2026年11月現在、宝塚歌劇団の月組は、1921年の創設から100年以上の歴史を持つ伝統ある組として活動を続けている。繊細な人物描写や高い演技力を評価され、「芝居の月組」という呼び名でも知られる。大地真央、天海祐希、真琴つばさ、月城かなとなど、退団後も幅広い分野で活躍するスターを輩出してきた。
現在のトップスターは鳳月杏(ほうづき・あん)、トップ娘役は天紫珠李(あまし・じゅり)。さらに2027年3月28日付で両者を含む5人の退団が予定されており、月組は大きな節目を迎えようとしている。次回の宝塚大劇場公演は、2026年12月12日開幕の『天穹のアルテミス』『Belle Époque』だ。
一方、月組の魅力や歴代スターを理解するには、宝塚歌劇団全体の仕組みも欠かせない。2025年4月の株式会社設立、7月の事業承継、阪急電鉄との資本関係、さらに63期生・93期生に関係する研7・研6の契約制度など、劇団の運営体制も大きく変わっている。
【2026年最新】宝塚歌劇団月組の現在は?トップスターと公演情報

月組の現在を理解するうえで、最初に押さえたいのがトップコンビと今後の公演予定だ。
現在のトップスターは鳳月杏、トップ娘役は天紫珠李月組トップスター。92期生。2024年7月8日就任。月組から花組へ異動した経験を持ち、2019年に月組へ戻った後、トップスターに就任した。
月組トップ娘役。101期生。鳳月杏とともに2024年7月8日にトップコンビとして就任した。
鳳月杏は2006年に月組へ配属され、2014年に花組へ組替え、2019年に再び月組へ戻った。長いキャリアのなかで異なる組の舞台経験を積み、2024年にトップスターの座に就いた経歴が特徴的だ。
2026年5月19日には、鳳月杏と天紫珠李がそれぞれ退団記者会見を行った。両者とも次回の大劇場公演をもって宝塚歌劇団を卒業することを発表している。
2026年の月組公演を振り返る2026年の月組は、歴史ものから海外ミュージカルまで幅広い作品を展開している。
| 時期 | 公演 | 内容 |
|---|---|---|
| 2026年1月 | 『侍タイムスリッパー』 | ミュージカル作品 |
| 2026年4~7月 | 『RYOFU』『水晶宮殿』 | 三国志を題材にした作品とファンタジー |
| 2026年9月 | 『NINE』 | 海外ミュージカル作品 |
| 2026年9~10月 | 『稲妻開化譚』 | 齋藤吉正作・演出のミュージカル |
| 2026年12月~2027年3月 | 『天穹のアルテミス』『Belle Époque』 | 鳳月・天紫の退団公演 |
2026年12月12日から宝塚大劇場で上演されるのが、次の2作品だ。
- 『天穹のアルテミス』:作・演出/大野拓史。ルナティック・シアターと銘打った新作。
- 『Belle Époque(ベル エポック)』:作・演出/稲葉太地。レヴュー作品。
公演日程は以下のとおり。
| 会場 | 公演期間 |
|---|---|
| 宝塚大劇場 | 2026年12月12日~2027年1月24日 |
| 東京宝塚劇場 | 2027年2月13日~3月28日 |
宝塚大劇場公演の一般前売は2026年11月21日、東京宝塚劇場公演は2027年1月17日の予定だ。
2027年3月28日に月組の5人が退団予定2026年10月23日、宝塚歌劇団は月組の退団者を発表した。
| 退団予定者 | 現在の立場・位置付け |
|---|---|
| 鳳月杏 | トップスター |
| 夢奈瑠音 | 副組長 |
| 天紫珠李 | トップ娘役 |
| 柊木絢斗 | 月組生徒 |
| 蘭叶みり | 月組生徒 |
5人とも、2027年3月28日の東京宝塚劇場千秋楽付けで退団する予定となっている。
トップコンビの同時退団に加え、組の運営を支える副組長も退団することから、月組にとって世代交代を象徴する公演となる。
【月組の特徴】なぜ「芝居の月組」と呼ばれるのか?100年の歴史を解説
月組を語る際によく登場するのが「芝居の月組」という言葉だ。
これは単なる宣伝上のキャッチコピーではない。歴代の上演作品やスターの表現力、舞台づくりの伝統を背景として定着してきた呼称である。
