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都道府県GDPランキング2026最新|東京・愛知・大阪の順位と所得差を徹底解説

藤森 綾 藤森 綾 • 更新: • 公開: • 読了約 21 分
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都道府県GDPランキング2026最新|東京・愛知・大阪の順位と所得差を解説

2026年11月現在、都道府県の経済規模を比較する際に基準となる最新の確報データは、2023年度(令和5年度)の県民経済計算です。名目県内総生産の首位は東京都の125兆円。続いて愛知県が46兆911億円、大阪府が44兆9,924億円となり、前年度まで大阪府がわずかに上回っていた愛知県が順位を逆転しました。

ただし、今回の統計には見逃せない注意点があります。内閣府経済社会総合研究所が2026年8月7日に掲載した統計表は42都道府県と3政令指定都市分です。その後、各自治体による個別公表が進み、9月29日には徳島県も2023年度の結果を発表しました。したがって、8月時点の42都道府県という集計範囲と、11月時点で各県が公表しているデータの範囲は区別する必要があります。

この記事では、都道府県GDPランキングの上位地域を名目・実質の両面から比較し、東京都・愛知県・大阪府の経済規模、1人当たり県民所得との違い、地域ごとの産業構造や過去からの順位変動まで整理します。

【2026年最新】都道府県GDPランキングの基準と公表状況

gdpランキング都道府県
都道府県のGDPに当たる「県内総生産」とは?

都道府県のGDPランキングを理解するうえで、まず押さえたいのが「県内総生産」という指標です。

県内総生産とは、一定期間に都道府県内で行われた経済活動によって生み出された付加価値の合計です。国全体のGDPを地域単位に分けたような統計であり、英語ではGRP(Gross Regional Product)と呼ばれます。

例えば、愛知県内の工場で自動車が生産されれば、その生産活動によって生み出された付加価値は愛知県の県内総生産に反映されます。

一方、愛知県に本社を置く企業が県外で生み出した付加価値は、原則としてその生産活動が行われた地域側に計上されます。

つまり、県内総生産は住民の所得や企業の本社所在地を単純に集計したものではありません。

内閣府経済社会総合研究所が公表する「県民経済計算」は、地域経済を次の3つの側面から把握しています。

  • 生産面:地域内でどれだけの付加価値が生み出されたか。
  • 分配面:生産活動によって生じた所得が誰に分配されたか。
  • 支出面:消費や設備投資、政府支出などにどれだけ使われたか。

この3つの側面を組み合わせることで、単純な経済規模だけでは見えない地域経済の循環を分析できます。

2023年度データはいつ公表された?42都道府県から47都道府県へ

2023年度(令和5年度)の県民経済計算は、内閣府が2026年8月7日に統計表を掲載しました。

ただし、掲載時点で対象となっていたのは42都道府県と3政令指定都市です。47都道府県すべての数値が一斉にそろったわけではありません。

その後、各都道府県が独自に推計結果を公表しています。

特に重要なのが、当初の集計対象外だった地域の追加公表です。石川県、奈良県、香川県、宮崎県などの個別資料が公表され、最後に徳島県が2026年9月29日に令和5年度の県民経済計算を発表しました。

徳島県の公表値は、名目県内総生産3兆4,514億円、実質成長率6.0%、1人当たり県民所得338万8,000円です。

このため、2026年11月時点では、各県の公式発表を照合することで47都道府県の2023年度データを確認できます。

ただし、内閣府の一括統計表に掲載された42県分と、各県が個別に公表した追加分は、資料の更新時期や改定状況を確認しながら比較することが大切です。

【名目県内総生産ランキング】東京都・愛知県・大阪府がトップ3

2023年度の名目県内総生産を比較すると、東京都が圧倒的な規模を維持しています。

注目は2位と3位です。愛知県が大阪府を上回り、東海地方の製造業を中心とする経済基盤の強さが数字にも表れました。

2023年度の名目県内総生産・上位7都府県

以下は、2023年度の各自治体の公式発表値を照合した上位7地域です。

順位 都道府県 名目県内総生産 実質経済成長率 1人当たり県民所得
1位 東京都 125兆円 +0.5% 別途確認
2位 愛知県 46兆911億円 +3.6% 415万円
3位 大阪府 44兆9,924億円 +1.2% 別途確認
4位 神奈川県 37兆3,313億円 +2.6% 334万9,000円
5位 埼玉県 25兆8,867億円 +1.3% 328万6,000円
6位 兵庫県 23兆9,895億円 +0.2% 327万7,000円
7位 千葉県 22兆1,749億円 -1.1% 327万5,000円

