東京都港区赤坂に建つ「衆議院赤坂議員宿舎」。地上28階・地下2階、全300戸という大規模な議員専用住宅であり、国会議員の東京での生活と政治活動を支える施設だ。一方、都心の一等地にある82.3㎡の3LDKに、月額約12万5,000円で入居できることから、家賃の安さや建設費、維持管理に使われる税金をめぐって、たびたび議論の対象になってきた。
2026年11月時点で確認できる衆議院の令和8年度歳入概算見積資料では、赤坂議員宿舎の月額使用料は12万4,748円。また、令和8年度の衆議院予算概算要求では、施設の維持管理運営費と割賦元本を合わせて15億2,600万円が計上要求されている。建物の概要から入居資格、PFI方式による整備の仕組みまで、公開資料と国会会議録をもとに実態を整理する。
【施設の全貌】衆議院赤坂議員宿舎はどんな建物?所在地・300戸・28階建ての実態

衆議院赤坂議員宿舎は、東京都港区赤坂2丁目17-10に所在する衆議院所管の議員宿舎だ。2007年に完成し、地方選出の国会議員が東京で生活しながら国会活動を行うための住居として整備された。
最寄り駅周辺には赤坂駅や溜池山王駅などがあり、永田町や国会議事堂方面への移動にも便利な立地にある。政治・行政の中枢に近い港区赤坂という場所そのものが、この施設の大きな特徴だ。
建物は鉄筋コンクリート造で、地上28階・地下2階建て。300戸を収容する高層住宅で、一般的な公務員宿舎と比べても大規模な施設となっている。
82.3㎡の3LDKが全300戸に配置されている衆議院の議員向けガイドブックに掲載された施設概要によると、各住戸は3LDKで、和室6畳、洋室7畳、洋室5畳、リビング・ダイニング・キッチンという構成だ。
住戸面積は全室共通で約82㎡。2026年度の歳入概算見積資料では、より細かい数字として82.30㎡が記載されている。
単身者向けの小規模な住宅ではなく、家族と一緒に生活することも想定した間取りである。議員本人だけでなく、同居する家族の生活環境も考慮した施設設計になっている。
住宅以外にも管理・共用機能を備えるこの宿舎は、単に300戸の住宅を並べた建物ではない。PFI事業の要求水準や関連資料には、受付、警備、食堂、医療サービス、運動施設などの運営支援業務も含まれている。
また、駐車場は300台分が整備されている。国会活動に伴う移動や日常生活を支えるため、住宅機能に加えて複数の付帯サービスが組み込まれた施設だ。
【建設経緯と歴史】なぜ赤坂に新しい議員宿舎が建てられたのか
旧宿舎の老朽化と狭さが建て替えの背景現在の赤坂議員宿舎が整備される以前にも、同じ地域には旧赤坂議員宿舎が存在していた。しかし、建物の老朽化と住戸の狭さが課題になり、建て替えが進められた。
会計検査院の平成19年度決算検査報告にも、旧宿舎について「老朽化して手狭になった」と記されている。新施設の整備は、単なる住宅の高級化ではなく、既存施設の更新という側面を持っていた。
2002年から始まったPFI事業の流れ衆議院は2002年4月18日に事業実施方針を公表。同年5月31日にPFI事業として選定し、7月には入札説明書を公表した。
2003年2月20日には鹿島建設を代表企業とするグループが落札者に決定。同年3月に事業契約が締結された。
その後、民間事業者による設計・建設が進み、2007年3月に建設工事が完成。施設は衆議院に引き渡され、同年4月1日に供用が開始された。
赤坂議員宿舎の主な歴史- 2002年4月:PFI事業の実施方針を公表。
- 2002年5月:赤坂議員宿舎整備事業をPFI事業に選定。
- 2003年2月:鹿島建設を代表企業とする企業グループが落札。
- 2003年3月:赤坂シグマタワー株式会社との事業契約を締結。
- 2007年3月:新宿舎の建設工事が完成し、衆議院に引き渡される。
- 2007年4月1日:新しい赤坂議員宿舎の供用開始。
- 2008年:会計検査院がPFI契約の消費税の取り扱いについて是正を要求。
- 2022年4月:経年による使用料の見直しに伴い、月額使用料が12万4,652円に改定された。
- 2026年度:月額12万4,748円を基礎に歳入見積もりが作成され、施設の維持管理運営費なども予算要求の対象となっている。
この経緯から分かるのは、赤坂議員宿舎が一度に建設費を支払って完成させた通常の公共住宅ではなく、長期契約によって整備・運営されてきた施設だという点である。