月組の誕生は1921年宝塚歌劇団の初公演は1914年。観客の増加に対応するため、1921年に公演体制を2つに分けたことが月組の始まりとなった。
最初に花組が誕生し、それに続いて月組が発足した。
つまり、月組は花組と並ぶ最古参の組であり、2021年には誕生100周年を迎えている。
宝塚歌劇公式サイトの100周年特集では、月組の歴史を彩る作品として、次の演目が紹介されている。
- 1930年『パリゼット』
- 1933年『花詩集』
- 1974年『ベルサイユのばら』
- 1977年『風と共に去りぬ』
- 1987年『ME AND MY GIRL』
とりわけ『パリゼット』や『花詩集』は、後の宝塚レビューやショーの礎となった作品として位置付けられている。
月組ならではの3つの特徴1. 人物の心理を丁寧に描く芝居
月組の伝統的な魅力は、登場人物の感情や人間関係を細かく表現する演技にある。
華やかな衣装や舞台装置だけでなく、登場人物の葛藤、愛情、嫉妬、信念などを掘り下げる芝居が評価されてきた。
その積み重ねが「芝居の月組」というイメージにつながっている。
2. 海外ミュージカルへの積極的な取り組み
月組は海外作品の上演実績も豊富だ。
『ME AND MY GIRL』をはじめ、海外ミュージカルを宝塚独自の演出で再構成してきた歴史がある。
2026年の『NINE』も、アーサー・コピットの脚本とモーリー・イェストンの音楽・作詞による作品であり、月組のレパートリーの幅広さを示している。
3. 時代に応じて変化する舞台表現
伝統を守るだけではなく、新しい演目や演出にも挑戦してきた。
古典的なレビューから歴史劇、現代的なミュージカルまで、ジャンルの幅が広いことも特徴だ。
月組のイメージカラーは黄色宝塚歌劇団の5組には、それぞれイメージカラーがある。
月組は黄色。花組のピンク、雪組の緑、星組の青、宙組の紫とともに、組を識別する象徴として使われている。
【歴代トップスター】大地真央・天海祐希から鳳月杏までの系譜
月組は、退団後も俳優やタレントとして活躍するスターを数多く輩出している。
歴代トップスターを知ると、月組がどのような舞台表現を受け継いできたのかが見えてくる。
代表的な歴代トップスター榛名由梨
1970年代の月組を代表するスターの一人。宝塚歌劇の男役像を語るうえで欠かせない存在だ。
1982年に月組トップスターに就任。華やかな存在感とスター性で知られ、退団後も舞台やテレビなど幅広い分野で活躍している。
1985年就任。1987年の『ME AND MY GIRL』など、月組の舞台史を代表する作品と関わりの深いスターだ。
1990年就任。歌唱力と端正な男役表現で知られる。
1993年にトップスターに就任。73期生で、比較的若い学年でトップに就いたことでも知られる。退団後は映像作品でも活躍し、幅広い世代に認知されている。
1995年就任。芝居を大切にする月組の伝統を受け継いだスターの一人。
1997年就任。個性的なスター性と舞台での存在感で人気を集めた。
2001年就任。華やかなダンスと独自の男役表現で知られる。
その後も、彩輝直、瀬奈じゅん、霧矢大夢、龍真咲、珠城りょう、月城かなとといったスターが月組トップを務めてきた。
そして2024年7月、鳳月杏がトップスターに就任した。
歴代トップスターから見る月組の変化歴代スターの系譜を整理すると、月組の魅力は一つのスタイルに固定されていないことが分かる。
- 大地真央の時代:華やかなスター性と大作ミュージカル。
- 剣幸・涼風真世の時代:舞台表現と歌唱の魅力。
- 天海祐希の時代:新しい男役スター像の提示。
- 真琴つばさ・紫吹淳の時代:個性とエンターテインメント性。
- 瀬奈じゅん・霧矢大夢・龍真咲の時代:演技、歌、ダンスの多様化。
- 珠城りょう・月城かなとの時代:現代的な作品解釈と緻密な人物表現。
- 鳳月杏の時代:長いキャリアで培った経験を生かした男役表現。
歴代トップスターの交代は、単なる主演者の変更ではない。組全体の舞台表現や演目の方向性が変化する契機にもなっている。
【宝塚歌劇団の組制度】月組と他の4組・専科はどう違う?
