2021年7月期は、ドラマのストーリーだけでなく、主題歌や劇中音楽にも注目が集まったクールだった。
特に、人気アーティストが作品のために書き下ろした楽曲や、登場人物の心情を反映した音楽が印象的だ。主要作品の主題歌を振り返ると、次のようになる。
- 『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』: GReeeeN「アカリ」
- 『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』: milet「Ordinary days」
- 『彼女はキレイだった』: Sexy Zone「夏のハイドレンジア」
- 『プロミス・シンデレラ』: LiSA「HADASHi NO STEP」
- 『緊急取調室 第4シーズン』: 緑黄色社会「LITMUS」
- 『ナイト・ドクター』: yama、eill、琴音、Tani Yuuki、三浦風雅によるオリジナルナンバー
この6作品を比べると、音楽の使い方にも違いがある。『ハコヅメ』や『プロミス・シンデレラ』は物語の世界観に寄り添う主題歌を採用。一方、『ナイト・ドクター』は複数のアーティストの楽曲を各話に取り入れるという特徴的な演出を採用した。
2021年夏のドラマ音楽を振り返る際には、主題歌だけでなく、オープニングテーマや劇中歌も確認すると、作品ごとの個性がより鮮明になる。
【視聴率・評判を比較】2021年7月期で最も数字を伸ばしたドラマは?

2021年夏ドラマの評価を振り返るうえで参考になるのが、放送当時の関東地区におけるテレビ視聴率だ。
Audience Rating TVの2021年7月期データに掲載された加重平均では、最も高い数字を記録したのは鈴木亮平主演の『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』だった。
主要作品の平均視聴率は以下のとおりだ。
- 1位:『TOKYO MER』13.77%
- 2位:『緊急取調室』12.18%
- 3位:『ハコヅメ』11.39%
- 4位:『ナイト・ドクター』11.19%
- 5位:『ボイスⅡ 110緊急指令室』8.87%
- 6位:『プロミス・シンデレラ』7.92%
- 7位:『#家族募集します』7.02%
- 8位:『彼女はキレイだった』7.00%
- 9位:『ボクの殺意が恋をした』5.33%
- 10位:『推しの王子様』4.92%
これらは同サイトの加重平均による集計値である。別のドラマ視聴率集計サイトでは単純平均を採用しており、『TOKYO MER』は14.12%、『ナイト・ドクター』は11.12%など、数値に若干の違いが見られる。平均値を比較する場合は、計算方法をそろえる必要がある。
『TOKYO MER』は最終回で19.5%を記録『TOKYO MER』の強さを象徴するのが最終回の数字だ。全11話の放送を通じて最終回に19.5%を記録し、同クールの大きな話題作となった。
毎回異なる事故や災害の現場を舞台にする構成に、チーム内の対立や行政との関係を絡めたことで、医療ドラマとしての緊迫感と連続ドラマとしての物語性を両立させていた。
一話ごとの救命ミッションを楽しみながら、喜多見や音羽たちの関係の変化も追える。日曜劇場らしいスケール感を備えた作品だった。
『緊急取調室』と『ハコヅメ』も安定した数字『緊急取調室』は平均12.18%、『ハコヅメ』は11.39%を記録。どちらも11%を超える結果となった。
両作品に共通するのは、警察という同じ題材を扱いながら、作品の見せ方が大きく異なることだ。
『緊急取調室』は容疑者との対話を通じて真実を明らかにする心理サスペンス。一方の『ハコヅメ』は、交番勤務の日常をコメディーと人間ドラマで描く。警察ドラマの幅広さを示す組み合わせだった。
また、『緊急取調室』第4シーズンは、後に東京ドラマアウォード2022で優秀賞を受賞している。放送時の視聴率だけでなく、作品としての評価も押さえておきたい。
恋愛ドラマは終盤の盛り上がりにも注目『彼女はキレイだった』は平均7.00%、『プロミス・シンデレラ』は7.92%だった。
平均値だけを見ると医療・刑事ドラマより低いものの、各話の推移を見ると違った特徴がある。『彼女はキレイだった』は最終回に8.5%、『プロミス・シンデレラ』は最終回に9.6%を記録した。
恋愛ドラマは登場人物の関係が進展するにつれて、終盤に視聴者の関心が高まる構成になりやすい。こうした最終回の伸びは、平均視聴率だけでは把握しきれない作品の魅力を示す材料になる。
なお、テレビ視聴率は放送時のリアルタイム視聴を測る指標であり、録画視聴、見逃し配信、動画配信サービスでの再生数をすべて反映するものではない。数字だけで作品の人気や完成度を判断するのは適切ではない。
【2021年夏ドラマの選び方】ジャンル別におすすめ作品を比較
2021年7月期のドラマは、作品数が多く、どれを見るか迷いやすいラインアップだった。今から過去の夏ドラマを見返すなら、まず自分が求めるジャンルを決めると選びやすい。
