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「学校に行こう」は本当に正解?2026年最新の不登校データと支援策を徹底解説

水沢 茜 水沢 茜 • 更新: • 公開: • 読了約 27 分
目次

「学校に行こう」という言葉には、子どもに学ぶ機会を持ってほしい、友達や先生との関わりを大切にしてほしいという願いが込められている。一方で、学校に行きたくても行けない子どもや、登校を考えるだけで不安や体調不良を感じる子どもにとって、その言葉が大きなプレッシャーになることもある。学校に行くことは、すべての子どもにとって常に最善の選択なのだろうか。

2026年11月現在、日本の不登校をめぐる状況は、教育政策や家庭の考え方を見直す必要性を示している。文部科学省の最新公表データでは、小・中学校の不登校児童生徒数が35万人を超えている。学校教育の役割、登校しぶりの原因、学校を休む場合の支援制度、家庭でできる対応を整理すると、「学校に行こう」という言葉に必要なのは、登校を強制することではなく、子どもが安心して学び、成長できる環境を一緒に探す姿勢だと分かる。

【学校に行こうの意味とは?】学校に通う理由と本来の役割を考える

学校に行こう

「学校に行こう」という言葉は、日常的には子どもに登校を促す表現として使われる。そこには、勉強だけでなく、集団生活や人間関係を通じて成長してほしいという大人の期待も含まれている。

しかし、学校に行く理由を考えるときには、単に毎日決められた時間に教室へ通うことと、教育を受けることを区別する必要がある。

学校に行く理由は勉強だけではない

学校教育の目的は、教科書の内容を覚えることだけではない。

教育基本法第5条では、義務教育について、個人の能力を伸ばし、社会で自立して生きるための基礎を培うことを目的としている。

学校には、主に次のような役割がある。

- 基礎学力の習得: 国語、数学、理科、社会、外国語などを体系的に学ぶ。
- 社会性の育成: 友人や先生との関わりを通じて、他者との協力や意思疎通を経験する。
- 生活習慣の形成: 起床、登校、授業、休憩など、一定の生活リズムを身につける。
- 多様な体験: 体育祭、文化祭、修学旅行、部活動など、教室の授業だけでは得にくい経験をする。
- 進路形成: 学習状況や興味、得意分野を把握し、将来の進学や職業選択につなげる。
- 支援への接続: 教員、養護教諭、スクールカウンセラーなど、困ったときに相談できる大人とつながる。

学校は、家庭だけでは用意しにくい集団での学習や社会経験を提供する場所でもある。

ただし、これらの役割は、学校の教室に毎日座っていなければ得られないものばかりではない。地域活動や家庭学習、教育支援センターなど、別の環境で補える部分もある。

学校に行くメリットとデメリット

学校生活には明確なメリットがある一方、子どもの性格や心身の状態によっては負担になる側面も存在する。

学校に行くメリット

- 決められたカリキュラムに沿って学べる。
- 同年代の子どもと日常的に交流できる。
- 教師から直接指導や助言を受けられる。
- 部活動や学校行事に参加できる。
- 生活リズムを整えやすい。
- 進学や将来の進路について学校から情報を得られる。

学校に行くデメリット・注意点

- 人間関係や集団生活によるストレスが生じる。
- いじめや不適切な指導があれば、心理的な負担が大きくなる。
- 一斉授業の進度が本人の学習ペースに合わないことがある。
- 音、光、人の多さなど、学校環境そのものが負担になる場合がある。
- 登校を続けることで疲労や不安が蓄積することもある。

大切なのは、学校に行くことのメリットだけを強調しないことだ。

学校生活が子どもの成長を支えているなら、通い続ける価値は大きい。一方、学校に通うことで心身の状態が悪化しているなら、環境を変えたり、一時的に休んだりする判断も必要になる。