月組の位置付けを理解するには、宝塚歌劇団全体の組制度を知る必要がある。
5組と専科による公演体制宝塚歌劇団には、次の5つの組がある。
| 組 | 発足年 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 花組 | 1921年 | 宝塚の伝統を担う最古参の組 |
| 月組 | 1921年 | 芝居の月組と呼ばれる |
| 雪組 | 1924年 | 1920年代に誕生した歴史ある組 |
| 星組 | 1933年 | 1939年に一度廃止、1948年に復活 |
| 宙組 | 1998年 | 5組体制を完成させた新しい組 |
この5組とは別に、特定の組に所属しない専科が存在する。
専科の生徒は、必要に応じて各組の公演に出演する専門性の高い集団だ。組の枠を越えて舞台に参加し、作品の完成度を高める役割も担っている。
トップスターとトップ娘役の仕組み各組には、舞台の中心となる男役トップスターとトップ娘役がいる。
この2人をトップコンビと呼ぶ。
ただし、トップスターだけで舞台が成立するわけではない。組長、副組長、上級生、若手の組子、専科の出演者など、多くの出演者がそれぞれの役割を担う。
組長は組の運営や組子の指導を担い、副組長はその補佐を行う。
2026年3月からは、円滑な組運営を目的として、全5組で副組長を2名とする体制が導入された。
宝塚音楽学校から月組へ配属されるまで宝塚歌劇団の出演者は、原則として宝塚音楽学校の卒業生だ。
同校は予科・本科の2年間で構成され、卒業後に宝塚歌劇団へ入団する。
入団後、初舞台を経験し、各組への配属が決まる。
また、入団後の年次は「研究科」を略した「研」で表現する。
- 研1:入団1年目
- 研2:入団2年目
- 研6:入団6年目
- 研7:入団7年目
この呼び方は、宝塚歌劇団独特の文化として現在も使われている。
【2025年法人化の真相】阪急電鉄100%出資と研6・研7契約制度の変遷
月組の歴史を調べる際に見落とせないのが、宝塚歌劇団全体の運営体制の変化だ。
2025年には、それまで阪急電鉄の一部門として運営されていた宝塚歌劇団が株式会社化された。
この変更は、単なる会社名の変更ではない。経営管理、労務管理、組織統治の仕組みを見直すための大きな転換だった。
株式会社宝塚歌劇団は2025年4月1日設立、7月1日事業開始最初に、混同されやすい日付を整理したい。
公式会社概要によると、株式会社宝塚歌劇団の設立日は2025年4月1日。
一方、実際に阪急電鉄から事業を引き継ぎ、新会社としてスタートした日は2025年7月1日である。
したがって、「2025年4月に法人化した」という表現は会社設立日を指し、「2025年7月に法人化した」という説明は事業承継と新体制の開始を指している。
阪急電鉄・阪急阪神東宝グループとの関係株式会社宝塚歌劇団の会社概要は次のとおり。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社宝塚歌劇団 |
| 設立日 | 2025年4月1日 |
| 事業開始 | 2025年7月1日 |
| 代表取締役社長 | 村上浩爾 |
| 資本金 | 1億円 |
| 株主 | 阪急電鉄株式会社100% |
| 主な事業 | 宝塚歌劇公演の企画・制作、出演関連業務 |
ここで重要なのは、株式会社化したからといって阪急電鉄との関係がなくなったわけではないことだ。
株式会社宝塚歌劇団は、阪急電鉄が100%出資する会社であり、阪急阪神ホールディングスを中心とする企業グループとの関係も継続している。
つまり、経営上の独立した法人になったことと、資本関係が独立したことは別問題である。
なぜ法人化が必要だったのか法人化の背景には、宝塚歌劇団のガバナンス改革がある。
