ベネズエラ代表の2026年WBC登録メンバーは、MLBが2026年2月6日に掲載した公式発表で確認できる。当初発表された30人は、投手17人、捕手2人、内野手7人、外野手3人、ユーティリティー1人という編成だ。
以下が発表時点の30人一覧である。ポジション表記は公式発表に基づいて整理した。
投手(17人)1. ホセ・アルバラード(José Alvarado)
2. エドゥアルド・バザルド(Eduard Bazardo)
3. ホセ・ブット(José Buttó)
4. エンマヌエル・デ・ヘスス(Enmanuel De Jesús)
5. ヨエンドリス・ゴメス(Yoendrys Gómez)
6. カルロス・グスマン(Carlos Guzmán)
7. パブロ・ロペス(Pablo López)
8. アンドレス・マチャド(Andrés Machado)
9. ヘルマン・マルケス(Germán Márquez)
10. ケイデル・モンテロ(Keider Montero)
11. オダニエル・モスケダ(Oddanier Mosqueda)
12. ダニエル・パレンシア(Daniel Palencia)
13. エドゥアルド・ロドリゲス(Eduardo Rodríguez)
14. リカルド・サンチェス(Ricardo Sánchez)
15. アントニオ・センザテラ(Antonio Senzatela)
16. レンジャー・スアレス(Ranger Suárez)
17. アンヘル・ゼルパ(Ángel Zerpa)
1. ウィリアム・コントレラス(William Contreras)
2. サルバドール・ペレス(Salvador Pérez)
1. ルイス・アラエス(Luis Arráez)
2. ウィルソン・コントレラス(Willson Contreras)
3. マイケル・ガルシア(Maikel García)
4. アンドレス・ヒメネス(Andrés Giménez)
5. エウヘニオ・スアレス(Eugenio Suárez)
6. グレイバー・トーレス(Gleyber Torres)
7. エセキエル・トーバー(Ezequiel Tovar)
1. ウィリエル・アブレイユ(Wilyer Abreu)
2. ロナルド・アクーニャJr.(Ronald Acuña Jr.)
3. ジャクソン・チョーリオ(Jackson Chourio)
- ハビエル・サノハ(Javier Sanoja)
以上が当初発表された30人である。なお、WBCの登録メンバーは負傷などによる変更があり得る。実際、パブロ・ロペスは負傷の影響で大会への参加がかなわなかった。したがって、発表時の30人と大会で実際に出場した選手を区別することが、正確なメンバー把握につながる。
MLB公式のロースター発表では、各国の代表が最大30人の選手を登録でき、投手と捕手にはそれぞれ最低人数の条件が設けられている。ベネズエラは投手を17人確保し、短期決戦に対応する編成を組んでいた。
【注目選手】アクーニャJr.・ペレス・アラエスらの役割と関係性

ベネズエラ代表の特徴は、スター選手が特定のポジションに偏っていないことだ。外野には長打力と走力を兼ね備えたアクーニャJr.、捕手には経験豊富なペレスとウィリアム・コントレラス、内野には高い打撃技術を持つアラエスらがそろった。
それぞれの役割を整理すると、チームの構造が見えてくる。
は、ベネズエラ打線を象徴する選手だ。持ち味はパワーだけではない。出塁後の走塁や盗塁、外野守備でも試合の流れを変えられる。
2023年大会にも出場しており、2026年大会は自身2度目のWBCとなった。2024年5月の前十字靱帯損傷を経て復帰した後、2025年には95試合で21本塁打、9盗塁を記録。MLB公式の大会前報道でも、その復帰後の状態が取り上げられていた。
2026年大会ではニカラグア戦で3打数3安打、本塁打1本、2打点、2得点、1盗塁を記録。決勝でも1番右翼手として出場した。攻撃の先頭に立つだけでなく、相手投手にプレッシャーを与える存在だった。
サルバドール・ペレスは主将としてチームを支えたは、代表の精神的支柱として注目された選手だ。2026年大会でも捕手として登録され、アクーニャJr.らとともに決勝の先発メンバーに入った。
