2021年の冬、東京の街は新型コロナウイルスの影響が残るなか、少しずつクリスマスの華やかさを取り戻していた。イルミネーションイベントの開催を見送る場所がある一方、感染対策を取り入れながら開催を続けた人気スポットも多い。特に丸の内、六本木、恵比寿では、それぞれ異なる演出のイルミネーションが実施された。
2026年の現在、当時の開催状況を振り返ると、2021年は「すべて中止」でも「完全に例年通り」でもなかったことが分かる。点灯開始時刻の前倒し、点灯式の見送り、マスク着用や距離の確保など、イベントごとに対応が分かれていた。ここでは、2021年11月から2022年初頭にかけての開催記録を中心に、日程、見どころ、混雑対策、冬デートに適したスポットを整理する。
【2021年の開催状況】都内イルミネーションは中止ばかりではなかった!

2021年の東京都内では、新型コロナウイルスの感染状況や行政の要請を踏まえながら、冬のイルミネーションが開催された。
この年の特徴は、イベントそのものを取りやめるだけでなく、従来の運営方法を見直す動きがあったことだ。屋外空間を活用する、点灯時間を早める、来場者に感染対策を呼びかけるなど、開催を継続するための工夫が見られた。
コロナ禍で中止・時短が相次いだ背景東京都は2020年12月18日、大規模施設で実施されるイルミネーションについて、感染拡大防止を目的に2021年1月11日までライトアップの停止を要請した。停止が難しい場合には、少なくとも22時までに点灯時間を短縮するよう求めている。
ここで注意したいのは、この要請が対象としていたのは2020年末から2021年1月11日までの期間だという点である。2021年秋から冬にかけてのイベントと混同すると、開催状況を誤って理解してしまう。
その後も感染状況に応じてイベントの開催条件は変化した。東京都は2021年10月25日から基本的対策徹底期間に移行し、事業者への営業時間短縮要請を終了した。一方、感染防止対策の徹底は引き続き求められていた。
加えて、2021年11月19日以降は政府のイベント開催制限にも見直しが加えられた。
つまり、2021年冬のイルミネーションは、感染対策を続けながら開催できるイベントを実施していく段階に移っていたのである。
中止・時短の判断を左右した3つの事情当時の開催判断には、主に次のような事情が関係していた。
- 人の密集を避ける必要性: 人気の撮影場所や狭い歩道では、来場者が集中しやすかった。
- イベント運営上の負担: 警備員の配置、誘導、感染防止策の実施など、主催者側の負担が増していた。
- 営業時間や行政要請との調整: 周辺施設や飲食店の営業時間、イベント開催条件との整合性が必要だった。
一方で、丸の内のように点灯時間を早めて来場者を分散させる方法も採用された。
2021年の東京イルミネーションを理解するうえで重要なのは、中止と開催を単純に二分するのではなく、各主催者がどのような運営方法を選択したかを見ることだ。
【主要3大スポット比較】丸の内・六本木・恵比寿の開催日程と点灯時間
2021年の都内イルミネーションを代表するスポットとして、丸の内、六本木ヒルズ、恵比寿ガーデンプレイスが挙げられる。
3会場はいずれも開催されたが、開催期間や点灯時間、演出の方向性は異なっていた。
2021年の開催データ比較表| スポット | 開催期間 | 点灯時間 | 主な見どころ |
|---|---|---|---|
| 丸の内イルミネーション | 2021年11月11日~2022年2月20日 | 15:00~23:00(12月は24:00まで) | 約120万球のシャンパンゴールドLED |
| 六本木ヒルズ | 2021年11月上旬~12月25日 | 17:00~23:00 | けやき坂のSNOW&BLUE |
| 恵比寿ガーデンプレイス | 2021年11月13日~2022年1月10日 | 11:00~23:00 | 世界最大級のバカラシャンデリア |
