「物語シリーズ漫画を読みたいけれど、何作品あるの?」「化物語の漫画は全22巻で完結したの?」「原作小説やアニメとは、どこが違う?」――そんな疑問を持つ人に、まず押さえてほしいのが、西尾維新原作・大暮維人作画の漫画版『化物語』です。
漫画版は2018年3月に講談社の『週刊少年マガジン』で連載を開始し、2023年3月15日発売号で最終回を迎えました。単行本は講談社KCデラックスから全22巻が刊行され、最終巻は2023年5月17日に発売されています。さらに2026年現在、原作小説では『鳥物語』が刊行され、アニメでも新エピソードの展開が予定されています。
【まず結論】物語シリーズ漫画の中心作は西尾維新×大暮維人の『化物語』

「物語シリーズ漫画」という言葉で検索したとき、最初に知っておきたい作品が『化物語』です。
原作を担当するのは、独特の言葉遊びと緻密な人物描写で知られる作家・西尾維新。漫画を描くのは、『エア・ギア』『天上天下』などで知られる大暮維人です。キャラクター原案にはVOFANが参加しています。
出版社は講談社、掲載誌は『週刊少年マガジン』、単行本のレーベルはKCデラックスです。小説を原作としながらも、大暮維人ならではの精密な作画と大胆な画面構成によって、独立した漫画作品として成立しています。
〈物語〉シリーズ全体と漫画版『化物語』は別物ここで混同しやすいのが、〈物語〉シリーズ全体と漫画『化物語』の範囲です。
〈物語〉シリーズは、西尾維新が2006年に刊行した小説『化物語』から始まった長編シリーズです。その後、『傷物語』『偽物語』『猫物語』『傾物語』『終物語』など、複数の作品へと広がりました。
一方、大暮維人による漫画版は、シリーズ全体を順番に漫画化したものではありません。『化物語』を中心に、関連するエピソードを取り込んで再構成したコミカライズです。
したがって、「物語シリーズの漫画は全22巻」という表現は正確ではありません。正しくは「漫画版『化物語』が全22巻で完結」です。この違いを理解しておけば、23巻や『偽物語』の漫画版を探して混乱することもありません。
【化物語漫画のあらすじ】阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎから始まる怪異譚
物語の主人公は、高校3年生の阿良々木暦。彼は春休みに吸血鬼と遭遇した過去を持ち、普通の人間とは異なる事情を抱えながら高校生活を送っています。
ある日、階段から落ちてきた同級生の戦場ヶ原ひたぎを受け止めたことをきっかけに、彼女の秘密を知ります。ひたぎには、驚くほど体重がありませんでした。
その原因は、怪異と呼ばれる超自然的な存在にありました。暦は怪異に詳しい忍野メメの助けを借りながら、ひたぎが抱える問題の解決に協力します。
ヒロインたちとの出会いが物語を動かす『化物語』の魅力は、単純に怪異を退治するバトル作品ではないところにあります。それぞれの少女が抱える心の問題や過去が怪異と結びつき、暦との会話や関係性を通して明らかになっていきます。
- 戦場ヶ原ひたぎ:蟹の怪異によって体重を失った少女。暦との出会いを通して、物語の中心的な関係を築く。
- 八九寺真宵:迷子にまつわる怪異を抱える少女。暦との独特な掛け合いも見どころ。
- 神原駿河:ひたぎと過去に深い関係を持つ後輩。悪魔の手に関わる問題を抱える。
- 千石撫子:暦の妹の友人。蛇の怪異にまつわる事件を通じて登場する。
- 羽川翼:成績優秀で真面目なクラス委員長。物語の後半で重要な秘密が明らかになる。
- 忍野忍:暦の過去と吸血鬼としての運命に深く関係する存在。
特に注目したいのは、暦とひたぎの関係だけでなく、羽川翼の内面に踏み込んでいく後半の展開です。表面上は優等生である羽川が抱える感情と、怪異との関係が物語に深みを与えています。
漫画版で描かれる主なエピソード物語の基本となるのは「ひたぎクラブ」「まよいマイマイ」「するがモンキー」「なでこスネイク」「つばさキャット」の5つのエピソードです。
ただし、漫画版は原作小説の順番を機械的に再現しているわけではありません。特に『傷物語』に当たるエピソードを途中に挿入することで、暦と忍の関係や羽川の感情を理解しやすくしています。
そのため、原作小説を読んだ人にとっても、単なる内容の確認では終わらない新しい楽しみがあります。
【全22巻の連載・完結年表】いつ終わった?最終巻の発売日も解説
