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【成型肉の正体】普通の牛肉とは何が違う?成形肉の定義と特徴

小野寺 翔 小野寺 翔 • 更新: • 公開: • 読了約 25 分
目次

成型肉を理解するうえで最初に押さえたいのは、肉の形が整っていることと、一枚の筋肉から切り出された肉であることは別問題だという点です。

一般的な牛ステーキは、牛の筋肉を部位ごとに切り分けたものです。一方、成型肉は複数の肉片や脂身などを組み合わせ、結着して一つの肉のような形に仕上げています。

消費者庁の景品表示法に関するQ&Aでは、成形肉について、牛の生肉、脂身、横隔膜などに酵素添加物や植物性たん白などを加え、人工的に結着して形状を整えたものと説明しています。

ここで重要なのは、成型肉は植物由来の代替肉ではなく、実際の食肉を加工した食品だということです。加工そのものが違法というわけでもありません。問題になるのは、加工方法を消費者に正しく伝えないことや、加熱不足による衛生上のリスクです。

成型肉と普通の牛肉を比較すると?

両者の違いは、原料の状態、肉の構造、加工工程、加熱時の注意点にあります。

比較項目 成型肉 普通の牛肉
原料 肉片、端材、脂身など 牛の筋肉を切り出したもの
肉の構造 複数の肉片などを結着 基本的に一つの筋肉組織
製造工程 結着、成型、圧着など と畜・解体後の切り分けなど
形状 均一な厚みや形に整えやすい 部位や筋肉の形状が残る
食感 柔らかさや均一性を調整できる 部位や筋繊維によって異なる
内部の衛生リスク 加工によって細菌が内部に入り込む可能性 通常の塊肉とは汚染の広がり方が異なる
加熱方法 中心部まで十分な加熱が必要 商品の状態や調理方法に応じて判断

成型肉は、肉片を結着することで、通常の切り出し肉では作りにくい均一な形状を実現できます。

例えば、サイコロステーキのように大きさをそろえた商品や、一定の厚みに整えた加工肉などに利用されます。

ただし、すべてのサイコロステーキが成型肉というわけではありません。通常の牛肉を単純にカットした商品もあるため、料理名や外観だけで判断することはできません。

成形肉・成型肉・結着肉・圧着肉は別物?

基本的には、同じ加工肉を指す呼び方です。

「成形肉」と「成型肉」は表記の違いであり、消費者庁のQ&Aでも、成型肉、結着肉、圧着肉という呼称が紹介されています。

ただし、個々の商品で採用している加工工程まで完全に同じという意味ではありません。

例えば、肉片を酵素で結着する商品もあれば、植物性たん白などを利用する商品もあります。原料や結着方法は製造者によって異なります。

このため、名称だけで原材料や品質を判断するのではなく、実際の商品表示を確認することが大切です。

【製造工程を解説】成型肉の作り方と添加物・酵素の役割

成型肉とは

成型肉の製造では、単純に肉を押し固めるだけでなく、肉片同士を結着させ、調理後も一定の形を保てるように加工します。

製造方法は商品によって異なりますが、一般的な工程は次のように整理できます。

成型肉はどのように作られる?

一般的な製造工程のイメージ



原料となる食肉の準備

牛肉などの肉片、脂身、部位ごとの端材などを用途に応じて選別します。


肉片のカット・調整

大きさや形状を整え、結着しやすい状態にします。


結着材料の添加

商品の設計に応じて、酵素添加物や植物性たん白などを使用します。


混合・成型

肉片と結着材料を組み合わせ、型などを利用して目的の形状に整えます。


圧着・冷却など

加工条件に応じて形状を安定させ、必要なサイズに切り分けます。


包装・出荷

品質や衛生状態を管理したうえで、商品として流通させます。

この工程の中心となるのが、肉片同士をつなぐ結着技術です。

成型肉に使われる酵素添加物とは?