捕手は投手の状態や相手打者の特徴を把握しながら試合を組み立てるポジションである。短期間に複数の試合をこなすWBCでは、捕手の経験が投手陣の運用にも影響する。
ペレスは2023年大会にも出場しており、2026年大会は2013年から続く代表経験を生かす舞台となった。決勝でも8番捕手として先発し、チームの優勝に貢献した。
ルイス・アラエスとウィリアム・コントレラスの存在感は、ボールをバットに当てる技術に優れた打者だ。2026年大会のイスラエル戦では4打数ではなく5打数4安打を記録し、2本塁打、2二塁打、5打点、4得点という際立った成績を残した。
アラエスの特徴は、長打だけを狙う打者とは異なる点にある。コンタクト能力によって出塁し、後続の強打者につなぐ役割も担える。2026年大会では、その打撃技術に加えて長打力も示した。
一方、は捕手として登録された。名前が似ているウィルソン・コントレラスとは別人であり、兄弟としても知られる。ウィリアムは捕手、ウィルソンは内野手として当初の30人に入っていた。
【投手陣を分析】先発候補と救援陣の特徴
ベネズエラ代表の当初の投手登録は17人。先発候補と救援投手を幅広く確保し、試合ごとの相手打線に対応できる構成だった。
先発投手として期待された顔ぶれ当初の登録メンバーで先発候補として注目されたのは、次の投手たちだ。
- パブロ・ロペス:MLBで先発経験を積んだ右腕。
- ヘルマン・マルケス:先発ローテーションを担う経験豊富な右腕。
- レンジャー・スアレス:左腕の先発候補。
- エドゥアルド・ロドリゲス:経験豊富な左腕。
- アントニオ・センザテラ:先発経験を持つ右腕。
- ヨエンドリス・ゴメス:先発・救援の両面で起用できる投手。
- ケイデル・モンテロ:先発候補として登録された若手投手。
ただし、当初の構想がそのまま実現したわけではない。パブロ・ロペスは負傷によって大会への参加がかなわず、監督のオマール・ロペスは実際の試合でブルペンを含む投手起用を調整する必要があった。
救援陣とクローザーの役割救援投手には、ダニエル・パレンシア、アンドレス・マチャド、アンヘル・ゼルパ、エドゥアルド・バザルド、ホセ・ブット、エンマヌエル・デ・ヘススらが名を連ねた。
特にダニエル・パレンシアは大会終盤で重要な役割を担った。準決勝のイタリア戦では、ケイデル・モンテロが1回1/3で降板した後、リカルド・サンチェス、ルインデル・アビラ、アンヘル・ゼルパ、エドゥアルド・バザルド、アンドレス・マチャドとつなぎ、最後をパレンシアが締めくくった。
この試合で監督が選択したのは、先発投手に長いイニングを任せる方法ではなく、状況に応じて投手を細かく交代させる継投策だった。結果は4対2。短期決戦での柔軟なブルペン運用が勝利につながった。
決勝では左腕エドゥアルド・ロドリゲスが先発し、4回1/3を1安打1四球に抑える好投を見せた。最後はパレンシアが九回を締め、アメリカ打線を退けた。
【野手・スタメン】実際の打順から見るベネズエラ代表の攻撃力
2026年大会のベネズエラ代表は、打順の組み方にも特徴があった。アクーニャJr.を1番に置き、マイケル・ガルシア、アラエス、エウヘニオ・スアレスへとつなぐ攻撃的な構成である。
特に大会決勝で実際に採用されたスタメンは、公式の試合前発表で次のように確認できる。
2026年決勝のベネズエラ代表スタメン| 打順 | 選手 | 守備位置 |
|---|---|---|
| 1 | ロナルド・アクーニャJr. | 右翼手 |
| 2 | マイケル・ガルシア | 三塁手 |
| 3 | ルイス・アラエス | 一塁手 |
| 4 | エウヘニオ・スアレス | 指名打者 |
| 5 | グレイバー・トーレス | 二塁手 |
| 6 | エセキエル・トーバー | 遊撃手 |
| 7 | ウィリエル・アブレイユ | 左翼手 |
| 8 | サルバドール・ペレス | 捕手 |
| 9 | ジャクソン・チョーリオ | 中堅手 |
1. 1番アクーニャJr.が出塁と走塁で揺さぶる
先頭打者にアクーニャJr.を置くことで、相手投手は初回から長打と盗塁の両方を警戒しなければならない。単打でも得点圏に進める可能性があり、後続の打者にとっても好機が生まれやすい。
