多産DVとは、パートナーが本人の意思を無視して性行為や妊娠・出産を強要したり、避妊に協力しなかったりすることで、身体と心を支配する性的・精神的暴力です。望まない妊娠を繰り返させる行為だけでなく、妊娠の継続や中絶について一方的な決定を押し付けることも、生殖に関する自己決定権を侵害する問題として捉えられています。
2026年現在、内閣府男女共同参画局も、嫌がっている相手への性行為の強要、中絶の強要、避妊への非協力を性的暴力の具体例として紹介しています。多産DVは独立した法律上の犯罪名ではありませんが、行為の内容によっては不同意性交等罪や傷害罪などが問題になる場合があります。
【多産DVとは?】妊娠・出産を利用して相手を支配する性的DVの実態

多産DVは、望まない妊娠や出産を繰り返させることで、パートナーの身体的・精神的な自由を奪う行為を指す言葉です。
一般的には夫から妻への行為として取り上げられることが多く、性的DVや生殖に関する強制(リプロダクティブ・コアーション)と深く関係しています。
重要なのは、単に子どもの人数が多い家庭を指す言葉ではないという点です。
多産DVと一般的な性的DVの違い性的DVは、相手の意思に反して性的な行為を強要したり、避妊を拒否したりする暴力です。
多産DVは、その性的な支配が妊娠・出産にまで及び、本人が望まない生殖を繰り返させられる状況に重点を置いています。
例えば、次のような関係です。
- 妻が妊娠を望んでいないのに、夫が避妊を拒否する。
- 性行為を断ると怒鳴る、暴れる、無視するなどの行動を取る。
- 妊娠しても中絶を認めず、出産するよう強く迫る。
- 男児が生まれるまで妊娠を続けるよう要求する。
- 出産後の育児や経済的負担を一方的に押し付ける。
これらの行為では、性行為そのものだけでなく、妊娠するかどうか、何人の子どもを持つか、いつ出産するかという選択まで支配されます。
多産DVは子どもが何人から成立するのか子どもの人数によって多産DVかどうかが決まるわけではありません。
例えば、5人の子どもを本人が望んで出産した家庭は、それだけで多産DVには該当しません。
反対に、子どもが1人であっても、避妊を拒否され、望まない妊娠を強いられたり、中絶を繰り返し要求されたりする場合には、生殖に関する強制が問題になります。
つまり、判断の中心にあるのは出産回数ではなく、本人が自分の身体や妊娠について自由に意思決定できているかという点です。
【多産DVの見分け方】妊娠強要・避妊拒否に隠れた5つの危険なサイン
多産DVの厄介なところは、必ずしも殴る、蹴るといった分かりやすい暴力を伴うわけではないことです。
日常的な不機嫌、無視、威圧、経済的な制限などによって、相手が自分の意思を伝えられなくなっている場合もあります。
内閣府男女共同参画局が示す性的暴力の具体例にも、性行為の強要、中絶の強要、避妊への非協力が挙げられています。
1.避妊拒否・避妊への非協力代表的なサインが、避妊を望んでいるにもかかわらず、パートナーが協力しないことです。
具体的には次のような行動があります。
- コンドームの使用を拒否する。
- 避妊を求めると怒ったり、不機嫌になったりする。
- 妊娠を望んでいないと伝えても避妊せずに性行為をする。
- 避妊方法を自分の希望だけで決めようとする。
- 妊娠のリスクを伝えても真剣に取り合わない。
避妊について意見が一致しないことと、相手の意思を無視して避妊しないことは別問題です。
特に、避妊を求めるたびに威圧や暴言が繰り返される場合は、性的な支配が生じていないか注意が必要です。
2.性行為の強要性行為は夫婦であっても、双方の意思が尊重される必要があります。
次のような行動は、性的DVのサインになり得ます。
- 断っているのに性行為を要求する。
- 拒否すると怒鳴る、物を壊すなどして威圧する。
- 暴力や脅迫によって性行為に応じさせる。
- 妊娠中や出産直後など、本人が望まない時期にも強要する。
- 性行為を拒否したことを理由に生活費や生活上の自由を制限する。
