有本欽隆は、俳優として舞台やテレビドラマに出演する一方、アニメーションや海外映画の吹き替えでも活躍した日本のベテラン俳優・声優です。
最初に、基本プロフィールを整理します。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 芸名 | 有本欽隆 |
| 読み方 | ありもと・きんりゅう |
| 本名 | 有本欽隆 |
| 本名の読み方 | ありもと・よしたか |
| 生年月日 | 1940年2月11日 |
| 出身地 | 鳥取県米子市 |
| 職業 | 俳優・声優 |
| 最終所属事務所 | 平野企画 |
| 逝去日 | 2019年2月1日 |
| 享年 | 78歳 |
| 逝去の理由 | 食道がん |
基本プロフィールはアニメイトタイムズや人物データベースなどにも掲載されています。
本名は「ありもと・よしたか」?芸名との違い有本欽隆という名前は、芸名と本名で漢字が同じです。
ただし、読み方が異なります。
- 芸名:ありもと・きんりゅう
- 本名:ありもと・よしたか
初めて名前を調べた人が混乱しやすいのは、この読み方の違いが理由です。
出演作品や声優名鑑では「有本欽隆」と表記されるため、基本的には「ありもと・きんりゅう」と覚えておけば問題ありません。
生年月日は1940年2月11日で、鳥取県米子市出身有本欽隆は1940年2月11日、鳥取県米子市で生まれました。
一部の人物データベースでは1941年生まれと記載されている場合もあります。しかし、1940年生まれというプロフィールと、2019年の訃報で報じられた享年78歳という情報は一致します。1941年生まれとすると、逝去時の年齢は77歳になるため、1940年を基準にするのが妥当です。
2026年現在、活動している?有本欽隆は2019年2月1日に逝去しています。
したがって、2026年現在は新規の声優活動や舞台出演を行っていません。
一方、過去に出演したアニメや吹き替え作品は現在も視聴できるものがあり、作品を通じてその声に触れることができます。
【生涯と経歴】舞台デビューから劇団薔薇座の看板役者へ

有本欽隆の経歴を語るうえで欠かせないのが、声優として有名になる以前から続けていた舞台俳優としての活動です。
俳優を志したきっかけと舞台デビュー有本欽隆は若い頃から演劇に関心を持ち、上京後に舞台の世界へ進みました。
本人の回想によれば、舞台俳優としてデビューしたのは24、25歳ごろです。
当初から大きな劇団に所属していたわけではありません。
友人に劇団をつくる話を持ちかけられ、芝居ができるなら参加してみようという気持ちで舞台に立ったことが、俳優人生の出発点になりました。
最初に出演したのは、ジャン・ラシーヌ作の古典劇でした。主人公に仕える従者・伝令役を演じたことが、野沢那智との出会いにつながります。
その後、野沢が劇団を立ち上げる際に参加し、劇団薔薇座の創立メンバーとなりました。
野沢那智との関係は?劇団薔薇座での活動野沢那智は、声優・俳優としてだけでなく、演出家や劇団主宰者としても知られた人物です。
有本欽隆とは、劇団薔薇座が始まる前から交流がありました。
2011年に日本声優事業社協議会が掲載した「野沢那智さんを偲んで」という企画では、有本自身が野沢との関係について語っています。
なっちゃんとは、薔薇座が始まる前からの付き合いなんですよ。
また、野沢の演出については、次のようにも振り返っています。
稽古場は地獄でした!(笑)
厳しい稽古を経験しながら、舞台人として互いに関係を築いていたことがうかがえます。
劇団薔薇座では、野沢那智の妻であった成瀬麗子とともに、有本欽隆も看板役者として活動しました。
声優の玄田哲章も、薔薇座での経験を振り返るインタビューで、有本と成瀬が看板役者だったことを証言しています。
この時期の経験は、後の声優活動にもつながる重要な土台になりました。
舞台では、声の大きさだけでなく、言葉の間、感情の変化、相手との呼吸が大切です。有本が後年、年長者や威厳のある人物を自然に演じられた背景には、こうした舞台経験があったと考えられます。
所属事務所の変遷と平野企画有本欽隆の所属事務所についても、検索されることが多いテーマです。
生前の最終所属先は平野企画でした。
公開されている人物プロフィールなどで確認できる所属先の変遷は、次のとおりです。
- 東京俳優生活協同組合(俳協)
- 新企画
- ぷろだくしょんバオバブ
- 平野企画
長いキャリアのなかで所属先を移しながら、俳優・声優として活動を続けていました。
特に注目したいのは、舞台俳優としての基盤を持ちながら、アニメ、吹き替え、ゲームなどへ活動領域を広げていった点です。
一つのジャンルに限定されず、作品ごとに異なる役柄を担当してきたことが、有本のキャリアの特徴でした。
【経歴年表・人物相関】有本欽隆と関係者・代表作のつながり
有本欽隆の生涯を理解するには、本人の活動だけでなく、関係した人物や出演作品とのつながりを見ることも大切です。
以下に、主要な経歴と関係者、作品をまとめました。
| 時期・項目 | 人物・出来事 | 関係・実績 |