漫画『化物語』は、2018年3月に連載を開始し、約5年間にわたって『週刊少年マガジン』で展開されました。
完結日は、単行本の発売日と雑誌の最終回掲載日を分けて覚えておくと分かりやすくなります。連載の最終回は2023年3月15日、全22巻の最終巻が店頭に並んだのは2023年5月17日です。
| 時期 | 出来事 | 確認できる内容 |
|---|---|---|
| 2018年3月14日 | 連載開始 | 『週刊少年マガジン』第15号に第1話掲載 |
| 2018年6月15日 | 第1巻発売 | 講談社KCデラックスから刊行 |
| 2020年2月17日 | 第8巻発売 | 『傷物語』こよみヴァンプ編に突入 |
| 2021年5月17日 | 第13巻発売 | 『傷物語』編が最終局面へ |
| 2023年3月15日 | 連載完結 | 『週刊少年マガジン』第15号に最終話掲載 |
| 2023年5月17日 | 第22巻発売 | 最終巻刊行、漫画版『化物語』完結 |
最終話が掲載されたのは、2023年3月15日発売の『週刊少年マガジン』15号です。マガジン公式漫画アプリ「マガポケ」にも、第193話として同日付で掲載されています。
最終巻となる第22巻は2023年5月17日発売。講談社の公式書誌情報でも「漫画『化物語』――完結!!」と案内されています。
最終巻では、激しい戦いを乗り越えた暦が、ひたぎとの約束の時を迎えます。満天の星空の下で描かれる2人の関係の着地点が、漫画版の締めくくりです。
漫画版は打ち切りだったのか?連載終了について、打ち切りと断定できる公式発表はありません。
注目すべきなのは、連載途中の2021年に公開された大暮維人のインタビューです。大暮は当初から『化物語』のエンドまで描く構想を語っており、原作の結末を意識した構成で連載を進めていました。
つまり、2023年の完結は単に連載が止まったという話ではなく、当初から設定されていた『化物語』という作品の到達点に向けて描き切った結果と見るのが自然です。
【原作小説との違い】漫画版は『傷物語』を組み込んだ独自の再構成
漫画版『化物語』を読むうえで最も要点が、原作小説との構成の違いです。
大暮維人は、2021年のMANTANWEBのインタビューで、漫画制作の考え方について次のように語っています。
「小説のマンガ化ではなく、マンガで小説を書く」
この言葉は、漫画版の特徴を端的に表しています。小説に書かれた文章を絵に置き換えるだけではなく、漫画という媒体だからこそできる演出を加えるという考え方です。
『傷物語』を途中に挿入した理由原作小説の『化物語』では、暦と羽川、忍の関係について、後続作品で明らかになる情報が数多く残されています。
しかし、漫画版では「なでこスネイク」と「つばさキャット」の間に、『傷物語』のエピソードである「こよみヴァンプ」を挿入しました。
これは大暮維人が西尾維新に提案し、了承を得て実現した構成です。
挿入の狙いは、暦が吸血鬼となった過去や忍との関係を描くことで、羽川の行動や感情をより深く理解できるようにすることでした。また、ひたぎが物語の中でどのような立ち位置にいるのかも、対照的に浮かび上がります。
小説・漫画・アニメの表現上の違い3つの媒体では、同じキャラクターや怪異を扱っていても、情報の伝え方が異なります。
- 原作小説:西尾維新独特の会話、言葉遊び、長いモノローグ、心理描写が中心。文章を読み解く楽しさがある。
- 漫画版:大暮維人の緻密な作画、表情、身体の動き、コマ割りによって人物の心理や怪異の存在感を表現する。
- アニメ版:シャフトによる映像演出、声優の演技、音楽、編集、独特の画面構成を通じて物語を描く。
大暮維人はFebriのインタビューでも、小説やアニメとは異なる雰囲気を目指していることを説明しています。特に忍野メメのように、小説とアニメでキャラクターの印象が異なる人物を、両方のイメージを踏まえて再構築することを重視していました。
また、MANTANWEBのインタビューでは、漫画ならではの表現として、暦のちょっとした表情や仕草によって、言葉にしなくても複雑な情報を伝えられる点を挙げています。
つまり、漫画版は原作の代用品でも、アニメの静止画版でもありません。それぞれが独自の表現で同じ世界を描いた作品なのです。
【物語シリーズ漫画とアニメの違い】どちらから楽しむべき?