相手を怒らせないために性行為に応じている場合、それを自由な意思による同意と単純に考えることはできません。
3.妊娠強要・出産の強要本人が子どもを望んでいないにもかかわらず、妊娠することを求め続ける行為です。
例えば、次のような言動が挙げられます。
- 跡継ぎが必要だから男の子が生まれるまで産むよう求める。
- 家族を増やしたいという自分の希望を一方的に押し付ける。
- 出産を拒否すると離婚や生活費の停止をほのめかす。
- 出産後の健康状態や育児負担を考慮しない。
- 妊娠することを愛情の証明として要求する。
子どもを持ちたいという希望そのものが問題なのではありません。相手の意思を無視し、妊娠を強制することが問題です。
4.中絶の拒否・強要妊娠後にも、生殖に関する支配が続く場合があります。
一方的に出産を求めて中絶を認めないケースもあれば、反対に本人が妊娠継続を望んでいるのに中絶を強要するケースもあります。
どちらも本人の意思を尊重しない行為です。
内閣府も、中絶の強要を性的暴力の一例として明示しています。
5.経済的DV・精神的DVによる支配妊娠・出産を強要する行為と、生活全体を支配する行為が組み合わさる場合もあります。
- 仕事を辞めさせ、経済的に依存させる。
- 実家や友人との交流を制限する。
- 育児をほとんど手伝わず、家事や育児を一方的に押し付ける。
- 外出や医療機関への受診を制限する。
- 子どもや生活費を理由に離婚を諦めさせる。
こうした行動が重なると、本人は自分の意思を取り戻す機会さえ失ってしまいます。
見分ける際の判断基準は、妊娠・出産について自分の希望を伝えたとき、その意思が尊重されているかどうかです。
【多産DVの具体的な事例】報道された被害と支配の構造を検証
多産DVは、家庭内で起きるため周囲から実態が見えにくい問題です。
2023年以降の報道では、避妊拒否だけでなく、性行為の強要、経済的な依存、育児負担、精神的な威圧が複雑に絡み合う事例が取り上げられています。
2023年・徳島新聞が報じた被害事例2023年8月31日、徳島新聞デジタルは、県内に住む40代女性の事例を報じました。
記事では、仮名の小林千夏さんが、元夫から意思や体調を無視した性行為を強要されていた状況が紹介されています。
性行為を断ると、元夫は不機嫌になり、テーブルをひっくり返したり食器を割ったりして威圧していたといいます。
女性は避妊を求めていたものの、元夫が協力せず、立て続けに2人の子どもを出産しました。
その後も心身の不調が続き、カウンセラーらの支援を受けて離婚に至った経緯が報じられています。
この事例で注目すべきなのは、妊娠をめぐる問題が単独で起きていたわけではないことです。
性行為の強要、物を壊す威圧行為、避妊拒否が組み合わさり、本人が拒否する自由を失っていた点にあります。
2025年・11年間で6人を出産した女性の事例2025年4月27日、ABEMA TIMESは、かつて多産DVを経験した40歳の女性の事例を報じました。
記事によると、女性は結婚後に第1子を妊娠し、その翌年に第2子、さらに翌年に第3子を出産。その後も妊娠・出産を繰り返し、最終的に6人の子どもを育てることになりました。
女性が妊娠・出産を望まない意思を伝えると、夫から殴られたり、身体を拘束されたりしたことも紹介されています。
女性は子どもを大切に思っていた一方、妊娠や出産を繰り返すことには身体的な限界を感じていました。
記事では、夫と離婚した後、働きながら6人の子どもを育てている状況も伝えられています。
同記事で産婦人科医の種部恭子氏は、30年以上にわたる被害女性への支援経験を踏まえ、性行為の強要、避妊をしない・させないこと、中絶を認めないことなどを多産DVの具体的な問題として説明しています。
報道された事例から分かる共通点| 時期・報道 | 具体的な被害 | 問題の本質 |
|---|---|---|
| 2023年8月・徳島新聞 | 性行為の強要、避妊拒否、物を壊す威圧行為、続けて2人を出産 | 恐怖によって拒否する自由を奪われていた |