2023年9月に発生した宙組団員の急死問題を受け、劇団の労働環境や組織運営に厳しい目が向けられた。その後、西宮労働基準監督署による是正勧告などもあり、労務管理の改善が課題となった。
2025年1月14日、阪急阪神ホールディングスは、宝塚歌劇団の株式会社化と人事制度・雇用関係の見直しを発表した。
その目的として示されたのは、次の3点だ。
1. 内部統制システムの強化
2. 社外出身者を中心とする経営監督体制の構築
3. 劇団員が安心して舞台制作に取り組める環境の整備
新会社では、事業部門・管理部門・内部監査部門による「3線モデル」を導入。取締役の過半数を社外出身者とする方針も掲げられた。
2026年7月1日の法人化1周年の公式発表では、3線モデルの構築や社外出身取締役・監査役による監督機能の強化、親会社への定期報告など、改革の進捗が説明されている。
村上浩爾代表取締役社長は、改革を継続する姿勢を示している。
63期生・93期生で変わった研7・研6の契約制度宝塚歌劇団の人事制度を理解するうえで、研6・研7という言葉は重要だ。
歴史的には、1977年入団の63期生から、一定の年次に達すると従来の社員扱いからタレント契約へ切り替わる仕組みが導入された。
当初は入団7年目、つまり研7が契約変更の節目だった。
しかし、2007年入団の93期生からは、契約変更の時期が入団6年目の研6に前倒しされた。
この制度は長年、宝塚歌劇団の人事制度を特徴付けてきたが、2025年に大きく変わることになる。
2025年3月から専科以外の6年目以降も雇用契約へ2025年1月14日の発表を受け、同年3月1日から入団6年目以降の演技者についても雇用契約へ移行した。
日刊スポーツの2025年3月11日付報道によると、対象となったのは221人。
専科の所属者については、従来どおりタレント契約が維持された。
阪急阪神ホールディングスの公式資料では、さらに次の改善策が示されている。
- 参加が必要な稽古を、一定の管理下で労働時間として扱う。
- 自己研鑽のための自主的な活動は区別する。
- 施設内にタイムレコーダーを設置する。
- 演出助手やプロデューサー補の労働時間管理を見直す。
- 住宅補助手当や食費補助など福利厚生を拡充する。
ここで押さえたいのは、2025年の変更によって研6・研7の契約切り替えという従来の仕組みが大きく見直されたことだ。
現在は、専科以外の演技者について、入団年次だけを理由に6年目からタレント契約へ切り替える旧制度ではない。
雇用契約になれば退団しなくてよいのか?これは誤解されやすいポイントだ。
雇用契約への移行は、労働者としての待遇や労働時間管理、福利厚生などを整えるための改革である。
一方、退団は宝塚歌劇団での活動を終えるという別の問題だ。
雇用契約になったからといって、全員が定年まで在団できる終身雇用になったわけではない。
また、報道では新たな雇用契約について1年更新の有期契約が基本と説明されている。契約形態と在団期間は区別して理解する必要がある。
従来は結婚や健康上の事情、経済的な事情、個人の進路などが退団と関係することもあった。しかし、過去の「結婚適齢期定年制度」という通称を、そのまま2026年現在の全団員に適用される制度として捉えるのは正確ではない。
現在の制度を理解するには、旧タレント契約制度と2025年以降の雇用契約制度を分けて考える必要がある。
【月組の評判】ファンから評価される魅力と観劇前に知りたいこと
月組の評判を調べると、「芝居の月組」「演技力」「海外ミュージカル」といった言葉が目に入る。
ただし、月組のすべての公演が同じ方向性を持つわけではない。演出家、出演者、作品のジャンルによって舞台の印象は大きく変わる。
月組が評価される理由人物描写を楽しめること
