有原航平は、2026年シーズンから北海道日本ハムファイターズに復帰した。2025年まで福岡ソフトバンクホークスでプレーしており、6年ぶりにプロ野球人生の出発点へ戻った形だ。
1992年8月11日生まれ、広島県出身。広陵高校、早稲田大学を経て、2014年ドラフト1位で日本ハムに入団した。190cmの長身から投げ下ろす直球と、多彩な変化球を武器にする右投右打の先発投手である。
2026年シーズンの成績日本野球機構(NPB)の公式個人成績によると、2026年の成績は次のとおり。
背番号74・右投右打・34歳
勝敗
7勝9敗

防御率
4.44
投球回
103.1回
奪三振
67
登板・先発
17試合・17先発
WHIP
1.34
出典:NPB公式・2026年度個人投手成績。2026年シーズン終了時点。
特筆すべきなのは、17試合の先発で2完投、2完封を記録していることだ。一方、被安打114、被本塁打11、被打率.282という数字からは、相手打線に攻略される場面も少なくなかったことが分かる。
2025年のソフトバンク時代は14勝9敗、防御率3.03だった。そこから2026年は防御率が4.44まで上昇している。
勝ち星だけで評価するのではなく、投球回、被打率、WHIP、奪三振率なども含めて判断したいところだ。
【MLB時代】レンジャーズ移籍の経緯とメジャー通算成績
有原航平がメジャーに挑戦したのは2021年。北海道日本ハムで実績を残した右腕が、ポスティングシステムを利用してアメリカへ渡った。
ポスティングシステムでレンジャーズへ有原は2019年の契約更改時から、将来的なメジャー移籍への希望を球団に伝えていた。
2020年シーズン終了後、日本ハムがポスティング申請を行い、テキサス・レンジャーズとの交渉が成立。2020年12月に2年契約で合意した。
当時報じられた契約内容は、総額620万ドル。日本ハムへの譲渡金は124万ドルだった。
移籍の経緯を整理すると、次のようになる。
- 2019年:日本ハムにメジャー挑戦の希望を伝える。
- 2020年11月:ポスティングシステムによる移籍手続きを開始。
- 2020年12月:レンジャーズとの2年契約が成立。
- 2021年4月3日:MLBデビュー。
- 2021年5月:右肩の動脈瘤修復手術が発表される。
- 2022年:レンジャーズで再び登板。
- 2022年シーズン終了後:日本球界復帰へ向かう。
契約と移籍の経緯は当時の日刊スポーツの報道、MLB公式発表で確認できる。
レンジャーズ時代の年度別成績MLB公式選手データに掲載されているレギュラーシーズンの数字は以下のとおり。
| 年度 | 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 |
|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 10 | 2勝4敗 | 6.64 | 40.2 |
| 2022年 | 5 | 1勝3敗 | 9.45 | 20.0 |
| MLB通算 | 15 | 3勝7敗 | 7.57 | 60.2 |
出典:MLB公式選手データ。レギュラーシーズンの記録。
MLB通算成績の注目ポイント7.57
通算防御率3勝7敗
通算勝敗38
通算奪三振1.73
通算WHIP
数字だけを見れば、メジャーで十分な結果を残したとは言い難い。
特に2022年は防御率9.45。15試合の登板で60回2/3しか投げられず、MLBで先発ローテーションを確立するには至らなかった。
ただし、この成績を単純に実力不足だけで説明するのも適切ではない。メジャー1年目に大きな故障を経験しており、十分な状態で投げ続けられなかった背景がある。
【故障の転換点】有原航平の右肩動脈瘤手術とは何だったのか
有原のメジャー挑戦を振り返るうえで避けて通れないのが、2021年5月に発表された右肩の手術だ。
右肩後方回旋上腕動脈の動脈瘤2021年5月22日、レンジャーズは有原が右肩の動脈瘤を修復する手術を受けると発表した。
正式には、右肩の後方回旋上腕動脈に生じた動脈瘤の修復手術である。
当初の症状は右手中指の違和感だった。右手中指の不調を訴えていた有原は、休養や治療、ブルペンでの投球練習を経ても症状が改善せず、追加検査によって動脈瘤が判明した。