※六本木ヒルズの開催期間は森ビルの公式発表に基づく。けやき坂の点灯時間は当時の地域報道による。その他の時間は各主催者の開催資料に基づく。
丸の内イルミネーション2021:冬の東京を代表する光の並木道丸の内イルミネーション2021は、2021年11月11日から2022年2月20日までの102日間にわたって開催された。
会場の中心となったのは、約1.2kmにわたる丸の内仲通りだ。有楽町駅前の東京交通会館から大手町仲通りまで、340本を超える街路樹が約120万球のシャンパンゴールド色のLEDで彩られた。
加えて、2021年に新たな展開として加わったのがTOKYO TORCH Parkである。東京駅日本橋口前の常盤橋タワーに隣接する屋外広場にもイルミネーションが設置され、従来より広いエリアで光の演出を楽しめるようになった。
点灯時間は15時から23時まで。12月1日から31日までは24時まで延長された。
通常より2時間早く点灯を始めた理由について、主催者の三菱地所プロパティマネジメントは、新型コロナウイルス対策として鑑賞時間を長く確保し、来場時間を分散させるためと説明している。
また、環境面にも配慮し、丸の内仲通りで使用するエネルギーには太陽光や風力などの自然エネルギーによるグリーン電力を採用していた。
丸の内は、仕事帰りの散策や長時間の冬デートに適したスポットだった。
六本木イルミネーション2021:青と白が織りなすSNOW&BLUE六本木ヒルズでは、2021年11月上旬から12月25日まで「Roppongi Hills Christmas 2021」が開催された。
中心となったのは、約400mにわたるけやき坂通りのイルミネーションだ。
テーマは「SNOW&BLUE」。雪景色を思わせる白と青の光が約70万灯のLEDによって表現され、六本木の街並みを幻想的な雰囲気に変えた。
2021年11月9日には点灯式も実施され、冬の六本木を象徴する景色が戻ってきた。
点灯時間は17時から23時まで。クリスマス当日の12月25日まで楽しめる期間限定の演出だった。
また、けやき坂だけでなく、六本木ヒルズのウエストウォークにはロスフラワーを活用したクリスマスツリーも登場した。
六本木の魅力は、イルミネーションと都市景観を同時に楽しめることにある。坂の上下から眺める光の並木道は、写真撮影を楽しみたいカップルにも人気の場所だった。
恵比寿イルミネーション2021:世界最大級のバカラシャンデリア恵比寿ガーデンプレイスでは、2021年11月13日から2022年1月10日まで「Baccarat ETERNAL LIGHTS -歓びのかたち-」が開催された。
最大の見どころは、センター広場に設置されたバカラシャンデリアである。
公式資料によると、このシャンデリアはライト総数250灯、高さ約5m、幅約3m。クリスタルパーツは8,500ピースに及び、制作には15,000時間が費やされた。
2021年は22回目の開催に当たり、コロナ禍が続くなかでも冬の恒例イベントとして実施された。
通常点灯は11時から23時まで。加えて、17時からは30分ごとに光の演出「kibou」が行われ、バカラクリスタルの輝きを生かした幻想的な表情を楽しめた。
なお、2021年は点灯式の予定がなかった。
恵比寿ガーデンプレイスは、華やかさだけでなく落ち着いた雰囲気も魅力だ。シャンデリアを眺めた後に周辺を散策したり、食事を楽しんだりするプランにも向いていた。
【混雑状況と入場制限】2021年の感染対策と混雑回避ルート
イルミネーションを見に行く際、気になるのが混雑状況と入場制限だ。
2021年は感染対策が重視されたものの、3会場すべてに同じ入場規制が設けられていたわけではない。
特に、街路樹を中心とした屋外型イベントと、商業施設内のイベントでは運営方法が異なる。
3会場の入場制限はどうなっていた?丸の内イルミネーションは、道路沿いの街路樹を中心に展開する屋外型イベントだった。主催者は点灯時間を15時に前倒しし、鑑賞時間を長くすることで来場者の分散を図った。
