ホーム 芸能人プロフィール・現在 裁判官の年収は2026年いくら?役職別報酬・賞与・昇進の実態を徹底解説

裁判官の年収は2026年いくら?役職別報酬・賞与・昇進の実態を徹底解説

園田 薫 園田 薫 • 更新: • 公開: • 読了約 19 分
目次

裁判官の年収は、最高裁判所長官で月額209万5,000円、最高裁判所判事で152万8,000円、判事では号によって54万6,000円から122万4,000円まで幅があります。判事補も12段階の報酬体系となっており、経験や任用区分によって受け取る金額が異なります。

2026年の最新資料である最高裁判所の「裁判所データブック2026」と、現行の「裁判官の報酬等に関する法律」を確認すると、月額報酬だけでなく、期末手当・勤勉手当、初任給調整手当などを含めて年収を考える必要があります。また、2026年10月には報酬引き上げを盛り込んだ改正法案が衆議院を通過しており、11月2日時点では参議院での審議が残っています。

【2026年最新】裁判官の年収を決める法律と現在の報酬制度

裁判官年収

裁判官の給与は、一般企業の給与体系や通常の国家公務員の俸給表と同じ方法では決まりません。根拠となるのは、1948年制定の「裁判官の報酬等に関する法律」(昭和23年法律第75号)です。

同法第1条は裁判官の報酬その他の給与について法律で定めることを規定し、第2条では報酬月額を別表によって定めています。さらに第3条では、判事、判事補、簡易裁判所判事の報酬の号や報酬月額を最高裁判所が決定するとしています。

2025年改正と2026年の報酬額の関係

2026年の報酬を調べる際に注意したいのが、2025年12月24日に公布・施行された法律第93号です。この改正では報酬月額の別表が改められ、改正後の金額は2025年4月1日から適用されました。

つまり、2026年の裁判所データブックに掲載されている金額は、この2025年改正を反映したものです。「2026年に新しい報酬法が制定された」という理解ではなく、2025年成立の改正法が2026年にも適用されていると整理するのが正確です。

2026年10月に新たな報酬引き上げ法案が提出

さらに2026年10月9日、政府は一般の国家公務員の給与改定に合わせて、裁判官の報酬月額を引き上げる改正法案を第222回国会に提出しました。

この法案は10月28日に衆議院法務委員会で可決され、10月30日の衆議院本会議でも全会一致で可決されました。同日、参議院に送付されています。

2026年11月2日時点では、参議院の議決と公布が済んでいないため、改正案の金額はまだ成立済みの法定報酬額ではありません。

ただし、法案には新しい報酬月額を2026年4月1日から適用する規定があります。成立すれば、4月以降に支給された金額との差額が精算される仕組みです。

【役職別比較】最高裁判所長官から判事補までの報酬月額一覧

裁判官の報酬は、裁判所での役職と判事・判事補などの区分によって異なります。最高裁判所の「裁判所データブック2026」に掲載された2026年4月1日現在の報酬表を基に、現行額と2026年改正案を比較します。

裁判官の報酬月額・2026年改正案との比較
役職・区分 現行月額 2026年改正案 現行月額×12
最高裁判所長官 209万5,000円 215万8,000円 2,514万円
最高裁判所判事 152万8,000円 157万4,000円 1,833万6,000円
東京高等裁判所長官 146万6,000円 151万円 1,759万2,000円
その他の高等裁判所長官 135万8,000円 139万9,000円 1,629万6,000円
判事1号 122万4,000円 126万1,000円 1,468万8,000円
判事8号 54万6,000円 56万9,000円 655万2,000円
判事補1号 45万9,000円 47万5,400円 550万8,000円
判事補10号 28万5,500円 29万6,400円 342万6,000円
判事補12号 27万6,300円 28万6,200円 331万5,600円
簡易裁判所判事1号 85万2,000円 87万8,000円 1,022万4,000円
簡易裁判所判事17号 27万6,300円 28万6,200円 331万5,600円

※現行月額は2025年12月24日施行の改正法に基づく金額。2026年改正案は第222回国会提出の法案に記載された金額。最後の列は賞与・各種手当を含まない単純な12倍の金額。