※金額は名目県内総生産。実質経済成長率は各自治体の公表値。1人当たり県民所得は確認できた2023年度公表値を記載。表は全47都道府県の完全な順位表ではなく、上位7地域の比較です。

1位・東京都:125兆円で全国経済の約21%

東京都の2023年度の名目都内総生産は125兆円です。国内総生産595兆1,843億円に対する割合は21.0%に達します。

2位の愛知県と比較しても、その経済規模には大きな差があります。

東京都の特徴は、製造業だけでなく、金融・保険業、専門・科学技術・業務支援サービス業、宿泊・飲食サービス業など、多様な産業が集積していることです。

東京都の公表資料によれば、2023年度は金融・保険業や専門サービス関連などの増加が名目経済規模を押し上げました。

一方、実質経済成長率は0.5%です。名目GDPの規模が大きいからといって、実質的な成長率まで全国トップというわけではありません。

2位・愛知県:製造業の回復が大阪府との順位を逆転

愛知県の名目県内総生産は46兆911億円で、全国GDPの7.7%を占めています。

2023年度の実質経済成長率は3.6%。前年度の4.7%からは鈍化したものの、3年連続のプラス成長となりました。

特に注目したいのが製造業です。

愛知県の公式発表では、製造業の名目生産額が前年度比13.0%増加しました。卸売・小売業も2.6%増加しています。

自動車産業を中心とした輸送用機械など、ものづくりの集積が地域経済を支える構造は、愛知県の大きな特徴です。

また、1人当たり県民所得は415万円で、前年度の382万円から8.6%増加しました。

経済規模だけでなく、地域全体の所得水準という観点でも存在感を示しています。

3位・大阪府:万博関連需要とサービス産業が経済を支える

大阪府の名目府内総生産は44兆9,924億円、実質府内総生産は41兆7,618億円です。

名目経済成長率は4.3%、実質経済成長率は1.2%で、ともに3年連続のプラス成長となりました。

大阪府の2026年1月16日の発表では、アフターコロナの社会経済活動の活発化に加え、2025年大阪・関西万博の開催に向けた準備などが背景として挙げられています。

大阪経済を特徴づけるのは、卸売・小売業、宿泊・飲食サービス業、金融・保険業などのサービス産業です。

製造業だけに依存しない都市型経済の構造が、府内総生産の大きさを支えています。

【実質県内総生産ランキング】名目GDPだけでは分からない成長力

名目GDPランキングと実質GDPランキングは、同じ意味ではありません。

両者の違いを理解することが、都道府県別経済成長率を正しく読み取るポイントです。

名目と実質の違い

名目県内総生産は、その年度に実際の市場価格で評価した経済規模です。

例えば、商品の販売価格やサービス料金が上昇すれば、生産量が変わらなくても名目GDPは増加する可能性があります。

これに対して実質県内総生産は、物価変動の影響を取り除いた指標です。

実際にどれだけ経済活動が拡大したのかを把握する際には、実質値が役立ちます。

簡単に整理すると、次のようになります。

  • 名目GDP:現在の価格で見た経済規模を比較する。
  • 実質GDP:物価変動を調整して経済活動の実質的な伸びを確認する。
  • 実質経済成長率:前年と比べて実質県内総生産がどれだけ増減したかを示す。

内閣府の2023年度統計では、実質値は連鎖方式で推計されています。連鎖方式では、産業別の実質値を単純に足し合わせても総生産額と一致しないため、集計方法にも注意が必要です。