| 2025年4月・ABEMA TIMES | 妊娠・出産を繰り返し、拒否すると暴力や拘束を受けた事例 | 妊娠・出産の自己決定が侵害されていた |
| 2025年4月・産婦人科医の解説 | 跡継ぎや将来の介護を理由に、特定の性別の子どもを求めるケース | 出産を相手の希望を実現する手段として扱っていた |
これらは報道された個別事例であり、多産DV全体の発生率を示す統計ではありません。
しかし、複数の事例から見えてくるのは、単に子どもが多いことではなく、妊娠・出産の決定権が一方のパートナーに偏っているという構造です。
【多産DVが起こる理由】被害に気づきにくい背景と2026年最新データ
多産DVは、被害を受けている本人でさえ、自分が暴力を受けていると認識できない場合があります。
その背景には、家庭内での力関係、経済的な依存、性に関する固定観念、周囲との関係の希薄化などがあります。
1.夫婦間の問題として正当化されてしまう性行為や妊娠・出産は、家庭内のプライベートな問題と受け止められがちです。
そのため、本人が嫌がっていても、周囲からは夫婦間の意見の違いや家庭の事情として扱われることがあります。
しかし、婚姻関係があるからといって、性行為や妊娠を一方的に決めてよいわけではありません。
2.妊娠・出産によって経済的な自立が難しくなる妊娠や出産が繰り返されると、身体的な負担だけでなく、仕事や収入にも影響が生じます。
さらに育児を一方的に担わされると、就労時間の確保や社会とのつながりが難しくなります。
その結果、経済的な依存が強まり、離婚や別居を考えても実行できない状況が生まれます。
3.加害者の機嫌を優先する生活になる相手が怒ることを恐れ、自分の希望を伝えること自体を諦めてしまうケースもあります。
避妊を求めない、性行為を拒否しない、中絶について相談しないなど、本人が自分の意思を抑えるようになると、被害はさらに見えにくくなります。
4.周囲からは幸せな家庭に見える子どもが多い家庭は、外から見ると仲の良い家族に見える場合があります。
周囲が夫婦の関係を良好だと思い込んでいると、本人が抱える苦痛に気づきにくくなります。
2025年に日本助産学会誌で公開された研究でも、DV被害を受けている女性が自発的に相談しない状況について、助産師7人への質的調査が行われています。
研究では、被害を問題として認識できないことや、家庭への介入を拒むこと、閉鎖的な家庭環境などが特徴として示されました。
また、助産師が妊婦健診などを通じて繰り返し話を聞き、本人のSOSにつなげる支援の重要性も報告されています。
2026年のDV被害に関する公的統計内閣府男女共同参画局の「令和8年版男女共同参画白書」には、配偶者暴力に関する最新の公表指標が掲載されています。
配偶者からの暴力に関する主な数字
25.1%
結婚経験者のDV被害経験
女性27.5%、男性22.0%
44.2%
被害を受けても誰にも相談していない割合
令和5年度調査
約7割
DV相談に精神的DVを含む割合
令和6年度の相談内容
325か所
配偶者暴力相談支援センター
2026年3月現在
出典:内閣府男女共同参画局「令和8年版男女共同参画白書」
ここで注意したいのは、25.1%という数字が多産DVだけの被害率ではないことです。身体的暴力、心理的攻撃、経済的圧迫、性的強要などを含む配偶者暴力全体の調査結果です。
また、2026年現在、公表されている政府統計では、多産DVだけを独立した項目として集計した全国的な発生件数は示されていません。
したがって、多産DVの被害規模を単一の数字で判断することはできません。
それでも、被害者の44.2%が誰にも相談していないという結果は、家庭内で起きる暴力が表面化しにくい現実を示しています。
【多産DVの法的責任】不同意性交等罪・DV防止法・中絶の法律を解説
多産DVという言葉自体は、刑法に規定された独立の犯罪名ではありません。
しかし、具体的な行為によっては刑事責任、民事責任、DV防止法に基づく保護の対象になる可能性があります。
