|---|---|---|
| 2026年4月1日 | アルゼンチンを出港 | 南大西洋を航行するクルーズ船の事例が始まる。 |
| 2026年4月 | 船内で最初の患者が発生 | 重症急性呼吸器疾患の症例が確認される。 |
| 2026年5月2日 | WHOに通報 | 船内の集団発生が国際的な調査対象となる。 |
| 2026年5月上旬 | アンデスウイルスを特定 | ハンタウイルス肺症候群の原因ウイルスが判明する。 |
| 2026年5月22日 | 最後の症例を確認 | 下船後にスペインで健康観察中だった乗客が無症状のまま陽性となる。 |
| 2026年6月22日 | 日本人乗船者の健康観察終了 | 英国で実施されていた健康観察期間が終了する。 |
| 2026年7月2日 | WHOが終息を宣言 | 最終的に13症例、3人死亡。接触者の健康観察も終了。 |
この時系列は、厚生労働省の感染症部会資料、JIHSの2026年7月3日付最終報告、WHOの7月2日付発表をもとに整理したものです。
13症例の内訳と致命率は?WHOが2026年7月2日に公表した最終的な患者数は、次のとおりです。
- 総症例数:13例
- 検査確定例:12例
- 可能性例:1例
- 死亡者:3人
- 致命率:約23%
可能性例の1人は、船内で死亡した初発例です。検査による確定診断が行われる前に亡くなったため、確定例ではなく可能性例として集計されました。
また、最後に確認された患者は、下船後にスペインで健康観察を受けていた乗客でした。無症状の状態で検査陽性となったことも、この事例の特徴です。
WHOによると、入院した10人のうち8人は回復して退院し、2人は治療を継続していました。最終的に3人が死亡し、集団感染全体の致命率は23%となっています。
この数字は2026年の特定の集団感染における割合であり、すべてのハンタウイルス感染症に共通する致命率ではありません。
日本人乗船者は感染した?健康観察はいつ終了した?今回のニュースで日本国内の読者が特に気にしたのが、日本人乗船者の状況です。
JIHSの最終報告によると、MVホンディウス号には日本人1人が乗船していました。この人物は5月11日にテネリフェ島から英国へ移送され、英国当局の管理下で健康観察を受けました。
その後、2026年6月22日に健康観察を終了しています。JIHSの患者集計に日本人乗船者は含まれておらず、日本人の国内感染者が発生したという事実もありません。
この点は非常に重要です。日本人が感染症の発生した船に乗っていたことと、その日本人が感染したことは同じではありません。
WHOは7月2日に集団感染の終息を宣言WHOは2026年7月2日、MVホンディウス号に関連する全接触者の健康観察が終了し、新たな二次感染が確認されなかったことを受け、集団感染の終息を発表しました。
JIHSの報告では、高リスク接触者317人、低リスク接触者336人の計653人が特定され、全員の隔離や健康観察が終了しています。接触者は33か国・地域で追跡されました。
WHOは追加の感染伝播が予想されないとの見解を示しており、2026年11月現在、このクルーズ船事例を理由に国内で新たな流行が進行している状況ではありません。
【感染経路を解説】ハンタウイルスはネズミから人へ?人から人にも感染する?
