ロッタンと武尊の対戦結果は、2025年3月の初対決でロッタンが1ラウンド1分20秒KO勝ち、2026年4月29日の再戦では武尊が5ラウンド2分22秒TKO勝ちという、互いに一歩も譲らない1勝1敗となりました。再戦の舞台となった「ONE SAMURAI 1」では、武尊がONEフライ級キックボクシング暫定世界王座を獲得。しかも、この試合が現役最後の一戦となり、王者としてリングを去りました。
一方、ロッタンは現役を続行。2026年11月13日には、タイのレジェンドであるノンオー・ガイヤーンハーダオとの対戦が予定されています。武尊の引退後の活動やONE殿堂入り、ロッタンの今後の展望まで、2026年11月2日時点の公式発表と報道をもとに、2人の激闘の全貌を整理します。
【ロッタン対武尊の試合結果】2025年初戦は80秒KO、2026年再戦は武尊が逆転TKO勝利

ロッタンと武尊の対戦は、キックボクシング界でも大きな注目を集めた国際的なビッグマッチです。タイを代表するムエタイファイターと、日本を代表するK-1三階級制覇王者が激突し、初戦と再戦でそれぞれ異なる結末を迎えました。
2025年3月23日:ONE 172はロッタンが1R1分20秒KO勝ち最初の対決は、2025年3月23日に埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された「ONE 172」。日本開催の大型大会のメインイベントとして、ロッタン・ジットムアンノンと武尊がフライ級キックボクシングの特別試合で対戦しました。
試合開始直後からロッタンは前進。武尊が攻撃を組み立てる前に強烈な左フックを打ち込みました。この一撃が武尊の顎を捉え、武尊はキャンバスに崩れ落ちます。
レフェリーのカウントに応えることができず、試合は終了。ロッタンが1ラウンド1分20秒、わずか80秒でKO勝ちを収めました。
ONE Championshipの公式試合レポートでも、この決着は80秒のKOとして記録されています。長く待ち望まれた対決は、予想を超える短時間で幕を閉じました。
武尊にとってはキャリア最大級の悔しい敗戦でしたが、この結果が後の再戦に向けた大きな動機となります。
2026年4月29日:ONE SAMURAI 1で武尊が5R2分22秒TKO勝ち再戦は2026年4月29日、東京・有明アリーナで開催された「ONE SAMURAI 1」のメインイベントとして実現しました。
試合形式は3分5ラウンド。勝者にはONEフライ級キックボクシング暫定世界王座が与えられるタイトルマッチでした。
序盤から両者は激しい打ち合いを展開。2ラウンドには武尊が左フックを中心に2度のダウンを奪い、試合の流れを引き寄せます。
しかし、ロッタンも簡単には崩れません。3ラウンド、4ラウンドでは前進を続け、得意の左フックや前蹴り、ボディへの攻撃で反撃。武尊も正面から打ち合い、会場を沸かせました。
そして最終5ラウンド。武尊の右ストレートがロッタンを捉え、さらにパンチを連打。ダウンを奪った後も攻撃の手を緩めず、最後は右フックでロッタンを崩しました。
レフェリーが試合を止め、武尊が5ラウンド2分22秒TKO勝ち。悲願のリベンジと世界タイトル獲得を同時に成し遂げました。
ONE公式の試合結果でも武尊のTKO勝利が確認できます。この勝利をもって武尊は現役を引退し、ONEの暫定世界王者として競技生活を終えました。
【試合内容を徹底比較】ロッタンと武尊の勝敗を分けたポイント
2試合の結果だけを見ると、ロッタンが初戦で圧倒し、武尊が再戦で同じ相手にリベンジしたという単純な構図に見えます。しかし、試合内容を比較すると、両者の戦術的な対応やコンディションの違いが浮かび上がります。
初戦はロッタンの圧力と左フックが決定打に2025年の初対決では、ロッタンの積極的な前進とパンチの威力が際立ちました。
ロッタンは相手に攻撃の準備をさせないように距離を詰め、武尊の得意とする連続攻撃を出す前に左フックを当てました。短時間でのKOだったため、武尊が本来の戦術を十分に発揮する時間はありませんでした。
