「大人のプリキュア」とは、子どもの頃にプリキュアを見て育った世代に向けて制作された続編アニメや、大人のファンが楽しめる関連商品を指す言葉だ。2023年には『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』、2025年には『魔法つかいプリキュア!~MIRAI DAYS~』が放送され、かつての主人公たちが成長した姿を描く新たな作品展開が実現した。
2026年現在は、アニメの続編だけでなく、バンダイの大人向け復刻玩具「Pretty Memories」も注目を集めている。特に『フレッシュプリキュア!』の変身アイテム「リンクルン」が15歳以上を対象とした仕様で商品化されたことは、懐かしの作品をもう一度楽しみたいファンにとって見逃せない動きだ。
この記事では、大人のプリキュアの意味、制作された理由、歴代関連作品の一覧、2つの続編の違い、おすすめの視聴順、2026年の最新商品情報まで整理する。
【基礎知識】大人のプリキュアとは?子ども向けシリーズとの違い

「大人のプリキュア」という表現は、公式に定められた単一のシリーズ名や年齢区分ではない。
一般的には、次の3つの意味で使われている。
1. 大人になったキャラクターを描く続編アニメ
2. かつてプリキュアを見ていた成人ファンに向けた映像企画
3. 大人向けの復刻玩具やコレクターズグッズ
このうち、アニメ作品として代表的なのが『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』と『魔法つかいプリキュア!~MIRAI DAYS~』だ。
両作品に共通するのは、過去のテレビシリーズで描かれた主人公たちのその後を扱っている点である。
従来のプリキュアシリーズは、作品ごとに主人公やテーマ、世界観を刷新する形式を基本としてきた。一方、大人向けの続編では、すでに視聴者が知っているキャラクターを再登場させ、時間の経過による変化を物語の中心に据えている。
なぜ今、大人になったプリキュアが描かれるのか背景にあるのは、プリキュアシリーズの長い歴史だ。
シリーズ第1作『ふたりはプリキュア』は、2004年2月1日に放送を開始した。2000年代に幼少期を過ごした視聴者は、2026年には20代から30代を中心とする世代になっている。
子どもの頃にテレビの前で応援していたキャラクターたちと、現実の自分が同じように成長している。そんな視聴者にとって、主人公たちの大人になった姿は、単なる懐かしさ以上の意味を持つ。
東映アニメーションは2023年の20周年関連発表で、従来のメイン視聴層が3~6歳の子どもたちであることを説明したうえで、プリキュアとともに成長した当時のファンにも、これからもシリーズを楽しんでもらうための映像企画として2作品の制作を発表した。
また、当時のファンだけでなく、現在シリーズを見ている視聴者にも楽しんでもらうことが企画のコンセプトに含まれている。
つまり、大人向け企画は子ども向けシリーズを終了させるためのものではない。従来のファン層を大切にしながら、作品の楽しみ方を広げる試みなのである。
【出典:東映アニメーション「プリキュアシリーズ20周年の節目に、新たなる試みとして大人へ向けた映像施策の制作を発表」】
【歴代作品一覧】オトナプリキュアとMIRAI DAYSの内容・放送時期を比較
大人のプリキュアを理解するうえで重要なのが、2作品の位置づけの違いだ。
同じく過去の主人公たちの成長を描いているが、物語の対象となる作品も、描かれる人間関係も異なっている。
1. キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~2023年10月7日から12月23日までNHK Eテレで放送された全12話の作品。
中心となるのは、『Yes!プリキュア5』『Yes!プリキュア5GoGo!』の主人公・夢原のぞみたちだ。
かつて中学生だった彼女たちは、それぞれの道を歩む大人へと成長している。
仕事やプライベート、友人、家族、恋愛など、子どもの頃とは違う悩みや壁に直面する日々。そんななか、人間を襲う謎の影「シャドウ」が現れ、新たな物語が始まる。
本作の大きな特徴は、プリキュアとして戦っていた少女たちが、大人になってからも自分の未来や希望と向き合う点にある。
加えて、夢原のぞみたちだけでなく、『ふたりはプリキュア SplashStar』の日向咲と美翔舞も登場する。
懐かしいキャラクターの再登場に加え、複数の作品の世界がつながる構成も見どころだ。
2. 魔法つかいプリキュア!~MIRAI DAYS~2025年1月11日から3月29日まで放送された全12話の続編アニメ。
2016年から2017年にかけて放送された『魔法つかいプリキュア!』の正式な続編にあたる。
物語の中心は、朝日奈みらいと十六夜リコ。