アニメ版『化物語』は、2009年にテレビ放送された作品です。アニプレックス公式のストーリー紹介では、漫画版と同じく「ひたぎクラブ」から「つばさキャット」までのエピソードが掲載されています。
ただし、漫画版の大きな特徴である『傷物語』の挿入や、大暮維人による独自の演出は、漫画ならではのものです。
漫画版をおすすめできる人次のような人には、全22巻の漫画版が向いています。
- 小説を読むよりも、絵でキャラクターや怪異を楽しみたい人。
- 大暮維人の迫力ある作画や緻密な描き込みが好きな人。
- 暦と忍の過去を含めて、ひとまとまりのストーリーとして楽しみたい人。
- すでにアニメを見ていて、別の演出や人物の表情を味わいたい人。
反対に、次のような人は原作小説やアニメから入ると満足しやすいでしょう。
- 原作小説:西尾維新独特の文章、言葉遊び、長い会話、心理描写を味わいたい人。
- アニメ:音楽、声優の演技、映像演出を含めて作品世界に浸りたい人。
- シリーズ全体を追いたい人:『偽物語』以降の長い物語や、大学生になった暦たちの展開まで知りたい人。
初めて〈物語〉シリーズに触れる人なら、漫画版『化物語』から入っても問題ありません。登場人物と怪異の基本的な関係をつかみやすく、全22巻という明確な区切りもあります。
ただし、漫画版を読んだだけでシリーズ全体を理解したことにはなりません。続きが気になったら、原作小説の『偽物語』以降へ進むのがおすすめです。
【2026年最新】電子書籍・原作小説の最新刊・アニメ新展開
2026年11月現在、漫画版『化物語』そのものは全22巻で完結しています。一方、原作の〈物語〉シリーズは現在も新しい作品を発表しており、アニメ展開も続いています。
漫画版の電子書籍はある?『化物語』は紙の単行本だけでなく、電子書籍版も刊行されています。
講談社の公式書誌情報では、最終22巻について紙版と電子版の両方が2023年5月17日発売と案内されています。また、電子版の取扱書店一覧も掲載されています。
電子書籍で購入する場合は、利用中の電子書店で第1巻から第22巻までの配信状況を確認するのが確実です。特装版と通常版では収録特典や仕様が異なる場合があるため、購入前に商品情報を比較しておきましょう。
原作小説の最新刊は2026年9月発売の『鳥物語』2026年の〈物語〉シリーズにおける大きな動きが、西尾維新による書き下ろし長編小説『鳥物語』の刊行です。
講談社から2026年9月4日に紙版が発売され、電子版は9月3日に配信されました。イラストはVOFANが担当しています。
物語では、阿良々木月火が臥煙伊豆湖の監視を出し抜いて失踪。〈不死鳥〉暗殺指令が再燃し、斧乃木余接が鳥探しに奔走します。その相棒として登場するのが、人気漫画家となった千石撫子です。
『接物語』が2025年10月に刊行された後、2026年9月に『鳥物語』が登場したことで、シリーズの新たな展開が続いていることが分かります。
2026年冬には「業物語 かれんオウガ」がアニメ化アニメについても新情報があります。
〈物語〉シリーズ公式サイトは、2026年7月2日に「業物語 かれんオウガ」の2026年冬放送を発表しました。
物語の中心となるのは、高校1年生になった阿良々木火憐です。空手の師匠から強さを認められた火憐が、さらなる成長のために山籠もりを命じられ、逢我三山へ向かうという内容です。
これは『オフ&モンスターシーズン』の新エピソードとして展開されるもので、シリーズが暦の高校時代だけで終わっていないことを示しています。
2026年の状況を整理すると、漫画版『化物語』は完結済み、原作小説は新刊が刊行され、アニメは新エピソードの放送を控えているという関係です。漫画の続編を探すよりも、小説とアニメの新作を追うことでシリーズの現在地を把握できます。
【物語シリーズ漫画に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:化物語の漫画は全何巻ですか?