【家賃を徹底比較】2026年最新の宿舎使用料と青山議員宿舎との違い
2026年度の赤坂議員宿舎の家賃は月額12万4,748円赤坂議員宿舎の家賃に当たる費用は、正式には「宿舎使用料」と呼ばれる。
衆議院が公表した令和8年度歳入概算見積書の積算内訳では、赤坂議員宿舎の82.30㎡の住戸について、月額12万4,748円が使用料として計算されている。前年度欄の12万4,714円から34円の増加だ。
単純に12か月分に換算すると、年間の宿舎使用料は149万6,976円となる。
ただし、これだけで居住にかかる費用がすべて含まれるわけではない。電気・ガス・水道などの光熱水料や電話料金等は入居者の自己負担となる。
駐車場料金は月額3万2,287円駐車場を利用する場合には、別途、月額3万2,287円が必要になる。
住戸の使用料と駐車場料金を両方支払う場合、合計は月額15万7,035円となる。駐車場を使わない議員は、当然ながら駐車場使用料を負担しない。
なお、2022年4月の改定時に報道された12万4,652円という数字は、当時の使用料である。2026年度の衆議院資料にある12万4,748円とは時点が異なるため、両者を混同しないことが大切だ。
青山議員宿舎と比較するとどう違う?衆議院には赤坂議員宿舎だけでなく、港区六本木7丁目に青山議員宿舎も設置されている。こちらは全40戸で、赤坂宿舎とは規模も間取りも大きく異なる。
2026年度の衆議院歳入概算見積資料と議員向けガイドブックに掲載された情報を比較すると、次のようになる。
| 比較項目 | 赤坂議員宿舎 | 青山議員宿舎 |
|---|---|---|
| 所在地 | 港区赤坂2丁目17-10 | 港区六本木7丁目1-3 |
| 戸数 | 300戸 | 40戸 |
| 建物構造 | 地上28階・地下2階 | 地上3階・地下1階 |
| 間取り | 3LDK | 2DK |
| 住戸面積 | 82.30㎡ | 46.28㎡ |
| 月額宿舎使用料 | 124,748円 | 21,638円 |
| 駐車場 | 300台 | 赤坂宿舎のような同条件の料金設定は確認できない |
赤坂宿舎は青山宿舎と比較して、住戸面積が約1.8倍、使用料は約5.8倍となっている。
ただし、単純に家賃だけを比べて高い・安いと判断するのは適切ではない。建築年、建物の規模、設備、専有面積が異なるためだ。
また、赤坂宿舎の使用料は国家公務員宿舎の使用料に準じて算定した額に5%を加算する仕組みとされている。経過年数などに応じて改定されるため、過去の報道に出てきた金額と現在の数字が異なるのも、この制度によるものだ。
【建設費の真相】PFI方式の仕組みと総額334億円・維持管理費の内訳
建設費138億円と事業費総額334億円は別の数字赤坂議員宿舎の建設費を調べる際、特に注意したいのが「建設費」と「事業費総額」の違いだ。
2006年6月13日の衆議院法務委員会では、衆議院側の担当者がPFI方式による整備事業について、次のように説明している。
「PFI手法による赤坂議員宿舎整備事業における事業費は総額で三百三十四億円であり、そのうち、建設費は百三十八億円となっております。」
この答弁から分かるのは、総額334億円のすべてが建物本体の工事費ではないということだ。
加えて、2008年の政府答弁では、建設費用に相当する金額として約138億536万円、建設費用の金利に相当する金額として約72億6,636万円、維持管理費に相当する金額として毎年度約2億5,943万円が示されている。
一方、会計検査院の平成19年度決算検査報告では、2003年3月の当初契約額が約333億9,276万円で、その後2007年4月の契約変更により約349億1,084万円となったことが記録されている。
つまり、334億円と349億円は契約時点や変更後の金額が異なる。建設費138億円とも意味が違うため、これらを同じ種類の金額として扱うと、事業の実態を誤って理解してしまう。
PFI方式とは?赤坂議員宿舎で採用されたBTO方式赤坂議員宿舎の整備には、PFI(Private Finance Initiative)方式が採用された。
PFIとは、公共施設の建設や維持管理、運営などに民間企業の資金・技術・経営能力を活用する仕組みだ。国や自治体がすべての業務を直接実施するのではなく、民間事業者と契約し、役割や費用負担を分担する。