ロッタンの強みは、単純な打撃力だけではありません。相手の攻撃を恐れずに前進し、相手の反応を見ながら圧力をかけ続ける独特の戦闘スタイルも特徴です。
ただし、初戦後のインタビューで武尊は、当時は胸骨や肋骨を負傷した状態で戦っていたことも明かしています。再戦に向けて身体の状態と戦い方を見直したことは、大きな変化でした。
再戦では武尊が試合中に主導権を奪取2026年の再戦では、武尊は初戦とは異なる準備と戦術でリングに上がりました。
特に注目されたのが、2ラウンドで奪った2度のダウンです。初戦で苦しめられたロッタンの圧力に対して、武尊はパンチの打ち合いで応戦しながら、的確に攻撃を当てていきました。
3ラウンドと4ラウンドではロッタンも反撃しましたが、武尊は相手の攻撃を受けながらも前進を止めませんでした。
最終ラウンドでは右ストレートを軸に攻撃を組み立て、再びダウンを奪取。最後まで攻撃を続けてレフェリーストップを引き出しました。
ONE公式の試合後インタビューでは、武尊がロッタンの動きを研究し、見た目には荒々しく見える攻撃にも熟練した技術があると理解したうえで試合に臨んだことが紹介されています。
つまり、再戦の勝因は単なる気迫やリベンジへの執念だけではありません。相手の特徴を理解し、自分の弱点を認識したうえで戦い方を調整したことが、結果につながったと考えられます。
【再戦の経緯と時系列】なぜロッタンと武尊は再び戦うことになったのか
ロッタンと武尊の再戦は、初戦の敗北を受けて突然決まったものではありません。両者の対戦構想は2024年までさかのぼり、負傷による延期、初戦のKO決着、武尊の再起戦、引退表明という複数の転換点を経て実現しました。
ロッタンの負傷による延期からONE 172へ両者は2024年初頭にも対戦が予定されていました。しかし、ロッタンがトレーニングキャンプ中に負傷したため、当初の計画は実現しませんでした。
その後、ONE Championshipが2024年12月に2025年3月23日の日本大会での対戦を発表。ようやく実現した初戦では、ロッタンが80秒KO勝ちを収めています。
武尊の再起戦と引退表明が再戦を後押し初戦の敗北から約8か月後、武尊は2025年11月のONE 173でデニス・ピューリックと対戦し、2ラウンドTKO勝ちを収めました。
この再起戦を経て、武尊は次の試合を最後に現役を引退する意向を表明。最後の相手としてロッタンとの再戦を希望しました。
そして2026年2月27日には武尊の公式サイトが再戦決定を告知。ONE Championshipも3月2日に正式発表し、4月29日のONE SAMURAI 1で暫定世界王座決定戦として行われることが確定しました。
| 時期 | 出来事 | 結果・意味 |
|---|---|---|
| 2024年初頭 | 初対決を計画 | ロッタンの負傷で延期 |
| 2024年12月 | ONE 172での対戦を正式発表 | 2025年3月の初対決が決定 |
| 2025年3月23日 | ONE 172 | ロッタンが1R1分20秒KO勝ち |
| 2025年11月 | ONE 173 | 武尊がデニス・ピューリックに2R TKO勝ち |
| 2026年2月27日~3月2日 | 再戦を正式発表 | ONE SAMURAI 1のメインイベントに決定 |
| 2026年4月29日 | ONE SAMURAI 1 | 武尊が5R2分22秒TKO勝ち。暫定世界王座獲得 |
| 2026年10月17日 | ONE SAMURAI 4 | 武尊の引退セレモニーとONE殿堂入りを実施 |
この流れから分かるのは、再戦が単なる興行上の話題づくりではなかったということです。武尊にとっては、キャリア最大の敗北を乗り越え、最後に世界王者として引退するための挑戦でした。
一方のロッタンにとっても、初戦で勝利した相手との再戦は、自身のキックボクシングにおける実力を改めて証明する機会でした。
【武尊の引退試合の真相】なぜ暫定世界王者になって現役を去ったのか
武尊の引退については、再戦で勝利したにもかかわらず競技生活を終えたことから、驚いたファンも少なくありません。