代表的なものとして知られているのが、トランスグルタミナーゼという酵素です。

トランスグルタミナーゼは、たんぱく質同士を結び付ける反応を促進する酵素です。肉のたんぱく質に作用することで、細かな肉片をまとまりやすくします。

具体的には、たんぱく質中のグルタミン残基とリシン残基の間に架橋を形成する反応を促進します。

この性質は、肉の結着だけでなく、さまざまな食品加工にも利用されています。

また、植物性たん白なども結着を補助する原材料として使われます。

ただし、すべての成型肉にトランスグルタミナーゼが使われているわけではありません。使用する原材料や配合は商品によって異なります。

食品添加物は危険なのか?

成型肉に添加物が使用されていると聞くと、不安を感じる人もいる可能性があります。

しかし、添加物が使われているという事実だけで、その食品が危険だとは判断できません。

厚生労働省によると、日本では食品添加物について食品安全委員会による安全性評価などを踏まえ、使用できる添加物や成分規格、使用基準などが定められています。

食品添加物として使用する酵素についても、食品衛生法に基づく規制の対象です。

一方、添加物の安全性と食肉の加熱不足は別の問題です。適切な添加物を使って製造された商品であっても、中心部の加熱が不十分なら食中毒の危険性があります。

【加工方法の違い】成型肉・牛脂注入加工肉・インジェクション・テンダライズを比較

成型肉を調べていると、牛脂注入加工肉、インジェクション加工肉、テンダライズ処理、タンブリング処理などの言葉も登場します。

これらはすべて肉に手を加える加工技術ですが、同じものではありません。

特に重要なのは、肉片を結着する加工なのか、液体を注入する加工なのか、筋繊維を切断する加工なのかという違いです。

成型肉と牛脂注入加工肉の違い

成型肉は、複数の肉片などを結着させて形を整える加工です。

それに対して牛脂注入加工肉は、基本的に一枚の肉を原料とし、牛脂などを内部に注入することで、脂肪の入り方や食感を調整する加工です。

消費者庁の説明では、牛脂や馬脂に水、水あめ、コラーゲン、植物性たん白、pH調整剤、酸化防止剤、増粘多糖類などを混ぜたものを、針が多数付いたような専用機械で肉に注入する方法が紹介されています。

これがインジェクション加工です。

見た目にはどちらも均一な肉に見える場合がありますが、加工の目的と仕組みは異なります。

インジェクション加工肉の仕組み

インジェクションとは、英語のInjectionに由来する言葉で、液体を注入する加工を意味します。

牛脂注入加工肉の場合、主に次のような工程で作られます。

1. 牛肉などの原料肉を準備する。
2. 牛脂や調味液などを配合する。
3. 多数の細い針を備えた機械で肉の内部に注入する。
4. 脂肪分や調味液を肉の内部に分散させる。
5. 冷却などを行い、製品として仕上げる。

