お酒は何歳から飲めるのでしょうか。日本では、2026年11月現在、飲酒が認められるのは20歳からです。2022年4月1日に民法の成年年齢が18歳へ引き下げられましたが、飲酒可能年齢は変更されていません。そのため、18歳・19歳は法律上の成人であっても、お酒を飲むことは禁止されています。
この年齢制限を定めているのが、1922年に制定された「二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律」です。同法は20歳未満の飲酒だけでなく、保護者による制止、酒類販売店や飲食店の責任、年齢確認についても規定しています。コンビニで年齢確認を求められる理由や、20歳未満の飲酒による脳・肝臓への健康影響も含め、2026年現在の法律と公的資料をもとに整理します。
【結論】お酒は何歳から飲める?2026年も日本では20歳から
日本でお酒を飲めるようになるのは、法律上20歳に達してからです。これはビール、日本酒、ワイン、焼酎、ウイスキー、チューハイ、カクテルなど、一般的な酒類すべてに共通するルールです。
重要なのは、飲酒できる年齢が民法上の成年年齢とは別に定められている点です。18歳になれば法律上の成人として扱われますが、それによって飲酒や喫煙が解禁されるわけではありません。
2026年に国税庁が公表した「20歳未満の者の飲酒防止の推進」でも、成年年齢が18歳に引き下げられた後も、お酒に関する年齢制限は20歳のまま維持されていると説明されています。
18歳・19歳は成人でも飲酒できない2022年4月1日以降、日本の成年年齢は20歳から18歳に変更されました。これにより、18歳・19歳でも親の同意を得ずに携帯電話の契約やクレジットカードの申し込みなど、一定の契約を自分の判断で行えるようになりました。
しかし、飲酒については別の法律が適用されます。18歳・19歳が成人として扱われることと、お酒を飲めることは同じ意味ではありません。
例えば、次のようなケースでも飲酒は禁止されています。
- 18歳で高校を卒業した場合
- 19歳で大学生や社会人になった場合
- 親や家族から飲酒を勧められた場合
- 自宅で家族と一緒に飲む場合
- 成人式や誕生日のお祝いでお酒を勧められた場合
飲酒の禁止は、飲食店や居酒屋などの店内だけに適用されるものではありません。自宅であっても、20歳未満の人が酒類を飲むことは認められていません。
20歳の誕生日を迎える前は飲めない飲酒できるかどうかは、学生か社会人か、親の許可があるかといった事情ではなく、法律上20歳に達しているかどうかで判断されます。
高校を卒業していても、19歳であれば飲酒はできません。反対に、20歳に達していれば、学生であっても法律上は飲酒可能年齢です。ただし、飲酒できることと健康上飲酒する必要があることは別問題です。
【2022年の法改正】18歳成人になっても飲酒年齢が20歳のままの理由
18歳成人が始まった2022年4月1日は、飲酒年齢をめぐる誤解が生まれやすくなった転換点です。民法の成年年齢が変わった一方、飲酒を規制する法律は20歳という基準を維持しました。
成年年齢の引き下げは約140年ぶりの変更法務省によると、成年年齢を18歳に引き下げる民法改正は2018年6月13日に成立し、2022年4月1日に施行されました。
それまで日本では、明治時代から成年年齢が20歳とされていました。今回の改正は、若者の自己決定権を尊重し、社会参加を促進することなどを目的としたものです。
18歳になることで、親の同意なしに契約を締結できるようになるなど、生活上の権利や責任に変化が生まれました。しかし、健康への影響が懸念される飲酒・喫煙については、従来の20歳という基準が維持されました。
飲酒年齢を20歳に据え置いた背景法務省の成年年齢引き下げに関するQ&Aでは、飲酒や喫煙の年齢制限を20歳のまま維持する理由として、健康被害への懸念などが挙げられています。
また、警察庁が2018年に発出した改正内容に関する通達でも、飲酒禁止年齢を20歳未満のままとする方針が示されました。