手術後は少なくとも12週間、投球を控える見通しとされた。
これは単なる一時的な登板回避ではなく、投手としての生命線である投球動作そのものに関わる大きな出来事だった。
MLB公式の負傷情報にも、手術の対象となった血管と当時の復帰見通しが記録されている。
手術後もメジャーで苦戦した理由有原は2021年に復帰したものの、シーズン成績は2勝4敗、防御率6.64。翌2022年も1勝3敗、防御率9.45に終わった。
ここで注目したいのは、故障から復帰したことと、MLBで以前と同じパフォーマンスを発揮できることは別問題だったという点だ。
日本とアメリカでは、打者のパワーやストライクゾーンへの対応、登板間隔、移動距離など、投手を取り巻く環境が異なる。
故障による調整の遅れに加え、異なる野球環境への適応も必要だった。
有原の場合、メジャーでの成績が伸び悩んだ時期と右肩の手術が重なったため、MLB挑戦は期待された形で完結しなかった。
一方、日本復帰後に3年連続2桁勝利を記録している事実は、投手としての能力そのものが失われたわけではないことを示している。
【キャリア年表】日本ハム・レンジャーズ・ソフトバンクの関係と転換点
有原のキャリアは、日本ハムでの成長、MLBへの挑戦、ソフトバンクでの再起、そして日本ハムへの帰還という4つの段階に分けられる。
| 時期 | 所属・出来事 | 主な実績・意味 |
|---|---|---|
| 2014年 | 日本ハム入団 | ドラフト1位 |
| 2015年 | 日本ハム | 新人王 |
| 2019年 | 日本ハム | 15勝で最多勝 |
| 2020年オフ | ポスティング | MLB移籍を決断 |
| 2021~22年 | レンジャーズ | MLB通算3勝7敗 |
| 2021年 | 右肩手術 | 動脈瘤の修復 |
| 2023年 | ソフトバンク | 日本復帰、10勝 |
| 2024年 | ソフトバンク | 14勝、最多勝 |
| 2025年 | ソフトバンク | 14勝、2年連続最多勝 |
| 2025年12月 | 日本ハム復帰を発表 | 6年ぶりの古巣復帰 |
| 2026年 | 日本ハム | 7勝9敗、防御率4.44 |
この年表から分かるのは、有原が日本球界で結果を残せなくなってから帰国したわけではないということだ。
むしろ、ソフトバンク時代には安定した先発投手として実績を積み、再びメジャー球団から評価を受ける可能性が生まれていた。
関係する球団と移籍制度| 関係先 | 有原との関係 | 要点 |
|---|---|---|
| 北海道日本ハム | 最初の所属球団・現在の所属球団 | 2015~2020年、2026年~ |
| テキサス・レンジャーズ | MLB時代の所属球団 | 2021~2022年 |
| 福岡ソフトバンク | 日本復帰後の所属球団 | 2023~2025年 |
| NPB | 国内プロ野球の統括組織 | 海外FA権の資格取得 |
| MLB | メジャーリーグ | 2021年にデビュー |
有原の移籍を理解するうえでは、ポスティングシステムとFA制度を区別することも大切だ。
ポスティングは所属球団の承認を前提に海外移籍を目指す仕組み。一方、海外FA権は所定の登録日数などの条件を満たした選手に認められる権利であり、両者は同じものではない。
【日本ハム復帰の理由】ソフトバンクでの3年間と2025年オフの決断
有原は2022年のMLB挑戦終了後、2023年から福岡ソフトバンクホークスでプレーした。
日本復帰後の成績は、メジャー時代とは対照的に安定している。
ソフトバンク在籍時の成績| 年度 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 |
|---|---|---|---|
| 2023年 | 10勝5敗 | 2.31 | 120.2 |
| 2024年 | 14勝7敗 | 2.36 | 182.2 |
| 2025年 | 14勝9敗 | 3.03 | 175.0 |
3年間で合計38勝21敗。2024年と2025年には2年連続で14勝を挙げ、パ・リーグ最多勝のタイトルを獲得した。