この加工により、赤身の肉に人工的な脂肪の分布を作り、霜降り肉に似た見た目や食感を実現できます。

ただし、牛の飼育過程で自然に形成された霜降りとは異なります。

そのため、消費者庁は牛脂注入加工肉を使用した料理について、通常の霜降り肉と誤認させるような表示を問題視しています。

テンダライズ処理とタンブリング処理の違い

こちらも混同しやすい加工方法です。

テンダライズ処理は、針状の刃などを肉に刺し通し、原型を保ったまま筋や繊維を短く切断する加工です。

肉の硬い部分を物理的に切断することで、食べやすい柔らかさに調整します。

一方、タンブリング処理は、肉を機械的に回転・混合させるなどして、調味液を浸透させる加工です。

味付けを均一にし、肉の食感を調整する目的でも利用されます。

両者の大きな違いは、テンダライズが筋繊維の切断を目的とするのに対し、タンブリングは調味液の浸透を目的とする点です。

加工方法 主な仕組み 加工の目的 成型肉との関係
成型肉・結着肉 複数の肉片などを結着 形状を整える 成型肉そのもの
圧着肉 肉片などを圧着・結着 一体化・成型 成型肉の別称として使われる
牛脂注入加工肉 牛脂などを針で注入 脂肪分や食感を調整 成型肉とは異なる加工
インジェクション 液体を肉の内部に注入 脂肪・調味液などを分散 牛脂注入加工肉の代表的な加工方法
テンダライズ処理 針状の刃で筋繊維を切断 肉を柔らかくする 成型とは別の加工
タンブリング処理 機械的に調味液を浸透 味付け・食感調整 成型とは別の加工

なお、これらの加工は必ずしも相互排他的ではありません。一つの商品に複数の加工が施される場合もあります。

また、テンダライズやタンブリングは、成型肉ではなくても肉の内部に細菌が入り込む可能性があるため、食品衛生上は注意が必要な加工として扱われています。

【表示の見方を解説】成型肉を購入するときの確認ポイントと消費者庁の見解

成型肉を購入するときに最も頼りになるのは、肉の見た目ではなく、商品に記載された情報です。

消費者庁は、成形肉や牛脂注入加工肉を使った料理の表示について、景品表示法の観点から具体的な考え方を示しています。

特に重要なのが、通常の一枚肉と誤認させない表示です。

消費者庁は「ステーキ」という表示をどう考えている?

消費者庁の表示に関するQ&AのQ55では、牛の成形肉を焼いた料理について、「ビーフステーキ」「○○ステーキ」「ステーキ」と表示することは、景品表示法上問題になると説明しています。

その理由は、一般消費者が「ステーキ」という表示を見たとき、通常の一枚の牛肉を焼いた料理だと認識するためです。

成形肉は、複数の肉片などを結着して作られた加工食品であり、通常の生鮮食品としての牛肉の切り身とは異なります。

さらにQ56では、「ビーフ」「健康ビーフ」「やわらかビーフ」などの表現についても、成形肉であることを明瞭に表示する必要があるとしています。

例えば、「成形肉使用」「圧着肉を使用したものです」といった説明を商品名の近くに、同程度の文字サイズで記載することが例示されています。

単に「やわらか加工」と記載するだけでは、成形肉を使用していることが消費者に伝わらないという考え方です。

牛脂注入加工肉の表示にもルールがある

Q57・Q58では、牛脂注入加工肉についても説明されています。

例えば、「霜降りビーフステーキ」「さし入りビーフステーキ」といった表示は、自然な飼育過程で脂肪が交雑した牛肉を使用していると誤認させるおそれがあるため、問題になります。

一方、牛脂注入加工肉であることを明瞭に表示する方法として、消費者庁は次のような例を挙げています。

- 牛脂注入加工肉使用
- インジェクション加工肉を使用したものです

重要なのは、説明が商品名から離れた場所に小さく記載されていないことです。

消費者庁は、商品名と同一ポイントで近くに併記するなど、一般消費者が加工内容を理解できる表示を求めています。

スーパーで確認したい表示のポイント

小売店で肉を購入する場合には、パッケージの一括表示だけでなく、加熱に関する注意書きも確認しましょう。

特に注目したい表現は次のとおりです。

表示・記載例 確認したい内容
成形肉・成型肉 肉片などを結着して成型した商品か
結着肉・圧着肉 複数の肉片を結着した加工か
牛脂注入加工肉 牛脂などを内部に注入した商品か
インジェクション加工 注入加工が施されているか
タンブリング処理 調味液を浸透させる加工があるか
テンダライズ処理 筋繊維を刃で切断する加工があるか
中心部まで十分に加熱 内部まで加熱する必要があるか

2026年1月に公表された消費者庁の食品表示関係資料でも、食肉について、他の食肉の断片を結着して成型する処理や、タンブリング処理などを行った場合の加工表示と十分な加熱に関する表示が整理されています。

対象となる加工処理については、例えば「あらかじめ処理してありますので中心部まで十分に加熱してお召し上がりください」といった表示方法が示されています。

ここで注意したいのは、すべての商品に必ず「成型肉」という同じ言葉が表示されるわけではないことです。加工の種類によって表示される文言が異なるため、加熱注意の表示まで確認する必要があります。

【見分け方の真実】成型肉は見た目だけで判断できる?

