赤ちゃんの髪の毛が薄い、後頭部だけ地肌が見える、抜け毛が急に増えた……。生まれたときはふさふさだったのに、生後3か月頃から髪の毛が減ってくると、何か病気があるのではないかと心配になる保護者も少なくありません。
しかし、赤ちゃんの薄毛は珍しいことではありません。生後2〜6か月頃には、胎内で生えていた髪が抜けて新しい髪へ移行する「新生児生理的脱毛」が起こりやすく、寝ている時間が長い赤ちゃんでは後頭部の毛が薄くなることもあります。髪の量や伸びる速さにも大きな個人差があります。
【まず知っておきたい】赤ちゃんの髪の毛が薄いのはよくあること?

赤ちゃんの髪の毛が薄く見えることは、乳児期にはよくある現象です。生まれたときの髪の量が多い赤ちゃんもいれば、頭皮が透けて見えるほど少ない赤ちゃんもいます。
加えて、生後しばらくしてから髪が抜け、一時的に生まれたときより薄く見えることもあります。これは必ずしも毛根に異常があることを意味しません。
生まれたときの髪の量には大きな個人差がある赤ちゃんの髪の毛は、出生時点ですでに量や太さ、色、毛質に違いがあります。細く柔らかい髪が多い赤ちゃんは、毛穴の数が同じでも、一本一本の毛が目立ちにくいため、地肌が透けて見えることがあります。
また、髪の毛が伸びる速度も一人ひとり異なります。短い産毛が長く伸びるまでには時間がかかるため、同じ月齢の赤ちゃん同士でも見た目に差が出ます。
愛媛県の子育て情報サイト「きらきらナビ」でも、1歳を過ぎても髪が薄めの赤ちゃんがいることや、生まれつきの毛量には個人差があることが紹介されています。
薄毛だけで健康状態を判断することはできない髪が少ないという外見だけで、栄養不足や発育の遅れを判断することはできません。赤ちゃんの健康状態は、体重の増加、身長、授乳や食事の様子、運動発達、皮膚の状態などを総合的に確認する必要があります。
普段どおり元気に過ごし、頭皮に異常がなく、少しずつ新しい髪が伸びているなら、生理的な変化である可能性があります。
【原因を解説】生後2〜6か月に赤ちゃんの髪が抜ける理由とは?
赤ちゃんの抜け毛で代表的なのが、新生児生理的脱毛です。出生時の髪が抜け、新しい髪へと生え変わる自然な現象で、生後3か月頃に目立つことがあります。
1.新生児生理的脱毛:生まれたときの髪が抜ける自然な変化新生児生理的脱毛は、赤ちゃんが生まれた後に起こる正常な毛周期の変化です。
胎児期から生えていた髪の毛は、出生後に成長のサイクルが変化し、一定の時期に抜けやすくなります。特に生後2〜6か月頃は、抜け毛が目立つ場合があります。
米国小児科学会(AAP)の保護者向け医療情報でも、新生児や低月齢の赤ちゃんでは、生後数か月の間に髪の一部、場合によってはほとんどが抜けることがあると説明されています。同学会の症状解説では、抜け毛は生後3か月頃にピークを迎え、生後6〜12か月頃に新しい髪が生えてくる目安が示されています。
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでも、生後3か月頃から髪が刺激によって抜けやすくなる新生児脱毛について解説されています。抜けた後には再び髪が生え、伸びる速度はおおむね1か月に約1cmとされています。
つまり、生後3か月頃に抜け毛が増えたからといって、直ちに異常と考える必要はありません。
2.乳児期後頭部脱毛:後頭部だけがはげる理由赤ちゃんの後頭部だけが円形や帯状に薄くなる現象は、乳児期後頭部脱毛として知られています。
生後3〜6か月頃は、赤ちゃんが仰向けで過ごす時間が長く、頭を左右に動かす機会も増えます。そのため、後頭部の髪が寝具などに触れ、摩擦によって抜けたり切れたりすることがあります。
一方、後頭部の脱毛には、摩擦だけでは説明できないケースもあります。欧州皮膚科学・性病学会(EADV)の小児皮膚科資料では、新生児後頭部脱毛の多くについて、胎児期から続く毛周期の変化による一時的な脱毛という考え方が紹介されています。後頭部の脱毛が必ずしも寝具との摩擦で起きるわけではないという点は、知っておきたいポイントです。
頭皮に赤みやただれがなく、赤ちゃんの機嫌や発育に問題がない場合、自然に髪が戻ってくることが多くあります。
3.髪の毛が細く柔らかいため、地肌が透けて見える生え始めの髪は、成人の髪に比べて細く、柔らかい傾向があります。