しかし、今回の引退は試合直後に突然決めたものではありません。再戦前の記者会見で、武尊はロッタンとの試合を最後に現役を引退する意向を明らかにしていました。
引退の背景には長年の競技生活による身体への負担ONE Championshipが2026年5月3日に掲載した試合後インタビューでは、武尊が長年の競技生活による身体の変化について語っています。
武尊はONE参戦を通じて自分の弱点と向き合い、以前と同じ戦い方ができなくなっている現実を認識したと説明しました。身体が徐々に消耗していることを受け入れ、最後の試合では自分の限界まで力を出し切る覚悟で臨んだという内容です。
初戦で胸骨と肋骨を負傷していたことも、再戦後のインタビューで明らかになりました。こうした身体的な負担を考えれば、引退という決断には競技生活を長く続けてきた選手ならではの事情があったと分かります。
最後の試合で手にしたONE暫定世界王座武尊は2026年4月29日の試合で、ロッタンから勝利を奪うだけでなく、ONEフライ級キックボクシング暫定世界王座を獲得しました。
この王座は正規世界王座とは区別される暫定王座です。しかし、武尊にとってはONEという世界規模の舞台で獲得した重要なタイトルであり、現役最後の試合で手にした大きな勲章となりました。
ONE公式が紹介した最終的なプロ戦績は46勝5敗、28KO。K-1で三階級を制覇し、ONEでも世界タイトルを獲得したうえでキャリアを終えています。
また、武尊は引退後も日本の格闘技界を盛り上げるために力を尽くしたいという考えを示しています。引退は格闘技との完全な決別ではなく、選手としての役割を終え、新たな立場から競技に関わるための転換点と見ることができます。
【武尊の引退後の現在】2026年10月にONE殿堂入り、第二の人生へ
2026年11月現在、武尊は現役選手としての活動を終えています。しかし、引退後の活動にはすでに新しい展開が生まれています。
10月17日にONE殿堂入りと引退セレモニーを実施ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEOは2026年5月、武尊のONE殿堂入りを発表しました。
そして10月17日に東京・有明アリーナで開催された「ONE SAMURAI 4」で、引退セレモニーと殿堂入りの式典が実施されました。
武尊は現役最後の試合で着用したコスチューム姿で登場。元K-1王者の魔裟斗から花束を受け取るなど、多くの関係者やファンに見守られながらリングに別れを告げました。
ONEの殿堂入りは、単に試合に勝った選手に贈られるものではありません。競技への貢献やキャリアの影響力も評価される栄誉です。武尊が日本のキックボクシング界を代表する存在として認められたことを示す出来事でした。
引退後の新目標はアクションスター2026年10月3日放送のTOKYO MX「サバンナ高橋の、サウナの神さま」に出演した武尊は、引退後に挑戦したい仕事について語りました。
番組内で明かした目標は、アクションスターになることです。
幼い頃からブルース・リーやジャッキー・チェンに憧れていたことを明かし、映画やアクションの世界への関心を示しました。また、引退後もトレーニングは続けていると報じられています。
格闘技で培った身体能力や打撃技術、長年の試合経験は、アクション作品の撮影でも生かせる可能性があります。ただし、具体的な映画出演や俳優デビューが決定したという発表はありません。
現時点で確認できる武尊の活動は、競技生活を終えたうえで、新しい仕事や格闘技界への貢献を模索している段階です。
【ロッタンの2026年最新情報】次戦は11月13日のノンオー戦
武尊が引退した一方で、ロッタンは現役を続けています。2026年10月5日、ONE Championshipはロッタンとノンオー・ガイヤーンハーダオの対戦を正式発表しました。