【学校に行きたくない理由とは?】登校しぶりと不登校の原因・真相

子どもが「学校に行きたくない」と話したとき、大人はその理由を知りたくなる。

しかし、本人がすぐに説明できるとは限らない。

学校に行きたくない理由には、明確な出来事があるケースもあれば、小さなストレスが積み重なり、本人にも原因を特定できないケースもある。

学校に行きたくない主な理由

代表的な要因は次のとおりだ。

1.友人関係やいじめ

友達とのトラブル、仲間外れ、悪口、SNS上での嫌がらせなどは、登校への不安につながる。

本人が「いじめられている」と表現しなくても、特定のグループに入ることへの恐怖や、休み時間の孤立が負担になっている場合もある。

2.先生との関係

教師の言葉や指導方法が合わない、叱られることが怖い、相談しても理解してもらえないと感じることも原因になる。

3.勉強や成績への不安

授業についていけない、宿題が終わらない、テストの結果が悪いといった経験が続くと、学校そのものを避けるようになることがある。

4.精神的・身体的な不調

不安、気分の落ち込み、強い緊張、睡眠の問題などが登校を難しくする場合がある。

学校に行こうとすると頭痛や腹痛が出るケースもある。こうした症状を単なる甘えと判断するのは適切ではない。

5.学校環境とのミスマッチ

集団行動が苦手、教室の音や刺激がつらい、自分のペースで学びたいなど、本人の特性と学校環境が合っていない可能性もある。

6.家庭や生活環境の変化

家庭内の事情、生活リズムの乱れ、家族の問題などが、学校生活に影響することもある。

これらの要因は独立しているとは限らない。友人関係の悩みから睡眠不足になり、授業についていけなくなり、さらに登校への不安が強まるといった連鎖も考えられる。

登校しぶりと不登校は同じではない

登校しぶりとは、学校に行くことを嫌がったり、登校前に不安を示したりする状態を指す一般的な表現だ。

例えば、次のような様子が見られる。

- 朝になると腹痛や頭痛を訴える。
- 制服に着替えるまでに時間がかかる。
- 日曜日の夜から気分が落ち込む。
- 学校の話題を避けるようになる。
- 遅刻や早退が増える。
- 保健室や別室で過ごしたがる。

登校しぶりが見られたからといって、必ず不登校になるわけではない。

一方で、こうした変化は子どもが発しているSOSである可能性もある。欠席日数だけで判断せず、普段と違う行動や体調の変化に目を向けることが大切だ。

文部科学省の2019年10月25日付通知でも、不登校支援は登校という結果だけを目標にせず、本人の社会的自立を目指すことが基本的な考え方として示されている。

2025年公表の経験者調査から見えた不登校の背景

不登校の原因を考えるうえで参考になるのが、文部科学省が2025年に公表した「不登校経験者等を対象とする調査」だ。

この調査では、18~59歳の不登校経験者を対象としたインターネット調査の集計対象者が18,207人、支援団体や自治体などを通じたオンライン調査の集計対象者が321人だった。さらに13人へのインタビューも実施されている。

インターネット調査で、学校を休み始めたきっかけとして挙げられた上位項目は次のとおりだ。

- 友人との関係(いやがらせやいじめ):47.5%
- 精神的不調:25.0%
- 学校生活に対してやる気が出なかった:24.5%
- 先生との関係:20.4%
- いじめ以外の友人関係:20.0%

複数回答であるため、これらの割合を合計して原因の構成比と考えることはできない。また、成人の経験を振り返る調査であり、2026年現在の子ども全体の原因割合を直接示すものでもない。

それでも、友人関係だけでなく、精神状態や教師との関係など、複数の要因が登校に影響していることを理解する材料になる。

特に注目したいのは、学校を休み始めたきっかけと、休み続ける理由が必ずしも一致しない点だ。最初は友人関係の問題だったとしても、その後に学習への不安や人間関係への恐怖が加わることがある。