前作から時間が経過し、みらいはナシマホウ界で大学生に、リコは魔法界で魔法学校の先生になっている。
別々の世界で暮らす2人だったが、新たな災いの兆しをきっかけに再会する。
モフルンや花見ことは(はーちゃん)も物語に関わり、過去と未来、それぞれの世界で生きることの意味が描かれていく。
本作はABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネットの深夜アニメ枠「ANiMAZiNG!!!」で放送された。
3. 2作品の違いが一目で分かる比較表| 比較項目 | オトナプリキュア | MIRAI DAYS |
|---|---|---|
| 正式名称 | キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~ | 魔法つかいプリキュア!~MIRAI DAYS~ |
| 放送開始 | 2023年10月7日 | 2025年1月11日 |
| 放送終了 | 2023年12月23日 | 2025年3月29日 |
| 話数 | 全12話 | 全12話 |
| 前作 | Yes!プリキュア5、5GoGo | 魔法つかいプリキュア! |
| 中心人物 | 夢原のぞみたち | 朝日奈みらい、十六夜リコ |
| 成長後の姿 | 大人になった仲間たち | 大学生のみらい、魔法学校の先生になったリコ |
| 主なテーマ | 大人の悩み、仕事、友情、家族、恋、未来 | 再会、時間、過去と未来、2つの世界 |
| 主な特徴 | 複数の過去作品のキャラクターが登場 | 前作の物語を直接引き継ぐ続編 |
| 放送局・枠 | NHK Eテレ | ABCテレビ・テレビ朝日系列「ANiMAZiNG!!!」 |
※放送期間・作品概要は東映アニメーションの公式作品情報に基づく。
どちらがおすすめ?作品ごとの選び方大人になったキャラクターの人生を見たい人には、オトナプリキュアがおすすめ。
かつての仲間たちが、それぞれ違う道を歩んでいるという設定が魅力だ。子どもの頃に見ていた作品を思い出しながら、大人になった彼女たちの葛藤に共感できる。
一方、特定の作品の続きをじっくり楽しみたい人にはMIRAI DAYSがおすすめ。
みらいとリコの関係性や、魔法界とナシマホウ界の世界観をもう一度楽しみたい人に向いている。
前者は複数作品をつなぐ成長物語、後者は一つの作品の未来を掘り下げる続編という違いがある。
【視聴順ガイド】大人のプリキュアを楽しむための歴代作品一覧
大人向け続編は、前作のキャラクターや設定を知っているほど楽しみやすい。
特にオトナプリキュアは複数作品のキャラクターが登場するため、関連作品を先に見ておくと理解が深まる。
オトナプリキュアを見る順番おすすめの視聴順は次のとおり。
第1段階:Yes!プリキュア5(2007年)
夢原のぞみがキュアドリームとして仲間たちと出会い、5人のチームで戦う物語。のぞみ、りん、うらら、こまち、かれんという主要キャラクターの関係性を理解できる。
第2段階:Yes!プリキュア5GoGo!(2008年)
前作の続編で、5人の仲間が再び力を合わせる。新たな敵エターナルとの戦いや、ミルキィローズの登場などが描かれる。
第3段階:ふたりはプリキュア SplashStar(2006年)
日向咲と美翔舞を主人公とする作品。オトナプリキュアに登場する2人の過去を知るために視聴しておきたい。
第4段階:キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~(2023年)
前3作品のキャラクターが成長した姿を楽しめる。特にYes!プリキュア5とGoGoの視聴後に見ると、人物関係や過去の出来事を把握しやすい。
なお、SplashStarはYes!プリキュア5のストーリー上の前作ではない。独立した作品なので、5シリーズを先に視聴してから戻っても問題ない。
MIRAI DAYSを見る順番こちらはシンプルだ。
1. 魔法つかいプリキュア!(2016年)
2. 魔法つかいプリキュア!~MIRAI DAYS~(2025年)
前作で描かれたみらい、リコ、ことは、モフルンの関係性や、魔法界とナシマホウ界の仕組みを理解しておくことが重要だ。
特に前作の終盤で描かれた別離と再会の意味を知っていると、MIRAI DAYSの物語をより深く味わえる。
初めて見る大人におすすめの選択基準- 懐かしい仲間たちの現在を知りたい:オトナプリキュア
- みらいとリコの続きが気になる:MIRAI DAYS
- 複数の歴代作品のキャラクターを楽しみたい:オトナプリキュア
- 魔法やファンタジーの世界観が好き:MIRAI DAYS
- 作品を知らない状態から入りたい:まず前作の第1話から視聴