ロッタン対ノンオーはONEフライ級ムエタイ世界GPの準々決勝ロッタンの次戦は、2026年11月13日にタイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催される「The Inner Circle 38」に予定されています。
対戦相手は、元ONEバンタム級ムエタイ世界王者のノンオー・ガイヤーンハーダオです。
この試合は、2026 ONEフライ級ムエタイ世界グランプリの準々決勝として組まれています。単なる通常のランキング戦ではなく、8人制トーナメントを勝ち抜いて頂点を目指す重要な一戦です。
トーナメントの優勝者にはWGPの銀のベルトが贈られ、ONEフライ級ムエタイ世界王座への挑戦権が与えられます。
ノンオーとの対戦は約1年越しの実現実はロッタンとノンオーは、2025年11月の「ONE 173」でも対戦する予定でした。しかし、ロッタンが試合週に体調を崩して入院したため、試合は延期となりました。
その後、ロッタンは2026年4月のONE SAMURAI 1で武尊とキックボクシングの再戦に臨み、5ラウンドTKO負けを経験。さらにONEと再契約し、ムエタイの舞台で再び世界王座を目指すことになりました。
ノンオーは長年ONEバンタム級ムエタイのトップ選手として活躍し、同級王座を7度連続防衛した実績を持つ選手です。現在はフライ級に転向しており、経験と技術を兼ね備えています。
ロッタンの前進力とタフネスに対し、ノンオーが精密なタイミングと強烈な蹴りで対抗する構図が予想されます。
なお、今回のノンオー戦はムエタイの試合です。武尊とのキックボクシング再戦とは競技ルールが異なるため、試合結果や戦績を比較する際には区別する必要があります。
2026年11月2日時点では、11月13日の試合は開催前であり、勝敗はまだ決まっていません。ロッタンがムエタイの世界王座戦線に戻れるかどうかを占う重要な一戦となります。
【よくある質問】ロッタンと武尊の試合結果・現在に関するFAQ
Q1:ロッタンと武尊の対戦成績は何勝何敗ですか?
A1:2026年11月現在、直接対決は1勝1敗です。2025年3月のONE 172ではロッタンが1R1分20秒KO勝ち。2026年4月のONE SAMURAI 1では武尊が5R2分22秒TKO勝ちを収めました。
Q2:武尊はロッタンに勝った後、本当に引退したのですか?
A2:はい。2026年4月29日のONE SAMURAI 1を現役最後の試合とし、ロッタンにTKO勝ちしてONEフライ級キックボクシング暫定世界王座を獲得した後、引退しました。10月17日にはONE SAMURAI 4で引退セレモニーと殿堂入りの式典も行われています。
Q3:ロッタンの次の試合はいつですか?
A3:2026年11月13日にタイ・バンコクのルンピニースタジアムで、ノンオー・ガイヤーンハーダオと対戦する予定です。大会は「The Inner Circle 38」で、ONEフライ級ムエタイ世界グランプリの準々決勝に当たります。
ロッタンと武尊の対決は、2025年の初戦でロッタンが80秒KO勝ちを収め、2026年の再戦で武尊が5ラウンドTKO勝ちを果たすという、劇的な1勝1敗で幕を閉じました。
武尊は最後の試合で悲願のONE暫定世界王座を獲得し、46勝5敗という戦績を残して引退。2026年10月にはONE殿堂入りも果たし、現在はアクションスターという新たな目標や、日本の格闘技界への貢献を視野に入れています。
一方のロッタンは現役を続け、11月13日のノンオ戦を控えています。武尊との再戦で敗れた後も、ムエタイのトップ戦線で再び結果を残す機会が訪れています。
今回の2試合から読み取れる最大の要点は、初戦の勝敗だけで選手の実力や評価を決めることはできないということです。相手の研究、コンディションの調整、戦術の修正によって、同じカードでも結果は大きく変わります。
武尊にとってロッタン戦は、敗北から立ち上がり、世界王者として引退するための最後の挑戦でした。そしてロッタンにとっては、次の世界王座を目指すための新たな戦いが始まっています。2人が残した1勝1敗の記録は、2026年以降の格闘技界を振り返るうえでも、忘れられない名勝負として語り継がれていくはずです。