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パーム油は体に悪い?飽和脂肪酸・LDLへの影響と食品表示の見方を2026年版で徹底解説

如月 七海 如月 七海 • 更新: • 公開: • 読了約 23 分
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パーム油は体に悪いのでしょうか。カップ麺、菓子パン、チョコレート、スナック菓子、冷凍食品など、身近な加工食品に幅広く使われているパーム油。健康への影響を心配し、できるだけ避けたいと考える人も少なくありません。

実際、パーム油はほかの代表的な植物油と比べて飽和脂肪酸の割合が高く、摂取量によってはLDLコレステロールの上昇につながる可能性があります。一方、パーム油を一度食べただけで健康を害するわけではなく、心血管疾患との直接的な因果関係についても、脂肪酸の種類や食生活全体を踏まえた判断が必要です。2026年11月時点の文部科学省、厚生労働省、農林水産省、WHOの公的資料と研究結果から、その実態を整理します。

【結論】パーム油は体に悪い?問題は飽和脂肪酸の多さにある

パーム油体に悪い

最初に結論を示すと、パーム油は食べてはいけない危険な油ではありませんが、日常的に多く摂取することには注意が必要な植物油です。

その理由は、パーム油に含まれる飽和脂肪酸の割合にあります。

パーム油はアブラヤシの果肉から採れる植物油です。植物由来であることから、健康的な油という印象を持つ人もいますが、植物性か動物性かという分類だけで健康への影響は判断できません。

たとえば、オリーブ油やなたね油には不飽和脂肪酸が多く含まれています。一方、パーム油には飽和脂肪酸が比較的多く含まれています。

飽和脂肪酸を必要以上に摂取すると、血液中のLDLコレステロールが増加する可能性があります。LDLコレステロールは、血管壁へのコレステロールの蓄積に関係するため、長期的には動脈硬化や心血管疾患のリスクを考えるうえで無視できません。

パーム油が健康面で問題視される3つの理由

主な理由は次の3点です。

  • 飽和脂肪酸が多い:オリーブ油やなたね油などと比較して、飽和脂肪酸の含有量が高い。
  • LDLコレステロールへの影響:飽和脂肪酸の摂取量が増えると、LDLコレステロールが上昇する可能性がある。
  • 加工食品に広く使われている:本人が油の種類を意識しないまま、菓子や即席麺などから摂取する機会がある。

特に気をつけたいのは、パーム油そのものを調理に使う場合だけではありません。加工食品に含まれる油脂、肉類、乳製品、バターなどを合わせた飽和脂肪酸の総量です。

したがって、パーム油を完全に排除することよりも、食事全体の脂質バランスを整えることが現実的な対策になります。

【文部科学省の成分データ】パーム油の飽和脂肪酸とパルミチン酸はどれくらい多い?

パーム油の健康への影響を考えるうえで、まず確認したいのが実際の脂肪酸組成です。

文部科学省の食品成分データベースでは、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年に基づくパーム油の成分が公開されています。

同データによると、パーム油100g当たりの脂肪酸は次のようになっています。

  • 飽和脂肪酸:47.08g
  • 一価不飽和脂肪酸:36.70g
  • 多価不飽和脂肪酸:9.16g
  • 脂肪酸総量:92.94g

パーム油100gのうち、飽和脂肪酸は47.08gです。脂肪酸総量を基準にすると、飽和脂肪酸が約50.7%を占めています。

特に多いのがパルミチン酸

パーム油に含まれる飽和脂肪酸の中でも、中心的な存在がパルミチン酸です。

文部科学省の食品成分データでは、パーム油100g当たりのパルミチン酸は41.0gとされています。

パルミチン酸は炭素数16の飽和脂肪酸で、パーム油の脂肪酸組成を特徴づける成分です。人間の体内でも合成される脂肪酸ですが、食事からの摂取量が多くなりすぎないように注意する必要があります。

WHOの2023年ガイドラインが引用する研究レビューでも、パルミチン酸を含む飽和脂肪酸について、血中脂質への影響が検討されています。炭水化物からパルミチン酸への置き換えは、総コレステロールとLDLコレステロールを上昇させる結果が報告されています。

パーム油の飽和脂肪酸が多いことは、どの程度問題なのか

数字だけでは実感しにくいため、10gのパーム油を摂取した場合で考えてみます。

パーム油10gには、単純計算で約4.71gの飽和脂肪酸が含まれています。これは成人の一日の飽和脂肪酸目標量と比較しても、決して小さくない量です。

もちろん、10g摂取したからといって直ちに健康被害が発生するわけではありません。問題になるのは、ほかの食品から摂取する飽和脂肪酸も加わり、長期間にわたって目標量を超える食生活が続くことです。

【健康への影響を検証】LDLコレステロールと心血管疾患のリスクは?