髪の本数が極端に少なくなくても、一本一本が細ければ全体として薄く見えます。特に頭頂部や生え際は光の当たり方によって地肌が目立ちやすく、写真では実際以上に薄く見える場合もあります。
このようなケースでは、抜け毛の量だけでなく、新しく生えてきた髪の太さや伸び方も観察するとよいでしょう。
【比較表】赤ちゃんの薄毛に関係する主な原因と特徴
赤ちゃんの髪が薄くなる原因は一つではありません。自然な生え変わり、後頭部の一時的な脱毛、頭皮の炎症などでは、脱毛の現れ方や経過が異なります。
次の表で、それぞれの特徴を整理します。
| 原因・状態 | 起こりやすい時期・特徴 | 経過・対応 |
|---|---|---|
| 新生児生理的脱毛 | 生後2〜6か月頃。頭全体や前頭部などの髪が抜けやすい | 多くは自然に生え変わる |
| 乳児期後頭部脱毛 | 生後2〜6か月頃。後頭部が部分的に薄く見える | 成長とともに改善することが多い |
| 髪質・毛量の個人差 | 出生時から1歳以降まで。髪が細い、伸びるのが遅い | 成長に伴って変化する |
| 乳児脂漏性湿疹 | 生後数週間〜数か月。黄色っぽいかさぶたやフケ、赤み | 炎症や皮膚症状に応じてケア・診察 |
| 頭部白癬などの感染症 | 円形・楕円形の脱毛、フケ状の皮膚、切れ毛など | 医療機関で診断・治療が必要 |
| 円形脱毛症 | 境界が比較的はっきりした円形の脱毛斑 | 皮膚科で診察を受ける |
| 先天性無毛症・乏毛症 | 出生時から毛が極端に少ない、または生え変わり後も発毛が乏しい | 専門医による評価が必要 |
このように、後頭部だけが薄い場合と、頭全体の髪が少ない場合では、考えられる原因が異なります。脱毛の範囲、頭皮の状態、月齢を合わせて確認することが大切です。
【いつ生える?】赤ちゃんの髪の毛が増える時期と1歳以降の変化
「赤ちゃんの髪の毛はいつ生えるの?」という疑問に対して、すべての赤ちゃんに共通する決まった月齢はありません。
生後6〜12か月頃に新しい髪が目立ち始めることはありますが、髪質や毛量の変化はその後も続きます。
生後0〜3か月:出生時の髪が残っている時期出生時には黒くしっかりした髪が生えている赤ちゃんもいれば、細い産毛が中心の赤ちゃんもいます。
この時期は、髪がまだ十分に伸びていないため、頭皮が透けて見えることがあります。また、生後3か月頃から新生児生理的脱毛が目立ち始めることもあります。
生後3〜6か月:抜け毛が目立ちやすい時期この時期は、新生児生理的脱毛と後頭部の一時的な脱毛が重なり、赤ちゃんの髪が急に少なくなったように感じることがあります。
後頭部の一部だけ髪が短くなっていたり、頭頂部の地肌が目立ったりしても、ほかに異常がなければ経過を見られるケースがあります。
生後6〜12か月:新しい髪が伸び始める生後6か月を過ぎると、抜けた部分に新しい髪が生えてくる赤ちゃんが増えてきます。米国小児科学会の情報でも、通常の赤ちゃんの髪は生後6〜12か月頃に生えてくる目安が紹介されています。
ただし、全体が一斉に生えそろうわけではありません。前髪や頭頂部、後頭部など、場所によって成長のタイミングが違うこともあります。
1歳〜2歳:まだ薄くても個人差の範囲の場合がある赤ちゃんの髪の毛が1歳になっても薄いからといって、必ずしも病気とは限りません。
髪が細い、伸びる速度がゆっくり、毛量がもともと少ないといった特徴によって、1歳を過ぎても地肌が目立つことがあります。
一方、2歳になっても毛髪がかなり少ない場合は、専門医への相談を検討したい時期です。国立成育医療研究センターの皮膚科医による乳児脱毛の解説でも、2歳になっても毛髪が少ない場合は専門医の受診が勧められています。
3〜4歳:産毛からしっかりした髪へ変化する時期産毛から太くしっかりした髪への移行には時間がかかります。小児科医による育児情報では、産毛から髪の毛への生え変わりが3〜4歳頃まで続くという目安も紹介されています。
そのため、1歳や2歳の時点で成人のような毛量や髪質になっていなくても、不自然とは限りません。
ただし、長期間ほとんど変化がない場合や、出生時から極端に毛が少ない場合は、年齢だけで判断せず皮膚科で確認することが大切です。
【病気との見分け方】赤ちゃんの頭皮湿疹・感染症・先天性の薄毛
