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ホンマでっか!?TVの視力回復目薬は近視も治る?2026年の効果・承認状況を徹底解説

如月 七海 如月 七海 • 更新: • 公開: • 読了約 22 分
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「目薬を差すだけで老眼が改善する」「効果は約6時間続く」――。そんな驚きの情報が話題になったのが、2023年1月25日放送のフジテレビ系『ホンマでっか!?TV』です。番組では医師の桐村里紗さんが米国で開発された老眼改善向けの点眼薬を紹介。ゲスト出演していた木村拓哉さんと伊藤英明さんも関心を示し、台本を読む機会の多い俳優ならではの視力の悩みを語りました。

番組から約3年が経過した2026年11月現在、米国ではVUITY(ビュイティ)をはじめ、複数の老眼治療用点眼薬がFDA(米国食品医薬品局)の承認を受けています。一方、日本では老視治療薬の国内承認状況が異なり、近視の進行を抑える点眼薬との混同にも注意が必要です。話題の目薬は本当に視力を回復させるのか、近視にも効くのか。作用の仕組み、持続時間、副作用、費用、日本国内の承認状況まで詳しく解説します。

【2023年1月25日放送】ホンマでっか!?TVで話題になった視力回復目薬とは?

視力回復目薬ホンマでっか

話題のきっかけは、2023年1月25日放送の『ホンマでっか!?TV』の「2023年大予想発表会」です。2023年に起こると予想される生活や医療の変化を、番組に出演する評論家たちが紹介しました。

この中で注目を集めたのが、医師の桐村里紗さんによる老眼改善目薬の紹介です。桐村さんは、米国で開発された点眼薬によって老眼の症状が約6時間改善するという情報を紹介しました。

当時のMANTANWEBやWEBザテレビジョンなどの番組関連報道によると、ゲストの木村拓哉さんは医療ドラマの撮影で顕微鏡を長時間見る経験をした後、突然老眼を自覚したと話しています。目薬の話題には、台本を覚えるときに役立つかもしれないという趣旨で興味を示しました。

一方、伊藤英明さんも42歳ごろから老眼の症状を自覚し、台本を覚える際に文字が見えにくくなったことへの悩みを明かしました。放送当時47歳だった伊藤さんにとっても、老眼改善というテーマは身近な問題だったようです。

紹介された目薬はVUITY(ビュイティ)なのか?

番組関連の報道では、米国で開発された老眼向けの目薬として紹介されています。薬の作用や開発時期を照らし合わせると、2021年10月28日に米国FDAの承認を受けたピロカルピン塩酸塩1.25%の点眼薬「VUITY」と一致する特徴があります。

ただし、番組関連報道の記事には商品名が明記されていません。そのため、放送で紹介された製品がVUITYそのものだったと断定するのではなく、番組で説明された作用に該当する代表的な製品として理解するのが適切です。

VUITYは、加齢によって近くにピントを合わせにくくなる老視(老眼)を対象とした処方薬です。眼球の構造や水晶体の老化を元に戻すものではなく、瞳孔を小さくすることで手元の見え方を一時的に改善するという特徴があります。

【疑問を解決】ホンマでっか!?TVの目薬は近視も治す?老眼改善との決定的な違い

最も気になる疑問は「この目薬を使えば、近視も治るのか」という点と考えられます。

答えは、近視を治す目的の薬ではありません。 VUITYのような老視治療用点眼薬は、近くの文字が見えにくくなる老眼の症状を一時的に改善する薬です。近視の原因となる眼球の構造的な問題を修正する作用はありません。

老眼と近視は、そもそも原因が違う

日本眼科学会の一般向け解説によると、老視は加齢に伴って水晶体の弾力性が低下し、近くを見る際のピント調節能力が衰えることで起こります。

若い頃は、目の中にある水晶体の厚みを変えることで、遠くから近くまで焦点を合わせられます。しかし、年齢を重ねると水晶体が硬くなり、近くを見るために十分な厚みへ変化しにくくなります。これが老眼の主な原因です。

一方、近視は主に眼球の奥行きにあたる眼軸長が長くなることなどによって、遠くから来た光が網膜より手前で焦点を結ぶ状態です。老眼とはピントが合いにくくなる原因が異なります。

近視の人も老眼になる?