成型肉を見分けたいと考える人は多いものの、実際には見た目だけで確実に判別するのは困難です。

成型肉は、通常の牛肉に近い外観になるよう加工されるため、パッケージ越しではもちろん、焼いた後でも判別できない場合があります。

成型肉を疑うときのチェックポイント

次のような特徴は、加工肉を確認する際の参考になります。

- 不自然なほど均一な厚みや形状に整えられている。
- 断面に肉片の境目のような模様が見られる。
- 脂肪の入り方が不自然に均一に見える。
- パッケージに「結着」「成形」「圧着」などの表示がある。
- 中心部まで十分に加熱するよう注意書きがある。

ただし、これらは確定的な見分け方ではありません。

通常の牛肉でもカットや成形によって形が均一になることがありますし、加工肉でも断面が自然な肉に見える場合があります。

肉の色や霜降り模様だけで成型肉かどうかを判断するのは避けるべきです。

見分けられない場合はどうすればよい?

最も確実なのは、商品の表示や販売店への確認です。

飲食店でステーキを注文するときも、加工方法が気になる場合には「こちらは一枚肉ですか、それとも成形肉ですか」と確認すれば、購入判断に役立ちます。

特に、レアやミディアムレアで食べられるかどうかを確認したい場合には、加工の有無と加熱条件を分けて尋ねることが大切です。

見た目が一枚肉に似ていても、内部まで細菌が入り込む可能性のある加工が施されている場合には、加熱方法を変える必要があります。

【食中毒リスクと安全対策】成型肉はなぜ中心部まで加熱する必要がある?

成型肉について、最も注意したいのが食中毒です。

その理由は、肉を加工する過程で、表面に付着していた細菌が内部に入り込む可能性があるからです。

通常の塊肉と成型肉では、細菌汚染の広がり方が異なります。

成型肉で食中毒が起こる仕組み

牛肉などの食肉には、取り扱いや保管状況によって食中毒の原因となる細菌が付着する可能性があります。

通常の塊肉では、細菌は主に表面に付着していることが想定されます。

ところが、肉片を結着したり、刃を刺し通したり、調味液を内部に浸透させたりする加工を行うと、表面に存在する細菌が肉の内部に入り込む可能性があります。

その結果、表面だけを焼いても、中心部に残った細菌を十分に殺菌できないおそれがあるのです。

特に注意したいのが、腸管出血性大腸菌O157などによる食中毒です。

厚生労働省は、挽肉料理、テンダライズ処理、タンブリング処理、結着加工などを行った肉について、中心部まで十分に加熱して食べるよう注意喚起しています。

2009年9月には、結着などの加工処理を行った食肉を提供する飲食店に対して、厚生労働省がO157食中毒対策に関する通知を出しました。

さらに2022年9月16日にも、結着等の加工処理を行った食肉の加熱不足が食中毒の一因と推定された調査結果を踏まえ、飲食店における加熱調理の徹底を求める通知が出されています。

