国会議員が暮らす「議員宿舎」は、一般の賃貸マンションと何が違うのか。間取りや広さ、毎月の家賃に相当する使用料を調べると、立地や建物の規模だけでなく、住宅制度そのものの違いが見えてくる。
衆議院が管理する代表的な議員宿舎は、港区赤坂の赤坂議員宿舎(3LDK・82.30㎡・300戸)と、港区六本木の青山議員宿舎(2DK・46.28㎡・40戸)だ。2026年度の衆議院公表資料では、1室当たりの月額使用料は赤坂が124,748円、青山が21,638円となっている。いずれも都心の一等地にある住宅として、民間賃貸の相場との開きが大きい。
さらに2026年8月には、老朽化した青山議員宿舎への対応として検討されてきた九段議員宿舎(仮称)について、衆議院が基本設計の取りまとめを報告した。現在の間取り、費用、入居条件から新施設の計画まで、2026年11月時点の公表情報を整理する。
【間取りを徹底比較】赤坂議員宿舎は3LDK・82㎡、青山は2DK・46㎡

議員宿舎の間取りを比較すると、赤坂と青山では住宅としての設計思想が大きく異なる。赤坂は家族での居住も想定した広めの住戸、青山は限られた面積を効率的に使うコンパクトな住戸という違いがある。
赤坂議員宿舎は82.30㎡の3LDK衆議院赤坂議員宿舎は、東京都港区赤坂2丁目に位置する地上28階・地下2階建ての鉄筋コンクリート造マンションだ。2007年3月に竣工し、全300戸が設けられている。
専有面積は約82㎡。衆議院の議員向けガイドブックに掲載された間取りは、和室6畳、洋室7畳、洋室5畳、LDKからなる3LDKだ。
居室が3部屋あるため、寝室と仕事部屋を分けたり、家族の生活空間を確保したりしやすい構成となっている。一般的なファミリー向けマンションと比較しても、都心部では十分な広さを持つ住戸だ。
赤坂議員宿舎は、国会議事堂や議員会館へのアクセスを確保しながら、地方選出議員が東京で生活するための住環境を提供する施設でもある。
青山議員宿舎は46.28㎡の2DK一方、青山議員宿舎は東京都港区六本木7丁目にある。地上3階・地下1階建ての鉄筋コンクリート造で、2号館17戸、3号館23戸の合計40戸からなる。
間取りは和室6畳が2部屋とダイニングキッチンを組み合わせた2DK。専有面積は約46㎡で、赤坂議員宿舎より約36㎡小さい。
2部屋を寝室と居間に分けるなど、コンパクトな生活に適した設計だ。赤坂の3LDKと比べると、部屋数だけでなく、リビングとダイニングの使い方にも違いがある。
なお、青山議員宿舎の2号館は1961年3月、3号館は1962年3月に竣工した建物だ。2026年時点では築約64〜65年となり、老朽化への対応が長年の課題になっている。
つまり、赤坂と青山の違いは単純な広さの差ではない。2007年に建てられた大規模な高層住宅と、1960年代に建てられた小規模な低層住宅という、建設時期や設備環境の違いも大きい。
【2026年の使用料と民間賃貸相場】赤坂と青山はどれほど安い?