1.不同意性交等罪は夫婦間でも成立する2023年7月13日に施行された改正刑法では、従来の強制性交等罪などが見直され、不同意性交等罪が設けられました。
同意しない意思の形成・表明・全うが困難な状態にさせたり、その状態に乗じたりして性交等を行うことなどが処罰の対象になります。
法律で示されている原因には、次のようなものがあります。
- 暴行や脅迫
- 心身の障害
- アルコールや薬物の影響
- 睡眠などによる意識不明瞭
- 同意しない意思を形成・表明・全うする時間がない状況
- 恐怖や驚愕による心理的な反応
- 虐待による無力感や恐怖心
- 経済的・社会的な立場による不利益への不安
特に重要なのは、夫婦間であっても不同意性交等罪が成立し得るという点です。
婚姻していることは、相手の身体に対する自由な決定権を奪う理由にはなりません。
ただし、避妊拒否があったという事実だけで、直ちに不同意性交等罪が成立するわけではありません。実際の性行為の状況や、同意できない状態に至った経緯などを踏まえた判断が必要です。
2.DV防止法による保護命令の可能性配偶者暴力防止法は、配偶者や元配偶者などからの暴力について、被害者の保護や支援を定めた法律です。
2024年4月1日には改正法が施行され、保護命令制度が拡充されました。
自由、名誉、財産に対する脅迫も、一定の要件のもとで接近禁止命令等の対象となり得るようになっています。
ただし、内閣府のQ&Aでは、同意のない性交や避妊への非協力が、それだけで直ちに保護命令の対象となる脅迫に該当するわけではないと説明されています。
性的自由を侵害する旨の脅迫があるか、具体的な事情や証拠などを踏まえて判断されます。
3.暴行・傷害・脅迫・強要などの刑事責任多産DVに関連して、次のような犯罪が問題になる可能性もあります。
| 法律上の問題 | 該当する可能性がある行為 |
|---|---|
| 不同意性交等罪 | 法定の要件を満たす同意のない性交等 |
| 暴行罪 | 身体に対する不法な有形力の行使 |
| 傷害罪 | 暴力などによって身体や精神に傷害を負わせる行為 |
| 脅迫罪 | 生命・身体・自由・名誉・財産への害悪を告知する行為 |
| 強要罪 | 暴行・脅迫によって義務のない行為をさせたり、権利の行使を妨害したりする行為 |
どの犯罪が成立するかは、具体的な言動、証拠、結果などによって異なります。
また、民事上も不法行為に該当する場合には、損害賠償や慰謝料を請求できる可能性があります。
4.中絶をめぐる法律と配偶者の同意人工妊娠中絶については、母体保護法第14条が関係します。
同条では、指定医師が一定の条件のもとで、本人と配偶者の同意を得て中絶を行うことを定めています。
ただし、実務上は重要な例外があります。
日本産婦人科医会の解説によれば、夫からDV被害を受けているなど、夫婦関係が実質的に破綻しており、配偶者の同意を得ることが困難な場合には、本人の同意のみで人工妊娠中絶を実施できるとする厚生労働省の通知があります。
また、性被害による妊娠の場合、加害者の同意は必要ありません。
この点は、妊娠をめぐって悩んでいる人にとって非常に重要です。
配偶者が中絶に反対しているからといって、必ずしも中絶を諦めなければならないわけではありません。DVや性暴力の状況を産婦人科医に伝え、個別の条件について相談することが大切です。
また、妊娠を継続するか、中絶するかについて、パートナーが本人の意思に反して強制することも許されません。
【多産DVの相談窓口】DV相談ナビ#8008・DV相談+0120-279-889
多産DVに悩んでいても、すぐに離婚や別居を決断する必要はありません。
まずは現在の状況を第三者に話し、安全を確保しながら今後の選択肢を整理することができます。
2026年現在、内閣府男女共同参画局が案内している主な相談先は次のとおりです。
DV相談ナビ
#8008
はれれば
最寄りの配偶者暴力相談支援センターなどにつながる全国共通番号です。
- 相談料:各相談機関の通常の通話料