月組の伝統的な魅力は、登場人物の心理を丁寧に描く舞台表現にある。
ストーリーの展開だけでなく、人物同士の関係性や感情の変化を楽しみたい観客には魅力的な組だ。
歴史的な名作を数多く上演してきたこと
『ベルサイユのばら』『風と共に去りぬ』『ME AND MY GIRL』など、宝塚歌劇を代表する作品との関わりも深い。
過去の名作を知っている人にとっては、再演時の解釈や出演者による違いも楽しみの一つになる。
若手からベテランまでの層の厚さ
5組体制では、各組に異なるキャリアの生徒が所属する。
トップスターだけでなく、組長や副組長、脇を固める上級生、次世代のスター候補にも注目すると、作品の楽しみ方が広がる。
月組の舞台が向いている人- 物語性の強い作品が好きな人
- 登場人物の心理や人間関係をじっくり楽しみたい人
- 海外ミュージカルや歴史劇に興味がある人
- 歴代トップスターの表現を比較してみたい人
- 芝居とショーの両方を楽しみたい人
反対に、特定のジャンルや派手なレビューだけを期待して観劇すると、作品によっては好みが分かれる可能性がある。
月組という名前だけで判断するのではなく、演目、演出家、出演者を確認して公演を選ぶことが大切だ。
【宝塚歌劇団月組】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:宝塚歌劇団月組の現在のトップスターは誰ですか?
A1:2026年11月2日時点では、トップスターが鳳月杏、トップ娘役が天紫珠李です。両者は2027年3月28日付で退団する予定です。
Q2:月組の特徴は何ですか?
A2:「芝居の月組」と呼ばれるように、人物の心理描写や丁寧な演技に定評があります。また、『ME AND MY GIRL』などの海外ミュージカルを含む、多彩な作品の上演実績も特徴です。
Q3:2026年の月組の次回公演は何ですか?
A3:『天穹のアルテミス』『Belle Époque(ベル エポック)』です。宝塚大劇場では2026年12月12日から2027年1月24日まで、東京宝塚劇場では2027年2月13日から3月28日まで上演予定です。
Q4:研6・研7の契約制度は現在も続いていますか?
A4:従来の研7・研6を節目とするタレント契約への切り替え制度は、2025年の人事制度改革で見直されました。2025年3月からは専科以外の6年目以降の演技者も雇用契約へ移行しています。
宝塚歌劇団月組は、1921年に花組とともに誕生した歴史ある組だ。「芝居の月組」という呼び名に象徴されるように、人物描写や演技力を大切にしながら、『ベルサイユのばら』『風と共に去りぬ』『ME AND MY GIRL』などの名作を世に送り出してきた。
2026年11月現在は鳳月杏・天紫珠李がトップコンビを務め、2027年3月28日の退団公演に向けて歩みを進めている。両者に加えて夢奈瑠音、柊木絢斗、蘭叶みりも同日付で退団予定となっており、月組の歴史に新たな区切りが生まれようとしている。
一方、劇団全体では2025年に株式会社宝塚歌劇団が発足した。阪急電鉄100%出資という資本関係を維持しながら、村上浩爾社長のもとでガバナンス改革や雇用制度の見直しが進められている。
特に重要なのは、月組独自の歴史・スター・公演の特徴と、全組に共通する劇団の運営制度を区別して理解することだ。
研6・研7の契約制度の変遷も、月組だけに適用された制度ではない。宝塚歌劇団全体の雇用制度の歴史であり、2025年の法人化とともに大きな転換を迎えた。
これから月組を観劇する人は、歴代スターの系譜だけでなく、現在のトップコンビが作り上げてきた舞台と、次世代へ受け継がれる組の魅力にも注目したい。100年以上の伝統を持つ月組が、次の時代にどのような舞台を届けるのか。その変化こそ、2026年から2027年にかけて注目すべきポイントである。