ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート団体戦に出場した日本代表は、男子2人、女子1人、ペア2人、アイスダンス2人の計7人だった。
JOCが2026年2月9日に公表した大会報告でも、この7人が日本チームのメンバーとして紹介されている。
日本代表7人のプロフィールと担当種目1.男子シングル:鍵山優真
男子ショートプログラム担当。団体戦では108.67点を記録し、出場選手中1位を獲得。日本に10ポイントをもたらした。
鍵山はショートプログラムで高い完成度を発揮し、日本の得点源として期待に応えた。個人戦でも男子シングル銀メダルを獲得している。
2.男子シングル:佐藤駿
男子フリー担当。194.86点で2位となり、日本に9ポイントを追加した。
佐藤の役割は、最終種目となった男子フリーでチームの得点を守ることだった。個人戦では男子シングル銅メダルも獲得している。
3.女子シングル:坂本花織
女子ショートプログラム・フリーの両方を担当。ショート78.88点、フリー148.62点で、いずれも1位となった。
坂本は団体戦で安定した演技を披露し、2種目合計20ポイントを獲得。個人戦でも女子シングル銀メダルに輝いた。
4・5.ペア:三浦璃来・木原龍一
ペアショートプログラム・フリーの両方を担当。ショート82.84点、フリー155.55点で、2種目とも1位だった。
通称「りくりゅう」として知られる2人は、団体戦のペア部門で日本に20ポイントをもたらした。
さらに個人戦でも金メダルを獲得。日本のペア競技における歴史的な成果を残した。
6・7.アイスダンス:吉田唄菜・森田真沙也
リズムダンス・フリーダンスの両方を担当。リズムダンス8位、フリーダンス5位で、日本に合計9ポイントをもたらした。
このペアの特徴は、団体戦を通じて日本のアイスダンス部門を担ったことだ。JOCの大会前報道では、個人種目の五輪出場枠を逃した2人が団体戦のメンバーとして出場すると説明されていた。
【団体戦の出場選手と滑走順】ショート・フリーの起用を完全整理

読者が特に気になるのは、「誰がショートを滑り、誰がフリーを担当したのか」という点だろう。
2026年大会では、男子は鍵山と佐藤を分けて起用。一方、女子の坂本、ペアの三浦・木原組、アイスダンスの吉田・森田組は、それぞれ両方のセグメントに出場した。
ISU公式リザルトに掲載された実際の得点、順位、スタート番号をまとめた。
日本代表の団体戦出場記録出典:国際スケート連盟(ISU)ミラノ・コルティナ2026公式リザルト。RD=リズムダンス、FD=フリーダンス、SP=ショートプログラム、FS=フリースケーティング。pt=団体戦の順位ポイント。
スタート番号も確認しておきたい上記の得点表とは別に、ISUの各種目の詳細リザルトにはスタート番号も掲載されている。
- アイスダンスRD:吉田・森田は3番滑走
- ペアSP:三浦・木原は9番滑走
- 女子SP:坂本は10番滑走
- 男子SP:鍵山は9番滑走
- アイスダンスFD:吉田・森田は1番滑走
- ペアFS:三浦・木原は5番滑走
- 女子FS:坂本は5番滑走
- 男子FS:佐藤は5番滑走
ここでいう番号は、各セグメントのスタートリスト上の番号だ。競技全体を通した通し番号ではない。
男子はなぜ鍵山と佐藤に分かれたのか男子は、鍵山優真がショートプログラム、佐藤駿がフリーという分担だった。
JOCが2月4日に配信した大会前の記事でも、この起用が見込まれていた。
ショートでは鍵山の高い安定感を生かし、フリーでは佐藤が持ち味を発揮する構成となった。実際に鍵山は1位、佐藤は2位という結果を残している。
男子の2セグメントを同じ選手に任せるのではなく、それぞれの強みを生かした起用だったことが、チーム全体の得点につながった。
【7人それぞれの役割】日本代表の強さを支えた種目別の貢献
団体戦は、個人の総合得点だけで勝敗を決める競技ではない。4種目それぞれで順位を取り、チームポイントを積み上げる必要がある。
そのため、各選手がどの種目で何ポイントを獲得したのかを理解すると、日本代表の戦い方が見えてくる。
鍵山優真:男子ショートで首位を獲得鍵山は男子ショートで108.67点を記録。2位の米国イリア・マリニンに10.67点差をつけ、1位の10ポイントを獲得した。
団体戦の序盤から日本に大きな勢いを与えた演技だった。
佐藤駿:最終種目でチームを支えた男子フリーを担当した佐藤は194.86点で2位。1位のマリニンに続く演技で9ポイントを獲得した。
団体戦の最後を締めくくる立場であり、結果が金メダルか銀メダルかを左右する重責を担った。
坂本花織:女子ショート・フリーで2冠坂本は女子ショートで78.88点、フリーで148.62点を記録。両方で1位を獲得した。
2セグメント合計20要点は、日本の団体戦における大きな貢献となった。
三浦璃来・木原龍一:ペアで両種目1位三浦・木原組はショート82.84点、フリー155.55点。いずれも出場組中1位だった。