特に2024年は182回2/3を投げ、防御率2.36。先発投手として長いイニングを消化できることを証明した。
2025年も175イニングを投げており、メジャー挑戦前とは違った経験を積みながら、NPBで再び高い評価を獲得した。
なぜソフトバンクを離れたのか2025年オフ、有原のソフトバンクとの3年契約が満了した。
当時の報道では、契約満了時に一定条件を満たせば自由契約となる条項が設けられていたとされる。
有原はメジャー再挑戦を視野に入れており、2025年12月には保留選手名簿から外れて自由契約となった。
この時点で、海外FA権はまだ取得していなかった。しかし、契約満了に伴う自由契約によって、国内外の球団との交渉が可能になった。
MLB再挑戦の可能性が報じられたほか、国内球団も獲得に関心を示していた。
6年ぶりに日本ハムへ戻った理由2025年12月28日、日本ハムは有原との入団合意を正式発表した。
球団が発表した経歴によると、2015年から2020年まで在籍した日本ハムへの復帰であり、6年ぶりの古巣復帰となった。
入団に際して有原は、球団を通じて次のコメントを発表している。
「プロ野球人生の始まりの地である北海道、ファイターズという球団にご縁をいただけて大変嬉しく思います。」
加えて、新庄監督のもとで優勝を目指し、1イニングでも長く投げてチームに貢献したいという意向も示した。
つまり、復帰理由として公に確認できるのは、プロとしての原点である球団への帰還と、チームへの貢献という本人の意思だ。
メジャー再挑戦を検討していたものの、最終的には日本ハムを選択した。この決断は、単なる移籍先の変更ではなく、今後のキャリアをどの環境で築くかという選択でもあった。
4年総額20億円の契約は本当?日本ハムとの契約については、4年契約という報道があり、4年総額20億円プラス出来高とする報道も出ている。
ただし、契約金額については報道各社で異なり、24億円規模、30億円規模とする推計もある。
日本ハムの公式入団発表では契約条件の詳細は公表されていない。そのため、4年総額20億円を球団が公式に確定発表した金額として扱うことはできない。
【プロの結論】有原航平のメジャー再挑戦は実現するのか?
有原のメジャー再挑戦を考えるうえで、2026年に大きな意味を持つ出来事があった。
それが、海外FA権の取得だ。
2026年4月14日に海外FA権の取得条件を満たす2026年4月14日、有原は出場選手登録日数が通算9年に達し、海外FA権の資格取得条件を満たした。
球団を通じて発表したコメントでは、周囲への感謝と、今後も野球に向き合い続ける姿勢を示している。
このニュースによって、将来的な海外移籍を考えるうえで制度上の選択肢が広がった。
ただし、ここで注意したいのは、海外FA権を取得したことと、実際にメジャー移籍が決定することは別だという点だ。
現在の日本ハムとの契約条件や移籍のタイミング、本人の意思、MLB球団からのオファーなど、複数の条件が関係する。
メジャー再挑戦を左右する5つの判断材料| 判断材料 | 現状 | 再挑戦への影響 |
|---|---|---|
| 年齢 | 2026年に34歳 | 若手投手より契約上のハードルがある |
| MLB経験 | 通算3勝7敗、防御率7.57 | 過去の実績だけでは高評価を得にくい |
| NPB実績 | 2023~25年に38勝 | 日本での実績は評価材料 |
| 2026年成績 | 7勝9敗、防御率4.44 | 直近の数字は改善の余地がある |
| 海外FA権 | 2026年4月に取得条件を満たす | 海外移籍に向けた制度上の選択肢 |
最初に、ソフトバンク時代に14勝を2年連続で記録した実績は大きい。
MLBでの経験があることも強みだ。日本球界から初めて渡米する投手とは違い、メジャーの打者や環境、移動、調整方法をすでに経験している。
また、2021年の右肩手術から日本で先発投手として復活し、3年連続2桁勝利を記録したことも評価できる。
海外FA権の取得条件を満たしたことで、将来の海外移籍を検討する制度上の基盤も整った。
再挑戦のハードルとなるマイナス材料一方で、無視できないのがMLB通算防御率7.57という数字だ。
