2026年のプロ野球MVP争いは、セ・リーグとパ・リーグの両方で見逃せない展開となっている。セ・リーグでは阪神の佐藤輝明選手と髙橋遥人投手、パ・リーグではソフトバンクの栗原陵矢選手と近藤健介選手が有力候補として名前を挙げられている。
2026年11月2日現在、レギュラーシーズンは全日程を終了し、個人成績も確定した。NPB公式記録では、佐藤輝明選手が打率.306、39本塁打、106打点の打撃三冠を達成。髙橋遥人投手は16勝3敗、防御率1.87を記録し、沢村賞にも選ばれた。パ・リーグでは栗原選手が本塁打と打点の2冠、近藤選手が出塁率リーグ1位という実績を残している。年間MVPの発表は11月25日の「NPB AWARDS 2026」で予定されている。
【2026年最新】プロ野球MVPの発表日は11月25日!候補者の選考状況

2026年度のプロ野球最優秀選手賞(MVP)は、11月25日(水)に開催される「NPB AWARDS 2026 supported by リポビタンD」で発表される予定だ。
日本野球機構(NPB)の公式開催概要によると、当日はファーム表彰式が12時から13時15分まで、メインとなる第2部が15時40分から18時15分までの予定となっている。
MVPはセ・リーグとパ・リーグからそれぞれ1人ずつ選ばれる。2026年11月2日時点では、年間MVPの受賞者はまだ発表されていない。
2026年のリーグ優勝チームとMVP争いの背景2026年のレギュラーシーズンは、セ・リーグで阪神タイガース、パ・リーグで福岡ソフトバンクホークスが優勝した。
阪神は79勝62敗2分、勝率.560でリーグ連覇を達成。ソフトバンクは91勝49敗3分、勝率.650という圧倒的な成績で3年連続のリーグ優勝を決めた。
両球団とも優勝チームであり、候補選手の個人成績も際立っている。チームの勝利への貢献度という観点からも、今回のMVP争いは注目度が高い。
なお、NPBがMVP候補者を事前に公式発表する制度ではない。報道で取り上げられる候補は、シーズン成績やチームへの貢献度、過去の投票傾向などを踏まえた予想である。
【セ・リーグMVP候補】佐藤輝明と髙橋遥人はどちらが有力?
セ・リーグ最大の注目点は、阪神の佐藤輝明選手と髙橋遥人投手による争いだ。
野手と投手という異なるポジションの選手が、同じチームから有力候補に挙がっている。打撃成績のインパクトを重視するか、先発投手としての勝利への貢献を重視するかによって、評価が分かれる構図となっている。
佐藤輝明:打率.306、39本塁打、106打点で打撃三冠佐藤輝明選手は2026年、阪神の主軸として圧倒的な打撃成績を残した。
NPB公式の最終成績は以下の通り。
- 出場試合数:143試合
- 打率:.306
- 安打:165本
- 本塁打:39本
- 打点:106打点
- 得点:100得点
特筆すべきは、打率、本塁打、打点の主要3部門でリーグトップに立ったことだ。いわゆる打撃三冠を達成し、さらに最多安打のタイトルも獲得している。
2025年に続いて本塁打王と打点王にも輝き、2026年は打率でもリーグトップに立った。前年のMVP受賞が一過性のものではなかったことを数字で証明したシーズンといえる。
2025年の佐藤選手は打率.277、40本塁打、102打点で初のMVPを受賞した。2026年は本塁打こそ39本と前年を1本下回ったものの、打率は大幅に上昇し、打点も106に伸ばしている。
2年連続MVPという結果になれば、阪神の中心選手として歴史に残る実績となる。打撃三冠という分かりやすい実績は、記者投票でも大きな訴求力を持つ。
髙橋遥人:16勝3敗、防御率1.87で沢村賞を初受賞佐藤選手の対抗馬として存在感を放つのが、阪神の左腕・髙橋遥人投手だ。
2026年の主な成績は次の通り。
- 登板:23試合
- 勝利:16勝
- 敗戦:3敗
- 防御率:1.87
- 勝率:.842
- 投球回:159回
- 奪三振:150
- 完投:5回
- 完封勝利:4回
16勝はセ・リーグ最多。勝率.842もリーグトップで、最多勝利と最高勝率の2タイトルを獲得した。
防御率はチームメートの村上頌樹投手が記録した1.85に次ぐリーグ2位だったが、23試合の登板で16勝3敗という安定感は際立っている。
加えて、10月26日には2026年度の沢村賞受賞が正式決定した。先発完投型の投手に贈られる権威ある賞を初めて獲得したことは、年間MVPの評価にも好材料となる。
特に注目したいのは、勝ち越しが13という点だ。チームの勝利数に大きく貢献した先発投手として、佐藤選手とは異なる角度からMVPにふさわしい実績を示した。