多くの赤ちゃんの薄毛は生理的なものですが、なかには頭皮の病気や毛髪の成長に関係する疾患が隠れていることもあります。
乳児脂漏性湿疹:黄色いかさぶたやフケがある乳児脂漏性湿疹は、赤ちゃんの頭皮や眉毛などに黄色っぽいフケやかさぶたができる皮膚の状態です。乳児脂漏性皮膚炎とも呼ばれます。
生後数週間から2か月頃に始まることが多く、頭皮に脂っぽい鱗屑(りんせつ)や赤みが見られる場合があります。
米国小児科学会の皮膚科情報によると、かさぶたが取れる際に髪の毛が一緒に抜けることがありますが、その後に髪が再び生えてくることが多いとされています。
家庭では、赤ちゃん用の低刺激シャンプーを使い、頭皮を強くこすらないように洗います。かさぶたを爪で無理にはがすと、皮膚を傷つけたり感染の原因になったりするため避けてください。
赤みや腫れが強い、膿が出る、出血する、広範囲に湿疹が広がる場合は、小児科または皮膚科で診てもらいましょう。
頭部白癬:フケと部分的な脱毛がある頭部白癬は、白癬菌という真菌が頭皮や毛髪に感染する病気です。脱毛した部分に細かいフケのようなものが付着したり、髪が途中で折れて短く残ったりすることがあります。
日本皮膚科学会によると、頭部白癬では楕円形の脱毛や鱗屑が見られ、円形脱毛症や脂漏性皮膚炎と間違われる場合もあります。
自然な生え変わりと異なり、感染症には適切な治療が必要です。自己判断で薬を塗らず、皮膚科を受診してください。
円形脱毛症:境界がはっきりした脱毛部分ができる円形脱毛症は、毛を作る毛包に対する免疫反応によって髪が抜ける病気です。
頭皮の一部分に円形や楕円形の脱毛斑ができることがあり、複数の場所に広がる場合もあります。頭皮に目立った赤みやかゆみがないこともあるため、皮膚の見た目だけでは判断できません。
日本皮膚科学会の円形脱毛症に関する解説では、脱毛斑が増えたり拡大したりする場合、また急激に頭部全体の毛が抜けてくる場合には、早めの診察が勧められています。
先天性無毛症・乏毛症:生まれつき髪が極端に少ない場合先天性無毛症・乏毛症は、生まれつき髪がない、または非常に少ない状態を指す疾患群です。
出生時から頭髪がほとんどない場合だけでなく、生まれたときには普通に見えても、新生児生理的脱毛の後に髪が十分に生えてこないケースもあります。
日本皮膚科学会では、こうした先天性の毛髪の異常には遺伝子の変化が関係する場合があると説明しています。髪だけでなく、皮膚や爪、歯などに特徴が現れる疾患もあります。
ただし、単に髪が薄いという理由だけで先天性疾患を疑う必要はありません。出生時からの毛量や生え変わり後の経過、ほかの身体的な特徴を含めて医師が評価します。
【家庭でできる対策】赤ちゃんの髪を守るケアと間違いやすい迷信
赤ちゃんの髪を早く増やしたいと思っても、特別な育毛ケアをする必要はありません。大切なのは、頭皮を清潔に保ち、刺激を与えすぎないことです。
頭皮を強くこすらず、優しく洗う赤ちゃんの頭皮はデリケートです。洗髪時に爪を立てたり、硬いブラシで強くこすったりすると、皮膚に刺激を与える可能性があります。
赤ちゃん用のシャンプーを使い、指の腹で優しく洗い、すすぎ残しがないようにしましょう。洗いすぎや強い摩擦は避けてください。
後頭部の薄毛が気になっても、睡眠姿勢を変えない後頭部の髪が薄いと、仰向け寝を避けたほうがよいのではと考える人もいる可能性があります。しかし、髪の毛を守るために睡眠姿勢を変えることは勧められません。
こども家庭庁は、1歳未満の赤ちゃんについて、睡眠時には仰向けに寝かせることを推奨しています。これは乳幼児突然死症候群(SIDS)や睡眠中の窒息事故のリスクを下げるためです。
後頭部の薄毛が気になっても、うつぶせ寝にしたり、頭の位置を固定するクッションや柔らかい寝具を使用したりしないでください。
一方、起きている時間には、大人がそばで見守りながら短時間のうつぶせ遊びを取り入れる方法があります。赤ちゃんの発達に合わせて無理なく行い、眠ってしまった場合は安全な睡眠環境に戻しましょう。
「赤ちゃんの髪の毛を剃ると濃くなる」は本当?赤ちゃんの髪を一度剃ると、次に生える髪が濃くなるという話を聞くことがあります。しかし、医学的に髪を剃ることで毛量や毛根の性質が変わるという根拠はありません。