ハンタウイルスの感染経路を理解するうえで、最も重要なのがネズミなどのげっ歯類です。
ハンタウイルスは、基本的にげっ歯類を自然宿主とするウイルスです。人間は、感染したネズミなどの尿、糞、唾液に接触したり、それらに汚染された粉じんを吸い込んだりすることで感染します。
主な感染経路はネズミの排泄物を含む粉じん代表的な感染経路は以下のとおりです。
- 粉じんの吸入:感染したげっ歯類の尿や糞が乾燥し、空気中に舞い上がった粒子を吸い込む。
- 直接接触:感染したげっ歯類の唾液や排泄物に触れる。
- 咬傷:ウイルスを保有するネズミなどにかまれる。
- 食品からの感染:排泄物などで汚染された食品や飲料水を摂取する。
特に注意したいのは、ネズミの糞や尿を含む粉じんです。長期間閉め切られた倉庫、物置、納屋、山小屋などを掃除するときは、汚染された粉じんを吸い込む危険があります。
人から人への感染はある?一般的なハンタウイルス感染症は、人から人へ簡単に広がる感染症ではありません。
ただし、例外がアンデスウイルスです。アンデスウイルスでは、濃厚な接触を介した人から人への感染事例が確認されています。
WHOやJIHSの説明によると、感染者との近距離での接触や飛沫、直接接触などが関係します。家族や親密な関係者など、長時間にわたって濃厚に接触した場合が主な問題となります。
なぜ2026年のクルーズ船では人から人への感染が起きたのか今回の集団感染が注目された最大の理由は、船内でアンデスウイルスの人から人への感染が起きたと考えられている点です。
JIHSの最終報告では、船内にげっ歯類の侵入を示す証拠は確認されていません。また、複数の患者から検出されたウイルスのゲノム配列が非常によく似ていたことも報告されています。
こうした情報から、初発例は南米滞在中に感染し、その後、船内で濃厚接触を介してほかの人へ感染が広がったと考えられています。
つまり、今回の事例は、船内でネズミが大量発生して感染者が増えたという単純な構図ではありません。南米での感染を起点として、例外的に人から人への感染が発生した可能性が高い事例です。
ただし、アンデスウイルス以外のハンタウイルスまで同じように人から人へ広がるわけではありません。今回の事例だけを根拠に、日常生活で人同士の接触によって広範囲に感染が広がると考えるのは適切ではありません。
【症状・潜伏期間・致命率】ハンタウイルスに感染するとどうなる?
ハンタウイルス感染症で注意が必要なのは、感染してから症状が現れるまでの期間が比較的長いことと、発症後に急速に重症化する可能性があることです。
ハンタウイルス肺症候群の潜伏期間厚生労働省によると、HPSの潜伏期間は約1週間から7週間、通常は約2週間です。
アンデスウイルスでは、ヒトからヒトへの感染に関連して最大6週間程度の潜伏期間が考慮されることもあります。
感染した直後に症状が出るとは限らないため、流行地域への渡航歴やげっ歯類との接触歴は、医療機関を受診する際の重要な情報になります。
初期症状は発熱・頭痛・筋肉痛などHPSの初期症状は、一般的な感染症や風邪に似ていることがあります。
- 発熱
- 頭痛
- 悪寒
- 筋肉痛や関節痛
- 腹痛
- 吐き気、嘔吐、下痢
- 咳
初期には特徴的な症状が乏しく、ハンタウイルス感染症と気づきにくい場合があります。
その後、症状が進行すると、咳や呼吸困難、低血圧などが現れ、重症例では呼吸不全や循環不全に至ることがあります。
致命率は10~50%程度厚生労働省が公表するHPSの情報では、致命率はウイルスの種類によって異なり、一般に10~50%程度とされています。
アンデスウイルスについては、厚生科学審議会の資料で21~36%程度という数値も示されています。
一方、2026年のクルーズ船事例では13症例中3人が死亡し、実際の致命率は約23%でした。
これらの数字は同じ意味ではありません。一般的な疾患の致命率と、特定の集団感染で確認された死亡割合を混同しないことが大切です。
腎症候性出血熱では腎臓への障害に注意HFRSでは、発熱や上気道炎症状などから始まり、重症化するとショックや腎不全を引き起こすことがあります。
HPSが呼吸器系を中心に重症化するのに対し、HFRSは腎臓への影響が大きいという違いがあります。
どちらも特異的な治療法が確立されておらず、症状に応じた治療が中心です。HPSでは呼吸・循環状態の管理など、重症化した患者への迅速な医療対応が重要になります。