|---|---|---|
| 1940年2月11日 | 有本欽隆誕生 | 鳥取県米子市出身 |
| 20代半ば | 舞台俳優デビュー | 古典劇に出演 |
| 劇団創立期 | 野沢那智 | 劇団薔薇座の創立メンバーとして活動 |
| 劇団活動期 | 成瀬麗子 | 薔薇座の看板役者として共演 |
| 声優活動期 | 平野企画 | 生前の最終所属事務所 |
| アニメ出演 | 白ひげ | 『ONE PIECE』のエドワード・ニューゲート |
| アニメ出演 | 征陸智己 | 『PSYCHO-PASS サイコパス』 |
| 2019年2月1日 | 有本欽隆逝去 | 食道がんのため78歳で逝去 |
この表から見えてくるのは、有本欽隆のキャリアが舞台から声優業へと連続していたことです。
劇団薔薇座で培った演技力を基礎に、作品ごとに異なる人物像を声で表現していきました。
野沢那智との関係も、単なる声優同士の交流ではありません。舞台をともにつくった仲間であり、演技の現場を共有した重要な関係者でした。
【代表作アニメ・吹き替え】白ひげと征陸智己に見る演技の魅力
有本欽隆の名前を現在も検索する人の多くは、代表的な出演キャラクターをきっかけに、その経歴を知ろうとしています。
特に知名度が高いのが、『ONE PIECE』と『PSYCHO-PASS サイコパス』です。
『ONE PIECE』エドワード・ニューゲート(白ひげ)
作品:
役名: エドワード・ニューゲート(白ひげ)
声優: 有本欽隆(初代)
後任: 大友龍三郎
有本欽隆の代表作として、まず挙げられるのが白ひげです。
白ひげは、白ひげ海賊団の船長であり、世界最強の男と称される大海賊です。
大勢の仲間を息子として受け入れる人物であり、圧倒的な強さと父親のような包容力を併せ持っています。
有本の落ち着いた低音は、白ひげの威厳や人生経験の深さを表現するうえで大きな存在感を発揮しました。
特に、激しい戦闘の場面だけではなく、仲間に向けて言葉をかける場面にも、白ひげという人物の重みが表れています。
作品公式サイトでは、エドワード・ニューゲートの声優として「有本欽隆→大友龍三郎」と掲載されています。
『PSYCHO-PASS サイコパス』征陸智己
作品:
役名: 征陸智己
声優: 有本欽隆
人物像: 公安局刑事課一係の執行官
もう一つの代表作が、征陸智己です。
征陸は、公安局刑事課一係に所属するベテラン執行官で、数々の事件を経験してきた刑事です。
若い人物が中心となる作品のなかで、人生経験を積んだ大人としての存在感を担っています。
また、宜野座伸元の実父という設定も、キャラクターの重要な背景です。
征陸の魅力は、単に厳格なベテラン刑事というだけではありません。
過去の経験から生まれる諦観、人間に対する理解、そして父親としての感情が複雑に重なっています。
有本の抑制された声の演技は、そうした人物像を自然に伝えていました。
公式サイトでも、劇場版『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』の征陸智己役は有本欽隆と明記されています。
そのほかの代表的なアニメ出演作品有本欽隆は、白ひげや征陸智己以外にも、多数のアニメ作品に出演しています。
| 作品名 | キャラクター |
|---|---|
| 『イナズマイレブン』 | 響木正剛 |
| 『機動戦士ガンダムSEED』 | パトリック・ザラ |
| 『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』 | ノックス |
| 『BLEACH』 | 朽木銀嶺 |
| 『BACCANO!』 | セラード・クェーツ |
| 『宇宙兄弟』 | エディ・J |
| 『うしおととら』 | マルコ・パブロティ |
| 『ちはやふる』 | 綿谷始 |
| 『ルパン三世 PART IV』 | ロベルト・ゴッティ |
このほか、『キャッツ・アイ』『名探偵コナン』『シティーハンター』などにも出演しています。
海外映画・海外ドラマの吹き替えでも活躍有本欽隆は、アニメだけの声優ではありません。
海外映画やドラマの吹き替えでも実績を残しています。
代表的な仕事として知られるのが、海外ドラマ『クリミナル・マインド FBI行動分析課』のジェイソン・ギデオン役です。
また、映画『ヴェニスの商人』ではアル・パチーノ演じるシャイロック、『カサブランカ』ではハンフリー・ボガート演じるリックの吹き替えを担当しました。
加えて、クリストファー・ウォーケンやジェレミー・アイアンズらの吹き替えも担当しています。
アニメでは白ひげのような豪快な人物、刑事ドラマでは経験豊かな捜査官、海外映画では複雑な内面を持つ人物と、幅広い役柄を演じ分けていたことが分かります。
【2019年2月1日の逝去】死因と後任声優、その後の作品への影響
有本欽隆は2019年2月1日午後6時15分、東京都内の病院で亡くなりました。
死因は食道がんで、享年78歳でした。
2019年2月8日、デイリースポーツなどが遺族への取材をもとに訃報を報道しています。報道によれば、約1年前から食道がんを患っていたとのことです。