ここで押さえておきたいのは、成年年齢の引き下げが、あらゆる年齢制限を一律に18歳へ変更する制度改正ではなかったことです。契約に関する成年年齢と、健康被害防止を目的とした飲酒禁止年齢は、それぞれ異なる法律上の判断に基づいています。
旧・未成年者飲酒禁止法は名称も変更された飲酒を禁止する法律は、1922年(大正11年)に制定された法律です。以前は「未成年者飲酒禁止法」という名称で知られていました。
しかし、民法改正によって18歳・19歳が成年となったため、従来の「未成年者」という名称では、飲酒禁止の対象を正確に表せなくなりました。
そこで2022年4月1日の改正に伴い、法律の名称は「二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律」へ変更されました。禁止対象が18歳未満ではなく、20歳未満であることを法律名からも明確にした形です。
【法律関係を一覧で整理】本人・保護者・販売店の義務と罰則
20歳未満の飲酒を防止する法律では、飲酒する本人だけでなく、周囲の大人や酒類を取り扱う事業者にも役割が定められています。
e-Gov法令検索で確認できる現行法の第1条から第4条までを整理すると、関係者ごとの義務と責任は次のとおりです。
| 関係者 | 法律上の義務・規制 | 罰則・取り扱い |
|---|---|---|
| 20歳未満の本人 | 酒類を飲用してはならない | 同法に本人への直接の刑事罰規定はない。酒類や飲酒器具の没収・廃棄等の対象となる場合がある |
| 18歳・19歳の人 | 成人であっても飲酒は禁止 | 親権者による法的な制止義務の対象ではない |
| 18歳未満の子を監督する親権者等 | 監督する未成年者の飲酒を知った場合、制止する義務がある | 義務違反には科料の規定がある |
| 酒類販売店・飲食店 | 20歳未満の飲用と知りながら酒類を販売・提供してはならない | 違反した場合は50万円以下の罰金 |
| 酒類を取り扱う事業者 | 年齢確認その他の必要な措置を講じる | 確認措置そのものに対する同法上の独立した罰則規定はない |
法律第1条第2項では、未成年者に対して親権を行う人や、親権者に代わって監督する人が、その未成年者の飲酒を知った場合には制止しなければならないと定めています。
ただし、2022年の法改正後は、民法上の未成年者は18歳未満を意味します。このため、18歳・19歳の人については、親権者が法律上の制止義務を負うという従来の関係には当たりません。
この点は警察庁の2018年の通達にも明記されています。成年年齢引き下げ後は、18歳・19歳の飲酒について制止義務を負う親権者や、それに代わる監督者は存在しないという整理です。
つまり、保護者の法的な制止義務と、20歳未満の飲酒そのものを禁止する規定は区別して理解する必要があります。
販売店が20歳未満にお酒を売ると50万円以下の罰金法律第1条第3項では、酒類の販売や提供を業務とする事業者が、20歳未満の人の飲用に供すると知りながら酒類を販売・提供することを禁止しています。
これに違反した場合、第3条第1項により50万円以下の罰金が定められています。
また、第4条には両罰規定があります。従業員などが事業者の業務に関して違反行為をした場合、実際に行為をした人だけでなく、法人や事業主にも罰金が科される可能性があります。
販売店が年齢確認を徹底する背景には、こうした事業上の法的責任があります。
20歳未満の本人にも50万円の罰金があるのかよくある誤解ですが、20歳未満の人が飲酒した場合、その本人に対して同法第3条の50万円以下の罰金が直接科されるわけではありません。
この罰則は、20歳未満の人が飲むと知りながら酒類を販売・提供した事業者側を対象としています。
2025年5月21日の衆議院経済産業委員会でも、政府側は飲酒した20歳未満の本人については補導が妥当とされている旨を説明しています。
ただし、本人に直接の刑事罰がないからといって、飲酒が認められているわけではありません。法律第2条では、20歳未満の人が飲用目的で所持する酒類や器具について、行政処分による没収・廃棄などを行えることも規定しています。
【コンビニのお酒の年齢確認】タッチパネルや身分証提示はなぜ必要?
