テレビ放送とネット配信は、単純に視聴できる試合数だけでなく、観戦スタイルにも違いがある。地上波は追加の配信契約をせずにテレビで観戦できる手軽さが魅力。一方、DAZNは試合数の多さと、視聴場所を選ばない柔軟性が強みだった。
地上波・BS・DAZNの主な違い- 地上波:NHK、日本テレビ、フジテレビが担当する試合をリアルタイムで視聴できる。放送カードは各局の編成によって決まる。
- NHK BS:地上波とは異なる試合も放送。日本代表戦などを衛星放送で視聴できる。
- NHK BSプレミアム4K:全104試合を生中継と録画放送でカバー。4K対応の視聴環境が必要。
- NHK ONE:NHK地上波で放送する34試合を同時・見逃し配信する。
- DAZN:全104試合のライブ配信に対応。日本代表戦、準決勝、3位決定戦、決勝は無料配信の対象だった。
ここで重要なのは、NHK ONEとDAZNを同じサービスとして考えないことだ。NHK ONEはNHKのテレビ放送をネットでも視聴できる仕組みであり、全104試合を自由にライブ視聴できるサービスではない。全試合をリアルタイムで追える点ではDAZNに優位性があった。
どんな人に向いている?視聴方法の選び方地上波・BSがおすすめの人
- 日本代表戦や主要試合を中心に観戦したい。
- 追加の動画配信サービス契約を増やしたくない。
- リビングのテレビで家族と一緒に応援したい。
- 録画して後から試合を見たい。
DAZNがおすすめの人
- 日本代表だけでなく海外の強豪国も追いたい。
- 地上波で放送されない試合も見たい。
- 全104試合をライブで楽しみたい。
- スマートフォンやタブレット、スマートテレビで視聴したい。
- フルリプレイやハイライトで試合を振り返りたい。
反対に、サッカーを日本代表戦だけ楽しむ人にとって、全試合視聴を目的とした有料プランは費用対効果が低くなる可能性がある。無料対象の試合と地上波を組み合わせれば、必要以上の出費を避けられる。
【DAZNの視聴方法・料金】無料アカウントからテレビ視聴まで

DAZNの視聴方法は、スマートフォンだけに限られない。公式ヘルプでは、スマートテレビ、携帯電話、タブレット、ゲーム機、ウェブブラウザーなど幅広い端末への対応が案内されている。
無料配信を視聴する手順日本代表戦など無料対象試合を視聴する場合、基本的な流れは次のとおりだ。
- DAZNのアカウントを作成する。メールアドレスなどを登録し、無料アカウントを用意する。
- DAZNにログインする。スマートフォンやパソコン、対応テレビのアプリからログインする。
- 対象試合を選ぶ。日本代表戦など無料配信の対象コンテンツを選択する。
- ライブ配信を再生する。有料プランへの加入が必要なコンテンツと無料対象試合を区別して利用する。
DAZNの公式ヘルプでは、有効な有料契約がない会員でも日本代表戦を無料でストリーミング視聴できると説明されている。つまり、日本代表戦を見るためだけにDAZN Standardへ加入する必要はなかった。ただし、無料対象外の試合は別途視聴権が必要となる。
DAZNの料金プランはどうなっている?2026年2月2日以降に案内されたDAZNの料金体系では、Standardの主な料金は次のとおりだった。
- 月額プラン:月額4,200円
- 年間プラン・一括払い:年間32,000円
- 年間プラン・月々払い:月額3,200円(12か月契約、合計38,400円)
- Baseballプラン:年間27,600円、または月々2,300円の年間契約
大会期間中の視聴条件では、Standardは全104試合が対象だった。一方、Baseballプランはワールドカップ視聴が含まれず、別途World Cup Add-Onの購入が必要と案内されていた。プラン名だけで視聴可能な試合を判断すると、想定外の追加料金が発生する可能性がある。
なお、上記は2026年の公式料金案内に基づく金額であり、キャンペーンや契約経路によって請求額が異なる場合がある。大会終了後に加入する場合は、ワールドカップの見逃し配信が現在の契約で視聴できるかも確認したい。
テレビの大画面でもDAZNを楽しめるDAZNはネット配信サービスだが、必ずしもスマートフォンの小さな画面で観戦する必要はない。対応するスマートテレビやゲーム機などからアプリを利用すれば、自宅のテレビ画面で試合を楽しめる。
大会期間中、DAZNはマルチアングルやイマーシブビュー、試合データを映像と組み合わせるデータテインメントなども提供した。単にテレビ中継をインターネットに移しただけではなく、視聴者が複数の視点から試合を楽しめるようにした点が特徴だった。
【プロの結論】2026年大会が示したサッカー中継の新しい視聴スタイル
2026年大会の放送体制を分析すると、単純なテレビ対ネットという構図では説明できない変化が見えてくる。