2. 中軸にアラエスとエウヘニオ・スアレスを配置
アラエスのコンタクト能力と、エウヘニオ・スアレスの長打力を組み合わせた構成だ。単純な本塁打頼みではなく、走者をためて長打で返す形を作れる。
3. 下位打線にも得点につながる選手を配置
アブレイユ、ペレス、チョーリオという並びにも注目したい。下位打線であっても長打や適時打を期待できる選手が並び、相手投手が簡単に攻撃を終わらせられない構造になっている。
なお、この打順は決勝での実際の先発メンバーであり、全試合に共通する固定スタメンではない。対戦相手や投手の左右、コンディションによって選手起用は変わる。
【ラウンドロビンから決勝まで】ベネズエラ代表の2026年WBC全体像
ベネズエラ代表は2026年大会でプールDに入り、マイアミを舞台にドミニカ共和国、オランダ、イスラエル、ニカラグアと対戦した。
ラウンドロビンとは、同じグループの各チームが総当たり方式で対戦する1次ラウンドのこと。ベネズエラはこの段階を3勝1敗で終え、ドミニカ共和国に次ぐ2位で準々決勝へ進出した。
プールDの最終順位| 順位 | チーム | 勝敗 | 勝率 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ドミニカ共和国 | 4勝0敗 | .1000 |
| 2位 | ベネズエラ | 3勝1敗 | .750 |
| 3位 | イスラエル | 2勝2敗 | .500 |
| 4位 | オランダ | 1勝3敗 | .250 |
| 5位 | ニカラグア | 0勝4敗 | .000 |
※ドミニカ共和国の勝率は1.000。
ベネズエラのラウンドロビン結果| 対戦相手 | スコア | 結果 |
|---|---|---|
| オランダ | 6対2 | 勝利 |
| イスラエル | 11対3 | 勝利 |
| ニカラグア | 4対0 | 勝利 |
| ドミニカ共和国 | 5対7 | 敗戦 |
開幕戦のオランダ戦では6対2で勝利し、イスラエル戦では11対3と打線が爆発。ニカラグア戦も4対0で完封した。
しかし、グループ最終戦のドミニカ共和国戦では7対5で敗れた。ドミニカ共和国はフアン・ソト、ケテル・マルテ、ブラディミール・ゲレーロJr.、フェルナンド・タティスJr.の4人が本塁打を放つ強力な攻撃を見せた。
この敗戦でプールDの1位通過は逃したものの、ベネズエラは2位で決勝トーナメントへ進出した。
決勝トーナメントの結果ベネズエラの優勝までの道のり
準々決勝・3月14日
日本を相手に逆転勝ち。ウィリエル・アブレイユの六回の勝ち越し3ラン本塁打が決定的な場面となった。
準決勝・3月16日
イタリアに逆転勝ち。七回の3得点と継投策で初のWBC決勝進出を決めた。
決勝・3月17日
アメリカとの接戦を制し、エウヘニオ・スアレスの九回の勝ち越し二塁打で初優勝を決めた。
準々決勝の日本戦では8対5で勝利。2023年大会の王者を破り、準決勝へ進んだ。準決勝でもイタリアに4対2で勝利し、初めて決勝の舞台に立った。
そして3月17日の決勝では、アメリカに3対2で勝利。八回にブライス・ハーパーの同点2ラン本塁打を浴びたものの、九回にアラエスが四球で出塁し、代走のハビエル・サノハが盗塁。その後、エウヘニオ・スアレスが勝ち越し二塁打を放った。
最終回はダニエル・パレンシアがアメリカ打線を抑え、ベネズエラが歴史的な初優勝を達成した。
【2023年との比較】ベネズエラ代表は何が変わったのか
2026年の優勝を理解するには、前回2023年大会との比較も欠かせない。
2023年のベネズエラは、1次ラウンドを4戦全勝で突破した。ドミニカ共和国やプエルトリコなど強豪を相手に結果を残し、準々決勝でもアメリカを追い詰めた。
しかし、準々決勝では7対5とリードしていた八回にトレイ・ターナーの逆転満塁本塁打を浴び、最終的に7対9で敗退。あと一歩で準決勝進出を逃した。
2023年と2026年の比較| 比較項目 | 2023年大会 | 2026年大会 |
|---|---|---|
| 1次ラウンド | 4勝0敗 | 3勝1敗 |
| 準々決勝 | アメリカに7対9で敗戦 | 日本に8対5で勝利 |
| 準決勝 | 進出できず | イタリアに4対2で勝利 |