上位地域でも実質成長率には大きな違い

先ほどの上位7地域を見ると、名目GDPの順位だけでは分からない違いが浮かび上がります。

愛知県は実質3.6%増、神奈川県は2.6%増、埼玉県は1.3%増でした。

一方、東京都は0.5%増、大阪府は1.2%増、兵庫県は0.2%増です。

さらに千葉県は実質1.1%減となっています。

この比較から分かるのは、経済規模の大きさと経済成長の勢いは別の指標だということです。

例えば東京都は圧倒的な経済規模を持ちながら、2023年度の実質成長率は全国の0.7%を下回りました。

対照的に愛知県は3.6%増で、全国の成長率を大きく上回っています。

地域経済の勢いを判断するなら、名目GDPの順位だけでなく、実質成長率も合わせて確認する必要があります。

【1人当たり県民所得ランキング】GDP上位県が所得でも上位とは限らない

都道府県GDPランキングと並んで注目されるのが、1人当たり県民所得ランキングです。

ただし、この2つは測定している対象が違います。

県内総生産は地域内で生み出された付加価値の総額ですが、県民所得は県民に帰属する所得を示します。

加えて、1人当たり県民所得は県民所得を総人口で割ったものです。

ここには雇用者報酬だけでなく、企業所得や財産所得も含まれます。

したがって、一般的な平均年収や個人の手取り額とは異なります。

2022年度の47都道府県比較では東京都が突出

47都道府県を同じ年度・同じ定義で比較できる2022年度の県民経済計算を見ると、1人当たり県民所得の上位は次のとおりです。

東京都は603万7,000円で1位、愛知県は381万9,000円で2位、茨城県は348万1,000円で3位でした。

大阪府は325万7,000円で12位、神奈川県は318万円で15位、埼玉県は313万8,000円で19位です。

ここで注目したいのは、大阪府の順位です。

名目県内総生産では全国2位の大阪府ですが、1人当たり県民所得では12位まで順位が下がります。

つまり、地域全体の経済規模が大きいことと、人口1人当たりの所得水準が高いことは必ずしも一致しません。

2023年度の公表値から見える所得水準

2023年度の各県の個別発表でも、所得水準の違いが確認できます。

愛知県は415万円、静岡県は382万2,000円、神奈川県は334万9,000円、徳島県は338万8,000円でした。

埼玉県は328万6,000円、兵庫県は327万7,000円、千葉県は327万5,000円です。

このように、県内総生産の順位が必ずしも1人当たり県民所得の順位に反映されないことが分かります。

なお、2023年度の47都道府県を対象とした所得順位を作る際には、全県の同一年度の確報値をそろえ、改定後の数値で比較する必要があります。

なぜGDPと1人当たり県民所得の順位が違うのか

理由の一つは、人口規模です。

人口が多い地域は、1人当たりの生産額がそれほど高くなくても、総額としては大きなGDPを記録できます。

もう一つは、通勤や企業活動に伴う所得の地域間移動です。

例えば、ある県に住む人が隣の大都市で働いている場合、その人の勤務先で生み出された付加価値は勤務先の所在地側に計上されます。一方、所得の分配では居住者側の地域に反映される部分があります。