これは、成型肉の衛生管理において、内部まで確実に加熱することが長年にわたって重視されていることを示しています。

中心温度75℃で1分間以上が基本

家庭で覚えたい加熱基準


75℃・1分以上


肉の中心部の温度と保持時間

表面温度やフライパンの設定温度ではなく、肉の中心部が基準です。

厚生労働省や消費者庁が示す食中毒予防の基本的な目安は、肉の中心部を75℃で1分間以上加熱することです。

厚生労働省の資料では、同等の加熱殺菌条件として、次のような温度と時間の組み合わせも示されています。

中心温度 維持時間
75℃ 1分
70℃ 3分
69℃ 4分
68℃ 5分
67℃ 8分
66℃ 11分
65℃ 15分

これらは肉の中心部が目標温度に達してから保持する時間です。フライパンの温度や湯せんの設定温度を示しているわけではありません。

家庭で成型肉を安全に焼く方法

家庭で成型肉を調理する場合は、次の手順を意識しましょう。

1. 商品の加熱表示を確認する

購入した商品のパッケージを確認し、加熱方法や調理上の注意に従います。

冷凍商品であれば、解凍方法についてもメーカーの指示を確認してください。

2. 生肉と加熱済み食品を分けて扱う

生肉を触った手や調理器具で、そのままサラダや加熱済みの料理を扱わないようにします。

生肉用のトングと、焼き上がった肉を取り分けるトングを分けることも効果的です。

3. 中心部まで十分に加熱する

表面に焼き色が付いていても、内部が生焼けの可能性があります。

厚みのある肉は、弱火にする、蓋を使用するなどして、中心部まで熱が伝わるように調理します。

4. 中心温度計で確認する

最も確実な方法は、食品用の中心温度計を使うことです。

肉の厚い部分の中心に温度計の先端を差し込み、75℃以上に達してから1分間以上保持できているか確認します。

5. 加熱後は清潔な皿に取り分ける

生肉を置いていた皿に、焼き上がった肉をそのまま戻すことは避けてください。

また、生肉に使用した箸やトングを加熱後の食品に使用しないことも重要です。

なお、肉汁が透明になったことや、断面の色が変わったことは加熱状態を判断する参考にはなりますが、中心温度を測定する方法の代わりにはなりません。

特に低温調理では、設定温度に到達しただけでは不十分です。肉の中心部が必要な温度に達してから、所定の時間を維持する必要があります。

成型肉は危険な食品なのか?

成型肉そのものが危険な食品というわけではありません。

適切な原材料を使用し、衛生的な製造管理と保存管理が行われ、調理時に必要な加熱がなされれば、食べることができます。

問題は、成型肉を通常のステーキと同じ感覚で調理してしまうことです。

例えば、表面にしっかり焼き色が付いているからといって、中心部まで加熱されているとは限りません。

また、飲食店で客自身が肉を焼く形式の場合も、必要な加熱方法が分からなければ、加熱不足につながる可能性があります。

厚生労働省の2022年通知では、必要な加熱が完全に行われていない加工肉を提供する場合、口頭説明だけでなく、掲示などによって具体的な加熱方法を確実に伝えることも求めています。

安全性を判断するときは、加工肉かどうかだけでなく、製造・保存・調理の各段階が適切に管理されているかという視点が必要です。

【成型肉を選ぶ判断基準】購入してよい人・注意したい人

成型肉には、形状を均一に整えやすい、柔らかさを調整できるなどの特徴があります。

一方、通常の一枚肉とは肉の構造や調理時の注意点が異なります。

購入するかどうかは、価格や見た目だけではなく、用途や加工内容を理解したうえで判断することが大切です。

成型肉が選択肢になるケース

- 肉の形や大きさがそろった商品を使いたい。
- 柔らかい食感の商品を探している。
- サイコロステーキなどの加工肉を料理に利用したい。
- 加熱表示を守って調理できる。
- 原材料や加工方法を理解して購入したい。

通常の一枚肉を選びたいケース

- 肉本来の筋繊維や部位の特徴を楽しみたい。
- 加工による食感調整を避けたい。
- 一枚肉を使ったステーキ料理を作りたい。
- 加工方法が明確でない商品を避けたい。
- 加熱方法を細かく管理するのが難しい。

また、小さな子どもや高齢者など、食中毒が重症化しやすい人が食べる場合は、肉の種類にかかわらず、加熱不足を避けることが重要です。

【成型肉とは】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:成型肉と普通の牛肉はどちらがおいしいですか?