セ・リーグの評価は打撃三冠か、エースの勝利数か10月3日付の日刊スポーツの報道でも、佐藤選手と髙橋投手のMVP争いが取り上げられた。投手と野手では評価の軸が異なるため、記者の投票が分かれる可能性が指摘されていた。
佐藤選手には打撃三冠という明確な実績があり、髙橋投手には最多勝、最高勝率、沢村賞という強力な材料がある。
打撃部門の歴史的な実績を重視するなら佐藤選手、投手としての勝利への貢献度とシーズンを通した安定感を重視するなら髙橋投手という構図だ。
なお、森下翔太選手も阪神打線を支えた存在として注目される。佐藤選手だけでなく、チームの得点力を支えた選手が複数いる点も、阪神の2026年シーズンを評価するうえで欠かせない。
【パ・リーグMVP候補】栗原陵矢と近藤健介の成績を徹底比較
パ・リーグでは、福岡ソフトバンクホークスの栗原陵矢選手と近藤健介選手が有力候補となっている。
両選手は同じチームの中心打者だが、2026年に残した実績には明確な違いがある。栗原選手は長打力と得点力、近藤選手は高打率と出塁能力が強みだ。
栗原陵矢:40本塁打、118打点でパ・リーグ打撃2冠栗原陵矢選手は2026年、ソフトバンクの4番打者として打線をけん引した。
NPB公式の最終成績は以下の通り。
- 出場試合数:142試合
- 打率:.271
- 安打:146本
- 本塁打:40本
- 打点:118打点
- 出塁率:.365
- 長打率:.557
最大の実績は、40本塁打と118打点でパ・リーグの2冠を獲得したことだ。
本塁打40本はリーグ最多で、打点118もトップ。長打率.557という数字からも、長打によって試合の流れを変える能力が際立っていたことが分かる。
特に118打点という数字は、単に本塁打を量産しただけでなく、走者を得点に結び付ける仕事を果たした証拠でもある。
優勝チームの4番打者として2つの打撃タイトルを獲得したことは、MVP投票で強いアピール材料になる。
近藤健介:打率.309、出塁率.431で安定した打撃力近藤健介選手は、栗原選手とは異なるアプローチでソフトバンク打線を支えた。
2026年の主な成績は次の通り。
- 出場試合数:139試合
- 打率:.309
- 安打:151本
- 本塁打:32本
- 打点:108打点
- 出塁率:.431
- 四球:101
打率.309はパ・リーグ2位。出塁率.431はリーグトップだった。
注目したいのは、四球が101という点である。相手投手から簡単にアウトを取られず、出塁して後続の打者につなぐ役割を高い水準で果たした。
加えて、32本塁打、108打点という数字も残しており、単なる出塁型の打者ではない。長打力と選球眼を兼ね備えた打者として、栗原選手とは違う形でチームの攻撃力を支えた。
9・10月度の月間MVPも受賞しており、シーズン終盤まで好調を維持したことも評価材料となる。今回で月間MVPは通算6度目となった。
4選手の2026年最終成績と評価ポイント一覧セ・リーグとパ・リーグの有力候補4人を並べると、それぞれの強みが明確になる。
| リーグ | 選手・球団 | 2026年の主な成績 | 主な評価ポイント |
|---|---|---|---|
| セ・リーグ | 佐藤輝明(阪神) | 打率.306、39本塁打、106打点 | 打撃三冠、最多安打、前年MVP |
| セ・リーグ | 髙橋遥人(阪神) | 16勝3敗、防御率1.87、勝率.842 | 最多勝、最高勝率、沢村賞 |
| パ・リーグ | 栗原陵矢(ソフトバンク) | 打率.271、40本塁打、118打点 | 本塁打王、打点王、4番打者 |
| パ・リーグ | 近藤健介(ソフトバンク) | 打率.309、32本塁打、108打点、出塁率.431 | 出塁率1位、打率2位、月間MVP |
この比較から見えてくるのは、MVP候補を単純に打率や本塁打だけで順位付けすることの難しさだ。
佐藤選手と栗原選手はタイトル獲得数や長打力が目立つ。一方、髙橋投手は先発投手としての勝利数、近藤選手は出塁率や打撃の安定感で高い評価を得る可能性がある。
また、パ・リーグでは栗原選手と近藤選手が同じ球団に所属しているため、チーム内で評価が分かれることも考えられる。どちらも優勝への貢献度が高く、記者がどの能力を重視するかが投票結果を左右しそうだ。
【プロ野球MVPの記者投票】選考の仕組みとポイント配分を解説
プロ野球の年間MVPは、ファン投票や監督推薦だけで決まる賞ではない。NPBが発表している選考方法では、プロ野球担当記者による投票で最優秀選手が決定する。