パーム油の健康への影響を判断する際には、パーム油そのものの研究と、飽和脂肪酸全体に関する研究を区別する必要があります。

この2つは関連していますが、必ずしも同じ結論になるわけではありません。

1.LDLコレステロールが上昇する可能性

LDLコレステロールは、一般に悪玉コレステロールと呼ばれる血中脂質です。

LDLコレステロールが高い状態が続くと、動脈硬化の進行につながり、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患のリスクに関係します。

飽和脂肪酸の摂取量を減らし、代わりに多価不飽和脂肪酸や植物由来の一価不飽和脂肪酸を摂取することは、LDLコレステロールの低下に役立つとされています。

WHOの2023年ガイドラインでも、飽和脂肪酸を減らし、多価不飽和脂肪酸などに置き換えることが推奨されています。

2.パーム油の研究ではLDL上昇が報告されている

パーム油と血中脂質の関係については、複数の研究を統合したメタ分析が公表されています。

2020年に医学・栄養学系の学術誌に掲載されたシステマティックレビューとメタ分析では、パーム油を一価不飽和脂肪酸の多い油と比較した場合、次の差が報告されました。

  • 総コレステロール:平均0.27mmol/L高い
  • LDLコレステロール:平均0.20mmol/L高い
  • HDLコレステロール:平均0.06mmol/L高い

また、多価不飽和脂肪酸の多い油との比較でも、LDLコレステロールは平均0.44mmol/L高い結果でした。

ただし、この研究では証拠の確実性は低度から中程度と評価されています。HDLコレステロールも上昇しており、血中脂質の変化だけから心筋梗塞などの発症率を直接判断することはできません。

3.心血管疾患の発症リスクはどこまで分かっている?

パーム油を食べると心臓病になる、と単純化するのは正確ではありません。

2019年に発表された別のシステマティックレビューとメタ分析では、パーム油と不飽和脂肪酸の多い油を比較した食事介入研究について、LDLコレステロールや総コレステロールに有意な差が認められなかったと報告されています。

一方、2020年のメタ分析では、比較対象の油によってLDLコレステロールの上昇が確認されています。

こうした違いには、研究対象者、摂取量、試験期間、比較する油の種類などが関係します。パーム油を長期間摂取した場合の心血管疾患の発症率を直接検証するデータも十分ではありません。

そのため、現段階で妥当なのは、パーム油を含む飽和脂肪酸の多い食事を控え、不飽和脂肪酸を含む食品に置き換えるという考え方です。

【植物油を徹底比較】パーム油・オリーブ油・なたね油・大豆油はどれが健康的?

パーム油を避けるべきか判断するには、ほかの植物油との違いを確認するのが効果的です。

文部科学省の食品成分データベースに収録された各植物油の脂肪酸データを、可食部100g当たりで比較します。

植物油の種類 飽和脂肪酸 主な特徴 健康面での比較
パーム油 47.08g パルミチン酸が多い 摂取量に注意
オリーブ油 13.29g 一価不飽和脂肪酸が多い 置き換え先として有力
なたね油 7.06g 一価不飽和脂肪酸とn-3系脂肪酸を含む 置き換え先として有力
大豆油 14.87g 多価不飽和脂肪酸が多い 置き換え先として有力
パーム核油 76.34g ラウリン酸が多い 飽和脂肪酸が特に多い

出典:文部科学省「食品成分データベース」日本食品標準成分表(八訂)増補2023年。数値は可食部100g当たりの飽和脂肪酸量。油脂の製品や精製・分別方法によって実際の組成は異なる場合があります。