60回2/3という投球回数は、MLBで長期的な評価を確立するには十分とは言えない。加えて、右肩の手術歴があることも、獲得を検討する球団にとって確認したい要素になる。
加えて、2026年の日本での成績は7勝9敗、防御率4.44。前年の14勝、防御率3.03から数字を落としている。
34歳という年齢も含めると、再びMLBの先発ローテーションを任されるためには、直近の投球内容で評価を取り戻す必要がある。
メジャー再挑戦の評判をどう見るべきか有原のメジャー挑戦に対する評価は、単純な成功・失敗の二択では整理できない。
2021年の移籍は、日本ハムで実績を残した投手が自らの可能性を海外で試す挑戦だった。しかし、右肩の動脈瘤手術によって当初の計画は大きく変わった。
一方、帰国後のソフトバンクでは3年連続2桁勝利を達成。日本球界で実力を再証明している。
このため、MLBでの成績が振るわなかったことだけを理由に、投手としての能力を否定する評価も適切ではない。
現状の判断は、メジャー再挑戦の制度上の可能性はあるものの、実現を裏付ける具体的な契約や移籍発表はない、というものだ。
2026年の成績を踏まえると、今後の評価を左右するのは、球速だけではなく、先発としての安定感、被打率、長いイニングを投げられる能力、そして健康状態になる。
【有原航平のメジャー挑戦】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:有原航平は2026年現在、どこの球団に所属していますか?
有原航平は北海道日本ハムファイターズに所属しています。2025年12月28日に入団合意が発表され、2026年から6年ぶりに古巣へ復帰しました。
Q2:有原航平のメジャー通算成績は?
テキサス・レンジャーズで2021年と2022年にプレーし、MLB通算15試合、3勝7敗、防御率7.57、60回2/3、38奪三振です。
Q3:有原航平はなぜメジャーから日本に戻ったのですか?
2021年に右肩の動脈瘤修復手術を受けたこともあり、レンジャーズで期待された結果を残せませんでした。その後、2022年までの契約を終え、日本球界に復帰。2023年からソフトバンクでプレーしました。
Q4:有原航平はメジャーに再挑戦できますか?
2026年4月に海外FA権の取得条件を満たしており、海外移籍に向けた制度上の選択肢があります。ただし、実際の再挑戦や移籍は発表されていません。
Q5:有原航平の2026年の成績は?
17試合に先発し、7勝9敗、防御率4.44、103回1/3、67奪三振です。2完投、2完封を記録しています。
Q6:有原航平の日本ハム復帰はなぜですか?
本人は日本ハムをプロ野球人生の始まりの地と表現し、新庄監督のもとで優勝に貢献したいという意向を示しました。メジャー再挑戦も視野に入れていたと報じられましたが、最終的に古巣への復帰を決断しました。
有原航平は、2021年にポスティングシステムを利用してテキサス・レンジャーズへ移籍したものの、右肩の動脈瘤手術などもあり、MLB通算3勝7敗、防御率7.57という結果で日本に戻った。
しかし、2023年からのソフトバンク時代には3年連続2桁勝利を達成し、2024年と2025年には2年連続で最多勝を獲得。2025年オフには日本ハムへの復帰を決断した。
2026年は7勝9敗、防御率4.44と前年より成績を落とした一方、海外FA権の取得条件を満たしたことは、今後のキャリアを考えるうえで重要な出来事となった。
今後、メジャー再挑戦が実現するかどうかを見極める際は、次の3点が判断基準になる。
1. 投手としての復調: 防御率や被打率を改善し、先発として安定した投球を取り戻せるか。
2. 健康状態: 過去に手術した右肩を含め、継続的に登板できる状態を維持できるか。
3. 契約と本人の意思: 日本ハムとの契約条件を踏まえ、海外移籍を具体的に選択するのか。
有原にとって2021年のメジャー挑戦は、故障によって思い描いた結果には届かなかった。しかし、日本で実績を積み直した経験もまた、キャリアの重要な財産になっている。
2026年11月現在、再渡米は確定していない。 日本ハムでどこまで投球内容を立て直せるか、そして本人が今後どの舞台を選ぶのか。有原航平の次の決断に引き続き注目したい。