コンビニやスーパーでお酒を購入するとき、レジ画面に「20歳以上ですか?」という確認表示が出ることがあります。
この年齢確認は、単なる店舗独自のサービスではありません。二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律第1条第4項に基づき、酒類を販売・提供する事業者に求められている措置です。
タッチパネルの年齢確認は何のため?コンビニのレジで表示される年齢確認画面は、購入者に20歳以上であることを確認させ、20歳未満への販売を防止するための仕組みです。
ただし、画面のボタンを押すだけで年齢が客観的に証明されるわけではありません。購入者の外見や状況などから年齢確認が必要と判断された場合には、店員から身分証明書の提示を求められることがあります。
国税庁も、20歳以上であることを確認できない場合には酒類を販売しないよう、酒類販売店への周知を行っています。
身分証明書として使えるもの年齢確認を求められた場合、一般的には生年月日を確認できる公的な本人確認書類などが利用されます。
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- パスポート
- その他、生年月日を確認できる本人確認書類
利用可能な書類や確認方法は店舗の運用によって異なります。確認できる書類がない場合や、20歳以上であることを確認できない場合には、販売を断られることがあります。
年齢確認をしなかった店舗は必ず罰金になる?ここには法律上の重要な違いがあります。
年齢確認などの必要な措置を講じる義務は法律に規定されていますが、第1条第4項そのものには独立した罰則が設けられていません。
経済産業省が2023年4月12日に公表した無人店舗の年齢確認に関する回答でも、同項は訓示規定であり、この規定自体によって処罰されるものではないとの解釈が示されています。
一方、年齢確認の仕組みを設けていたとしても、20歳未満の人が飲むと知って酒類を販売すれば、第1条第3項違反となり、50万円以下の罰金が科される可能性があります。
つまり、年齢確認の実施と、20歳未満への販売禁止は別々の規定であり、両方を守る必要があります。
【健康上の理由】なぜ20歳から?脳・肝臓への影響を解説
飲酒年齢が20歳に設定されている理由は、法律上の形式だけではありません。成長過程にある若い世代の身体や精神への影響を抑え、健康被害や社会的な問題を防ぐという目的があります。
国税庁は、20歳未満の飲酒を避けるべき理由として、脳の機能低下、肝臓などの臓器への障害、性ホルモン分泌への影響、アルコール依存症のリスクなどを挙げています。
1.脳の発達や機能への影響アルコールは脳の働きに作用する物質です。成長過程にある若い世代が飲酒すると、脳の機能に悪影響を及ぼすおそれがあります。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、若者の飲酒と急性アルコール中毒、アルコール依存症との関係が解説されています。
特に若年者は飲酒経験が少なく、自分のアルコール耐性を把握できていない場合もあります。周囲の雰囲気に流されて飲酒量が増えることは、急性アルコール中毒などの危険につながります。
2.肝臓をはじめとする臓器への負担アルコールは主に肝臓で分解されます。成長過程にある身体では、臓器の機能やアルコールの分解能力が十分に成熟していない場合があり、飲酒による影響を受けやすいとされています。
厚生労働省の健康関連資料でも、若年者はアルコールの影響を受けやすく、急性アルコール中毒や臓器障害などのリスクが高まることが説明されています。
特に飲酒量が多い場合や短時間に大量のアルコールを摂取した場合には、身体への負担が大きくなります。
3.アルコール依存症になりやすくなる可能性若い時期から飲酒を始めることは、その後の飲酒習慣にも関係します。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、15歳以下から飲酒を始めた場合、21歳以上から飲酒を始めた場合と比較して、アルコール依存症になる確率が3倍以上になるという米国の報告が紹介されています。
これは特定の研究報告に基づく比較であり、すべての人に同じ結果が生じるという意味ではありません。しかし、飲酒開始年齢が若いことと、その後のアルコール関連問題との関係を考えるうえで重要な知見です。
4.急性アルコール中毒や事故のリスク若者の飲酒では、急性アルコール中毒や飲酒に関連する事故も問題になります。
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、2022年の東京都内における急性アルコール中毒の救急搬送者のうち、10代と20代の若者が占める割合は51.5%でした。
この数字は10代と20代を合算したもので、20歳未満だけの割合ではありません。それでも、若い世代における急性アルコール中毒への注意が必要であることを示す資料です。
20歳になれば健康への危険がなくなるわけではないここで注意したいのは、20歳という年齢が、アルコールによる健康被害がなくなる医学的な境界線ではないということです。
20歳未満の飲酒を法律で禁止しているのは、成長期の健康リスクや社会的な問題を防ぐための明確な年齢基準です。20歳以上であっても、飲酒量や飲酒頻度によって健康への影響は生じます。
法律上飲酒できる年齢になったからといって、無理にお酒を飲む必要はありません。飲まないという選択も尊重されるべきです。