この比較から分かるのは、パーム油の飽和脂肪酸含有量が、オリーブ油、なたね油、大豆油を大きく上回っていることです。

オリーブ油との比較

オリーブ油の特徴は、一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸を多く含むことです。

飽和脂肪酸の含有量はパーム油の約4分の1程度であり、日常の炒め物やドレッシングなどに使う油として選びやすい選択肢です。

特にエクストラバージンオリーブ油は、脂肪酸組成だけでなく、ポリフェノールなどの微量成分も特徴としています。

なたね油との比較

なたね油は、今回比較した植物油の中でも飽和脂肪酸が少ない油です。

一価不飽和脂肪酸に加え、必須脂肪酸であるα-リノレン酸も含まれています。普段の炒め物や揚げ物に利用しやすく、パーム油からの置き換え候補になります。

大豆油との比較

大豆油は、多価不飽和脂肪酸のリノール酸を多く含む植物油です。

パーム油と比較すると飽和脂肪酸が少なく、脂肪酸の構成が大きく異なります。WHOが推奨する飽和脂肪酸から多価不飽和脂肪酸への置き換えという観点でも、合理的な選択肢です。

パーム油とパーム核油は別物

混同しやすいのが、パーム油とパーム核油です。

どちらもアブラヤシから採取されますが、原料となる部分が違います。

  • パーム油:アブラヤシの果肉から採取する油。パルミチン酸が多い。
  • パーム核油:果実の内部にある種子の核から採取する油。ラウリン酸が多い。

パーム核油の飽和脂肪酸は100g当たり76.34gで、パーム油よりさらに多い数値です。ラウリン酸だけでも45g含まれています。

つまり、パーム油とパーム核油は名前が似ていても、脂肪酸組成は異なります。食品表示を確認するときにも、この違いを知っておくと役立ちます。

【2025年版の食事摂取基準】パーム油の摂取量はどこまでなら大丈夫?

パーム油について、国が定めた独自の一日摂取上限量はありません。

管理の基準になるのは、パーム油だけではなく、肉類、乳製品、バター、菓子類などを含めた食事全体の飽和脂肪酸です。

日本人の食事摂取基準2025年版は7%以下

厚生労働省が2024年10月に公表した「日本人の食事摂取基準(2025年版)」は、2025年度から2029年度までの5年間に使用される栄養摂取基準です。

この基準では、18歳以上の男女について、飽和脂肪酸の目標量を総エネルギー摂取量の7%以下としています。

例えば、一日のエネルギー摂取量が2,000kcalの場合、7%に相当する飽和脂肪酸は約15.6gです。

これはパーム油だけの上限ではありません。肉類、乳製品、卵、菓子類など、すべての食品から摂取する飽和脂肪酸の合計です。

日本人の平均摂取量は目標を超えている

農林水産省が紹介している2023年の国民健康・栄養調査に基づく試算では、20歳以上の日本人の飽和脂肪酸摂取量は、総エネルギー摂取量の平均8.3%に相当しました。

日本の目標量である7%以下を上回っています。

農林水産省の試算では、食品群別の飽和脂肪酸摂取への寄与率は、肉類が32%、乳類が15%、油脂類が10%、菓子類が9%などとなっています。

つまり、パーム油だけを避ければ問題が解決するわけではありません。肉類や乳製品、菓子類などからの摂取も含めて考える必要があります。

WHOの目標は10%以下。日本の基準との違い

WHOは2023年7月に、成人と子どもを対象とする飽和脂肪酸・トランス脂肪酸の摂取ガイドラインを公表しています。

飽和脂肪酸については、総エネルギー摂取量の10%以下に減らすことを強く推奨し、さらに10%未満に減らすことも提案しています。

また、飽和脂肪酸を減らす際には、多価不飽和脂肪酸、植物由来の一価不飽和脂肪酸、全粒穀物・野菜・果物・豆類などに含まれる食物繊維の豊富な炭水化物に置き換えることを推奨しています。

2026年11月時点でも、この2023年版ガイドラインがWHOの飽和脂肪酸摂取に関する現行の基本指針です。日本の成人向け目標量7%以下は、WHOの10%以下より厳しい基準になっています。