最高裁判所長官の年収はどのくらいか

裁判官の中で最も高い報酬を受けるのが最高裁判所長官です。現行の報酬月額は209万5,000円で、12か月分に換算すると2,514万円になります。

賞与を含めた年収は、この金額に期末手当などを加えて計算します。現行の特別職の支給基準を参考に年間3.50か月分の賞与を仮定すると、年間報酬のモデルは約3,247万円です。各種手当や個別の支給条件によって実際の金額は変わります。

最高裁判所判事と高等裁判所長官の違い

最高裁判所判事の報酬月額は152万8,000円です。東京高等裁判所長官は146万6,000円、その他の高等裁判所長官は135万8,000円となっています。

東京高等裁判所長官とその他の高等裁判所長官では、同じ高等裁判所長官という役職でも報酬月額に10万8,000円の差があります。裁判官の給与は、単に裁判所の規模や裁判官としての経験だけでなく、法律上の職位区分にも左右されます。

判事と判事補では報酬体系が異なる

判事の報酬は1号から8号まで、判事補は1号から12号まで設定されています。どちらも数字が小さい号ほど報酬月額が高い仕組みです。

判事1号の122万4,000円に対し、判事8号は54万6,000円です。一方、判事補1号は45万9,000円、12号は27万6,300円となっています。

判事補から判事に任命されると、報酬体系そのものが変わります。そのため、裁判官の年収を比較する際には、判事補という区分と判事という区分を混同しないことが大切です。

簡易裁判所判事の報酬

簡易裁判所判事にも独立した報酬区分があり、1号から17号までの17段階です。現行の報酬月額は1号の85万2,000円から17号の27万6,300円までとなっています。

簡易裁判所判事は、民事・刑事の比較的軽微な事件などを扱う簡易裁判所の裁判官です。判事や判事補とは異なる任命資格やキャリア経路もあり、同じ裁判官でも一律の給与体系ではありません。

【年収の仕組み】裁判官の賞与・期末手当・各種手当を解説

裁判官の年収を正確に考えるには、毎月の報酬月額と、それ以外の給与を分けて理解する必要があります。

基本的な計算式は次のとおりです。

裁判官の年間収入の基本的な考え方

年間報酬=報酬月額×12か月+期末手当・勤勉手当+各種手当

裁判官の賞与は年2回の支給が基本

裁判官にも、一般の国家公務員と同様に、期末手当などの賞与に相当する給与があります。ただし、全裁判官が同じ支給割合になるわけではありません。

裁判官の報酬等に関する法律第9条は、報酬月額以外の給与について、役職や報酬区分に応じて特別職の職員や一般職の国家公務員の給与制度に準じて支給することを定めています。

2025年度の給与改定後の年間支給月数は、一般職の職員が4.65か月分、指定職の職員が3.50か月分です。裁判官についても、法律第9条の区分に応じた基準が適用されます。

2026年8月7日の人事院勧告では、一般職の期末手当・勤勉手当について年間4.65か月分から4.70か月分への引き上げが勧告されました。この改定を実施するための関連法案も2026年10月に国会へ提出されています。したがって、2026年の賞与については、法改正の成立状況と実際の支給基準を区別する必要があります。

裁判官の年収を具体的に計算すると

現在の報酬月額と直近の確定支給月数を使うと、年収の目安を計算できます。

最高裁判所長官の場合

報酬月額209万5,000円に、年間3.50か月分の賞与を仮定したモデルでは、次のようになります。

209万5,000円×(12+3.50)=年間3,247万2,500円

判事1号の場合

指定職の支給基準を年間3.50か月分として計算すると、次のとおりです。

122万4,000円×(12+3.50)=年間1,897万2,000円

新任判事補の場合

判事補の初任給に関係するのが、初任給調整手当です。2026年4月1日現在の報酬表では、判事補10号の報酬月額は28万5,500円、初任給調整手当は7万5,100円です。

合計すると月額36万600円となります。一般職の年間4.65か月分を用いたモデル計算では、次の金額になります。

36万600円×(12+4.65)=年間600万3,990円

これらは税金や社会保険料を差し引く前の概算モデルです。実際の収入には勤務地などに応じた各種手当や、在職期間に応じた賞与の調整が関係します。特に、賞与の計算では単純な報酬月額だけでなく、対象となる給与や在職期間も確認する必要があります。

裁判官に残業代は支給されるのか

一般企業の会社員と異なり、裁判官には通常の時間外勤務手当、休日給、夜勤手当、宿日直手当などが支給されません。

これは裁判官の報酬等に関する法律第9条に明記されています。裁判官は事件の審理や判決書の作成など、職務上の責任を担う立場であり、一般的な時間外勤務手当を積み上げて年収を増やす給与体系ではありません。

したがって、裁判官の年収は残業時間よりも、報酬区分、役職、号、賞与、対象となる手当によって判断する必要があります。

【初任給と昇進】判事補から判事になると年収はどう変わる?