| 決勝 | 進出できず | アメリカに3対2で勝利 |
| 最終成績 | ベスト8 | 優勝 |
| 監督 | オマール・ロペス | オマール・ロペス |
は2023年に続いて2026年も代表を率いた。
MLBの公式報道によれば、2023年大会ではアメリカに敗れた後、監督として批判を受けた経験もあった。2026年大会では、準々決勝の日本戦、準決勝のイタリア戦、決勝のアメリカ戦と、勝負どころで投手交代や選手起用を判断している。
とりわけイタリア戦では、先発投手を早い段階で交代させ、複数の救援投手をつなぐ判断をした。決勝でも、エドゥアルド・ロドリゲスの好投とパレンシアの救援登板が勝利を支えた。
2023年に届かなかった準決勝以降の舞台で、同じ監督がチームを初優勝に導いたことは、2026年大会を象徴する出来事の一つだ。
【プロの結論】ベネズエラ代表の本当の強さは選手層と継投力2026年のベネズエラ代表を評価するうえで、単にMLBのスター選手が何人いるかだけを見るのは十分ではない。
注目すべきなのは、アクーニャJr.やアラエスのような攻撃の中心選手だけでなく、マイケル・ガルシア、アブレイユ、チョーリオといった選手が重要な場面で結果を残したことだ。
実際、2026年大会のMVPにはマイケル・ガルシアが選ばれた。MLBが公表した大会ベストナインにも、ガルシア、アラエス、トーバーの3人がベネズエラ代表から選出されている。
投手陣についても、先発投手が長いイニングを投げることだけが勝利の条件ではなかった。準決勝での複数投手による継投、決勝でのロドリゲスの好投とパレンシアの締めくくりが、そのことを示している。
また、WBCのメンバー情報を調べる際には、次の3点を区別すると誤解が少ない。
- 公式発表の30人: 2月6日に公表された当初の登録メンバー。
- 大会での実際の出場選手: 負傷や登録変更を反映した実働メンバー。
- 試合ごとのスタメン: 相手投手や試合状況に応じて決められる先発メンバー。
この3つを混同しなければ、発表時のロースターと大会後の記録が異なって見える理由も理解できる。2026年のベネズエラ代表は、スター選手の個人能力に加えて、選手層と試合中の対応力を組み合わせたチームだった。
【ベネズエラのWBCメンバー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のベネズエラ代表WBCメンバーは何人ですか?
A1:2026年2月6日に発表された当初の公式ロースターは30人です。投手17人、捕手2人、内野手7人、外野手3人、ユーティリティー1人で構成されていました。負傷などによる大会前の変更には注意が必要です。
Q2:ベネズエラ代表の主力選手は誰ですか?
A2:ロナルド・アクーニャJr.、サルバドール・ペレス、ルイス・アラエス、ウィリアム・コントレラス、マイケル・ガルシア、エウヘニオ・スアレス、ウィリエル・アブレイユらです。2026年大会ではマイケル・ガルシアが大会MVPを獲得しました。
Q3:2026年のWBCでベネズエラ代表は優勝しましたか?
A3:はい。2026年3月17日の決勝でアメリカを3対2で破り、WBC初優勝を達成しました。エウヘニオ・スアレスが九回に勝ち越し二塁打を放ち、ダニエル・パレンシアが最後を締めました。
2026年のベネズエラ代表は、アクーニャJr.、ペレス、アラエスらのスター選手を中心に、投手17人を含む30人の当初ロースターで大会に臨んだ。
ラウンドロビンでは3勝1敗でプールDを2位通過。準々決勝で日本、準決勝でイタリアを破り、決勝ではアメリカに3対2で勝利した。
2023年大会の準々決勝敗退から3年。オマール・ロペス監督の継続した指揮のもと、マイケル・ガルシアの大会MVP獲得、エウヘニオ・スアレスの決勝打、エドゥアルド・ロドリゲスとダニエル・パレンシアの投球が重なり、ベネズエラは初めて世界一に輝いた。
ベネズエラ代表の2026年WBCを振り返る際は、公式発表の30人一覧だけでなく、実際のスタメン、負傷による登録変更、試合ごとの投手運用まで確認することがポイントとなる。個人のスター性とチーム全体の総合力が結びついたことこそ、今回の優勝を理解するうえで欠かせない視点だ。