実際の食生活で意識したいこと

例えば、一日のエネルギー摂取量が2,000kcalの人なら、飽和脂肪酸は約15.6g以下を目標に考えます。

パーム油を10g摂取すると約4.7gの飽和脂肪酸を摂取する計算です。これだけで一日の目標量の約30%を占めます。

もちろん、パーム油を10g食べること自体が禁止されているわけではありません。残りの食事でどれだけ飽和脂肪酸を摂取するかが重要です。

特に、次のような食習慣がある人は見直す余地があります。

  • 朝食に菓子パンを食べることが多い。
  • 昼食にカップ麺や揚げ物を頻繁に食べる。
  • 間食でチョコレートやクッキーをよく食べる。
  • 夕食で脂身の多い肉やバターを多く使う。
  • 野菜、豆類、魚などを食べる機会が少ない。

【加工食品の表示を確認】パーム油の見分け方と避けたい食品

パーム油の摂取量を減らしたいときに困るのが、加工食品の原材料表示です。

実際、パーム油という名称が明記されていない食品もあります。

原材料名に「植物油脂」と書かれている場合

まず覚えておきたいのが、「植物油脂」という表示です。

加工食品の原材料名に植物油脂と記載されていても、それだけではパーム油が使用されているかどうかは判断できません。

植物油脂には、パーム油、なたね油、大豆油、ひまわり油など、さまざまな植物由来の油脂が含まれる可能性があります。

消費者庁が公開する2026年10月改正反映の食品表示基準Q&Aにも、加工食品の原材料表示例として「植物油脂」が掲載されています。したがって、一般的な表示だけでは油の原料植物まで特定できない場合があります。

パーム油を見分けるときに確認したい表示

原材料名を確認するときは、次の表現に注目してください。

  • 食用パーム油:パーム油が使われていることを示す。
  • パーム油:原料油脂としてパーム油を明示している。
  • パームオレイン:パーム油を分別して得られる液状部分の油脂。
  • 植物油脂:植物由来の油脂を示すが、油の種類は特定できない。
  • ショートニング:加工食品に使われる油脂原料。これだけでは原料油脂の種類は特定できない。

なお、ショートニングやマーガリンには複数の油脂が使用される場合があります。名称だけでパーム油の使用を断定することはできません。

パーム油が使われやすい加工食品

パーム油が広く使われている理由は、食品製造に適した性質を持っているからです。

日本植物油協会などの資料では、パーム油は酸化や加熱に対する安定性が高く、常温で固形状になりやすい特徴が紹介されています。

その性質を生かし、次のような食品に利用されています。

  • カップ麺や即席麺
  • ポテトチップスなどのスナック菓子
  • 菓子パンやデニッシュ
  • クッキーやビスケット
  • チョコレートやチョコレート菓子
  • マーガリンや植物性クリーム
  • 冷凍食品や揚げ物

ただし、これらの食品すべてにパーム油が使われているわけではありません。メーカーや製品によって原材料は異なります。

健康を意識するなら食品選びで何を優先する?

パーム油だけに注目するより、食品全体の栄養成分表示も確認することが大切です。

特に注目したいのは、次の項目です。

  • 脂質:食品に含まれる脂質の総量。
  • 飽和脂肪酸:表示がある場合は、摂取量を比較する材料になる。
  • エネルギー:食べ過ぎによるエネルギー過多を防ぐための目安。
  • 食物繊維:不足しがちな栄養素を補える食品か確認する。

原材料名だけでなく栄養成分表示を組み合わせて見ることで、パーム油の有無だけにとらわれない食品選びができます。

【プロの結論】パーム油は避けるべき?健康を守るための判断基準

ここまでの公的データと研究結果を踏まえると、パーム油との付き合い方は、摂取量と食事全体のバランスで判断するのが適切です。

パーム油をできるだけ控えたい人
  • 健康診断でLDLコレステロールの高さを指摘された人。
  • 脂質異常症や循環器疾患のリスクについて医師から食事指導を受けている人。
  • 菓子パン、即席麺、スナック菓子などを日常的に食べている人。
  • 肉の脂身やバター、乳脂肪の多い食品を頻繁に摂取している人。
  • 飽和脂肪酸の摂取量が日本人の食事摂取基準を超えている人。