いずれも全12話なので、長期シリーズを最初から見ることに抵抗がある人でも、続編まで比較的取り組みやすい。
【2026年最新】大人向けプリキュアグッズとリンクルンの商品情報
大人のプリキュアを語るうえで、2026年に注目したいのが復刻玩具シリーズ「Pretty Memories」だ。
これは、歴代作品に登場した変身アイテムなどを、当時のデザインを意識しながら大人向けの仕様で商品化するシリーズ。
単純に昔の玩具を再販売するのではなく、発光ギミックや新規収録音声などを取り入れ、当時の作品世界を再現できるよう工夫されている。
1. 魔法つかいプリキュア!リンクルステッキ2026年2月27日に予約受付が始まった商品。
2016年放送の『魔法つかいプリキュア!』10周年を記念した大人向けなりきり玩具だ。
- 商品名:Pretty Memories 魔法つかいプリキュア!リンクルステッキ
- 価格:6,930円(税込)
- 対象年齢:15歳以上
- 主な機能:LED発光、変身音声、金魔法の再現
- 収録内容:キュアミラクル、キュアマジカル、キュアフェリーチェ、モフルンなどの音声
- 予約期間:2026年2月27日~4月20日
- お届け予定:2026年8月
劇中の必殺技「プリキュア・ダイアモンド・エターナル」を再現できる仕様も特徴だ。
10周年記念の特別音声も約15種類以上収録されている。
2. ハートキャッチプリキュア!ココロパフューム2026年5月1日に予約受付が始まった商品。
2010年放送の『ハートキャッチプリキュア!』に登場した変身アイテムを再現したものだ。
- 商品名:Pretty Memories ハートキャッチプリキュア!ココロパフューム
- 価格:6,930円(税込)
- 対象年齢:15歳以上
- 主な機能:LED発光、変身音声、BGM
- 特別機能:花占いモード
- 予約期間:2026年5月1日~6月25日
- お届け予定:2026年10月
キュアブロッサムとキュアマリンの変身セリフに加え、シプレとコフレの音声も収録されている。
花言葉を楽しむ花占いモードも搭載され、作品の世界観を再現している。
3. フレッシュプリキュア!リンクルン2026年の大人向けプリキュアグッズのなかでも、特に注目したいのが「リンクルン」だ。
2009年放送の『フレッシュプリキュア!』に登場した変身ケータイ手帳が、大人向けなりきり仕様として商品化された。
商品名は「Pretty Memories フレッシュプリキュア!変身ケータイ手帳 リンクルン」。
主な仕様は以下のとおり。
- 価格:6,930円(税込)
- 対象年齢:15歳以上
- 本体サイズ:約高さ90mm×幅57mm×奥行き30mm
- セット内容:リンクルン本体、クローバーキー、着せ替えシート4枚
- 予約開始:2026年9月9日16時
- 予約終了予定:2026年10月26日23時
- お届け予定:2027年1月
最大の特徴は、4種類のリンクルンで遊べること。
キュアピーチ、キュアベリー、キュアパイン、キュアパッションの変身セリフを完全新規収録しているほか、4人同時変身の音声やアニメのBGM、サウンドエフェクトも楽しめる。
加えて、オープニング主題歌「Let's!フレッシュプリキュア!~Hybrid ver.~」も収録されている。
画面の発光時には玩具オリジナルのマークが浮かび上がる仕様もあり、単なる外観の復刻にとどまらない。
2026年11月2日時点では、当初案内された予約受付期間は終了している。お届けは2027年1月予定とされているため、今後の購入を希望する場合は公式販売情報で在庫や追加販売の有無を確認したい。
【出典:バンダイ「プレミアムバンダイ」2026年2月27日、5月1日、9月9日付ニュースリリース】
4. 2026年のプリキュアグッズ市場はどうなっている?大人向け復刻玩具以外にも、2026年は歴代作品や現行シリーズの関連商品が展開されている。
東映アニメーションの公式通販サイト「プリキュア プリティストアオンライン」では、2026年10月30日に『名探偵プリキュア!』のモノトーンシリーズのオンライン先行予約販売が告知された。
また、10月23日には『ハートキャッチプリキュア!』や『スイートプリキュア』のアクリルアートボード復刻販売も案内されている。
11月2日にはキュアアルカナとキュアアルカナ・シャドウのバースデーグッズも掲載された。
こうした展開を見ると、現在のプリキュア商品は大きく分けて次の2方向に広がっている。
- 現行作品のグッズ: 現在放送中のシリーズを楽しむ子どもやファン向けの商品。
- 歴代作品のメモリアル商品: 過去の作品を懐かしむファンやコレクター向けの商品。
ただし、復刻商品がすべて成人限定というわけではない。商品ごとの対象年齢や販売条件を確認することが大切だ。
【2026年の現在】大人のプリキュアは今後どうなる?