制作会社からも追悼のコメント2019年2月13日、アニメ制作会社のトムス・エンタテインメントは公式ブログに追悼記事を掲載しました。
同社は、有本が『キャッツ・アイ』『名探偵コナン』『ルパン三世』シリーズなどの作品に出演していたことに触れ、逝去を悼むコメントを発表しています。
こうした制作関係者からの追悼は、有本が長年にわたりアニメ業界を支えてきたことを示すものです。
白ひげ役の後任は大友龍三郎有本欽隆の逝去後、特に注目されたのが『ONE PIECE』の白ひげ役です。
後任を務めることになったのは、同じ作品でサー・クロコダイルを演じている声優の大友龍三郎です。
作品公式サイトでも、白ひげの声優は次のように記載されています。
- 初代:有本欽隆
- 後任:大友龍三郎
これは公式サイトで確認できる声優交代です。
有本が演じた白ひげの声は、作品の重要な時期を彩ったものとして残っています。
征陸智己役はどうなった?『PSYCHO-PASS』については、少し事情が異なります。
有本欽隆の逝去後に公開された劇場版『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』は、2019年2月15日に公開されました。
つまり、逝去から約2週間後の公開です。
この作品の公式キャスト情報では、征陸智己役として有本欽隆の名前が掲載されています。作品の制作年は2018年とされており、生前の出演が作品に残された形です。
征陸智己については、白ひげのように後任声優へ交代したという情報とは区別する必要があります。
響木正剛役の声優交代にも注意『イナズマイレブン』の響木正剛役についても、関連情報として知っておきたい点があります。
2018年放送の『イナズマイレブン アレスの天秤』では、金尾哲夫が響木正剛役を担当しました。
この変更は有本の逝去後に初めて発生したものではなく、体調を崩していた時期のキャスト変更として報じられています。
そのため、有本の逝去後の後任交代と、逝去前の体調に伴う変更を一括りにするのは正確ではありません。
【よくある質問】有本欽隆の現在・経歴・代表作に関するFAQ
Q1:有本欽隆は現在も生きていますか?
有本欽隆は2019年2月1日に食道がんのため78歳で逝去しています。2026年現在は故人です。
Q2:有本欽隆の本名と読み方は何ですか?
本名は有本欽隆で、読み方は「ありもと・よしたか」です。声優としての芸名では「ありもと・きんりゅう」と読みます。
Q3:有本欽隆の代表作は何ですか?
代表作は『ONE PIECE』の白ひげ(エドワード・ニューゲート)、『PSYCHO-PASS サイコパス』の征陸智己、『イナズマイレブン』の響木正剛などです。
Q4:有本欽隆と野沢那智はどのような関係でしたか?
野沢那智と有本欽隆は、劇団薔薇座の創立メンバーとして活動した仲間です。有本は劇団の看板役者を務め、野沢の演出のもとで舞台経験を積みました。
Q5:有本欽隆の所属事務所はどこでしたか?
最終所属事務所は平野企画です。それ以前には東京俳優生活協同組合、新企画、ぷろだくしょんバオバブなどに所属していました。
Q6:白ひげ役の後任声優は誰ですか?
『ONE PIECE』の白ひげ役は、有本欽隆の後任として大友龍三郎が担当しています。作品公式サイトでも両者の名前が掲載されています。
Q7:有本欽隆の死因は何ですか?
2019年2月1日、食道がんのため東京都内の病院で亡くなりました。享年78歳です。
有本欽隆は、鳥取県米子市に生まれ、舞台俳優としてキャリアをスタートさせた後、劇団薔薇座の創立メンバーとして野沢那智らと活動しました。
その後はアニメ、海外映画の吹き替え、テレビドラマなど幅広い分野で活躍し、長年にわたって日本の映像作品を支えてきました。
特に『ONE PIECE』の白ひげと『PSYCHO-PASS』の征陸智己は、有本欽隆の演技を象徴する役柄です。
両者に共通するのは、経験を積んだ大人としての落ち着き、威厳、そして内面にある人間的な温かさです。
有本の声は、単に低く重厚なだけではありません。人物の過去や感情を感じさせる表現力があり、作品の世界観を支える重要な要素になっていました。
2019年2月1日の逝去によって新たな出演は途絶えましたが、白ひげ役の後任への引き継ぎや、劇場版『PSYCHO-PASS』に残された出演記録など、その功績は作品の歴史のなかに刻まれています。
【プロの結論】
有本欽隆を理解するうえで大切なのは、代表作のキャラクターだけでなく、舞台俳優として歩んだ長い経歴にも目を向けることです。
劇団薔薇座で培った演技力、野沢那智との交流、アニメや吹き替えで見せた幅広い表現力。そのすべてが、俳優・声優としての有本欽隆を形づくっていました。
出演作品を調べる際には、芸名の「きんりゅう」と本名の「よしたか」の読み方、白ひげ役の後任、そして逝去前後の出演作品の違いを押さえておくと、経歴をより正確に理解できます。
2026年現在も作品を通じて再会できる声優の一人として、有本欽隆の名前と演技は、これからも多くの視聴者に受け継がれていくはずです。