裁判官を目指す人にとって、初任給や昇進後の収入は気になるポイントです。裁判官のキャリアは、司法試験に合格して司法修習を終えた後、判事補として任官する経路が一般的です。

判事補の初任給は報酬月額だけでは判断できない

判事補の報酬表には12段階があり、最も高い1号は45万9,000円、最も低い12号は27万6,300円です。

実質的な初任給のモデルとして用いられる判事補10号では、報酬月額28万5,500円に初任給調整手当7万5,100円が加算されます。

そのため、報酬月額だけを見て「新任裁判官の月給は約28万円」と判断すると、実際の給与構成を正しく把握できません。初任給調整手当を含めた月額は36万600円です。

判事補から判事への昇進は10年が一つの目安

裁判所法第43条では、判事補は司法修習を終えた者の中から任命すると定めています。また、判事の任命資格については同法第42条に規定があります。

その資格要件の一つに、判事補など所定の法律関係職務に通算10年以上従事することがあります。一般的な裁判官のキャリアでは、判事補として経験を積んだ後、判事への任命を目指す流れになります。

ただし、10年経過すれば自動的に判事へ昇進するという意味ではありません。任命資格を満たすことと、実際に判事に任命されることは別の問題です。

昇進による年収の変化

判事補から判事になると、給与区分が変わり、報酬月額にも大きな変化が生じます。

現行額では、判事補1号が月額45万9,000円であるのに対し、判事1号は122万4,000円です。ただし、これはそれぞれの報酬表の最上位号を比較した数字であり、任官直後の給与がそのまま122万4,000円になるという意味ではありません。

判事の報酬も1号から8号まで分かれており、号によって報酬が変わります。第3条に基づいて号を決めるのは最高裁判所です。

この仕組みから分かるのは、裁判官の年収は勤続年数だけで機械的に決まるのではなく、任命された職位と報酬の号によって変わるという点です。

【退職金と生涯年収】裁判官は退官後にいくら受け取れる?

裁判官の待遇を考える際には、現役時代の報酬だけでなく、退職時に支給される退職手当も確認する必要があります。

下級裁判所の裁判官の退職手当

判事、判事補、簡易裁判所判事などの退職手当は、国家公務員退職手当法に基づく制度との関係で決まります。

退職手当の金額は、在職期間、退職時の給与、退職理由などの条件によって変わるため、判事補や判事という肩書だけで一律の退職金を算出することはできません。

また、弾劾裁判による罷免など、通常の退職とは異なる事情がある場合には、支給制限の対象となることがあります。

最高裁判所裁判官には特例法がある

最高裁判所長官や最高裁判所判事については、一般の退職手当制度とは別に「最高裁判所裁判官退職手当特例法」が設けられています。

同法第2条では、退職日の報酬月額に、勤続期間1年につき240%を乗じた金額を退職手当の基本額としています。ただし、計算額が退職日の報酬月額の60倍を超える場合は、60倍が上限です。

つまり、最高裁判所裁判官の場合は、在職期間と退職時の報酬月額が退職手当を考える重要な要素になります。

この特例は最高裁判所の裁判官を対象とするものであり、すべての判事や判事補に同じ計算式が適用されるわけではありません。

裁判官の定年とキャリア設計

裁判所法第50条では、最高裁判所の裁判官は70歳、高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所の裁判官は65歳、簡易裁判所の裁判官は70歳に達したときに退官すると定めています。

このように、裁判官は役職や裁判所の種類によって定年年齢も異なります。生涯年収を考える際には、任官年齢、報酬の号、昇進の時期、退官年齢を合わせて見る必要があります。

【制度の実態】裁判官の年収に関するよくある誤解と本質

裁判官の給与は高額に見えますが、一般企業の管理職や弁護士の報酬とは仕組みが異なります。制度の背景を理解すると、単純な年収ランキングだけでは見えない特徴が分かります。