髪を剃ると、切断された毛先が平らになります。そのため、伸び始めの髪が以前より太く、硬くなったように感じることがありますが、実際に毛根が増えたり髪の成長が促進されたりしたわけではありません。
赤ちゃんの頭皮に刃物を当てることには、傷や皮膚トラブルのリスクもあります。薄毛を改善する目的で剃る必要はありません。
育毛剤や大人用のヘアケア用品は使わない赤ちゃんの薄毛を改善するために、市販の育毛剤や成人向けの頭皮用ローションを使用することは避けましょう。
赤ちゃんの頭皮に適した製品とは限らず、刺激や予期しない副作用が生じる可能性があります。薬剤を使用する必要がある場合は、必ず医師に相談してください。
【受診目安】赤ちゃんの薄毛で小児科・皮膚科に相談したいサイン
赤ちゃんの髪が薄いだけなら、通常の乳幼児健診で経過を確認できることも多くあります。しかし、脱毛の仕方や頭皮の状態によっては、早めの診察が必要です。
早めに医療機関を受診したい症状次のような症状がある場合は、生理的な生え変わりだけでは説明できない可能性があります。
- 頭皮に強い赤み、腫れ、ただれがある。
- 黄色いかさぶたが厚く付着し、膿や出血が見られる。
- 円形や楕円形の脱毛部分が突然できた。
- 抜け毛が急激に増え、短期間で頭全体に広がっている。
- 頭皮にフケ状のものが付着し、髪が途中で切れている。
- 頭皮の状態が悪化し、赤ちゃんが痛がったり不快そうにしたりしている。
- 出生時から髪が極端に少なく、ほかにも皮膚や身体の異常が見られる。
特に頭皮の強い腫れや膿、発熱、赤ちゃんの全身状態の悪化がある場合は、受診を先延ばしにしないでください。
何歳になっても髪が増えない場合は?月齢が低く、髪が薄いだけであれば経過観察になることがあります。ただし、発毛がほとんど見られない場合や、薄毛が長期間続く場合には、相談するタイミングを逃さないことが大切です。
目安としては、次のように考えるとよいでしょう。
- 生後6か月頃:生え変わりの途中で薄く見えることがある。頭皮や全身状態を確認する。
- 1歳頃:新しい髪がほとんど生えてこない場合は、小児科や皮膚科に相談する。
- 2歳頃:毛量が依然として極端に少ない場合は、専門医による評価を検討する。
- 3歳頃:髪の少なさが続く場合は、皮膚科専門医への相談が勧められる。
これらは受診を検討するための目安であり、すべての赤ちゃんに当てはまる診断基準ではありません。頭皮の異常や脱毛の進行があれば、月齢にかかわらず相談してください。
小児科と皮膚科はどちらに行けばいい?赤ちゃんの薄毛について最初に相談するなら、かかりつけの小児科が適しています。普段の発育や全身状態も含めて確認してもらえるためです。
一方、脱毛部分がはっきりしている、頭皮に湿疹やかさぶたがある、髪が生えてこない状態が続く場合は、皮膚科や小児皮膚科への相談も選択肢になります。
診察では、出生時の髪の量、抜け毛が増えた時期、脱毛の場所、頭皮の状態、家族の毛髪の特徴などが判断材料になります。気になる部分を写真で記録しておくと、変化を説明しやすくなります。
【プロの結論】赤ちゃんの薄毛は毛量よりも経過と頭皮の状態を見る
赤ちゃんの髪の毛が薄いと、成長に問題があるのではないかと不安になるものです。しかし、乳児期には髪の生え変わりが起こり、後頭部だけが薄くなったり、1歳を過ぎても毛量が少なかったりすることがあります。
特に重要なのは、薄毛という見た目だけで判断しないことです。
生後2〜6か月頃の新生児生理的脱毛、後頭部の一時的な脱毛、細く柔らかい髪による地肌の透けなどは、赤ちゃんの成長過程で見られる変化です。
ただし、湿疹や強い炎症、円形の脱毛、発毛の停滞がある場合には、別の原因を考える必要があります。
家庭で確認したい要点は、次の3つです。
- 脱毛の場所:頭全体なのか、後頭部だけなのか、円形に抜けているのか。
- 頭皮の状態:赤み、かさぶた、フケ、腫れ、膿などがないか。
- 時間の経過:少しずつ新しい髪が生えているか、脱毛が進行していないか。
髪の毛の量は赤ちゃんによって異なり、同じ月齢でも見た目に大きな違いがあります。周囲の赤ちゃんと比べるよりも、その子自身の変化を見守ることが大切です。
赤ちゃんの髪の毛が薄いことに関するよくある質問(FAQ)
Q1:赤ちゃんの髪の毛はいつ頃から生え始めますか?
