今回の抽選では、48カ国をA組からL組までの12グループに振り分けた。日本代表は第2ポットから抽選され、オランダ代表が入るF組に配置された。
抽選時点では欧州プレーオフの結果が出ていなかったため、6つの出場枠は暫定的な表記だった。その後、2026年3月の最終予選を経て全48カ国が確定している。
以下が最終的に確定した12グループの顔ぶれだ。
| グループ | 最終的な参加国 |
|---|---|
| A組 | メキシコ、南アフリカ、韓国、チェコ |
| B組 | カナダ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、カタール、スイス |
| C組 | ブラジル、モロッコ、ハイチ、スコットランド |
| D組 | アメリカ、パラグアイ、オーストラリア、トルコ |
| E組 | ドイツ、キュラソー、コートジボワール、エクアドル |
| F組 | オランダ、日本、スウェーデン、チュニジア |
| G組 | ベルギー、エジプト、イラン、ニュージーランド |
| H組 | スペイン、カーボベルデ、サウジアラビア、ウルグアイ |
| I組 | フランス、セネガル、イラク、ノルウェー |
| J組 | アルゼンチン、アルジェリア、オーストリア、ヨルダン |
| K組 | ポルトガル、コンゴ民主共和国、ウズベキスタン、コロンビア |
| L組 | イングランド、クロアチア、ガーナ、パナマ |
注目すべきは、F組にヨーロッパの強豪オランダと、プレーオフを勝ち抜いたスウェーデンが入ったことだ。
日本にとっては、異なる大陸の代表と対戦する一方、欧州勢2カ国との連戦も含む難しい組み合わせとなった。
【48カ国・12グループ】新しいポット分けの仕組みとは?

2026年大会で最も大きく変わったのが参加国数だ。
従来の32カ国から48カ国へ16カ国増加し、グループ数も8組から12組に拡大した。
この変更によって、抽選時のポット構成や決勝トーナメントへの進出条件も見直された。
4つのポットに12カ国ずつ振り分けるFIFAが公表した抽選手順では、2025年11月19日付のFIFA/コカ・コーラ男子世界ランキングを基準に、出場決定済みの代表チームを振り分けた。
ただし、開催国には特別な扱いがある。
- ポット1:開催国3カ国とランキング上位の9カ国
- ポット2:ランキングに基づく次の12カ国
- ポット3:ランキングに基づく次の12カ国
- ポット4:残る出場決定国6カ国とプレーオフ枠6つ
日本代表はポット2に入った。オランダはポット1、チュニジアはポット3、欧州プレーオフBはポット4だった。
2026年大会のポット分け一覧ポット1
カナダ、メキシコ、アメリカ、スペイン、アルゼンチン、フランス、イングランド、ブラジル、ポルトガル、オランダ、ベルギー、ドイツ。
ポット2
クロアチア、モロッコ、コロンビア、ウルグアイ、スイス、日本、セネガル、イラン、韓国、エクアドル、オーストリア、オーストラリア。
ポット3
ノルウェー、パナマ、エジプト、アルジェリア、スコットランド、パラグアイ、チュニジア、コートジボワール、ウズベキスタン、カタール、サウジアラビア、南アフリカ。
ポット4
ヨルダン、カーボベルデ、ガーナ、キュラソー、ハイチ、ニュージーランド、欧州プレーオフA・B・C・D、FIFAプレーオフトーナメント1・2。
この構成から分かるのは、ポット分けが単純に48カ国をランキング順に12カ国ずつ区切ったものではないということだ。
開催国の優遇措置と、まだ出場国が決まっていないプレーオフ枠の存在が組み合わさっている。
FIFAの公式抽選規定でも、開催国3カ国はポット1に固定され、残りの出場決定国は指定されたランキングを基準に分類されたと説明されている。
日本代表がポット2だった意味日本がポット2に入ったことで、抽選時にポット1から1カ国、ポット3から1カ国、ポット4から1カ国が対戦相手になる構造ができた。
ポット1にはスペイン、アルゼンチン、フランス、イングランド、ブラジル、オランダなどが並ぶ。
つまり、どのグループに入っても強豪国との対戦は避けられない。
一方、ポット2の日本は、同じポット2のクロアチアやモロッコなどとはグループステージで対戦しない仕組みだった。
ポット分けは単なる順位付けではなく、グループごとの戦力バランスを調整するための重要な仕組みなのである。
【抽選ルールの核心】大陸連盟別の制約とFIFAランキングの関係
ワールドカップの組み合わせ抽選には、ポット以外にも複数の制約が設けられている。