1位・2位・3位の順位に応じてポイントが加算されるMVPの投票では、各記者が候補選手を順位付けし、それぞれの順位に応じたポイントが加算される。
- 1位:5ポイント
- 2位:3ポイント
- 3位:1ポイント
セ・リーグとパ・リーグは別々に集計され、最終的な獲得ポイントが最も多い選手がMVPとなる。
つまり、1位票の数だけで決まるわけではない。1位票が少なくても、2位や3位に多く選ばれればポイントを積み重ねられる仕組みだ。
2025年の投票結果から見るMVP選考2025年度のNPB公式投票結果を見ると、セ・リーグの投票総数は277票、パ・リーグは229票だった。
セ・リーグで初受賞した佐藤輝明選手は、1位票244票、2位票28票、3位票4票で合計1,308ポイントを獲得した。
パ・リーグでは、リバン・モイネロ投手が1位票177票、2位票28票、3位票14票で合計983ポイントを獲得し、初のMVPに選ばれた。
この結果からも、MVPは個人成績だけを機械的に比較して決める賞ではなく、担当記者がシーズン全体をどう評価するかが反映されることが分かる。
ファン投票やチーム優勝は選考にどう関係する?年間MVPの選考は、オールスターゲームのファン投票とは別の制度だ。ファンが直接投票して年間MVPを決定するわけではない。
また、リーグ優勝チームから必ずMVPが選ばれるという制度上の条件もない。優勝への貢献は重要な評価材料になり得るが、個人成績やシーズンを通した存在感も含めて総合的に評価される。
そのため、2026年の阪神やソフトバンクのように優勝チームから複数の有力選手が出ている場合、誰が最もチームに貢献したと評価されるかが争点となる。
なお、2026年度の最終的な投票人数や得票数は、年間MVPの投票結果が公開されるまで確定しない。
【歴代プロ野球MVP受賞者】2025年の佐藤輝明・モイネロから過去の名選手まで
2026年のMVPを考えるうえで、過去の受賞者を振り返ることも参考になる。
近年は、リーグ優勝に貢献した中心打者や、圧倒的な成績を残した先発投手が受賞してきた。
2023~2025年のMVP受賞者- 2025年:セ・リーグ・佐藤輝明(阪神)、パ・リーグ・リバン・モイネロ(ソフトバンク)
- 2024年:セ・リーグ・菅野智之(巨人)、パ・リーグ・近藤健介(ソフトバンク)
- 2023年:セ・リーグ・村上頌樹(阪神)、パ・リーグ・山本由伸(オリックス)
2025年の佐藤選手は、40本塁打と102打点で阪神の優勝に貢献し、自身初のMVPを受賞した。
一方、モイネロ投手もソフトバンクの主力投手として活躍し、初のMVPに選ばれている。
2024年には菅野智之投手が4年ぶり3度目のMVPを獲得し、パ・リーグでは近藤健介選手が初受賞。2023年には阪神の村上頌樹投手と、オリックスの山本由伸投手が選ばれた。
連続受賞を達成した歴代の選手たち年間MVPには、複数年にわたってリーグを代表する活躍を見せた選手が連続受賞するケースもある。
- 丸佳浩:2017年、2018年にセ・リーグMVPを連続受賞。
- 村上宗隆:2021年、2022年にセ・リーグMVPを連続受賞。
- 山本由伸:2021年から2023年までパ・リーグMVPを3年連続受賞。
なお、2023年の阪神の受賞者は村上頌樹投手であり、2021年と2022年に連続受賞した村上宗隆選手とは別人である。
こうした歴代の事例を見ると、MVPは単年のタイトル獲得だけでなく、チームの勝利への影響やシーズン全体での存在感が重視される賞であることが分かる。
年間MVPと月間MVPの違いとは?プロ野球には年間MVPのほかに「大樹生命月間MVP賞」がある。名前は似ているが、対象期間と選考の目的が異なる。
年間MVPは、レギュラーシーズンを通して最も活躍した選手をセ・リーグとパ・リーグからそれぞれ1人選ぶ賞だ。プロ野球担当記者の投票によって決定される。
一方、月間MVPは、各リーグでその月に最も活躍した投手1人と打者1人を選ぶ賞である。シーズン全体ではなく、対象月の成績が評価の中心となる。
2026年は、髙橋遥人投手がセ・リーグ投手部門で年間4度の月間MVPを受賞。近藤健介選手もパ・リーグ打者部門で通算6度目の月間MVPを獲得した。
佐藤輝明選手も2026年に複数回の月間MVPを受賞している。
ただし、月間MVPの受賞回数が年間MVPのポイントに直接加算されるわけではない。月間MVPは期間限定の活躍を評価する別個の表彰であり、年間MVPはシーズン全体を対象とした選考である。