医療ドラマをじっくり楽しみたい人おすすめは『TOKYO MER』と『ナイト・ドクター』だ。
『TOKYO MER』は、事故や災害の現場で救命活動に挑むチームの活躍を中心にした作品。スケールの大きな展開や、緊迫した救命シーンを楽しみたい人に向いている。
『ナイト・ドクター』は、夜間救急に携わる5人の医師の成長と葛藤を描いた群像劇。医療現場だけでなく、働き方や人間関係にも関心がある人におすすめだ。
警察ドラマやサスペンスが好きな人『ハコヅメ』と『緊急取調室』が候補になる。
軽快な掛け合いやユーモアを楽しみたいなら『ハコヅメ』。事件の背景や容疑者の心理を読み解く緊張感を重視するなら『緊急取調室』が合う。
同じ警察を扱った作品でも、前者は交番勤務の日常、後者は取調室での心理戦が中心だ。作品の方向性はかなり異なる。
恋愛や胸キュンを楽しみたい人『彼女はキレイだった』と『プロミス・シンデレラ』を比較したい。
『彼女はキレイだった』は、幼い頃の初恋と再会を軸にしたラブストーリー。仕事や恋愛を通じた登場人物の成長も楽しめる。
『プロミス・シンデレラ』は、人生のどん底から再出発する女性と、個性的な男性たちとの関係を描く作品。ラブコメディーに加え、主人公が自分の人生を取り戻していく過程を重視したい人に向いている。
作品選びで失敗しないための3つの判断基準過去のドラマを選ぶ際は、次の3点を確認すると、自分の好みに合う作品を見つけやすい。
1.物語のテンポを重視するか
毎話に事件やミッションがある作品が好きなら『TOKYO MER』。人物の心情や関係性をじっくり追いたいなら『ナイト・ドクター』や『彼女はキレイだった』が候補になる。
2.一話完結型か、連続した物語か
毎回異なる事件を楽しみたい人は『緊急取調室』。登場人物の成長や恋愛の進展を最終回まで追いたい人は『プロミス・シンデレラ』などが適している。
3.出演者や音楽から選ぶか
波瑠、鈴木亮平、戸田恵梨香、永野芽郁、二階堂ふみ、天海祐希など、好きな俳優を入口にする方法もある。主題歌をきっかけに作品を選ぶなら、milet、LiSA、GReeeeN、Sexy Zoneなどの参加作品を確認したい。
【2021年7月の新ドラマ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2021年7月期の夏ドラマで最も視聴率が高かった作品は?
A1:Audience Rating TVの加重平均では、鈴木亮平主演の『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』が13.77%でトップだった。最終回は19.5%を記録している。
Q2:2021年7月に放送開始したドラマで、最初にスタートした作品は?
A2:7月1日には『IP〜サイバー捜査班』と『イタイケに恋して』が放送を開始した。ただし、7月期の作品全体で見ると、『ナイト・ドクター』が6月21日に先行してスタートしている。
Q3:『ハコヅメ』の主題歌を歌っていたアーティストは?
A3:miletが主題歌「Ordinary days」を担当した。オープニングテーマはロイ-RöE-の「YY」だった。
Q4:『彼女はキレイだった』と『プロミス・シンデレラ』の放送曜日は?
A4:どちらも火曜日放送だった。『彼女はキレイだった』は21時からフジテレビ系、『プロミス・シンデレラ』は22時からTBS系で放送された。
Q5:『ナイト・ドクター』の主題歌は誰が担当した?
A5:単独の主題歌ではなく、yama、eill、琴音、Tani Yuuki、三浦風雅の5組がオリジナルナンバーを担当した。
Q6:2021年7月期のドラマは、現在も当時の放送時間に放送されている?
A6:いいえ。ここで紹介した放送時間は2021年当時の番組編成だ。2026年現在のテレビ番組表とは異なるため、再放送や配信を探す際は、作品ごとの公式番組情報を確認する必要がある。
2021年7月期の夏ドラマは、医療ドラマ、警察ドラマ、恋愛ドラマがバランスよくそろったクールだった。
視聴率では『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』がトップに立ち、『緊急取調室』『ハコヅメ』『ナイト・ドクター』も高い数字を記録した。一方、『彼女はキレイだった』や『プロミス・シンデレラ』は、人気俳優の共演と恋愛を軸にしたストーリーで、それぞれ異なる魅力を見せた。
2026年に改めて振り返るなら、単純な視聴率ランキングだけでなく、主演俳優、作品のテーマ、主題歌、物語の構成を合わせて比較することが大切だ。
緊迫した医療現場を楽しみたいなら『TOKYO MER』、警察官の人間模様なら『ハコヅメ』、緻密な心理戦なら『緊急取調室』、恋愛を楽しみたいなら『彼女はキレイだった』や『プロミス・シンデレラ』。それぞれに異なる見どころがあり、今見返しても楽しめる作品がそろっている。
2021年の夏ドラマは、当時のテレビドラマが持っていた多様な魅力を振り返るうえでも、見応えのあるシーズンだった。