その中でも特に重要なのが、同じ大陸連盟に所属する代表チームを一つのグループに集中させないためのルールだ。
同じ大陸連盟の国は原則1カ国までFIFAの抽選規定では、原則として同じ大陸連盟から複数の代表チームが同一グループに入ることは認められていない。
ただし、欧州サッカー連盟(UEFA)には例外がある。
ヨーロッパは出場枠が多いため、次の条件が適用された。
- UEFA以外の大陸連盟:原則として各グループ1カ国まで。
- UEFA:各グループに最低1カ国、最大2カ国まで。
- 12グループすべてに少なくとも1カ国の欧州代表を配置する。
このルールがなければ、欧州勢が一部のグループに偏り、別のグループでは欧州代表が一つも入らない可能性がある。
48カ国制では16カ国のUEFA加盟国が参加するため、欧州勢だけは2カ国まで認める設計になっている。
日本代表のグループFは大陸連盟の制約をどうクリアした?グループFの構成を大陸連盟別に見ると、抽選ルールがよく分かる。
- 日本:AFC(アジア)
- オランダ:UEFA(ヨーロッパ)
- スウェーデン:UEFA(ヨーロッパ)
- チュニジア:CAF(アフリカ)
欧州勢は2カ国で上限以内。アジアとアフリカはそれぞれ1カ国ずつとなっている。
つまり、F組は大陸連盟別の制約に完全に適合した構成だ。
特に注目したいのは、抽選時にスウェーデンがまだ確定していなかった点である。
欧州プレーオフBにはアルバニア、ポーランド、スウェーデン、ウクライナが参加しており、いずれが勝ち上がってもUEFA所属だった。
そのため、抽選時点でF組の欧州枠は実質的に2カ国までと決まっていた。
FIFAランキング上位4カ国には特別な配置ルールもう一つの特徴が、上位チームの決勝トーナメントに向けた配置だ。
2025年11月19日付のFIFAランキングを基準として、上位4カ国だったスペイン、アルゼンチン、フランス、イングランドには特別なルールが設けられた。
スペインとアルゼンチンは別々のトーナメント経路に配置され、フランスとイングランドも同様に反対側の経路へ振り分けられた。
この仕組みの狙いは、ランキング上位国が順当にグループ首位を獲得した場合、準決勝より前に同じペアが対戦することを避けることだ。
従来の抽選では、グループ分けの公平性が中心だったが、2026年大会では決勝までの競技バランスにも配慮した設計が採用された。
【日本代表の対戦相手を分析】オランダ・スウェーデン・チュニジアの実力
対象:2026年ワールドカップのグループF
オランダ代表
欧州の強豪・グループF最上位ポット
技術力と組織力を兼ね備えた欧州の強豪。ボール保持から攻撃を組み立てる力に加え、個人能力の高い選手を生かす戦術が特徴だ。
スウェーデン代表
2026年3月31日に出場権獲得
フィジカルの強さや縦への推進力を持つ北欧の代表。プレーオフ決勝ではポーランドを3-2で下し、2018年以来となる本大会出場を決めた。
チュニジア代表
アフリカ代表・CAF
守備の組織力や試合運びが持ち味の北アフリカの代表。日本にとっては、勝ち点を確保するうえで重要な対戦相手だった。
ポット1から入ったオランダは、日本にとって最も警戒すべき相手だった。
欧州の伝統的な強豪であり、攻守の切り替えやポジショニングの質が高い。日本が主導権を握るためには、中盤でのボール奪取と相手の攻撃を受け止める守備の連係が欠かせない。
一方で、強豪との対戦は日本の現在地を測る機会でもある。グループステージの初戦から高い強度を経験できることは、決勝トーナメントを見据えるうえでも意味があった。
スウェーデン代表はプレーオフから勝ち上がった実力国抽選時には4カ国の候補が残っていたが、最終的にスウェーデンが日本の対戦相手になった。
2026年3月31日のプレーオフ決勝では、ポーランドとの接戦を制して3-2で勝利。ヴィクトル・ギェケレシュが終盤に決勝点を挙げた。
プレーオフを勝ち抜いた勢いを持つチームであり、単純にポット4だからといって戦力を低く評価できる相手ではなかった。
チュニジア代表は勝ち点を狙う重要な相手チュニジアはアフリカを代表するチームの一つだ。
オランダやスウェーデンと比べると、ランキング上のポットは低いものの、守備を固めて相手のミスを突く戦い方には注意が必要だった。
日本にとっては、勝ち点3を確実に狙いたい試合であり、グループ突破に向けた重要な一戦となった。
【抽選後の実際の結果】日本代表はグループFを2位で突破
2026年11月現在、ワールドカップ本大会はすでに終了している。