不登校の背景を理解するには、最初のきっかけだけでなく、現在の本人が何に困っているのかを確認する必要がある。

【不登校の現状2026年最新】35万人を超えた小・中学生の実態

2026年11月2日時点で確認できる、文部科学省の全国的な不登校調査の最新公表値は、令和6年度(2024年度)の調査結果だ。

2025年10月29日に公表され、2026年1月16日に一部修正された資料によると、小・中学校の不登校児童生徒数は過去最多となった。

小・中学校の不登校児童生徒数


令和6年度・小中学校合計

353,970人


12年連続で増加・過去最多


前年度からの増加
7,488人


前年度比
2.2%増


児童生徒1,000人当たり
38.6人

出典:文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

学校種別に見ると、小学校と中学校では状況に違いがある。

- 小学校:137,704人
- 中学校:216,266人

中学校の不登校児童生徒数は小学校を大きく上回る。中学校への進学に伴う環境変化、学習内容の難化、友人関係や進路への不安など、複数の事情が関係する可能性がある。

また、小・中学校の不登校児童生徒のうち、50日以上欠席した人数は273,139人で、全体の77.2%に当たる。

この数字は、登校しぶりが一時的な欠席だけではなく、長期間に及ぶケースも少なくないことを示している。

高校生の不登校も見逃せない

高校における不登校生徒数は、令和6年度に67,782人だった。

前年度の68,770人からは減少しているものの、決して少ない人数ではない。

高校では、単位の修得や進級、卒業要件など、小・中学校とは異なる制度上の問題も関係する。

欠席が続く場合には、在籍校に単位認定、補習、通信制課程への転籍などの選択肢を相談することが重要になる。

不登校の増加は何を意味するのか

不登校児童生徒数が増えている背景を、単純に「学校が嫌いな子どもが増えた」と説明することはできない。

国立教育政策研究所は、教育機会確保法の趣旨が広がり、子どもの休養の必要性への理解が進んだことや、コロナ禍以降の登校に対する意識の変化などを背景として挙げている。

加えて、学校が子どもの状況を把握する方法や相談体制の充実も、実態が数字に表れることに影響している可能性がある。

つまり、不登校者数の増加は、子どもの問題だけでなく、教育環境や社会の受け止め方の変化も含めて考える必要がある。

支援につながっていない子どもはどれくらいいるのか

もう一つ重要なのが、支援の届き方だ。

令和6年度の調査では、小・中学校の不登校児童生徒のうち、学校内外の機関等で専門的な相談・指導を受けていない人数は135,724人だった。

割合にすると38.3%に当たる。

ただし、この数字には重要な補足がある。

専門機関の相談・指導を受けていない135,724人のうち、120,759人は教職員から継続的な相談・指導を受けていた。

したがって、専門機関を利用していないことと、誰からも支援を受けていないことは同じではない。

一方、専門機関にもつながらず、教職員からの継続的な支援も確認されていない子どもがいることも見逃せない。

不登校対策では、人数の増減だけでなく、必要な支援が本人に届いているかどうかが重要な判断材料になる。

【学校に行かなくても学べる?】教育支援センターとフリースクールの仕組みを比較

学校に行きたくない子どもに対して、選択肢は登校か欠席かの二つだけではない。

現在の日本には、学校との関係を保ちながら学べる場所や、学校以外の環境で学習や生活を支える仕組みがある。

その法的な基盤の一つが、2016年12月に公布され、2017年2月に施行された教育機会確保法だ。

同法は、不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ、多様な学習活動を支援することを定めている。

学校と学校外の支援機関の関係
選択肢・機関 主な役割 特徴・確認事項
通常の学校 教科学習・集団生活 教師や友人と日常的に交流できる
校内教育支援センター 学校内の居場所の提供 教室に入りづらい子どもが別室で過ごせる
教育支援センター 学習・相談・体験活動 教育委員会などが設置する公的施設
フリースクール 学習・交流・居場所づくり 民間運営で活動内容や費用が異なる
ICTを活用した学習 自宅での学習機会 一定の要件を満たせば出席扱いや成績評価の対象となる場合がある
スクールカウンセラー 心理面の相談支援 本人や保護者、教職員を支援する
教育支援センターとは?