議員宿舎が話題になる大きな理由の一つが、都心の一等地にありながら、民間マンションと比較して使用料が低く設定されていることだ。
衆議院が公表した令和8年度歳入概算見積書には、議員宿舎の戸数、専有面積、月額使用料が記載されている。2026年時点で確認できる具体的な数字を比較すると、次のようになる。
| 比較項目 | 赤坂議員宿舎 | 青山議員宿舎 |
|---|---|---|
| 所在地 | 東京都港区赤坂2丁目 | 東京都港区六本木7丁目 |
| 間取り | 3LDK | 2DK |
| 専有面積 | 82.30㎡ | 46.28㎡ |
| 総戸数 | 300戸 | 40戸 |
| 建物構造 | 地上28階・地下2階 | 地上3階・地下1階 |
| 月額使用料 | 124,748円 | 21,638円 |
| 駐車場使用料 | 月額32,287円(利用者) | 同資料の赤坂欄に記載なし |
| 竣工時期 | 2007年3月 | 1961年・1962年 |
| 2026年時点の状況 | 現行の宿舎 | 老朽化への対応を検討中 |
| 後継施設の計画 | 九段議員宿舎とは別施設 | 九段議員宿舎(仮称)の整備計画 |
出典は衆議院の令和8年度歳入概算見積書、議員向けガイドブック、議院運営委員会の会議録。なお、月額使用料は公表された予算積算上の単価であり、民間住宅の募集賃料とは性格が異なる。
赤坂の民間賃貸相場は月額100万円を超えるケースも民間マンションの家賃と比較すると、差はさらに明確になる。
賃貸情報サイトCHINTAIが2026年11月1日に更新した港区の3LDK家賃相場では、赤坂エリアは月額109.80万円となっている。同サイトの集計は掲載中の賃貸物件を基にした平均値で、原則として築20年以内の物件が対象だ。
これに対して赤坂議員宿舎の月額使用料は124,748円。単純に金額を並べると、民間の相場参考値は議員宿舎使用料の約8.8倍に相当する。
ただし、民間物件の平均値と議員宿舎の特定住戸では、築年数、設備、階数、管理条件、専有面積などが一致しない。109.80万円の物件と赤坂議員宿舎が同等の住宅であるという意味ではない。
青山の2DKも周辺の民間物件より低い使用料青山議員宿舎がある六本木エリアについて、CHINTAIの2026年10月27日更新データでは、2K・2DKの家賃相場は月額28.30万円となっている。
青山議員宿舎の月額使用料21,638円と比較すると、単純な金額差は約26.1万円だ。民間の参考相場は使用料の約13倍に当たる。
赤坂と青山では面積も建物の築年数も異なるため、数字だけで優劣を判断することはできない。しかし、両施設とも周辺の民間賃貸と比べて低い負担で居住できる仕組みになっていることは、公開資料から読み取れる。
【設備・共用施設の実態】議員宿舎は普通のマンションと何が違う?
議員宿舎は単に住居を提供するための施設ではない。国会議員が国会活動に対応しやすいよう、交通やセキュリティー、共用施設などにも配慮した運営が行われている。
赤坂議員宿舎には食堂・会議室・保健室など衆議院の議員向け資料に記載された赤坂議員宿舎の共用施設には、食堂・談話室コーナー、集会室、保健室、会議室、応接室、プレスルームなどがある。
保健室には看護師が常駐する施設概要が掲載されており、地下には300台を収容する駐車場も設けられている。
このような設備は、一般の賃貸住宅とは異なる特徴だ。特に会議室や応接室、プレスルームは、議員活動と居住環境の両方を支える機能を持っている。
また、議員宿舎から議員会館までの専用バスも、衆議院のガイドブックに記載されている。国会開会中と閉会中で運行条件が異なる仕組みだ。
青山議員宿舎は築年数による設備面の課題がある青山議員宿舎は、1961年と1962年に竣工した建物である。現在の新築マンションと比較すれば、建築当時の設備や住戸設計を引き継いでいる部分が多い。
衆議院は2023年8月29日の議院運営委員会庶務小委員会で、青山議員宿舎について築60年以上が経過し、老朽化が進んでいると説明した。
住宅の評価は、専有面積や間取りだけでは決まらない。給排水設備、電気設備、耐震性、断熱性、エレベーターなど、建物全体の維持管理も重要になる。