A1:好みによって異なります。成型肉は結着や加工によって柔らかさや形状を調整できます。一方、通常の牛肉は部位ごとの筋繊維や脂肪の特徴を楽しめます。食感や肉本来の風味を重視するか、均一な柔らかさを重視するかで選ぶとよいでしょう。

Q2:成型肉には必ず食品添加物が使われていますか?

A2:必ずしもそうではありません。消費者庁の説明では、酵素添加物や植物性たん白などを使用する加工方法が紹介されていますが、実際の原材料や製造方法は商品によって異なります。パッケージの原材料表示を確認してください。

Q3:牛脂注入加工肉と成型肉は同じですか?

A3:同じではありません。成型肉は肉片などを結着して形を整えたものです。牛脂注入加工肉は、牛脂などを肉の内部に注入して脂肪の分布や食感を調整したものです。両方の加工が施される商品もあります。

Q4:成型肉はレアやミディアムレアで食べられますか?

A4:加熱用の成型肉は、レアやミディアムレアの状態で食べることは避けてください。中心部まで75℃で1分間以上、または同等以上の条件で加熱することが基本です。

Q5:成型肉は見た目で見分けられますか?

A5:確実に見分けることは困難です。肉片の境目や均一すぎる形状などが参考になる場合はありますが、外観だけでは断定できません。パッケージの加工表示や販売店への確認が確実です。

Q6:成型肉を食べると食中毒になる可能性はありますか?

A6:加熱が不十分な場合には、食中毒になる可能性があります。加工によって細菌が肉の内部に入り込むことがあるため、表面だけでなく中心部まで十分に加熱してください。

Q7:成型肉とハンバーグは同じものですか?

A7:同じではありません。成型肉は肉片などを結着して形を整えた加工肉です。一般的なハンバーグは挽肉などを材料として調理用の形にまとめた料理です。ただし、どちらも内部まで十分に加熱する必要があります。

成型肉とは、細かな肉片や脂身などを酵素添加物や植物性たん白などの働きで結着し、一定の形状に整えた加工肉です。

普通の牛肉とは肉の構造が異なり、成型肉・結着肉・圧着肉という呼び方が使われています。

また、牛脂注入加工肉は肉の内部に牛脂などを注入する加工であり、成型肉とは仕組みが異なります。テンダライズ処理やタンブリング処理も、それぞれ筋繊維の切断や調味液の浸透を目的とした別の加工方法です。

購入時には、次の3点を意識してください。

1. 加工方法を確認する: 成型肉、結着肉、牛脂注入加工肉などの表示を確認する。
2. 加熱に関する注意書きを読む: 中心部まで十分な加熱が必要な商品かどうかを確認する。
3. 調理時に中心温度を確認する: 75℃で1分間以上を基本に、中心部まで確実に加熱する。

消費者庁が示している表示の考え方からも分かるように、加工肉を選ぶ際には、加工の有無を消費者が理解できることが重要です。

成型肉は、加工方法を理解し、適切な加熱を守れば食卓で利用できる食品です。見た目だけで判断せず、表示を読み、調理方法まで確認することが、安全で納得できる食肉選びにつながります。

主な公的根拠

- 消費者庁「表示に関するQ&A」Q55~Q58(成形肉・牛脂注入加工肉の表示)
- 消費者庁「食品表示基準について」および食品表示関係資料
- 厚生労働省「腸管出血性大腸菌Q&A」
- 厚生労働省「腸管出血性大腸菌による食中毒防止の徹底について」(2022年9月16日)
- 消費者庁「細菌・ウイルスによる食中毒」
- 厚生労働省「食品添加物」

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小野寺 翔
トレンドリサーチャー 小野寺 翔
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アニメ・漫画の制作発表を担当。制作会社・出版社の公式告知と原作者コメントを確認してから記事化します。

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