A1:全22巻です。講談社KCデラックスから刊行され、2023年5月17日発売の第22巻で完結しています。
Q2:化物語の漫画はいつ完結しましたか?
A2:雑誌での最終回掲載日は2023年3月15日です。最終単行本となる第22巻は同年5月17日に発売されました。
Q3:化物語の漫画に23巻はありますか?
A3:通常の続刊としての23巻はありません。漫画版『化物語』は22巻で完結しています。
Q4:漫画版『化物語』は原作小説と同じ内容ですか?
A4:基本となる登場人物やエピソードは共通していますが、同じ順番・同じ構成ではありません。特に『傷物語』の「こよみヴァンプ」を途中に挿入した点が大きな違いです。
Q5:漫画版『化物語』の続きはどの作品を読めばいいですか?
A5:シリーズの続きを小説で楽しむなら『偽物語(上)』から進むのがおすすめです。漫画版の続編として『偽物語』が全巻コミカライズされているわけではありません。
Q6:2026年の物語シリーズ最新刊は何ですか?
A6:2026年11月時点で、2026年9月4日発売の『鳥物語』が最新の刊行作品です。西尾維新による書き下ろし長編で、斧乃木余接や千石撫子が重要な役割を担います。
Q7:漫画版『化物語』は電子書籍で読めますか?
A7:はい。講談社から電子版も刊行されています。購入時は利用する電子書店で巻数や特装版の有無を確認してください。
漫画『化物語』は、西尾維新の原作小説を大暮維人が独自の表現で再構成した作品です。2018年3月に『週刊少年マガジン』で連載が始まり、2023年3月15日に最終回を迎え、同年5月17日発売の第22巻で完結しました。
作品の魅力は、暦とひたぎを中心とする怪異譚だけではありません。『傷物語』のエピソードを組み込んだ構成や、羽川翼の心情を深く掘り下げる展開など、原作小説やアニメとは異なる漫画独自の読み応えがあります。
一方、〈物語〉シリーズ全体は完結していません。2026年9月には小説『鳥物語』が発売され、アニメでも「業物語 かれんオウガ」の2026年冬放送が発表されています。
漫画を一気に読み切りたいなら『化物語』全22巻、言葉遊びや心理描写を深く楽しみたいなら原作小説、映像や音楽を含めた世界観を味わいたいならアニメ。それぞれの媒体の違いを知ったうえで選ぶことが、〈物語〉シリーズを長く楽しむためのポイントです。
まずは完結済みの漫画版『化物語』から入り、暦と少女たちが出会う怪異の世界を体験してみてください。
主な事実確認資料: 講談社の公式書誌・刊行情報、マガポケ公式掲載記録、MANTANWEBの大暮維人インタビュー、Febriのインタビュー、アニプレックスおよび〈物語〉シリーズ公式サイト。