赤坂議員宿舎で採用されたのは、BTO方式だ。
- Build(建設):民間事業者が施設を設計・建設する。
- Transfer(移転):完成した施設の所有権を公共側に移転する。
- Operate(運営):民間事業者が契約に基づいて維持管理や運営支援を行う。
内閣府のPFI事業情報では、赤坂議員宿舎の事業期間は29年、事業方式はBTOと整理されている。
つまり、民間企業が完成した建物をそのまま所有し続ける賃貸マンションとは異なる。施設は完成後に衆議院へ引き渡され、国有財産として管理される仕組みだ。
赤坂シグマタワー株式会社が事業を担った事業契約の相手方となったのは、赤坂シグマタワー株式会社だ。同社には鹿島建設、東急コミュニティー、セコム、東京ガス、日建設計などが出資していた。
契約業務には、旧宿舎の解体・撤去、建設期間中の代替宿舎の提供、新宿舎の設計・建設、完成後の維持管理、運営支援などが含まれていた。
また、施設の管理だけでなく、受付、警備、送迎車管理、食堂運営、医療サービス、運動施設などもPFI事業の対象業務として示されている。
こうした複数の業務を長期契約にまとめることで、施設整備から運営までを一体的に管理することが、この事業の基本的な仕組みだった。
会計検査院が指摘した3億4,601万円の問題赤坂議員宿舎のPFI事業では、会計検査院による重要な指摘もあった。
平成19年度決算検査報告によると、施設購入費の割賦金利に関する消費税の取り扱いについて、契約金額の算定に問題があった。
会計検査院は、割賦金利に係る消費税相当額約3億4,601万円が割高になっていると認定。契約内容を見直し、支払額の節減を図るよう衆議院に是正を要求した。
これはPFI方式そのものが不適切だったという意味ではない。民間の資金調達を利用する場合でも、契約内容や税務上の取り扱いを十分に検証する必要があることを示した事例だ。
【2026年度予算を検証】維持管理費はいくら?費用負担と税金の関係
令和8年度の赤坂議員宿舎関係経費は15億2,600万円赤坂議員宿舎の費用を考えるうえで、2026年度の衆議院予算概算要求は重要な資料となる。
2025年8月5日の衆議院議院運営委員会庶務小委員会で示された令和8年度の要求額は、次のとおりだ。
- 施設の維持管理運営に必要な経費:8億7,200万円
- 割賦元本に必要な経費:6億5,400万円
- 合計:15億2,600万円
このうち維持管理運営費は、建物を安全に使用し続けるための管理・運営に関する経費だ。一方、割賦元本はPFI契約に基づいて施設購入費を分割して支払う部分に当たる。
両者は性質の異なる支出であり、15億2,600万円をそのまま年間の建物修繕費と考えるのは正しくない。
過去の維持管理費と2026年度予算は単純比較できない2008年の政府答弁では、赤坂議員宿舎の維持管理費に相当する金額は、毎年度約2億5,943万円とされていた。
しかし、2026年度の予算要求にある維持管理運営費は8億7,200万円となっている。
この差を見て、維持管理費が単純に3倍以上になったと判断することはできない。2008年答弁の契約上の維持管理費相当額と、2026年度予算要求における維持管理運営費では、計上範囲や予算上の区分が同一とは限らないためだ。
公共施設の長期運営費を評価する際には、単年度の金額だけでなく、契約上の対象業務、物価変動、設備更新、支払い区分などを合わせて確認する必要がある。
宿舎使用料は国の支出を一部補う収入になる赤坂議員宿舎の費用は、すべてを入居議員が負担しているわけではない。
施設の維持管理運営やPFI契約に基づく支払いには衆議院の予算が使われる。一方、議員から徴収する宿舎使用料や駐車場使用料は、国有財産の貸付収入として計上される。
衆議院の令和8年度歳入概算見積書では、赤坂議員宿舎について、次の収入見込みが示されている。
- 宿舎使用料の見込み:約4億2,925万8,000円
- 駐車場使用料の見込み:約2,973万6,000円
- 合計:約4億5,899万4,000円
これは入居戸数や利用実績などを基礎に算定した収入見込みだ。施設の支出と使用料収入は、それぞれ異なる予算項目として扱われている。
したがって、15億2,600万円の要求額から使用料収入だけを差し引いて、単純に宿舎の赤字額とするのも正確ではない。ただし、議員の自己負担だけでは施設の整備・運営費を賄っておらず、国の予算が重要な財源となっていることは明らかだ。