実は「近視の人は老眼にならない」という考え方も誤解です。

近視の人は、眼鏡を外すと手元が見やすい場合があるため、老眼の症状に気づきにくいことがあります。しかし、水晶体の加齢変化は近視の有無にかかわらず起こります。

つまり、近視と老眼は同時に存在することがあります。遠くを見るための眼鏡をかけると手元が見づらくなる、スマートフォンを離さないと文字が読めないといった症状が現れることもあります。

「視力回復」という表現には注意が必要

VUITYなどの老眼治療薬を使用して近くの文字が見やすくなったとしても、近視や遠視、乱視が治ったわけではありません。また、加齢した水晶体が若い頃の状態に戻るわけでもありません。

正確には、薬の作用によって焦点深度を広げ、近方視力を一時的に補助する治療です。「視力回復目薬」という検索上の呼び方だけで、あらゆる視力低下を改善できる薬だと理解しないことが大切です。

【仕組みを解説】ピロカルピン点眼薬はなぜ老眼を改善する?効果は約6時間続く?

番組で紹介された老眼改善目薬の仕組みを理解するうえで重要なのが、ピロカルピンという成分です。

ピロカルピンは、目の中にあるムスカリン受容体に作用するコリン作動薬です。瞳孔を小さくする縮瞳作用を持ち、VUITYではこの作用を利用して手元の見え方を改善します。

瞳孔を小さくすることでピントが合いやすくなる

人間の目は、カメラに例えると水晶体がレンズ、網膜が画像を受け取るセンサーに相当します。そして瞳孔は、目に入る光の量を調整する絞りのような役割を果たしています。

ピロカルピンを点眼すると、虹彩の括約筋が収縮して瞳孔が小さくなります。すると、目に入る光の範囲が狭まり、焦点深度が深くなるため、ピントの合う範囲が広がります。

これは、指で小さな穴を作って外を覗くと、遠くや近くのものが比較的はっきり見える現象に似ています。いわゆるピンホール効果です。

ただし、これは水晶体の弾力性を復活させる作用ではありません。加齢による調節力の低下を別の光学的な仕組みで補っているのです。

効果が現れる時間と持続時間

米国FDAの承認資料やVUITYの処方情報では、点眼後の比較的早い段階から近方視力の改善が確認されています。米国眼科学会(AAO)の解説では、VUITYの作用はおおむね30分ほどで現れ、一般的な持続時間は約4~6時間とされています。

番組で紹介された「約6時間」という数字は、この薬の作用時間の目安と整合しています。ただし、すべての人に6時間同じ程度の効果が続くという意味ではありません。

VUITYの臨床試験では、点眼後1時間前後から近方視力の改善が確認され、3時間後にも改善が認められました。6時間後には改善を維持する人の割合が低下し、8~10時間後には効果が弱まる傾向が示されています。

米国の添付文書では、通常は1日1回の点眼で、必要に応じて初回投与から3~6時間後に追加投与できる用法も記載されています。実際の使用は医師の指示に従う必要があります。

2026年の米国ではVUITY以外の選択肢も登場

2023年当時と2026年では、米国の老眼治療用点眼薬を取り巻く状況も変わりました。

VUITY以外にも、ピロカルピンを低濃度で配合したQLOSI(クローシー)、アセクリジンを有効成分とするVIZZ(ビズ)、カルバコールとブリモニジンの配合薬YUVEZZI(ユーベジ)がFDAの承認を受けています。

これらはすべて老視を対象とする薬ですが、成分、作用の特徴、投与方法、持続時間が異なります。2026年には老眼治療薬の選択肢が広がった一方、薬ごとの効果や安全性を単純に比較することはできません。

【人物・薬剤の関係を整理】桐村里紗・木村拓哉・伊藤英明と老眼改善目薬の真相

今回の話題は、番組出演者の老眼に関するエピソードと、海外で承認された医薬品の情報が結びついて広がりました。人物の発言と医薬品の承認事実を分けて整理すると、情報の関係が理解しやすくなります。