ペアは2人の呼吸、リフト、スロージャンプ、着氷など、シングルとは異なる技術と連携が要求される種目だ。
団体戦で両セグメントを任され、2つの金星を挙げたことは、日本の総合順位を押し上げた重要な要素だった。
吉田唄菜・森田真沙也:アイスダンスを担当吉田・森田組はリズムダンスで68.64点、フリーダンスで98.55点を獲得した。
アイスダンスは、男女2人の滑走技術、ステップ、音楽表現、パートナーとの一体感などが評価される競技だ。
日本はこの種目で米国に大きくポイントを離されたものの、フリーダンスでは順位を上げて6ポイントを獲得した。
佐藤駿が語った団体戦の重圧JOCが2026年2月16日に掲載したメダリスト会見で、佐藤は最後に滑ったときの心境を明かしている。
「団体戦では、一番最後に滑ることになりとてつもない緊張の中での演技になりましたが、チームメイトの声援に応えノーミスで演技をすることができたので、本当に嬉しく思っています」
この発言からも、最終演技者としてのプレッシャーと、仲間の応援を背負って滑った佐藤の心境が伝わる。
【団体戦ルール・ポイント配分】銀メダルを左右した仕組みとは?
フィギュアスケート団体戦は、男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンスの4種目を国別対抗で争う競技だ。
個人戦のように選手の総合得点を単純に足すのではなく、各種目の順位に応じてチームポイントを与える仕組みになっている。
2026年大会の基本ルールISUの大会規定によると、団体戦には10か国が参加。最初の予選段階では、4種目のショートプログラムまたはリズムダンスを実施する。
その後、上位5チームが決勝に進出し、フリースケーティングまたはフリーダンスで順位を競う。
ポイント配分は以下のとおりだ。
- 予選段階:1位10ポイント、2位9ポイント、3位8ポイント。10位は1ポイント。
- 決勝段階:1位10ポイント、2位9ポイント、3位8ポイント、4位7ポイント、5位6ポイント。
- 最終順位:予選と決勝で獲得したチームポイントの合計で決定する。
つまり、個人競技で高得点を出すことと、団体戦で多くのポイントを獲得することは必ずしも同じではない。重要なのは、各セグメントでライバル国より上の順位を取ることだ。
団体戦で混同しやすい3つのポイント1.個人戦の得点はそのまま団体戦に加算されない
団体戦では各種目の順位に基づいてポイントが決まる。例えば、1位が10ポイント、2位が9ポイントとなるため、得点差が大きくても順位が同じなら獲得要点は変わらない。
2.ショートとフリーは別々にポイントが付く
男子ならショートとフリーで別の選手を起用できる。実際に日本は鍵山と佐藤を分けて起用した。
3.団体戦の順位と個人戦の順位は別物
団体戦で金メダルを取れなかった選手が、個人戦で金メダルを獲得することもある。日本では三浦璃来・木原龍一組がその代表例だ。
【米国にわずか1点差】日本が銀メダルを獲得した理由と敗因
2026年2月8日に終了した団体戦の最終結果は、次のとおりだった。
ミラノ・コルティナ2026 団体戦最終順位
1位
米国69点
2位
日本
68点
3位
イタリア
60点
出典:ISU公式団体戦最終リザルト
日本と米国の種目別ポイント比較
日本が獲得した68ポイントを種目別に分解すると、興味深い構図が浮かび上がる。
| 種目 | 日本 | 米国 | 日本の差 |
|---|---|---|---|
| 男子 | 19 | 19 | ±0 |
| 女子 | 20 | 17 | +3 |
| ペア | 20 | 13 | +7 |
| アイスダンス | 9 | 20 | −11 |
| 合計 | 68 | 69 | −1 |
この比較から分かるのは、日本が女子とペアで米国を上回った一方、アイスダンスで大きくポイントを失ったということだ。
特にアイスダンスは、日本が予選で3ポイント、決勝で6ポイントを獲得したのに対し、米国は両方とも1位で10ポイントずつ獲得した。
その差は合計11ポイント。日本が女子とペアで稼いだ合計10ポイントの優位を上回る数字だった。
予選と決勝のポイント差にも注目さらに詳しく見ると、予選段階の要点は米国34点、日本33点だった。
決勝段階では、両国とも35点を獲得している。
つまり、日本は決勝だけを見れば米国と互角のポイントを獲得したが、予選で生じた1ポイント差を埋められなかったという構図だ。
この数字が、最終結果の69対68につながっている。単純に最終日の演技だけで勝敗が決まったわけではない。
日本は3種目で1位を獲得した2月8日の決勝では、三浦・木原組がペアフリーで1位、坂本が女子フリーで1位を獲得。佐藤も男子フリーで2位に入った。
特にペアと女子での優勝は、日本の追い上げを支えた。
しかし、米国も男子フリーでマリニンが1位を獲得。最終的に日本は1ポイント及ばず、銀メダルとなった。
JOCの大会報告でも、三浦・木原組と坂本がフリーで1位となり、最後の佐藤が2位だったことが伝えられている。
【知っておきたい注意点】団体戦メンバーと個人戦の代表は同じ?