企業所得や財産所得の分配も影響します。

そのため、GDPランキングと所得ランキングを同じものとして扱うのは適切ではありません。

【GDPランキング歴代推移】愛知県が大阪府を逆転した理由

2023年度のランキングで特に注目されるのが、愛知県と大阪府の順位変動です。

2022年度は、大阪府の名目府内総生産が43兆1,477億円、愛知県が43兆653億円でした。

両者の差は約824億円で、大阪府がわずかに上回っていました。

ところが2023年度は、愛知県が46兆911億円、大阪府が44兆9,924億円となり、愛知県が2位に浮上しています。

愛知県では製造業が前年度比13.0%増加し、実質経済成長率も3.6%を記録しました。

一方、大阪府の実質成長率は1.2%でした。

この差が、両地域の経済規模の順位変動につながった大きな背景です。

ただし、1年度の順位変動だけで長期的な競争力が決まったわけではありません。

県民経済計算は基礎統計や推計方法の改定に伴い、過去の数値も遡って修正されることがあります。

歴代推移を比較するときは、異なる公表時点の数字をそのまま並べるのではなく、同じ基準・同じ改定後の系列を使用が必要です。

【プロの結論】都道府県別産業構造から本当の経済力を読み解く

都道府県GDPランキングを分析するとき、最も避けたいのは「順位が高い県ほど経済的に優れている」という単純な評価です。

地域経済の強さは、産業の構成、成長の持続性、所得の分配、人口動態などを組み合わせて判断する必要があります。

東京都は金融・専門サービスを中心とする都市型経済

東京都の強みは、企業本社、金融機関、専門サービス、情報関連産業などが集積していることです。

2023年度には金融・保険業や専門・科学技術・業務支援サービス業などが増加しました。

こうした産業は、国内外の企業活動や投資、ビジネスサービスと結びついています。

一方、実質成長率が0.5%だったことからも、巨大な経済規模と高い成長率は別の概念であることが分かります。

愛知県は製造業の集積が最大の強み

愛知県は、自動車関連産業や輸送用機械を中心に製造業が集積しています。

製造業の生産活動が拡大すると、部品メーカー、物流、設備投資、関連サービスなど幅広い分野にも波及します。

2023年度の製造業13.0%増という数字は、こうした産業構造の特徴を反映したものです。

ただし、特定産業への依存度が高い場合、世界的な需要変動や原材料価格、為替、供給網の変化による影響も受けやすくなります。

大阪府はサービス産業と都市機能の厚みが特徴

大阪府は、商業、金融、観光、宿泊・飲食などのサービス産業が経済を支えています。

2025年の大阪・関西万博に向けた準備が進んだ2023年度は、社会経済活動の回復も重なりました。

都市圏の人口集積や交通網、商業機能は、企業活動を支える大きな基盤です。

一方、地域の持続的な成長を評価するには、観光需要やイベント関連需要だけでなく、企業投資や雇用、サービス産業の生産性も確認する必要があります。

ランキングを見るときの判断基準

地域経済を調べる目的によって、重視する指標は変わります。

  • 経済規模を知りたい人:名目県内総生産を確認する。
  • 経済成長の勢いを知りたい人:実質経済成長率を確認する。
  • 地域の所得水準を知りたい人:1人当たり県民所得を確認する。
  • 企業の進出先を検討する人:産業別県内総生産や就業構造を確認する。
  • 移住先を比較したい人:県民所得に加えて、賃金、雇用、物価、住宅費なども確認する。

特に移住先を選ぶ場合、1人当たり県民所得だけで生活水準を判断するのは避けたいところです。

県民所得には企業所得なども含まれるため、実際の給与水準や家計の可処分所得とは異なるからです。

【都道府県GDPランキング】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:都道府県GDPランキングで1位なのはどこですか?
A1:2023年度の名目県内総生産では東京都です。規模は125兆円で、国内総生産の約21.0%を占めています。

Q2:2023年度のGDPランキングで愛知県と大阪府はどちらが上ですか?
A2:愛知県です。愛知県は46兆911億円で2位、大阪府は44兆9,924億円で3位となっています。2022年度は大阪府がわずかに上回っていました。

Q3:2026年最新の都道府県GDPは2023年度のデータですか?
A3:はい。2026年11月時点で比較に使える最新の県民経済計算の確報は2023年度(令和5年度)です。

Q4:2026年8月に公表されたデータはなぜ42都道府県分なのですか?
A4:内閣府経済社会総合研究所が2026年8月7日に掲載した統計表の対象が42都道府県と3政令指定都市だったためです。その後、各県の個別公表が進み、9月29日には徳島県も公表しています。

Q5:名目GDPと実質GDPはどちらを見ればよいですか?
A5:経済規模を金額で比較するなら名目GDP、物価変動を除いた経済活動の伸びを確認するなら実質GDPが適しています。両方を併用すると地域経済の状況をより正確に把握できます。

Q6:1人当たり県民所得は平均年収と同じですか?
A6:違います。1人当たり県民所得には雇用者報酬だけでなく、企業所得や財産所得も含まれます。個人の給与や手取り額を示す指標ではありません。

2026年11月時点の最新確報である2023年度の県民経済計算では、東京都が125兆円で全国1位、愛知県が46兆911億円で2位、大阪府が44兆9,924億円で3位となりました。

今回の大きな変化は、愛知県が大阪府を上回ったことです。製造業の成長が愛知県の経済規模を押し上げ、実質成長率でも全国を上回る結果となりました。

一方、東京都は経済規模で他地域を大きく引き離しながら、実質成長率は0.5%にとどまっています。名目GDPの大きさだけでは、経済の勢いまでは分かりません。

また、内閣府の2026年8月7日掲載分が42都道府県だったという公表範囲にも注意が必要です。その後の各県の発表によって、2023年度のデータは47都道府県分が確認できるようになっています。

地域経済を正しく評価するには、次の3つを組み合わせることが大切です。

名目県内総生産で経済規模を把握し、実質経済成長率で成長力を確認し、1人当たり県民所得で地域全体の所得水準を比較する。

この3つの視点を持つことで、単なる順位表では見えない各地域の産業構造や経済の強み、今後の課題まで読み解けます。

2026年以降の地域経済を見通すうえでも、GDPの総額だけでなく、産業の多様性や生産性、所得の分配に目を向けることが重要です。

主な公的根拠・参照資料

- 内閣府経済社会総合研究所「県民経済計算」2026年8月7日掲載資料。42都道府県・3政令指定都市分の統計表と公表状況。
- 東京都「都民経済計算 令和5年度年報」。
- 愛知県「愛知県の県民経済計算(2023年度)」。
- 大阪府「令和5年度大阪府民経済計算・確報」。
- 神奈川県・埼玉県・兵庫県・千葉県の2023年度県民経済計算。
- 徳島県「令和5年度徳島県県民経済計算結果について」(2026年9月29日)。
- 総務省統計局「日本の統計2026」および47都道府県の2022年度1人当たり県民所得比較資料。

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コンテンツディレクター 藤森 綾
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