人物・薬剤・組織 番組や医療との関係 確認できる事実・2026年の状況
桐村里紗 『ホンマでっか!?TV』で老眼改善目薬を紹介 2023年1月25日放送で、約6時間老眼の症状が改善する米国製点眼薬について解説した医師。
木村拓哉 番組ゲストとして老眼の悩みを紹介 医療ドラマで顕微鏡を長時間見る撮影を経験した後、老眼を自覚したと語った。
伊藤英明 番組ゲストとして老眼の悩みを紹介 42歳ごろから老眼の症状を感じ、台本を読む際の不便さについて語った。
VUITY(ビュイティ) 番組で紹介された目薬の作用に該当する代表的な製品 ピロカルピン塩酸塩1.25%。2021年10月28日に米国FDAが老視治療薬として承認。
QLOSI(クローシー) 米国の老眼治療用点眼薬 ピロカルピン塩酸塩0.4%。2023年10月にFDA承認。
VIZZ(ビズ) 米国の新しい老眼治療用点眼薬 アセクリジン1.44%。2025年7月31日にFDA承認。
YUVEZZI(ユーベジ) 2026年に登場した配合型の老眼治療薬 カルバコール2.75%とブリモニジン0.1%の配合薬。2026年にFDA承認。
日本老視学会 国内の老視治療に関する情報を提供 一般向け解説では、老視治療薬は国内未承認と説明している。
リジュセアミニ 老眼薬ではなく近視進行抑制薬 アトロピン硫酸塩水和物0.025%。2024年12月27日に国内承認。

この表から分かるように、番組で紹介された話題は老視治療薬に関するものであり、近視を治す薬の話とは別です。また、木村拓哉さんや伊藤英明さんが目薬の効果を実際に体験し、継続使用していると確認できる情報があるわけではありません。番組で興味を示したことと、医薬品を使用した事実は区別する必要があります。

【2026年最新】老眼改善目薬の日本国内承認状況と自由診療の費用

海外でFDA承認を受けた薬があると聞けば、日本国内でも眼科で処方してもらえるのではないかと考える人もいるでしょう。しかし、米国での承認と日本での医薬品承認は別の手続きです。

VUITYは日本国内で承認されている?

2026年11月2日現在、日本老視学会の一般向け解説では、老視治療薬は国内未承認とされています。

日本老視学会は、老視治療薬の研究について、主に瞳孔を収縮させる方法と水晶体の硬化を抑える方法に分けて説明しています。ピロカルピンを用いる方法は前者に該当します。

したがって、米国で承認されているVUITYやQLOSIなどを、日本国内で承認済みの一般的な老眼治療薬と同じように扱うことはできません。

なお、海外のFDA承認薬を日本で使用できるかどうかは、医薬品の輸入手続きや医療機関の対応などにも関係します。個人輸入や海外通販で入手した点眼薬を自己判断で使用することは避けるべきです。

2026年の米国と日本の承認状況を比較

米国では、老眼治療薬の開発が進み、2026年にはYUVEZZIも登場しました。一方、日本では老視を効能・効果とする点眼薬の国内承認が確認されていない状況です。

海外で複数の選択肢があるからといって、日本でも同じ薬剤が同じ条件で利用できるわけではありません。国内での承認、販売、処方体制については、厚生労働省やPMDAの最新情報を確認する必要があります。

老眼目薬の費用は保険適用?自由診療になる?

日本で未承認の老視治療薬には、国内の承認薬として設定された標準的な薬価や保険診療上の価格がありません。

仮に医療機関が海外製品の輸入などを含む治療を取り扱う場合でも、診察料、検査料、薬剤の調達費などは医療機関や治療方法によって異なります。自由診療で提供される場合には、原則として患者自身が費用を負担することになります。