教育支援センターは、教育委員会などが設置する公的な支援施設だ。以前は「適応指導教室」と呼ばれていた施設もある。

主な活動には、次のようなものがある。

- 教科の学習支援
- 個別相談やカウンセリング
- 少人数での活動
- 体験活動
- 生活リズムを整えるための支援
- 学校や家庭との連携

学校に戻ることだけを目的とするのではなく、子どもの状況に応じて学習や社会的自立を支える役割を担う。

文部科学省の令和6年度調査では、教育委員会が設置する教育支援センターは全国で1,873か所と報告されている。

地域によって利用条件や活動内容が異なるため、住んでいる市区町村の教育委員会に問い合わせるとよい。

フリースクールの仕組みと利用する際の注意点

フリースクールは、不登校の子どもなどを対象に、学習支援や居場所づくり、交流活動などを行う民間施設の総称だ。

一般的な学校とは異なり、運営主体によって教育方針や活動内容が異なる。

例えば、次のようなタイプがある。

- 学習中心型:教科の学習や進学支援を重視する。
- 居場所中心型:安心して過ごせる環境や人との交流を重視する。
- 体験活動型:自然体験、創作活動、スポーツなどを取り入れる。
- オンライン型:インターネットを活用して学習や交流を行う。

利用を検討する際は、費用、通所頻度、スタッフの専門性、安全管理、子ども本人との相性を確認したい。

特に注意したいのは、フリースクールに通えば自動的に学校の出席扱いになるわけではない点だ。

文部科学省の通知では、学校と保護者の連携、施設での支援内容、本人の社会的自立に向けた適切な指導など、一定の要件を満たした場合に、校長が指導要録上の出席扱いと判断できるとしている。

そのため、利用を決める前に在籍校と教育委員会に確認することが欠かせない。

スクールカウンセラーの役割とは?

スクールカウンセラーは、児童生徒の心理面を専門的に支援する存在だ。

主な役割は次のとおり。

- 子どもの悩みや不安についてのカウンセリング
- 心理状態の把握やアセスメント
- 保護者への助言
- 教職員への専門的な助言
- 必要に応じた医療・相談機関との連携

また、家庭環境や経済的な問題、福祉制度の利用など、生活環境に関する課題では、スクールソーシャルワーカーが支援に加わることもある。

両者は役割が異なるため、心理面の悩みならスクールカウンセラー、家庭や福祉との調整が必要ならスクールソーシャルワーカーというように、相談内容に応じてつながることができる。

【学校に行けない子どもへの家庭での対応】休む判断と相談先を整理

子どもが学校に行けないとき、保護者が最初に考えるべきなのは、どうすれば明日登校できるかだけではない。

本人が何に困っているのか、心身の状態はどうなのか、家庭でできる支援は何かを確認することが先になる。

家庭でできる5つの対応

1.登校できない気持ちを否定しない

「どうして学校に行けないの?」「みんな行っているよ」といった言葉は、本人に罪悪感を抱かせる可能性がある。

まずは、学校に行きたくないという気持ちを受け止めることが大切だ。

本人が理由を話したくない場合には、無理に聞き出す必要はない。

2.体調や生活の変化を確認する

睡眠時間、食欲、頭痛、腹痛、気分の落ち込みなどを確認する。

学校の話をすると体調が悪くなる場合もあるため、身体面と精神面の両方に注意したい。

症状が続く場合には、小児科や専門医への相談も検討する。

3.学校との連絡を途切れさせない

担任に連絡することが難しければ、養護教諭、スクールカウンセラー、学年主任など、本人や保護者が話しやすい相手を選ぶ方法もある。

連絡の頻度や方法についても、子どもに負担がかからない形を相談するとよい。

4.小さな目標を設定する

いきなり通常登校を目指すのではなく、本人の状態に合わせて段階を設ける。

例えば、次のような方法が考えられる。

- 家でゆっくり休む。
- 学校の先生とオンラインで話す。
- 放課後に学校へ行く。
- 保健室や別室で過ごす。
- 1時間だけ授業に参加する。
- 教育支援センターを見学する。