この点で、赤坂と青山は同じ議員宿舎であっても、住宅としての新しさや維持管理上の課題が異なっている。
【入居条件と使用料の仕組み】議員なら誰でも住めるわけではない
議員宿舎は、一般の人が申し込める公営住宅や賃貸マンションとは異なる。入居対象や利用目的について、衆議院内で定められた基準がある。
東京都23区内に住居を所有する議員は原則入居できない衆議院の議員宿舎入居基準では、宿舎の使用は議員本人と同居する家族などに限られている。
加えて、東京都23区内に住居を所有する議員は原則として入居できない。ただし、所有する住居に入居できない特別な事情がある場合には、議院運営委員会庶務小委員長が許可できる例外規定がある。
入居後に23区内の住居を所有し、そこに居住することになった場合は、直ちに議員宿舎を退去することも定められている。
入居を希望する場合は、所属会派の事務局を通じて申し出る仕組みだ。つまり、国会議員であれば無条件に好きな宿舎を選べるというわけではない。
なぜ議員宿舎の使用料は安いのか議員宿舎の使用料が民間賃貸より低い理由は、一般の不動産市場と同じ考え方で賃料が決まるわけではないからだ。
政府の国会答弁では、議員宿舎は地方選出議員の在京生活を保障し、議員の職務を円滑に遂行するために設置されていると説明されている。
地方の選挙区を持つ議員は、国会の会期中や委員会活動などに対応するため、東京に滞在する必要がある。宿舎は、その際の居住基盤として設けられている。
また、議員宿舎の使用料は市場の需要と供給だけで決めるものではない。衆議院の議員向けガイドブックでは、国家公務員宿舎の使用料に準じて算定した額に5%を加算すると説明されている。
国家公務員宿舎法第15条では、有料宿舎の使用料について、標準的な建設費用の償却額、修繕費、地代、火災保険料などを基礎とする考え方が示されている。
このように、議員宿舎の使用料は民間マンションの市場家賃とは異なる制度上の基準によって設定されている。
なお、月額使用料が低いからといって、生活費がすべて公費で賄われるわけではない。電気、ガス、水道、電話料金などは原則として入居者本人の負担となる。赤坂の駐車場も別料金だ。
【建設費と維持費を検証】議員宿舎は本当に安上がりなのか
議員宿舎の費用を考える際には、毎月の使用料だけでなく、建設費や長期的な維持管理費も確認する必要がある。
赤坂議員宿舎の建設には総事業費334億円赤坂議員宿舎の建設をめぐっては、建設当時から費用の大きさが国会で議論されてきた。
2006年6月13日の衆議院法務委員会では、衆議院側の担当者が、PFI方式による赤坂議員宿舎整備事業について、総事業費334億円、うち建設費138億円、総戸数300戸と説明している。
ここでいう総事業費は建物の建設費だけではない。施設整備や維持管理などを含む長期的な事業全体の費用である。
会計検査院の平成19年度決算検査報告では、その後の契約変更を経た契約金額は約349億1,084万円と記録されている。契約期間は2002年度から2031年度までで、施設購入費だけでなく、仮宿舎提供費や維持管理・運営支援費なども含まれる。
したがって、334億円と349億円は単純に同じ条件の数字ではない。前者は2006年の国会答弁で示された事業費、後者は契約変更後の金額という違いがある。
2026年度の赤坂議員宿舎関係経費は15億2,600万円衆議院が公表した令和8年度予算案では、赤坂議員宿舎の整備等事業費として、合計15億2,600万円が計上されている。
内訳は次のとおりだ。
- 施設の維持管理運営費:8億7,200万円
- 割賦元本:6億5,400万円
- 合計:15億2,600万円
このうち割賦元本は、建設時の事業費を分割して支払う部分に当たる。したがって、15億2,600万円すべてを当年度の純粋な修繕費や管理費と捉えるのは正確ではない。
さらに2026年8月の令和9年度予算概算要求では、赤坂議員宿舎関係経費として14億3,500万円が要求された。施設の維持管理運営費が7億9,800万円、割賦元本が6億3,700万円という内訳だ。