また、米国のVUITYの販売価格を、そのまま日本国内の治療費として考えることはできません。海外の薬剤価格には、保険制度、流通、販売条件などの違いがあるためです。

自由診療を検討する場合は、薬剤の承認状況、入手経路、医師による事前検査、治療後のフォローアップ、総額費用を確認することが大切です。

【副作用と注意点】VUITYの評判・効果が出やすい人とおすすめできない人

老眼改善目薬は、眼鏡を使わずに手元の文字を読みやすくできる可能性がある点で魅力的です。しかし、瞳孔を小さくする作用を利用しているため、視界が明るいまま改善するとは限りません。

ピロカルピン点眼薬で報告されている副作用

米国FDAのVUITY添付文書では、比較的よく報告される副作用として、頭痛、結膜充血、眼の刺激感などが挙げられています。

また、瞳孔が小さくなることで、一時的に暗く見えたり、薄暗い環境での視認性が低下したりすることがあります。ピントの調節に関連する症状として、かすみ目や一時的な見えにくさが起こる場合もあります。

特に注意したいのが網膜裂孔や網膜剥離です。縮瞳作用を持つ薬剤では、まれに網膜裂孔や網膜剥離が報告されています。既存の網膜疾患がある人ではリスクが高まる可能性があるため、治療開始前の網膜検査が推奨されています。

点眼後に光が走るように見える、飛蚊症が急に増える、視野が欠ける、突然視力が低下するといった症状が現れた場合は、速やかに眼科を受診してください。

夜間の運転や暗い場所での作業には注意

ピロカルピンによって瞳孔が小さくなると、目に入る光の量が制限されます。そのため、夜間の運転や暗い場所での作業には注意が必要です。

点眼後に視界がぼやけたり、暗く感じたりする場合は、自動車の運転や機械操作をしてはいけません。見え方が不安定な状態で無理に活動すると、事故につながるおそれがあります。

また、虹彩炎の既往がある人などは使用に注意が必要です。眼の状態によって適否が変わるため、自己判断で使用を開始することは避けましょう。

VUITYの評判は?誰にでも効果があるわけではない

VUITYの評価を考える際に押さえたいのは、臨床試験で近方視力の改善が確認されたことと、日常生活で誰もが満足できることは別だという点です。

米国眼科学会の解説では、VUITYを使用した人の中には近方視力が大きく改善した人がいる一方、効果の持続時間や改善の程度には個人差があるとされています。同会が紹介する米国の眼科医の診療経験でも、明確な改善が見られる人はいるものの、すべての患者に同じ効果があるわけではありません。

加えて、老眼の程度、瞳孔の大きさ、眼の健康状態、日中に必要とする視作業などによって、使い勝手は変わります。

「目薬だけで老眼鏡が完全に不要になる」という期待を持つより、読書やスマートフォンの操作など、特定の近方作業を補助する選択肢として考える方が現実的です。

近視回復目薬と老眼治療薬は何が違う?低濃度アトロピンの役割

ここで混同しやすいのが、低濃度アトロピン点眼薬です。

日本では2024年12月27日、参天製薬のリジュセアミニ点眼液0.025%が、近視の進行抑制を効能・効果とする国内初の点眼薬として承認されました。主な対象は小児の近視進行抑制です。

この薬は、眼軸の伸長などに関係する近視の進行を抑えることを目的としています。近視そのものを元の状態に戻す薬ではありません。

一方、VUITYに使用されるピロカルピンは、瞳孔を小さくして近くを見る際の焦点深度を広げることを目的としています。

つまり、同じ目薬でも治療対象と作用機序が異なります。

  • ピロカルピン:主に成人の老視に対して、近方視力を一時的に補助する。
  • 低濃度アトロピン:主に小児の近視進行を抑制する。
  • 一般的な近視矯正:眼鏡やコンタクトレンズなどで屈折異常を矯正する。

低濃度アトロピンは、近視を治す目薬として宣伝されることもありますが、承認された効能はあくまで近視の進行抑制です。老眼改善用のピロカルピンとは、目的も対象者も異なります。