- 受付時間:接続先の相談機関の受付時間内
- 一部のIP電話などは利用できない場合あり
DV相談+(プラス)
0120-279-889
つなぐ・はやく
専門の相談員にDVについて相談できます。
- 電話相談:24時間対応
- 電話料金:無料
- オンライン・チャット:12時~22時
- 外国語チャット:10言語に対応し24時間受付
性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター
#8891
性行為の強要など、性暴力に関する相談や医療・心理的支援につながる窓口です。
配偶者暴力相談支援センター
DV被害に関する相談、情報提供、一時保護、自立に向けた支援などを行います。必要に応じて女性相談支援センターや民間シェルターなどとの連携も可能です。
相談する際には、必ずしも証拠をすべて揃える必要はありません。
話せる範囲で、次のような情報を整理しておくと、状況を伝えやすくなります。
1. 性行為や妊娠をめぐって、どのようなことが起きているか。
2. 避妊を求めたとき、相手がどのような反応をするか。
3. 暴言、脅迫、暴力、経済的な制限があるか。
4. 妊娠中か、出産後か、医療機関への受診が必要か。
5. 子どもの安全や生活環境に問題がないか。
メッセージ、メール、医療記録などがあれば、本人の安全を損なわない範囲で保存しておく方法もあります。
相手にスマートフォンを監視されている場合は、相談履歴を見られる危険にも注意してください。相談窓口には、最初に安全に連絡できる方法を伝えておくとよいでしょう。
今すぐ身の危険がある場合は、相談予約を待たず110番などで警察に助けを求めてください。
【多産DVに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:子どもが4人、5人いる家庭は多産DVなのでしょうか?
子どもの人数だけでは判断できません。本人が望んで妊娠・出産を選択しているのであれば、多産DVには当たりません。本人の意思を無視した性行為や妊娠の強要、避妊拒否などがあるかどうかが重要です。
Q2:夫が避妊に協力してくれない場合、犯罪になりますか?
避妊への非協力は、内閣府が性的暴力の具体例として示している行為です。ただし、それだけで直ちに特定の犯罪が成立するとは限りません。性行為の強要や脅迫、暴力などの状況によって、不同意性交等罪やその他の犯罪が成立する可能性があります。
Q3:夫が中絶に反対している場合でも、中絶の相談はできますか?
できます。母体保護法には配偶者の同意に関する規定がありますが、DVによって夫婦関係が実質的に破綻しているなど、同意を得ることが難しい場合には、本人の同意のみで中絶できるとする通知があります。産婦人科医やDV相談窓口に状況を伝えてください。
多産DVは、単に子どもを多く産む家庭の問題ではありません。
本人が望んでいない性行為、避妊拒否、妊娠強要、中絶の拒否や強要などを通じて、身体と心の自由を奪う性的・精神的暴力です。
2026年現在、内閣府男女共同参画局は避妊への非協力や中絶の強要を性的暴力の具体例として示しており、夫婦間であっても不同意性交等罪が成立する可能性があります。
特に覚えておきたいのは、次の3点です。
- 子どもの人数ではなく、本人の意思が尊重されているかを判断基準にする。
- 夫婦間であっても性行為や妊娠・出産を強制することは許されない。
- 自分だけで解決しようとせず、公的な相談窓口や医療機関につながる。
妊娠するかどうか、何人の子どもを持つか、いつ出産するかを決める権利は、本人の尊厳に関わるものです。
相手の機嫌や家庭の事情を優先して、自分の身体や人生についての意思を諦める必要はありません。
多産DVかもしれないと感じた段階でも、DV相談ナビ「#8008」やDV相談+「0120-279-889」に相談できます。被害を証明してからでなければ相談できないわけではありません。
まずは自分の意思と安全を守ること。それが、支配から抜け出すための大切な第一歩です。