DAZNの大会終了後の総括レポートによると、同社を通じた大会の総視聴数は4億5,000万回超。日本代表戦以外の視聴が全体の80%を占め、ライブ視聴は54%、テレビでの視聴も41%に達したという。
また、DAZNを通じた大会視聴者は延べ6,700万人、関連動画のSNS総再生回数は18.4億回を突破。全国1,000か所以上のパブリックビューイングには20万人以上が参加したと報告されている。いずれもDAZNが公表した独自集計値だ。
注目すべきは「ネット配信=スマホ」という常識の変化特に興味深いのは、DAZNの視聴データでテレビ視聴が41%を占めたことだ。
ネット配信の普及によってスマートフォン視聴が中心になると考えられがちだが、実際には大画面テレビでDAZNを楽しむ視聴者も多かった。視聴方法の選択肢が増えたことで、ネット配信とテレビ視聴は必ずしも対立しなくなっている。
地上波の放送権を持つ局は、限られた放送枠のなかで幅広い視聴者に届く試合を選ぶ。一方、DAZNは全104試合を扱うことで、従来なら地上波の編成から漏れていた海外代表同士の対戦にも視聴機会を提供した。
この役割分担が、日本代表の試合をきっかけに大会全体へ関心を広げる流れにつながったと考えられる。
2026年大会の放送情報で間違えやすい3つのポイント1. DAZNなら全試合無料で見られるわけではない。
DAZNは全104試合をライブ配信したが、無料対象は日本代表戦、準決勝、3位決定戦、決勝などに限られた。グループステージの独占配信39試合を含む全試合視聴には対象プランが必要だった。
2. BSプレミアム4Kの全104試合はすべて生中継ではない。
全104試合を放送したものの、生中継と録画放送の組み合わせだった。全試合をリアルタイムで視聴できるDAZNとは意味が異なる。
3. NHK ONEで全104試合を見られるわけではない。
NHK ONEの配信対象は、NHK地上波で放送した34試合とハイライト番組。NHK BSプレミアム4Kの全104試合と同じ範囲ではない。
こうした違いを理解すれば、放送予定表の「放送」「同時配信」「見逃し配信」「録画放送」という表記を正しく読み分けられる。
【FIFAワールドカップ2026のテレビ放送】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:FIFAワールドカップ2026は地上波で全試合見られた?
A1:いいえ。NHK総合が34試合、日本テレビ系列が15試合、フジテレビ系列が10試合を生中継したが、地上波だけで全104試合を視聴することはできなかった。全104試合のライブ配信はDAZNが担当した。
Q2:DAZNで日本代表戦を無料視聴するには有料契約が必要?
A2:必要なかった。DAZNの無料アカウントを作成してログインすれば、日本代表戦全試合を無料で視聴できる仕組みだった。準決勝、3位決定戦、決勝も無料配信の対象だった。
Q3:NHK BSプレミアム4Kでは全104試合を生中継した?
A3:全104試合を放送したが、すべてが生中継ではない。地上波で中継する34試合は4Kでも同時生中継し、それ以外は録画放送を含む編成だった。
Q4:日本代表戦はどのテレビ局で放送された?
A4:グループステージでは、オランダ戦とスウェーデン戦をNHK総合、チュニジア戦を日本テレビ系列が担当した。チュニジア戦はNHK BSでも放送された。
Q5:DAZNはスマートフォン以外でも視聴できる?
A5:視聴できる。対応するスマートテレビ、タブレット、ゲーム機、パソコンのウェブブラウザーなどから利用できる。テレビの大画面で観戦することも可能だった。
Q6:DAZNの有料プランに入れば104試合すべてを視聴できた?
A6:大会期間中はStandardプランが全104試合の視聴対象だった。Baseballプランは対象外で、別途World Cup Add-Onが必要だった。契約プランごとの視聴権の違いに注意が必要だった。
2026年のFIFAワールドカップ北中米大会では、NHK、日本テレビ、フジテレビが一部試合を地上波で生中継し、NHK BSプレミアム4Kが録画放送を含めた全104試合をカバーした。さらにDAZNは全104試合をライブ配信し、日本代表戦や準決勝、3位決定戦、決勝を無料で提供した。
視聴方法を整理すると、次の3つが基本的な判断基準となる。
- 日本代表戦を中心に楽しみたい:地上波・NHK BS・DAZNの無料配信。
- 試合を高画質で振り返りたい:NHK BSプレミアム4Kの録画放送や対応する見逃し配信。
- 世界中の代表チームを含め全試合を追いたい:DAZNの全104試合ライブ配信。
今回の大会で明らかになったのは、テレビかネットかという二者択一ではなく、視聴者が目的に合わせて複数のサービスを使い分ける時代になったことだ。
日本代表戦は無料で楽しみ、地上波では見られない海外の好カードは配信で追い、時間が合わない試合は見逃し配信で振り返る。こうした組み合わせこそ、全104試合に拡大した2026年大会を最大限楽しむための合理的な視聴スタイルだった。