抽選時に予想されていた各チームの力関係を振り返るうえで、実際の試合結果は欠かせない。
日本代表はグループFでオランダ、スウェーデン、チュニジアと対戦し、最終的に1勝2分け、勝ち点5で2位となった。
日本代表のグループF全試合結果- 2026年6月14日:オランダ 2-2 日本
- 2026年6月20日:チュニジア 0-4 日本
- 2026年6月25日:日本 1-1 スウェーデン
特にチュニジア戦の4-0という結果は、日本の攻撃力を示す大きな成果だった。
また、オランダとスウェーデンから勝ち点を獲得したことで、グループ2位での突破を決めた。
グループF最終順位| 順位 | 国 | 勝ち点 |
|---|---|---|
| 1位 | オランダ | 7 |
| 2位 | 日本 | 5 |
| 3位 | スウェーデン | 4 |
| 4位 | チュニジア | 0 |
日本はグループ2位で決勝トーナメントに進出したものの、ラウンド32ではブラジルに1-2で敗退した。
FIFAの大会総括でも、日本はオランダとの2-2、チュニジアへの4-0、スウェーデンとの1-1を経て2位となり、ブラジル戦では先制しながら逆転を許したと整理されている。
この結果から見えてくるのは、抽選時のポットだけでは本大会の勝敗を予測できないということだ。
ポット4から勝ち上がったスウェーデンはグループ3位ながら4ポイントを獲得。ポット1のオランダは7ポイントで首位を確保した。
日本もポット2の評価に見合う戦いを見せ、強豪国と互角に渡り合った。
【よくある誤解を解消】ワールドカップ組み合わせ抽選のFAQ
Q1:2026年ワールドカップの組み合わせ抽選はいつ開催された?2025年12月5日、アメリカ・ワシントンD.C.のジョン・F・ケネディ・センターで開催された。現地時間の正午に始まり、日本時間では12月6日未明にあたる。
Q2:日本代表は何組に入った?日本代表はグループFに入った。対戦相手はオランダ、スウェーデン、チュニジアの3カ国だった。
Q3:抽選時にスウェーデン代表は確定していた?確定していなかった。抽選時点では欧州プレーオフBの出場枠として扱われ、アルバニア、ポーランド、スウェーデン、ウクライナが候補だった。2026年3月31日にスウェーデンがポーランドを3-2で破り、本大会出場を決めた。
Q4:ポット分けは何を基準に決まった?原則として2025年11月19日付のFIFA男子世界ランキングが基準となった。ただし、開催国のカナダ、メキシコ、アメリカはポット1に固定され、プレーオフの未確定枠はポット4に配置された。
Q5:同じ大陸の国同士は同じグループにならない?原則として同じ大陸連盟の代表は1グループに1カ国まで。ただしUEFA所属国は例外で、1グループに最大2カ国まで入ることが認められている。
Q6:48カ国になったことで決勝トーナメントの仕組みは変わった?変わった。12グループの上位2カ国に加えて、各グループ3位のうち成績上位8カ国がラウンド32に進出する。従来の16強から始まる方式ではなく、32チームによる最初のノックアウトラウンドが設けられた。
2026 FIFAワールドカップの組み合わせ抽選は、48カ国・12グループという新しい大会形式を象徴するイベントとなった。
2025年12月5日にワシントンD.C.で行われた抽選によって、日本代表はグループFに入り、オランダ、チュニジア、欧州プレーオフBの勝者と対戦することが決まった。
その後、スウェーデンがプレーオフを勝ち抜き、日本の対戦相手が正式に確定。大会では日本が勝ち点5でグループ2位となり、決勝トーナメントへ進出した。
今回の抽選を理解するうえで押さえたい要点は3つある。
1. ポット分けはFIFAランキングだけで決まらない。 開催国の優遇措置やプレーオフ枠の扱いも影響する。
2. 大陸連盟別の制約がグループ構成を左右する。 特にUEFAは各グループ最大2カ国という特別ルールがある。
3. ポットの数字と実際の戦力は必ずしも一致しない。 スウェーデンのようにポット4から勝ち上がり、グループステージで存在感を示すチームもある。
日本代表にとって2026年大会は、欧州の強豪との対戦で実力を示し、グループ突破を果たした大会となった。
ワールドカップの組み合わせ抽選は、単なる対戦相手決めではない。FIFAランキング、大陸連盟の勢力図、開催国の条件、そして決勝までのトーナメント経路が複雑に絡み合う競技設計そのものなのである。
主な情報源:FIFA公式大会情報・抽選規定・大会結果、UEFA欧州予選公式記録、Concacaf公式発表。