現在放送中なのは名探偵プリキュア!2026年のテレビシリーズとして放送されているのは『名探偵プリキュア!』だ。
2026年2月1日にABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネットで放送が始まったシリーズ第23弾で、毎週日曜午前8時30分から放送されている。
主人公は明智あんな。14歳の中学2年生で、妖精ポチタンとペンダントに導かれ、2027年から1999年の世界へタイムスリップする。
そこで名探偵に憧れる小林みくると出会い、事件を解決するためにプリキュアへと変身する。
探偵というモチーフを取り入れた新しい作品だが、オトナプリキュアやMIRAI DAYSの直接的な続編ではない。
ここは混同しやすいポイントだ。
2026年のプリキュアを楽しむ場合、現行のテレビシリーズと、過去作品のキャラクターを描く大人向け続編は別の企画として理解しておくとよい。
大人向け続編の新作は発表されている?東映アニメーションが2023年に発表した大人向け映像企画は、オトナプリキュアと魔法つかいプリキュアの続編という2作品だった。
2026年11月2日時点で、今回取り上げた2作品に続く新たな大人向けテレビアニメの放送日程は、公式作品情報では確認できない。
ただし、歴代作品の周年企画や復刻商品など、映像以外にも過去作品を楽しむ機会は続いている。
特に2026年は『魔法つかいプリキュア!』の10周年にあたり、リンクルステッキのメモリアル商品化も行われた。
今後の展開を追う際は、東映アニメーションの公式発表、プリキュアシリーズ公式ポータル、バンダイの商品発表を確認するのが確実だ。
【よくある質問】大人のプリキュアに関するFAQ
Q1:大人のプリキュアは何作品ある?
A1:代表的な大人向け映像企画として、2023年の『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』と2025年の『魔法つかいプリキュア!~MIRAI DAYS~』の2作品がある。どちらも全12話で、過去作品のキャラクターたちの成長した姿が描かれている。
Q2:オトナプリキュアを見る前に何を見ればいい?
A2:『Yes!プリキュア5』と『Yes!プリキュア5GoGo!』を先に見るのがおすすめ。さらに『ふたりはプリキュア SplashStar』を見ておくと、日向咲と美翔舞の登場も楽しめる。
Q3:フレッシュプリキュアのリンクルンは2026年現在も購入できる?
A3:2026年9月9日に予約が始まり、当初の予約終了予定日は10月26日だった。11月2日時点では予約期間が終了している。2027年1月のお届け予定商品だが、追加販売や在庫状況については公式販売情報を確認したい。
大人のプリキュアは、子どもの頃に見ていた作品を懐かしむだけの企画ではない。
『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』では、夢原のぞみたちが大人になって直面する悩みや将来への迷いが描かれ、『魔法つかいプリキュア!~MIRAI DAYS~』では、みらいとリコがそれぞれの世界で成長した後の再会が描かれた。
2作品に共通するのは、過去のキャラクターを単に再登場させるのではなく、時間の経過そのものを物語の魅力に変えていることだ。
2026年は、リンクステッキやココロパフューム、フレッシュプリキュアのリンクルンなど、大人向けのメモリアル商品も展開された。アニメをもう一度見るだけでなく、当時の変身アイテムを手元に置いて楽しむという選択肢も広がっている。
作品選びで迷ったら、次の基準をおすすめしたい。
- 夢原のぞみたちのその後を知りたいなら、オトナプリキュア。
- みらいとリコの未来を知りたいなら、MIRAI DAYS。
- 子どもの頃の思い出を形にして残したいなら、Pretty Memoriesなどの復刻商品。
プリキュアは、子どもたちが楽しむ作品であると同時に、かつて作品とともに成長した人たちが再び楽しめる作品にもなっている。
2026年現在、その楽しみ方は続編アニメ、周年企画、復刻玩具へと広がっている。昔好きだったキャラクターの現在を知ることは、当時の自分が大切にしていたものをもう一度思い出すきっかけにもなる。