【2026年最新】20歳未満飲酒防止強調月間とよくある誤解
国は、20歳未満の飲酒を防止するため、毎年4月を「20歳未満飲酒防止強調月間」と定めています。
2026年も4月1日から4月30日まで実施され、国税庁をはじめとする関係機関が、飲酒防止に関する啓発活動を行いました。
この取り組みでは、学校教育だけでなく、家庭や地域社会、酒類販売店などを含めた社会全体で20歳未満の飲酒を防止することが呼びかけられています。
「18歳で成人だから飲める」は間違い成年年齢と飲酒可能年齢は別の制度です。18歳になれば成人として契約できる範囲は広がりますが、飲酒は禁止されたままです。
「親の許可があれば19歳でも飲める」は間違い親が許可していても、20歳未満の飲酒禁止は変わりません。家庭内であっても例外にはなりません。
「大学生なら飲酒しても問題ない」は間違い大学生であることや社会人であることは、飲酒可能年齢の判断基準ではありません。19歳の大学生も、20歳未満である以上、飲酒は禁止されています。
「飲酒した本人には罰則がないから問題ない」は間違い本人に同法上の直接の刑事罰規定がないことと、飲酒が合法であることは別です。法律は20歳未満の飲酒そのものを禁止しており、酒類や器具の没収・廃棄などの措置も規定しています。
【プロの結論】年齢・法律・健康の3つを分けて判断するお酒をめぐる情報を正しく理解するには、次の3点を混同しないことが大切です。
- 年齢:飲酒可能年齢は20歳。18歳・19歳は成人でも飲酒できない。
- 法律:本人の飲酒禁止、18歳未満の子を監督する保護者の制止義務、販売店の販売禁止と年齢確認措置は、それぞれ別の規定である。
- 健康:20歳になってもアルコールによる健康リスクがなくなるわけではない。
特に、2022年の成年年齢引き下げを理由に「18歳から飲酒できるようになった」と理解するのは誤りです。判断に迷ったときは、SNSや古い記事の説明ではなく、法務省の成年年齢に関するQ&A、e-Gov法令検索、国税庁の最新の啓発資料を確認することが確実です。
【お酒は何歳から飲めるのか】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:お酒は18歳から飲めるようになったのですか?
A1:いいえ。2022年4月1日に成年年齢は18歳に引き下げられましたが、飲酒可能年齢は20歳のままです。18歳・19歳の飲酒は禁止されています。
Q2:19歳でも親の許可があればお酒を飲めますか?
A2:飲めません。親の許可があっても20歳未満の飲酒は禁止です。自宅で親と一緒に飲む場合も例外にはなりません。
Q3:20歳未満の人が飲酒すると50万円以下の罰金になりますか?
A3:本人に対して、飲酒したこと自体を理由に50万円以下の罰金を科す規定はありません。この罰則は、20歳未満と知りながら酒類を販売・提供した事業者側に適用されるものです。ただし、飲酒そのものは禁止されています。
Q4:コンビニで年齢確認を断るとお酒を買えませんか?
A4:20歳以上であることを確認できない場合、店舗は酒類の販売を断ることがあります。年齢確認は20歳未満の飲酒を防ぐための法律上の措置です。
Q5:20歳未満の子どもが飲酒した場合、親にも罰則がありますか?
A5:法律上、18歳未満の子どもに親権を行う人や、その代理として監督する人には、飲酒を知った場合に制止する義務があります。違反した場合には科料の規定があります。一方、18歳・19歳は成年であり、親権者に同じ法的な制止義務はありません。
Q6:2026年現在、飲酒可能年齢が18歳に変更される予定はありますか?
A6:2026年11月現在、飲酒可能年齢は20歳のままです。2022年の成年年齢引き下げ以降も、飲酒年齢を20歳未満とする現行制度が維持されています。
日本では2026年現在も、お酒を飲めるのは20歳からです。2022年4月1日に成年年齢が18歳へ引き下げられた後も、飲酒可能年齢は変更されていません。
18歳・19歳は法律上の成人ですが、二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律によって飲酒は禁止されています。親の許可や自宅での飲酒であっても例外にはなりません。
また、酒類販売店や飲食店には20歳未満への販売・提供を防ぐ責任があり、年齢確認などの必要な措置も求められます。20歳未満と知って酒類を販売・提供した場合には、50万円以下の罰金が科される可能性があります。
飲酒年齢が20歳とされている背景には、脳や肝臓などへの健康影響、急性アルコール中毒、アルコール依存症のリスクがあります。20歳という基準は、単なる成人年齢の問題ではなく、若い世代の健康と安全を守るための制度です。
「18歳で成人だから飲める」「親が許可すれば問題ない」といった誤解を避け、年齢・法律・健康の3つの観点から正しく理解しておきましょう。
主な公的根拠資料
- e-Gov法令検索「二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律」
- 法務省「民法(成年年齢関係)改正Q&A」
- 国税庁「20歳未満の者の飲酒防止の推進」(2026年)
- 厚生労働省「若者の飲酒と健康」
- 警察庁「民法の一部を改正する法律による未成年者喫煙禁止法等の一部改正について」
- 経済産業省「新事業活動に関する確認の求めに対する回答」(2023年4月12日)
- 国税庁「酒類販売管理研修モデルテキスト」(2025年7月)
- 衆議院経済産業委員会(2025年5月21日)