恵比寿ガーデンプレイスでは、公式案内において来場者に次の感染対策を呼びかけていた。
- 他の来場者との距離を確保する
- マスクを着用する
- 手指をアルコール消毒する
- 発熱や体調不良がある場合は来場を控える
六本木ヒルズについても、イベント全体の開催期間と会場が公式発表されている。
ただし、これらの公式開催概要から、3会場すべてに共通する一律の事前予約制や整理券制があったとは判断できない。
ここで押さえておきたいのは、イルミネーションを見ることと、施設内の店舗や展望施設を利用することは別だという点だ。商業施設や有料施設では、それぞれ独自の入場条件が適用される場合がある。
東京イルミネーションの混雑を避ける方法当時の実際の来場者数や時間帯別の混雑率を比較できる統一データはないが、会場の構造と点灯時間から、混雑を避けるための訪問方法を考えることはできる。
おすすめは次の3つだ。
1. 丸の内は15時台から散策する
丸の内は15時から点灯していたため、早めに到着して明るい時間帯から街を歩く方法がある。
日没に向かって街の表情が変わる様子を楽しみながら、混雑しやすい夕食後の時間帯を避けやすい。
2. 六本木は撮影場所を分散する
けやき坂は約400mの並木道が中心となるため、特定の撮影地点に人が集まりやすい。
当時の地域報道では、エスカーダ前や六本木蔦屋書店付近が、坂の上下からイルミネーション全体を撮影できる場所として紹介されていた。
一か所に長時間とどまらず、歩きながら異なる角度で鑑賞するのがおすすめだ。
3. 恵比寿は演出時間を意識する
恵比寿では17時から30分ごとに光の演出が行われていた。
この時間を目的に訪れる場合は、開始直前に到着するのではなく、少し余裕を持ってセンター広場に向かうと落ち着いて鑑賞しやすい。
東京イルミネーションの穴場として注目したい場所丸の内エリアでは、メインの丸の内仲通りだけでなく、大手町仲通りやTOKYO TORCH Parkも鑑賞エリアとして活用された。
特にTOKYO TORCH Parkは、2021年の開催で新たに展開されたスポットだ。
一つの場所に人が集中するのを避けたい場合は、こうした周辺エリアも組み合わせると散策の幅が広がる。
ただし、穴場と呼ばれる場所でも、クリスマス直前や週末には人が増える可能性がある。静かな鑑賞を優先するなら、平日の早い時間帯を選ぶのが現実的だ。
【東京クリスマスイルミネーション2021】3大スポット以外の開催情報
2021年の東京では、丸の内、六本木、恵比寿以外にもイルミネーションが開催されていた。
その一つが表参道イルミネーション2021だ。
表参道イルミネーション2021は2年ぶりの全点灯表参道では、2021年12月1日から12月26日まで、神宮橋交差点から表参道交差点にかけてイルミネーションが実施された。
約150本のケヤキ並木を約90万球のLEDで彩る演出が復活し、シャンパンゴールドの光が約1kmの通りを照らした。
2020年は新型コロナウイルスの影響でケヤキへの装飾が見送られていたため、2021年の全点灯は大きな節目となった。
点灯時間は日没から22時まで。12月27日から2022年1月5日までは低木のみの点灯となっていた。
このように、同じ東京都内でも、開催期間や装飾規模には違いがあった。
関東イルミネーション2021の楽しみ方東京都内だけでなく、関東各地でも冬のイルミネーションが実施されていた。
関東のイルミネーションを選ぶ場合は、単純に規模の大きさだけでなく、会場のタイプを比較することが大切だ。
- 都市型イルミネーション: 丸の内や六本木のように、買い物や食事と組み合わせやすい。
- 庭園・広場型: 恵比寿のように、特定のシンボルをゆっくり鑑賞できる。
- テーマパーク型: 広い敷地を活用した光の演出やアトラクションを楽しめる。
2021年は開催情報が更新されることもあったため、遠方から訪れる場合には、出発前に主催者の最新案内を確認することが欠かせなかった。