日本シリーズMVPとの違いにも注意もう一つ混同しやすいのが、日本シリーズの最高殊勲選手賞(MVP)だ。
2026年の日本シリーズでは、ソフトバンクがDeNAに4連勝して2年連続の日本一を達成。シリーズMVPには正木智也選手が選ばれた。
正木選手は4試合で打率.438、2本塁打、2打点を記録し、特に第3戦のサヨナラ本塁打が印象的だった。
しかし、日本シリーズMVPとレギュラーシーズンの年間MVPは別の賞である。正木選手のシリーズでの活躍が年間MVPの投票結果に直接反映される制度ではない。
【プロの結論】2026年のMVP争いは何を基準に予想すべきか
2026年のプロ野球MVPを予想する際、最も大切なのは単純な数字の比較だけで判断しないことだ。
打者と投手では役割が違い、同じ打者でも長打力を発揮するタイプと出塁能力で貢献するタイプでは評価の方向性が変わる。
セ・リーグは佐藤輝明が打撃実績で優位、髙橋遥人が対抗佐藤選手は打撃三冠という分かりやすい実績を残し、前年MVPからさらに成績を伸ばした。2年連続受賞を期待する声が出ても不思議ではない。
対する髙橋投手は16勝3敗、勝率.842に加え、沢村賞まで獲得した。先発投手としての価値を高く評価する記者が多ければ、十分に逆転の可能性がある。
編集部の予想としては、打撃三冠のインパクトから佐藤選手をやや優位と見る。ただし、髙橋投手の16勝と沢村賞は非常に強い対抗材料であり、投票結果が大きく分かれる可能性も残る。
パ・リーグは栗原陵矢の2冠と近藤健介の出塁能力が争点栗原選手は40本塁打、118打点という2冠の実績が強み。優勝チームの4番打者として、得点を生み出す能力を示した。
近藤選手は打率.309、出塁率.431、32本塁打、108打点という安定した成績を残した。出塁率の高さに加え、シーズン終盤にも月間MVPを獲得したことは大きな評価材料になる。
数字のインパクトやタイトル獲得数では栗原選手が目立つ。一方、打線全体を支える出塁能力や安定感では近藤選手にも十分な強みがある。
このため、パ・リーグは栗原選手と近藤選手のどちらが1位票を多く獲得するかだけでなく、2位・3位票をどれだけ集めるかも注目ポイントとなる。
最終的な判断では、次の4点を確認するとMVPの評価が分かりやすい。
- 個人成績:打率、本塁打、打点、勝利数、防御率などの主要指標。
- タイトル実績:打撃三冠、最多勝、最高勝率、沢村賞などの受賞歴。
- チームへの貢献:優勝争いや得点力、投手陣の中心として果たした役割。
- 投票の傾向:記者が1位だけでなく2位・3位にも誰を選ぶか。
この4点を分けて考えれば、単なる人気投票や本塁打数だけでMVPを予想する誤りを避けられる。
プロ野球MVP 2026年に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のプロ野球MVPはいつ発表される?
A1:2026年11月25日(水)開催の「NPB AWARDS 2026」で発表される予定。第2部は15時40分から18時15分までの予定となっている。
Q2:2026年のMVP候補は誰?
A2:セ・リーグでは阪神の佐藤輝明選手と髙橋遥人投手、パ・リーグではソフトバンクの栗原陵矢選手と近藤健介選手が有力候補として注目されている。正式な候補者リストが事前に公表される制度ではない。
Q3:プロ野球MVPはファン投票で決まる?
A3:年間MVPはプロ野球担当記者の投票によって決まる。1位に5ポイント、2位に3ポイント、3位に1ポイントが与えられ、セ・リーグとパ・リーグで別々に集計される。ファン投票による選出ではない。
2026年のプロ野球MVP争いは、セ・リーグとパ・リーグで異なる魅力を持つ選手たちが中心となっている。
セ・リーグでは、打撃三冠を達成した佐藤輝明選手と、16勝3敗で沢村賞を獲得した髙橋遥人投手の争いが最大の見どころだ。
パ・リーグでは、40本塁打・118打点の栗原陵矢選手と、出塁率.431を記録した近藤健介選手が有力候補。どちらもソフトバンクのリーグ3連覇を支えた中心打者である。
年間MVPは、単純な個人成績のランキングではなく、担当記者がシーズン全体の活躍を評価して決める賞だ。打撃タイトル、投手成績、チームへの貢献度、そして投票ポイントの積み重ねが最終結果を左右する。
2026年11月25日のNPB AWARDS 2026。佐藤輝明の連続受賞、髙橋遥人の初受賞、栗原陵矢と近藤健介のどちらが選ばれるのか。今季のプロ野球を締めくくる年間MVPの発表に注目したい。