こうした人は、パーム油を含む加工食品の頻度を減らし、なたね油やオリーブ油などを使った食事に切り替えることを検討できます。

パーム油を完全に避ける必要がない人

普段から食事のバランスが取れており、飽和脂肪酸の摂取量も目標範囲に収まっている人なら、パーム油を含む食品を一律に排除する必要はありません。

大切なのは、特定の食品を一度食べたかどうかではなく、長期的な食生活の傾向です。

実践したい5つの改善策
  1. 調理用油を見直す:普段の炒め物には、なたね油やオリーブ油などを活用する。
  2. 加工食品の頻度を調整する:菓子パンや即席麺、スナック菓子を毎日の習慣にしない。
  3. 魚や大豆製品を取り入れる:脂質の種類だけでなく、たんぱく質や栄養素のバランスも整える。
  4. 食物繊維を増やす:野菜、海藻、豆類、全粒穀物などを取り入れる。
  5. 健康診断の数値を確認する:LDLコレステロールなどの結果をもとに食生活を見直す。

なお、すでに脂質異常症と診断されている場合や、LDLコレステロールが高い場合は、一般的な目標量だけで判断せず、医師や管理栄養士の指導に従うことが大切です。

【パーム油は体に悪い?】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:パーム油は少量でも体に悪いのでしょうか?
A1:少量を一度食べたからといって、直ちに健康被害が発生するわけではありません。注意したいのは、飽和脂肪酸を長期間にわたって過剰摂取することです。ほかの食品から摂取する脂質も含めて考えましょう。

Q2:パーム油とオリーブ油はどちらが健康的ですか?
A2:飽和脂肪酸の少なさと不飽和脂肪酸の多さという観点では、オリーブ油が有利です。パーム油100g当たりの飽和脂肪酸は47.08g、オリーブ油は13.29gです。ただし、料理の用途や食事全体の栄養バランスも考慮してください。

Q3:パーム油はLDLコレステロールを上げますか?
A3:パーム油と不飽和脂肪酸の多い油を比較した研究では、パーム油を摂取した場合にLDLコレステロールが高くなる結果が報告されています。ただし、研究結果にはばらつきがあり、パーム油の摂取量だけで心血管疾患の発症を判断することはできません。

Q4:植物油脂と書かれていたらパーム油が使われていますか?
A4:必ずしもそうではありません。「植物油脂」は複数の植物由来の油脂を含む一般的な表示です。パーム油が使用されているかどうかは、具体的な原材料名が表示されているか確認する必要があります。

Q5:パーム油とパーム核油は同じものですか?
A5:違います。パーム油はアブラヤシの果肉から採取され、パーム核油は種子の核から採取されます。パーム核油はラウリン酸が多く、飽和脂肪酸の含有量もパーム油より高い特徴があります。

Q6:パーム油は日本人の食事摂取基準で禁止されていますか?
A6:禁止されていません。日本人の食事摂取基準2025年版では、成人の飽和脂肪酸の目標量を総エネルギー摂取量の7%以下と定めています。パーム油そのものの摂取禁止や独自の上限量が設定されているわけではありません。

パーム油が体に悪いといわれる主な理由は、飽和脂肪酸、特にパルミチン酸を多く含んでいることです。

文部科学省の食品成分データによれば、パーム油100g当たりの飽和脂肪酸は47.08g、パルミチン酸は41.0gです。オリーブ油やなたね油、大豆油と比較しても、飽和脂肪酸の割合が高いことが分かります。

飽和脂肪酸の過剰摂取はLDLコレステロールの上昇につながる可能性があり、長期的な心血管疾患リスクを考えるうえでも注意が必要です。一方、パーム油を摂取しただけで病気になるという単純な話ではなく、直接的な発症リスクについては研究上の限界もあります。

2026年現在、日常生活で優先したいのは、厚生労働省の日本人の食事摂取基準2025年版が示す成人の飽和脂肪酸7%以下という目標を意識することです。

パーム油を含む食品をすべて排除するのではなく、加工食品の頻度を調整し、なたね油やオリーブ油、大豆油などの不飽和脂肪酸を含む油を上手に取り入れることが、無理なく続けられる健康管理につながります。

原材料名の「植物油脂」という表示にも目を向け、栄養成分表示と合わせて食品を選ぶこと。これが、パーム油と上手に付き合うための現実的な判断基準です。

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如月 七海

スポーツ報道9年。連盟の公式記録、試合結果、会見の書き起こしで数値と経歴を確認しています。

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