これらは必ず実行すべき課題ではない。本人が安心できる方法を一緒に探すための選択肢だ。

5.保護者自身も相談する

不登校の問題は、子どもだけでなく保護者にも精神的な負担を与える。

将来への不安や学校とのやり取りに疲れてしまうこともあるため、保護者向けの相談窓口や支援団体を利用することも大切だ。

不登校の相談先一覧

相談先は学校だけではない。状況に応じて複数の機関を利用できる。

相談先 相談できる内容
在籍校の担任・養護教諭 欠席、学習、学校生活の調整
スクールカウンセラー 不安、ストレス、心理面の悩み
教育委員会・教育相談所 不登校、転校、学習環境の相談
教育支援センター 学習支援、居場所、通所相談
小児科・医療機関 頭痛、腹痛、睡眠、精神的な不調
児童相談所 子どもの生活や家庭環境に関する相談
フリースクール 学校外の学習や居場所の相談

文部科学省は、都道府県などの不登校相談窓口を案内している。地域によって名称や利用方法が異なるため、自治体の教育委員会に確認する方法がある。

また、全国共通の「24時間子供SOSダイヤル」も設けられている。


24時間子供SOSダイヤル

0120-0-78310


24時間・年中無休
子ども本人だけでなく、保護者も相談できる。夜間や休日にも利用可能。
文部科学省が案内する全国共通の相談窓口。


休んだ場合の出席扱いと成績評価はどうなる?

学校を休んでいる間も、学習を続けることはできる。

文部科学省は2024年8月29日、不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果について、一定の要件の下で成績評価に反映できるよう、学校教育法施行規則の改正などを行った。

対象となる学習の場には、教育支援センター、フリースクールなどの学校外施設、自宅でのICTを活用した学習などが含まれる。

ただし、すべての学習活動が自動的に評価されるわけではない。

学習内容が学校の教育課程に照らして適切であることや、学校と保護者の連携など、制度に沿った確認が必要になる。

保護者は、次の点を在籍校に確認するとよい。

- 自宅でのオンライン学習は出席扱いの対象になるか。
- フリースクールでの活動は出席扱いになるか。
- 学習成果を定期テストや通知表に反映できるか。
- 学習計画や活動記録はどのように提出するか。
- 進級や卒業に必要な条件は何か。

こうした制度を知っておけば、学校に通えない期間も学びを継続するための見通しを持ちやすくなる。

いじめや強いストレスがある場合は安全を優先する

学校に行けない理由がいじめや教職員による不適切な言動である場合、単純に登校を促すことは適切ではない。

文部科学省の2019年通知では、いじめが原因で不登校となった場合、緊急避難として欠席を認めることや、本人・保護者の希望に応じて学級替えや転校を検討することにも触れている。

学校に戻ることだけを優先するのではなく、まず本人が安全に過ごせる環境を確保することが重要だ。

【学校に行くべきか休むべきか】後悔しないための判断基準

学校に行くか、休むかという問題に、すべての子どもに当てはまる一つの正解はない。

大切なのは、現在の状態と今後の見通しを分けて考えることだ。

学校に行くことを続けやすいケース

次のような状態であれば、学校との調整をしながら通常登校を続けることが選択肢になる。

- 学校で安心して過ごせる時間がある。
- 友人や先生との関係に大きな問題がない。
- 登校前の不安が一時的で、本人も通いたいと考えている。
- 学習や学校行事に参加する意欲がある。
- 必要な配慮を受ければ無理なく過ごせる。

この場合も、本人の希望を確認し、負担が大きくならないようにする必要がある。

休むことや環境を変えることを考えたいケース

一方、次のような状況では、登校を一時的に休むことや、別の学習環境を検討する余地がある。

- 学校に行こうとすると強い身体症状が出る。
- いじめや嫌がらせが続いている。
- 教室や集団生活に強い恐怖を感じる。
- 睡眠や食事など日常生活に影響が出ている。
- 登校を続けることで精神的な負担が増している。
- 本人が学校以外の場所で学ぶことを希望している。

このような場合には、家庭だけで判断を抱え込最初に、学校や専門家と連携することが重要だ。

不登校経験は将来にどのような影響を与えるのか

不登校を経験したからといって、将来の進学や就職が必ず困難になるわけではない。

一方、文部科学省の2025年の経験者調査では、小・中学校時代の不登校経験について、成人後に人との関わりに不安を感じたり、関わりを持つことに苦労したりしたと回答した人が、インターネット調査で70.0%だった。