2026年11月時点で注目したい2027年度の予算要求2026年8月26日の衆議院議院運営委員会庶務小委員会では、令和9年度の予算概算要求についても説明が行われた。
その際に示された赤坂議員宿舎関係経費は、維持管理運営費7億9,800万円、割賦元本6億3,700万円、合計14億3,500万円だった。
令和8年度の要求額15億2,600万円と比較すると、約9,100万円少ない水準である。ただし、これは2027年度の概算要求段階の数字であり、最終的な予算額や実際の執行額とは区別する必要がある。
施設が2007年の供用開始から約19年を迎え、PFI契約の長期支払いも終盤に差しかかるなか、今後は維持管理費の推移と契約終了後の運営方法が注目される。
【入居資格と実態】誰が住める?議員専用バスや評判を検証
赤坂議員宿舎に入居できるのは衆議院議員赤坂議員宿舎は一般向けの賃貸マンションではない。入居対象は衆議院議員であり、入居を希望する議員は所属会派の事務局に申し出る仕組みが、衆議院ガイドブックに記載されている。
また、2021年10月に衆議院事務局管理部管理課が配布した赤坂議員宿舎の使用誓約書には、具体的な入居基準が示されている。
- 宿舎を使用できるのは、議員本人と同居する家族等に限る。
- 原則として東京都23区内に住居を所有していないこと。
- 23区内に所有する住居に入居できない特別な事情がある場合は、議院運営委員会庶務小委員長の許可を求める。
- 23区内に所有する住居に居住することになった場合は、宿舎を退去する。
つまり、議員であれば誰でも無条件に入居できるというわけではない。東京における住居の状況などを考慮した入居基準が設けられている。
なお、これらは2021年10月の配布資料に記された基準であり、最新の個別審査状況や例外許可の運用については、公開資料だけでは一律に判断できない。
議員専用バスは議員会館への移動を支える赤坂議員宿舎には、議員会館までの移動を支援する議員専用バスがある。
衆議院ガイドブックに記載された運行条件では、国会開会中は休日を除いて毎日運行し、閉会中も委員会などが開かれる日には運行する仕組みとなっている。
掲載されている時刻は次のとおりだ。
- 国会開会中:赤坂議員宿舎発7時35分、8時10分。
- 国会閉会中:委員会等の開催日に赤坂議員宿舎発9時30分の1便。
委員会の開会時刻などによって変更される場合もある。議員が毎日の登院や委員会活動を効率的に行えるよう、宿舎と議員会館を結ぶ移動手段が確保されているわけだ。
評判が分かれる理由は家賃と公的負担のバランス赤坂議員宿舎に対する評価が分かれる最大の理由は、都心の立地と広い住戸に対する使用料の水準、そして建設・運営に必要な公的支出の大きさにある。
82.3㎡の3LDKに月額12万円台で住めるという条件は、一般の賃貸住宅を探している人から見れば魅力的に映る。一方、施設整備に数百億円規模の事業費がかかり、毎年度も相当額の維持管理運営費が予算要求されていることから、議員待遇として優遇されすぎているという批判が生まれる。
一方、議員宿舎には、地方選出議員が東京で生活し、国会活動を円滑に行うための拠点という役割がある。
2008年の政府答弁でも、議員宿舎は地方選出議員の在京生活を保障し、議員の職務を円滑に遂行するために設置されているとの説明が示されている。
つまり、評価の焦点は単純に家賃が安いかどうかだけではない。国会活動を支えるための公的住宅として、どの程度の規模・設備が必要なのか、また、そのために支出する税金が合理的なのかという問題だ。
よくある誤解:赤坂議員宿舎の費用をすべて議員が負担しているわけではない議員が毎月の宿舎使用料を支払っていることは事実だ。しかし、それは建物の建設費や長期的な維持管理費をすべて賄うものではない。
PFI契約に基づく施設購入費の割賦支払い、維持管理運営費などには国の予算が使われている。使用料収入はその一部を補うものと捉えるべきだ。
また、PFI方式を採用したからといって、国民の税金を使わずに施設を建設できたわけではない。民間資金を活用することは、支払いの時期や契約の仕組みを変えるものであり、公共側の費用負担そのものが消えるわけではない。
【よくある質問】衆議院赤坂議員宿舎に関するFAQ
Q1:衆議院赤坂議員宿舎の2026年最新の家賃はいくらですか?