【日本国内の感染リスクと予防対策】一般生活者が注意すべきこと
2026年のクルーズ船事例を受けて、日本国内でも感染が広がるのではないかと心配する人が増えました。
しかし、国内の感染リスクを考える際には、ウイルスの存在だけでなく、そのウイルスを媒介する動物が国内に生息しているかどうかも重要です。
日本国内での自然感染リスクは極めて低いJIHSによると、HPSの原因となるハンタウイルスは、それぞれ特定の種類のげっ歯類を自然宿主としています。
北米や南米でHPSを引き起こすウイルスを媒介するげっ歯類は、日本国内には生息していません。このため、国内の野生ネズミなどからHPSの原因ウイルスに感染する可能性は極めて低いと評価されています。
また、アンデスウイルスの人から人への感染についても、これまで日本国内で発生した報告はありません。
JIHSの2026年7月3日付最終報告では、今回のクルーズ船事例に関連する感染伝播も終息したと評価されており、南北アメリカから日本への輸入症例が確認される可能性も非常に低いとされています。
日常生活でできるハンタウイルス予防対策日本国内で過度に恐れる必要はありませんが、げっ歯類が媒介する感染症全般への対策として、次の行動は有効です。
- ネズミの侵入を防ぐ:住宅や倉庫の隙間をふさぎ、げっ歯類が入り込めない環境をつくる。
- 食品を適切に保管する:食品や飲料水は蓋付き容器などに入れ、ネズミが接触できないようにする。
- 排泄物を直接触らない:ネズミの糞や尿、巣材などを素手で扱わない。
- 粉じんを舞い上げない:汚染された場所を乾いたまま掃いたり、掃除機で吸い込んだりしない。
- 適切な清掃を行う:手袋を着用し、消毒剤などで汚染箇所を十分に湿らせてから拭き取る。
特に、長期間使っていない物置や倉庫を掃除する場合は注意が必要です。米国CDCも、ネズミの排泄物を乾いた状態で掃いたり掃除機で吸ったりすると、ウイルスを含む粒子が空気中に舞い上がる危険があるとして、湿らせて消毒してから清掃する方法を推奨しています。
南米などの流行地域へ渡航する場合の注意点日本国内での感染リスクは低い一方、アルゼンチンやチリなど、アンデスウイルスの発生が知られる地域に渡航する場合は、現地での行動に注意が必要です。
- 野生のネズミやげっ歯類に触れない。
- ネズミの糞や尿が確認された場所を避ける。
- 長期間閉め切られた建物やげっ歯類が侵入した宿泊施設に注意する。
- 食品や飲料水をネズミが接触できる状態で放置しない。
- げっ歯類の排泄物で汚染された場所を清掃する場合は、適切な防護と消毒を行う。
また、流行地域への渡航後に発熱や咳などの症状が出た場合は、渡航歴やげっ歯類との接触歴を医療機関に伝えることが大切です。
ワクチンや特効薬はある?2026年11月現在、日本国内で承認されたハンタウイルス肺症候群のワクチンはありません。また、HPSに対する特異的な治療薬も確立されていません。
そのため、感染予防ではげっ歯類との接触を避けることが基本となります。感染が疑われる場合には早期に医療機関で評価を受け、必要に応じて呼吸や循環の管理などの治療を受けることが重要です。
【プロの結論】日本で警戒すべきなのは感染者数より正確な情報の読み分け今回のハンタウイルス報道から得られる重要な教訓は、海外の集団感染と国内の感染状況を切り離して考えることです。
13症例、3人死亡という数字は決して軽視できません。しかし、その数字は海外クルーズ船に関連したアンデスウイルスの集団感染を示すものであり、日本国内で13人が感染したという意味ではありません。
また、ハンタウイルスという名称だけで感染力を判断するのも誤りです。げっ歯類から感染する経路が基本であり、人から人への感染が確認されているアンデスウイルスは例外的な存在です。
今後の情報を見極める際には、次の3点を確認すると状況を正確に把握できます。
- どの病型なのか:HPSなのか、HFRSなのかを確認する。
- どこで発生したのか:海外の発生事例なのか、日本国内の患者報告なのかを区別する。
- 公式発表は更新されているか:厚生労働省、JIHS、WHOの最新発表で症例数や接触者の状況を確認する。
ハンタウイルスの日本国内感染者数に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、日本国内のハンタウイルス感染者数は何人ですか?