建物を所有し続ける以上、日常の管理だけでなく、設備更新や修繕、長期契約に基づく支払いも発生する。議員宿舎の費用を評価するには、こうした継続的な支出を含めて見る必要がある。
使用料収入と維持管理費は別々に考える必要がある2026年度の衆議院歳入概算見積書では、衆議院議員宿舎の建物・物件貸付料として約4億6,841万円が見込まれている。
そのうち赤坂議員宿舎分は約4億5,899万円、青山議員宿舎分は約941万円だ。
ただし、これは宿舎使用料などの収入側の数字であり、赤坂議員宿舎の維持管理運営費や割賦元本とは別の項目である。使用料収入だけを見て事業全体の採算が取れているかを判断することはできない。
PFI事業では、民間企業の資金や技術、管理能力を活用し、施設整備と維持管理を長期間にわたって行う。赤坂議員宿舎もこの方式で整備された施設だ。
費用の透明性を考えるうえでは、建設費、契約総額、年度ごとの維持管理費、使用料収入を分けて確認することが欠かせない。
【九段議員宿舎の建設計画】2026年最新情報と青山宿舎の今後
2026年の議員宿舎問題で注目したいのが、千代田区富士見に計画されている九段議員宿舎(仮称)だ。青山議員宿舎の老朽化を背景に検討が進められてきた新施設である。
旧九段議員宿舎は耐震性の問題で2008年に閉鎖九段議員宿舎の整備予定地には、かつて旧九段議員宿舎が存在した。建物は耐震性の問題から2008年に閉鎖され、取り壊されている。
青山議員宿舎の老朽化への対応として、九段の跡地を活用する新たな宿舎の検討が始まったのは2019年だ。
2020年2月には各派代表者会議で検討結果がまとめられたものの、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて同年6月に検討が凍結された。その後、2023年5月の感染症法上の位置付け変更を受けて検討が再開された。
新施設は92戸、50㎡台後半を基本とする計画2023年8月29日の衆議院議院運営委員会庶務小委員会では、新たな宿舎について、次の基本方針が決定された。
- 建設戸数は92戸を基本とする。
- 一般の居室は50㎡台後半の単一規格を基本とする。
- バリアフリー対応の広い居室を6戸程度設ける。
- 会議室、応接室、プレスルーム、多目的室などを整備する。
- 駐車場、駐輪場、警察官詰所を設ける方針とする。
保健室、食堂、コンビニエンスストア、保育施設などについては、建設方式や周辺施設の状況を踏まえて引き続き検討する事項とされた。
新施設は、赤坂議員宿舎の82㎡よりコンパクトな住戸を基本とする。青山議員宿舎の46㎡と比べれば広く、従来の2DKから現代の居住環境に合わせた住戸への更新という側面もある。
2026年8月、基本設計の取りまとめを報告2025年11月には、国土交通省官庁営繕部が九段議員宿舎の設計業務を松田平田設計に委託することを決定した。
建通新聞の報道によると、計画されている建物は、千代田区富士見2丁目の敷地を活用する地下1階・地上12階建ての鉄骨鉄筋コンクリート造で、延べ床面積は約1万6,100㎡。92戸を配置する計画だ。
設計業務の成果物は2027年12月20日までに取りまとめる予定と報じられている。
そして、2026年8月26日の衆議院議院運営委員会庶務小委員会では、九段議員宿舎(仮称)の基本設計が取りまとめられたことが報告された。
同日の令和9年度予算概算要求では、九段議員宿舎の設計等業務に必要な経費として1億7,500万円が要求されている。
ここで注意したいのは、この金額が建物全体の建設費ではなく、設計等業務に関する予算要求であることだ。建設総額や着工時期、完成時期については、2026年11月時点で具体的な確定情報として扱える段階にはない。
九段議員宿舎の整備は、古い宿舎を新しくするだけの計画ではない。バリアフリー対応、セキュリティー、会議や取材への対応など、国会議員の働き方に必要な機能をどこまで備えるのかも問われている。
【プロの結論】議員宿舎の間取りと使用料を判断する3つの視点
赤坂と青山の比較から見えてくるのは、議員宿舎が一般の賃貸マンションとは異なる目的と費用体系で運営されているという事実だ。