また、学業面で苦労したと回答した人は52.2%、仕事面では52.9%だった。

その一方で、成長した・視野が広がったと回答した人は53.8%、人に優しくなった・人の痛みが分かるようになったと回答した人は67.5%だった。

これらは不登校経験者による振り返りであり、すべての人の将来を予測する数字ではない。

ただ、学習の遅れや人間関係への不安など、支援が必要になる課題がある一方で、経験を通じて自分自身への理解を深める人もいることが分かる。

不登校を必要以上に悲観することも、反対に何の影響もないと考えることも適切ではない。本人が将来の選択肢を持てるよう、学習、人とのつながり、生活習慣を少しずつ支えることが大切だ。

【学校に行こうに関するよくある質問(FAQ)】

Q1:学校に行きたくないときは、無理に行かなくてもよい?

本人の心身の状態や学校で起きている問題によって判断が異なる。強い不安や体調不良、いじめなどがある場合は、無理に登校させるのではなく、休養や安全確保を優先し、学校や専門機関に相談することが望ましい。

Q2:不登校になると勉強についていけなくなる?

学習の遅れが生じる可能性はあるが、必ず勉強ができなくなるわけではない。家庭学習、オンライン学習、教育支援センター、フリースクールなどを活用できる。一定の条件を満たせば、学校外での学習成果を成績に反映できる制度もある。

Q3:不登校の子どもは教育支援センターやフリースクールに通うべき?

必ず通う必要はない。施設ごとに活動内容や利用条件が異なるため、本人の希望や体調に合わせて検討することが大切だ。見学や相談から始める方法もある。

Q4:登校しぶりが始まったら、最初に何をすればよい?

まずは子どもの体調や気持ちを確認し、登校できない理由を決めつけないこと。欠席や遅刻が続く場合には、担任や養護教諭、スクールカウンセラーなどに相談するとよい。

Q5:不登校でも進学や就職はできる?

可能だ。進学については通信制高校や定時制高校などの選択肢があり、将来の就職についても複数の道がある。ただし、進学先ごとに出願資格や単位修得、卒業条件が異なるため、早めに情報を集めておくことが大切だ。

「学校に行こう」という言葉は、子どもの成長を願う気持ちから生まれる。しかし、その言葉がすべての子どもにとって正しいとは限らない。

2026年時点で確認できる文部科学省の最新調査では、小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人に達している。学校に行きたくない理由も、友人関係、いじめ、学習の不安、精神的・身体的な不調、学校環境とのミスマッチなど多岐にわたる。

学校には、学習や人間関係、社会性の育成という重要な役割がある。一方で、教育支援センターやフリースクール、オンライン学習など、学校以外の場所にも学びを支える仕組みが整えられてきた。

プロの結論として押さえたいのは、学校に行くことと、子どもが成長することは、必ずしも同じではないという点だ。

本当に大切なのは、次の3つである。

1. 本人の状態を理解すること。 登校できない理由を甘えや怠慢と決めつけず、心身の状態や学校環境を確認する。
2. 学びと居場所を確保すること。 通常登校だけにこだわらず、教育支援センターやフリースクールなども検討する。
3. 将来の選択肢を残すこと。 学習機会や人とのつながりを維持しながら、本人のペースで進路を考える。

学校に行くことが子どもにとって良い経験になるなら、その機会を大切にしたい。しかし、学校に行くことで心身が傷ついているなら、休むことや環境を変えることも必要になる。

「学校に行こう」という言葉を、ただ登校を求める掛け声にしないこと。

子どもが安心して過ごし、自分らしく学び、将来に希望を持てる環境を一緒に探すことこそ、家庭と学校、そして社会が担うべき役割である。

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水沢 茜
デジタルマーケター 水沢 茜
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アイドルと音楽シーンを担当。公式サイトのスケジュール、リリース情報、本人の発表を照合してから構成しています。

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