A1:2026年11月1日現在、ハンタウイルス肺症候群の国内患者報告は0人です。2026年第43週までの全国累積報告数も0人です。腎症候性出血熱についても、1999年の感染症法施行以降、国内で患者発生は確認されていません。
Q2:2026年のクルーズ船では何人が感染し、何人が死亡しましたか?
A2:WHOの最終報告では、合計13症例、うち12例が検査確定例、1例が可能性例でした。死亡者は3人で、致命率は約23%です。原因となったウイルスはアンデスウイルスです。
Q3:クルーズ船に乗っていた日本人も感染しましたか?
A3:日本人1人が乗船していましたが、JIHSの最終報告では患者として集計されていません。英国へ移送された後、2026年6月22日に健康観察を終了しています。
Q4:ハンタウイルスは人から人へ感染しますか?
A4:基本的にはげっ歯類から人へ感染するウイルスです。ただし、例外的にアンデスウイルスでは、濃厚接触に伴う人から人への感染が確認されています。一般的なハンタウイルスが日常的な接触で広く感染するわけではありません。
Q5:日本のネズミからハンタウイルスに感染する危険はありますか?
A5:HPSを引き起こすウイルスを媒介するげっ歯類は、日本国内には生息していないとJIHSは説明しています。そのため、国内で自然感染する可能性は極めて低いとされています。ただし、海外の流行地域ではネズミの排泄物や汚染された粉じんへの接触を避ける必要があります。
Q6:ハンタウイルスの潜伏期間はどれくらいですか?
A6:ハンタウイルス肺症候群の潜伏期間は約1~7週間で、通常は約2週間です。感染した可能性のある地域や接触状況によって判断が異なるため、渡航歴やげっ歯類との接触歴がある場合は医療機関に相談してください。
Q7:ハンタウイルスのワクチンや治療薬はありますか?
A7:2026年11月現在、日本国内で承認されたHPSのワクチンはありません。特異的な治療薬も確立されておらず、症状に応じた治療が中心です。
2026年11月1日現在、ハンタウイルス肺症候群の日本国内感染者数は0人です。2026年の全国累積報告数も0人であり、国内での患者発生は確認されていません。
過去には腎症候性出血熱が実験用ラットに関連して国内で発生したことがありますが、1999年以降は患者発生が確認されていません。現在の国内状況と過去の感染歴は分けて理解する必要があります。
2026年の海外クルーズ船事例では、アンデスウイルスによる13症例と3人の死亡が報告されました。しかし、日本人乗船者は6月22日に健康観察を終了し、WHOも7月2日に集団感染の終息を宣言しています。
ハンタウイルスは重症化すると命に関わる感染症ですが、日本国内での自然感染リスクは極めて低いと評価されています。過度に不安を感じるのではなく、厚生労働省、国立健康危機管理研究機構、WHOなどの公的情報を確認し、海外渡航時にはげっ歯類との接触や排泄物を含む粉じんへの曝露を避けることが大切です。
今後も海外の感染状況や新たな研究成果を確認する際は、海外の症例数と日本国内の患者数を区別することが、正しい感染症情報を理解するための基本になります。
主な公的情報源・確認資料
- 厚生労働省「ハンタウイルス肺症候群」「腎症候性出血熱」
- 国立健康危機管理研究機構「国外航行中のクルーズ船におけるハンタウイルス感染症事例について(第2報/最終報)」(2026年7月3日)
- WHO「Hantavirus outbreak linked to cruise ship travel」(2026年7月2日)
- 北海道感染症情報センター「ハンタウイルス肺症候群・2026年第43週報告」
いずれも公的機関の発表に基づいています。