【プロの結論】老眼改善目薬を選ぶ前に確認したいこと

老眼改善目薬に期待できるのは、近くを見るときの不便さを一定時間軽減することです。水晶体の老化を巻き戻すわけではなく、近視や乱視を治す薬でもありません。

治療を検討するなら、次の条件を確認が必要です。

  • 老眼の症状があり、眼科で原因を確認している。
  • 近方視力を一時的に補助する治療であることを理解している。
  • 夜間の視認性低下や副作用について説明を受けている。
  • 網膜疾患や虹彩炎など、使用に関係する眼の病気がないか確認している。
  • 日本国内での承認状況や自由診療の費用を理解している。

逆に、近視を治したい人、老眼を根本的に治したい人、眼科での検査を受けずに海外製点眼薬を使いたい人には、安易な使用はおすすめできません。

老眼は加齢に伴う自然な変化ですが、手元が見えにくくなった原因が必ずしも老眼とは限りません。白内障や緑内障、網膜疾患などが隠れている場合もあるため、まずは眼科で検査を受けることが大切です。

【よくある質問】ホンマでっか!?TVの視力回復目薬に関するFAQ

Q1:ホンマでっか!?TVで紹介された視力回復目薬の商品名は何ですか?
A1:番組関連報道では米国製の老眼改善向け点眼薬として紹介されています。作用や開発時期からVUITY(ビュイティ)と一致する特徴がありますが、報道記事には商品名が明記されていません。

Q2:VUITYは近視も治せますか?
A2:いいえ。VUITYはピロカルピンによって瞳孔を小さくし、近くを見る際の焦点深度を広げる老視治療薬です。近視の原因となる眼軸長の問題を改善する薬ではありません。

Q3:老眼改善目薬の効果は何時間続きますか?
A3:VUITYの場合、一般的な目安は約4~6時間です。ただし、効果の現れ方や持続時間には個人差があります。

Q4:2026年現在、日本の眼科でVUITYを処方してもらえますか?
A4:日本老視学会の一般向け解説では、老視治療薬は国内未承認とされています。米国のFDA承認と日本国内の承認は別であり、国内の一般的な承認薬として処方できる状況ではありません。

Q5:老眼改善目薬には副作用がありますか?
A5:あります。頭痛、結膜充血、眼の刺激感、かすみ目、暗い場所での見えにくさなどが報告されています。また、まれに網膜裂孔や網膜剥離のリスクもあるため、使用前の眼科検査が重要です。

Q6:低濃度アトロピン点眼薬は老眼にも効きますか?
A6:低濃度アトロピン点眼薬は、主に小児の近視進行を抑制するための薬です。老眼改善を目的とするピロカルピン点眼薬とは作用や治療対象が異なります。

Q7:老眼改善目薬は保険適用になりますか?
A7:日本国内で未承認の老視治療薬については、国内承認薬としての保険適用や標準薬価はありません。海外製品を扱う場合の費用は、輸入方法や医療機関の診療内容によって異なります。

2023年1月25日放送の『ホンマでっか!?TV』で話題になった老眼改善目薬は、米国のピロカルピン点眼薬VUITYと共通する特徴を持つ治療法です。瞳孔を小さくすることで焦点深度を広げ、近くの文字を見やすくする仕組みで、効果の持続時間は約4~6時間が目安とされています。

ただし、近視を治す効果はなく、加齢によって硬くなった水晶体を若返らせるものでもありません。あくまで老眼による近方視力の低下を一時的に補助する治療です。

2026年には米国でVUITY、QLOSI、VIZZ、YUVEZZIなど複数の老眼治療用点眼薬が承認され、選択肢が広がっています。一方、日本老視学会の解説では老視治療薬は国内未承認とされており、海外の承認状況をそのまま日本に当てはめることはできません。

また、日本では2024年12月に低濃度アトロピン点眼薬が近視進行抑制薬として承認されましたが、これは老眼治療薬とは別のものです。近視の改善と進行抑制、老眼の症状改善を混同しないことが大切です。

【プロの結論】老眼改善目薬は、眼鏡以外の選択肢を広げる可能性を持った医療技術です。しかし、「差すだけで視力が完全に回復する」「近視も老眼も治る」といった万能薬ではありません。効果の範囲、持続時間、副作用、国内承認状況、費用を正しく理解し、自分の目の状態に合った治療を眼科専門医と相談することが、後悔しない選択につながります。