議員宿舎を評価するときには、次の3つの視点が重要になる。
1. 広さだけでなく、住宅の築年数と設備を見る赤坂は82.30㎡の3LDKで、青山は46.28㎡の2DK。数字だけなら赤坂のほうが大幅に広い。しかし、赤坂は2007年竣工、青山は1960年代竣工であり、建物の状態や設備の更新状況は異なる。
住宅の価値を比較するなら、専有面積に加えて、耐震性、設備、管理状態、共用施設まで確認する必要がある。
2. 使用料と民間家賃を同じものとして扱わない民間の賃貸マンションは、立地や築年数、需要、設備などによって市場家賃が変動する。一方、議員宿舎は公的な施設として、独自の使用料算定の仕組みを持つ。
したがって、民間相場との差は政策的な住宅提供のあり方を考える材料にはなるが、その差額だけで制度全体の損得を判断することはできない。
3. 新築費用だけでなく長期的な維持費を検証する赤坂議員宿舎のような大型施設では、建設費だけでなく、管理運営費や設備更新費、長期契約に基づく支払いが発生する。
青山議員宿舎の老朽化を受けて九段議員宿舎の整備が進む現在、今後の議論では、建設費を抑えることと、長期間安全に使用できる住宅を整備することの両立が焦点になる。
議員宿舎は国会活動を支える施設である一方、その建設費や使用料には公費と国有財産の管理という側面がある。必要な機能を確保しながら、国民に説明できる費用水準と運営の透明性を実現できるかが、今後の評価を左右する。
【議員宿舎の間取り】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:赤坂議員宿舎の間取りと広さは?
A1:全300戸で、間取りは3LDK、専有面積は約82.30㎡です。和室6畳、洋室7畳、洋室5畳、LDKという構成です。
Q2:青山議員宿舎の間取りと広さは?
A2:全40戸で、間取りは2DK、専有面積は約46.28㎡です。和室6畳が2部屋とダイニングキッチンで構成されています。
Q3:2026年の議員宿舎の家賃はいくら?
A3:衆議院の令和8年度歳入概算見積書に記載された月額使用料は、赤坂が124,748円、青山が21,638円です。電気・ガス・水道・電話料金などは別途負担となります。
Q4:一般の人でも議員宿舎に入居できる?
A4:できません。衆議院の議員宿舎は議員本人と同居する家族などを対象とした施設です。一般向けの賃貸住宅として募集されているものではありません。
Q5:議員宿舎に入居するには条件がある?
A5:あります。東京都23区内に住居を所有する議員は原則入居できません。ただし、特別な事情がある場合には例外的に許可される制度があります。
Q6:九段議員宿舎はいつ完成する?
A6:2026年8月時点では基本設計が取りまとめられた段階です。設計業務の成果物は2027年12月までに取りまとめる予定と報じられていますが、建物の完成日は確定情報として公表されていません。
Q7:議員宿舎の使用料が民間より安い理由は?
A7:民間市場の家賃ではなく、公的宿舎の考え方に準じた独自の算定基準があるためです。地方選出議員の東京での居住を確保し、国会活動を円滑に進めるという制度上の目的もあります。
2026年時点で確認できる衆議院の議員宿舎は、赤坂の3LDK・82.30㎡と青山の2DK・46.28㎡が中心となっている。戸数はそれぞれ300戸と40戸で、月額使用料は124,748円と21,638円だ。
民間賃貸の相場と比較すると大きな価格差がある一方、議員宿舎には地方選出議員の居住を支えるという公的な役割がある。建設費、維持管理費、使用料収入を分けて見ることが、制度を正しく評価する第一歩になる。
今後の焦点は九段議員宿舎の整備だ。2026年8月に基本設計が取りまとめられ、92戸を基本とする計画が具体化してきた。老朽化への対応と費用の透明性を両立できるか、今後の予算や設計、建設計画の進展が注目される。
議員宿舎の問題は、単に「広い部屋に安く住める」という話だけではない。国会議員の職務を支える住宅を、どのような基準で整備し、誰がどれだけ負担し、将来にわたってどう維持するのか。国有財産の使い方と政治への信頼を考えるうえでも、引き続き検証が必要なテーマである。