A1:衆議院の令和8年度歳入概算見積資料では、82.30㎡の住戸の月額宿舎使用料は12万4,748円です。駐車場を利用する場合は、別途月額3万2,287円が必要です。
Q2:赤坂議員宿舎は何戸あり、間取りはどのくらいですか?
A2:全300戸で、地上28階・地下2階建てです。全室共通の間取りは3LDK、住戸面積は約82.3㎡です。
Q3:赤坂議員宿舎の建設費は総額いくらですか?
A3:2006年の国会答弁では事業費総額334億円、そのうち建設費138億円と説明されています。その後の契約変更後の金額は、会計検査院の報告で約349億1,084万円と記録されています。事業費総額と建設費は異なる数字です。
Q4:2026年度の維持管理費はいくらですか?
A4:令和8年度の衆議院予算概算要求では、施設の維持管理運営費として8億7,200万円が示されています。これに割賦元本6億5,400万円を加えた関係経費の合計は15億2,600万円です。
Q5:一般人や元国会議員も入居できますか?
A5:一般向けの賃貸住宅ではありません。衆議院議員を対象とする施設であり、入居希望者は所属会派の事務局を通じて申し出る仕組みです。
Q6:赤坂議員宿舎の建設にはなぜPFI方式が採用されたのですか?
A6:民間企業の資金調達力、建設技術、維持管理能力などを活用し、施設整備と運営を一体的に進めるためです。赤坂議員宿舎では、建設後に所有権を衆議院へ移転するBTO方式が採用されました。
Q7:赤坂議員宿舎と青山議員宿舎の違いは何ですか?
A7:赤坂は300戸・82.3㎡・3LDKで月額12万4,748円、青山は40戸・46.28㎡・2DKで月額2万1,638円です。建物の規模や設備、住戸面積が大きく異なります。
衆議院赤坂議員宿舎は、東京都港区赤坂2丁目に建つ全300戸の大規模な議員専用住宅だ。82.3㎡の3LDK、地上28階・地下2階という施設規模に加え、議員会館への専用バスや管理・運営支援機能など、国会活動を支えるための設備が整えられている。
2026年度の宿舎使用料は月額12万4,748円。駐車場料金を含めても月額15万7,035円だ。一方、施設の維持管理運営費と割賦元本を合わせた令和8年度の予算概算要求額は15億2,600万円に達する。
この施設を評価する際に押さえておきたい判断基準は、次の3点だ。
- 住宅としての必要性:地方選出議員が東京で国会活動を行うために、どの程度の住環境と設備が必要なのか。
- 費用の合理性:建設費、金利、維持管理運営費、宿舎使用料収入を分けて、長期的な費用対効果を評価できるか。
- 公的負担の透明性:PFI契約の内容、予算要求、実際の支出、使用料の改定経緯が国民に分かりやすく公開されているか。
特に注目したいのは、PFI契約の長期支払いが終盤に入りつつある点だ。今後は、2027年度以降の維持管理運営費や契約終了後の施設運営、老朽化への対応が重要な検証テーマになる。
議員宿舎は、国会活動を支える公共的な施設であると同時に、国民の税金が投入される国有財産でもある。必要性を認めることと、費用の妥当性を厳しく検証することは両立する。
家賃の安さだけで議員特権と断じるのでもなく、国会活動に必要だからという理由だけで公的支出を正当化するのでもない。建設から運営、使用料収入、契約終了後までを一体的に見ることが、赤坂議員宿舎の実態を正しく評価するための判断基準となる。
主な根拠資料: 衆議院令和8年度歳入概算見積書、衆議院議院運営委員会庶務小委員会議事録(2025年8月5日・2026年8月26日)、内閣府PFI事業情報、会計検査院平成19年度決算検査報告、衆議院のPFI事業公表資料、国会会議録(2006年・2008年)。