検索時に混同されやすいのが、団体戦に出場した7人と、日本のフィギュアスケート代表全体の違いだ。
団体戦の7人は個人戦の全代表ではない今回の団体戦メンバーは7人だが、日本のフィギュアスケート代表は個人戦にも出場している。
男子シングルには鍵山優真、佐藤駿、三浦佳生、女子シングルには坂本花織、中井亜美、千葉百音、ペアには三浦璃来・木原龍一組、長岡柚奈・森口澄士組が出場した。
一方、吉田唄菜・森田真沙也組は団体戦に出場したアイスダンスの日本代表であり、個人のアイスダンス種目には日本から出場していない。
したがって、団体戦の7人だけを日本のフィギュアスケート代表全員と考えるのは正確ではない。
銀メダルは北京大会に続く成果日本の団体戦銀メダルは、北京2022冬季オリンピックに続くものだった。
2026年大会では、個々の選手の活躍だけでなく、男女シングル、ペア、アイスダンスという異なる競技の組み合わせによってチーム全体の結果が決まった。
その意味で、7人全員が役割を果たした銀メダルだったといえる。
また、2026年大会では三浦・木原組が個人戦のペアで金メダルを獲得するなど、団体戦以外でも日本の存在感が際立った。
【フィギュアスケート団体戦メンバー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年ミラノ・コルティナ五輪のフィギュア団体戦メンバーは何人?
A1:日本代表は合計7人。男子の鍵山優真・佐藤駿、女子の坂本花織、ペアの三浦璃来・木原龍一、アイスダンスの吉田唄菜・森田真沙也で構成された。
Q2:男子ショートプログラムと男子フリーは誰が滑った?
A2:男子ショートプログラムは鍵山優真、男子フリーは佐藤駿が担当した。鍵山は108.67点で1位、佐藤は194.86点で2位だった。
Q3:坂本花織と三浦璃来・木原龍一組は両方に出場した?
A3:はい。坂本は女子ショートとフリー、三浦・木原組はペアショートとフリーの両方に出場した。両者とも各セグメントで1位を獲得している。
Q4:日本はなぜ金メダルを逃した?
A4:最終結果は米国69ポイント、日本68ポイント。日本はアイスダンスで米国に11ポイント差をつけられた一方、女子とペアでは合計10ポイント上回った。予選の1ポイント差が最後まで残った。
Q5:吉田唄菜・森田真沙也組は個人戦にも出場した?
A5:2026年大会では団体戦に出場したが、個人のアイスダンス種目には出場していない。団体戦のアイスダンス部門を担当した2人だ。
2026年ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート団体戦で、日本代表として戦ったのは鍵山優真、佐藤駿、坂本花織、三浦璃来、木原龍一、吉田唄菜、森田真沙也の7人だった。
男子は鍵山がショート、佐藤がフリーを担当。坂本と三浦・木原組はショート・フリーの両方に出場し、吉田・森田組はアイスダンスを担当した。
日本は女子とペアで米国を上回り、最終的に68ポイントで銀メダルを獲得。優勝した米国との差はわずか1ポイントだった。特に、予選での1ポイント差とアイスダンスのポイント差が、最終順位を読み解く重要な要素となる。
団体戦の魅力は、個人の実力だけではなく、異なる種目の選手が互いの演技を支え、国として一つの結果を目指すところにある。2026年大会の銀メダルは、日本フィギュアスケート界にとって、7人の力が結びついた大きな成果として記憶されるだろう。