A1:新生児生理的脱毛の後、生後6〜12か月頃に新しい髪が目立ち始めることがあります。ただし、毛量や伸びる速度には個人差があり、1歳を過ぎても薄い赤ちゃんはいます。
Q2:生後3か月で抜け毛が増えるのは異常ですか?
A2:生後3か月頃は新生児生理的脱毛が目立ちやすい時期です。頭皮に異常がなく、赤ちゃんが元気であれば、自然な生え変わりの可能性があります。
Q3:赤ちゃんの後頭部がはげているのはなぜですか?
A3:生理的な毛周期の変化や、寝具との摩擦などが関係することがあります。多くは成長とともに改善しますが、赤みや腫れを伴う場合は受診してください。
Q4:赤ちゃんの髪の毛が1歳になっても薄いのは大丈夫ですか?
A4:1歳を過ぎても髪が薄い赤ちゃんはいます。毛質や毛量には個人差があります。ただし、新しい髪がほとんど生えてこない場合や脱毛が進行している場合は、小児科や皮膚科で相談しましょう。
Q5:赤ちゃんの髪を剃ると濃くなりますか?
A5:濃くなるという医学的根拠はありません。剃った後の髪は切断面が平らになるため、太く硬く感じることがありますが、毛根や毛量が変化するわけではありません。
Q6:赤ちゃんの頭皮に湿疹があると髪が抜けますか?
A6:脂漏性湿疹などで頭皮に強い炎症が起きると、髪が抜けることがあります。また、かさぶたと一緒に髪が取れることもあります。症状が改善すると髪が再び生えてくる場合が多いですが、炎症が強い場合は医師に相談してください。
Q7:赤ちゃんの髪が薄い場合、何歳まで様子を見てよいですか?
A7:一律の期限はありません。生後6〜12か月頃に新しい髪が生えてくることが多いものの、2歳を過ぎても毛量が極端に少ない場合や、3歳頃になっても薄毛が続く場合は皮膚科専門医への相談を検討してください。異常な脱毛や頭皮の炎症があれば、年齢にかかわらず受診しましょう。
赤ちゃんの髪の毛が薄い原因として多いのは、新生児生理的脱毛や乳児期後頭部脱毛、そして生まれつきの毛量・髪質の個人差です。
生後2〜6か月頃は抜け毛が目立ちやすく、生後6〜12か月頃から新しい髪が生えてくることがあります。1歳を過ぎても薄い赤ちゃんは珍しくなく、髪質がしっかり変化するまでにはさらに時間がかかる場合もあります。
大切なのは、髪の量だけで判断せず、頭皮の状態や発毛の経過、赤ちゃんの全身の健康状態を合わせて確認することです。
強い湿疹や腫れ、円形の脱毛、発毛の停滞など気になる症状があれば、小児科や皮膚科に相談しましょう。無理な育毛ケアや剃毛は必要ありません。
赤ちゃんの髪の成長には個人差があります。ほかの子と比べて焦るのではなく、その子なりの成長を見守りながら、必要なときには専門家の力を借りることが安心につながります。
主な医学的根拠・参考資料
- 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 脱毛症」
- 米国小児科学会(HealthyChildren.org)「Hair Loss (Alopecia) in Children」
- 欧州皮膚科学・性病学会(EADV)「Hair in the neonate」
- 国立成育医療研究センター皮膚科医による『周産期医学』乳児期の脱毛に関する解説
- こども家庭庁「赤ちゃんが安全に眠れるように」
- 米国小児科学会「What is Cradle Cap?」