誤解1:すべての裁判官が年収1,000万円以上

最高裁判所長官や上位の判事の年収は高水準ですが、判事補の初任給モデルは賞与を含めても約600万円です。

また、判事や簡易裁判所判事にも複数の号があり、月額報酬には大きな幅があります。裁判官全員の年収を一つの数字で表すのは適切ではありません。

誤解2:判事補は判事の下位号にすぎない

判事補と判事は、単に給与の高低だけで分けられた区分ではありません。任命資格や職務権限にも違いがあります。

判事補には原則として単独で裁判を担当できないなどの職務上の制限があり、判事とは法的な立場が異なります。報酬表が別になっている背景には、こうした制度上の違いがあります。

誤解3:裁判官の給与は一般公務員と完全に同じ

裁判官は国家公務員ですが、給与については独立した法律に基づいて報酬月額が決められています。

一方、報酬月額以外の給与は、一般職や特別職の国家公務員の制度に準じています。このため、人事院勧告による国家公務員の給与改定が、裁判官の報酬や賞与にも影響する仕組みになっています。

裁判官の報酬が法律で保障される理由

裁判官の報酬制度には、司法の独立を守るという重要な目的があります。

日本国憲法第79条では最高裁判所裁判官、第80条では下級裁判所裁判官の報酬について定め、在任中に報酬を減額できないことを規定しています。

裁判官が政治的な圧力や行政機関の意向によって報酬を減らされることがあれば、独立した判断が損なわれるおそれがあります。報酬を法律で定め、在任中の減額を禁止する制度は、司法の独立を支える仕組みの一つです。

そのため、裁判官の年収は単なる職業上の待遇ではなく、国民の権利を守る司法制度の基盤とも関係しています。

【裁判官の年収】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:裁判官で最も年収が高いのは誰ですか?
A1:最高裁判所長官です。2026年11月2日時点の現行報酬月額は209万5,000円で、12か月分は2,514万円です。賞与などを加えた年収モデルは約3,247万円となります。

Q2:新任の判事補の初任給はいくらですか?
A2:判事補10号を初任給モデルとした場合、報酬月額は28万5,500円、初任給調整手当は7万5,100円です。合計月額は36万600円で、賞与を含めた年間収入のモデルは約600万円です。

Q3:裁判官の賞与は何か月分ですか?
A3:裁判官の区分によって異なります。2025年度の確定した支給基準では、一般職が年間4.65か月分、指定職が年間3.50か月分です。2026年は人事院勧告による引き上げが提案されているため、関連法案の成立状況によって支給基準が変わります。

2026年の裁判官年収を理解するうえで、最も重要なのは、役職ごとの報酬月額と、賞与・各種手当を分けて確認することです。

現行制度では、最高裁判所長官の報酬月額が209万5,000円、最高裁判所判事が152万8,000円、判事1号が122万4,000円、判事補10号が28万5,500円となっています。判事補は初任給調整手当も受け取るため、報酬月額だけでは実際の収入を把握できません。

また、2026年10月30日に衆議院を通過した改正法案では、最高裁判所長官の報酬月額が215万8,000円、判事1号が126万1,000円、判事補10号が29万6,400円に引き上げられる予定です。成立すれば2026年4月1日に遡って適用されるため、今後の参議院での審議が注目されます。

裁判官の年収を比較するときは、次の4点を確認すると、数字の違いを正しく理解できます。

  • 最高裁判所・高等裁判所・下級裁判所のどの役職か
  • 判事・判事補・簡易裁判所判事のどの報酬区分か
  • 賞与や初任給調整手当などが含まれているか
  • 現行法の金額か、成立前の2026年改正案の金額か

裁判官の報酬は、単なる高収入の職業という視点だけでは捉えきれません。司法の独立を守る身分保障、法律で定められた報酬体系、長期的な専門職キャリアが一体となった制度です。2026年の改正法案の成立によって、今後の報酬水準や待遇がどのように変わるかも引き続き確認していきたいところです。

主な根拠資料・法令

同じカテゴリの記事

園田 薫
SEOスペシャリスト 園田 薫
プロフィールを見る →

芸能・エンタメ取材15年。事務所の公式リリース、制作発表資料、配信サービスの告知を一次情報として確認し、裏付けのない話は記事にしません。

おすすめの関連記事