【プロの結論】都内イルミネーション2021は目的別に選ぶのが正解
2021年の東京イルミネーションを振り返ると、コロナ禍によってイベントのあり方が変わった一方、冬の風物詩を継続するための工夫も見られた。
3つの主要スポットには、それぞれ異なる魅力がある。
丸の内は、街全体を歩きながら光を楽しみたい人向け。
約1.2kmの並木道と長い開催期間が魅力で、仕事帰りや買い物の後にも立ち寄りやすかった。
六本木は、写真映えと幻想的な雰囲気を重視する人向け。
SNOW&BLUEの青と白の光が印象的で、クリスマスらしい特別感を味わえる。
恵比寿は、落ち着いた大人の冬デートを楽しみたい人向け。
バカラシャンデリアという象徴的な見どころがあり、食事や周辺散策と組み合わせやすかった。
一方、長時間歩くことを避けたい人には、目的地を一つに絞れる恵比寿が選択肢となる。複数の撮影スポットを巡りたい人には、六本木や丸の内が向いていた。
重要なのは、イベントの開催規模だけでなく、鑑賞エリアの広さ、点灯時間、移動距離、周辺施設の利用条件を合わせて判断することだ。
都内イルミネーション2021に関するよくある質問(FAQ)
Q1:都内イルミネーション2021は開催された?
A1:開催された。丸の内、六本木ヒルズ、恵比寿ガーデンプレイスなどの主要スポットでは、感染対策を取り入れながら2021年11月以降にイルミネーションが実施された。
Q2:丸の内イルミネーション2021の開催期間と点灯時間は?
A2:2021年11月11日から2022年2月20日まで開催された。点灯時間は15時から23時までで、2021年12月1日から31日までは24時までだった。
Q3:六本木イルミネーション2021はいつまで開催された?
A3:六本木ヒルズのクリスマスイベントは2021年12月25日まで開催された。けやき坂では約70万灯のLEDを使用したSNOW&BLUEの演出が行われ、点灯時間は17時から23時までだった。
Q4:恵比寿のバカラシャンデリアはいつまで見られた?
A4:2021年11月13日から2022年1月10日まで展示・点灯された。通常点灯は11時から23時までで、17時からは30分ごとに光の演出も実施された。
Q5:2021年のイルミネーションには入場制限や整理券があった?
A5:会場ごとに運営方法が異なっていた。丸の内では点灯時間を早めて来場者の分散を図り、恵比寿ではマスク着用や距離の確保を呼びかけていた。3会場すべてに共通する一律の整理券制度があったわけではない。
Q6:2021年の冬デートにおすすめだった場所は?
A6:街並みを歩きたいなら丸の内、写真撮影を楽しみたいなら六本木、シンボルとなる華やかな装飾を楽しみたいなら恵比寿がおすすめだった。食事や買い物との組み合わせも考慮すると選びやすい。
都内イルミネーション2021は、コロナ禍の影響を受けながらも、丸の内、六本木、恵比寿をはじめとする複数の人気スポットで開催された。
丸の内は約120万球のシャンパンゴールド、六本木は約70万灯のSNOW&BLUE、恵比寿は世界最大級のバカラシャンデリアと、それぞれ個性の異なる光の演出が用意されていた。
また、点灯時間の前倒しや感染対策の呼びかけなど、従来とは異なる運営方法も特徴的だった。
2026年に過去の開催情報を調べる際には、2020年末から2021年初頭の開催自粛要請と、2021年秋から2022年初頭の開催実績を区別することが大切だ。
2021年の冬は、単にイベントが中止された年ではない。安全面への配慮と冬の街のにぎわいを両立させようとした、東京のイルミネーションにとって転換期の一つだった。
主な根拠資料: 三菱地所プロパティマネジメント「丸の内イルミネーション2021」開催発表、森ビル「Roppongi Hills Christmas 2021」公式発表、恵比寿ガーデンプレイス「Baccarat ETERNAL LIGHTS 2021」公式開催資料、東京都のイルミネーション点灯停止要請、東京都の2021年10月の感染対策変更資料。