2026年11月現在、歴代の劇場版ポケットモンスターは、1998年の『ミュウツーの逆襲』から2020年の『劇場版ポケットモンスター ココ』まで、通算23作が公開されている。興行収入で歴代1位に輝くのは、シリーズの原点となった『ミュウツーの逆襲』だ。国内興行収入は72.4億円で、2位の『幻のポケモン ルギア爆誕』を上回る圧倒的な記録を残している。
一方、興行収入とファン人気は必ずしも一致しない。2002年公開の『水の都の護神 ラティアスとラティオス』は興収ランキングでは下位に位置するものの、公式投票やファンランキングでは上位の常連だ。2026年には約7年ぶりとなる新作『ポケモン:ワイルドカード』の2027年公開も発表されており、シリーズは新たな展開を迎えている。ここでは歴代23作の興行収入、人気投票、作品の評判を比較し、初めて観る人にもおすすめできる名作を紹介する。
【2026年最新】ポケモン映画は歴代23作!新作は2027年公開へ

ポケモン映画の歴史は、1998年7月18日に公開された第1作『ミュウツーの逆襲』から始まった。
当初はテレビアニメでおなじみのサトシとピカチュウを中心に、幻のポケモンや伝説のポケモンをめぐる壮大な冒険が描かれてきた。夏休みの定番映画として定着し、親子で楽しめる作品でありながら、生命の意味や友情、別れなど、大人にも響くテーマを扱っていることが特徴だ。
2020年の『ココ』が従来シリーズの節目に2020年12月25日に公開された『劇場版ポケットモンスター ココ』は、従来のサトシとピカチュウを軸にした長編映画シリーズの節目となった作品だ。
物語の中心となるのは、ポケモンに育てられ、自分自身もポケモンだと信じている少年ココ。幻のポケモン・ザルードとの親子のような関係や、人間とポケモンの間に生まれる絆が描かれている。
それまでのシリーズに多かった伝説のポケモン同士の大規模な戦いとは異なり、家族愛や自分の居場所を見つけることに重点を置いている点が印象的だ。
2027年公開予定『ポケモン:ワイルドカード』
2026年11月現在の最新映画情報
- 監督:北田勝彦
- キャラクターデザイン:林明美
- アニメーション制作:CloverWorks
- 企画・プロデュース:STORY inc.
2026年8月31日、ポケモン公式は新作長編アニメーション映画『ポケモン:ワイルドカード』を2027年に全世界公開すると発表した。
公式サイトでは監督やキャラクターデザイン、制作会社などのスタッフ情報が公開されている。約7年ぶりとなる長編映画の発表は、シリーズの新しい方向性を考えるうえでも大きなニュースだ。
ただし、2026年11月時点で公開されている情報は2027年公開決定とスタッフなどが中心で、具体的な公開日や詳細なストーリーについては続報が待たれる。
【歴代23作を完全比較】ポケモン映画の国内興行収入ランキング
ポケモン映画の人気を数字で比較するなら、まず注目したいのが国内興行収入だ。
以下は1998年から2020年までの長編23作品を、一般に紹介されている国内興収の換算値を基準に並べたランキングである。
金額は億円。2011年の2作品は合算。1998・1999年は旧制度の配給収入からの興収換算値で、資料による差がある。
1. 初期2作品の圧倒的な強さ
1位の『ミュウツーの逆襲』と2位の『幻のポケモン ルギア爆誕』は、いずれも60億円を超える興収換算値を記録している。
当時のポケモン人気の勢いに加え、テレビアニメから映画へと広がった世界観、幻・伝説のポケモンが登場する特別感が観客を映画館に引きつけた。
2. 2007年の『ダークライ』が大きく復活
2002年の『水の都の護神』では26.7億円まで落ち込んだ興収が、2003年の『七夜の願い星 ジラーチ』で45億円に回復。その後、2007年の『ディアルガVSパルキアVSダークライ』では50.2億円に到達した。
ゲーム『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』の人気と、ディアルガ・パルキアという強力な伝説のポケモンの競演が大きな見どころになった。
3. 2017年の『キミにきめた!』で再び上昇
2016年の『ボルケニオンと機巧のマギアナ』が21.5億円だったのに対し、2017年の『キミにきめた!』は35.5億円を記録した。
サトシとピカチュウの出会いを改めて描く原点回帰の構成が、長年のファンだけでなく新しい世代にも訴求した作品だ。
興行収入の数字には比較上の注意点もあるここで見逃せないのが、1998年と1999年の映画興収の扱いだ。
日本映画製作者連盟の公式統計では、1998年と1999年は現在の興行収入ではなく「配給収入」が公表されている。『ミュウツーの逆襲』は41.5億円、『ルギア爆誕』は35億円という配給収入の記録だ。
そのため、一般的な歴代ランキングに掲載される72.4億円や64億円は、当時の配給収入と現在の興行収入を区別して考える必要がある。
特に『ルギア爆誕』は資料によって62億円と64億円の違いが見られる。ランキングの2位という位置は変わらないものの、厳密な統計比較ではこの点を理解しておきたい。
【興行収入だけでは分からない】ポケモン映画の人気投票ランキング
興行収入ランキングを見ていると、一つの疑問が生まれる。
なぜ、歴代興収20位の『水の都の護神』が、ファンの間ではトップクラスの人気を誇っているのか。
その答えは、映画館に足を運んだ人数と、作品を観た後にどれほど心に残ったかが、必ずしも同じではないことにある。
2017年の公式人気投票で1位になった作品2017年には、ポケモン映画20周年を記念した「推しポケモン映画ナンバーワンはキミにきめた!」という投票企画が実施された。
この企画で1位に選ばれたのが、2002年公開の『水の都の護神 ラティアスとラティオス』だ。
当時の作品を振り返る特別企画として、テレビ東京でも放送された。興収では26.7億円だった作品が、公式の人気投票で頂点に立ったことは興味深い。
支持された理由として挙げられるのが、水の都アルトマーレの美しい街並み、アコーディオンを中心とした印象的な音楽、ラティアスとラティオスの兄妹愛、そして物語の終盤に描かれる切ない余韻だ。
2022年の25周年ポケモン映画祭でも上位3作品に選出2022年には、テレビアニメ25周年を記念した「夏の思い出、ゲットだぜ!25周年ポケモン映画祭」が開催された。
歴代作品を対象としたファン投票には20万を超える票が集まり、劇場で再上映される3作品が決定した。
選ばれた作品は次の通り。
1. 『水の都の護神 ラティアスとラティオス』(2002年)
2. 『七夜の願い星 ジラーチ』(2003年)
3. 『ディアルガVSパルキアVSダークライ』(2007年)
興収ランキングでも上位に入る作品と、興収では20位の作品が同じ投票企画で選ばれたことは、シリーズの人気を考えるうえで象徴的な結果だ。
2026年10月時点のファンランキングも比較2026年10月17日更新の「みんなのランキング」では、歴代ポケモン映画を対象にしたユーザー投票が公開されている。
同サイトの集計は参加者1,915人、総投票数6,229票。公式の人気投票とは異なる、ユーザー参加型のランキングだ。
| 順位 | 作品 | 評価点 |
|---|---|---|
| 1位 | 水の都の護神 ラティアスとラティオス | 87.7点 |
| 2位 | ディアルガVSパルキアVSダークライ | 83.4点 |
| 3位 | ミュウと波導の勇者 ルカリオ | 81.0点 |
| 4位 | 七夜の願い星 ジラーチ | 79.6点 |
| 5位 | ミュウツーの逆襲 | 79.0点 |
ここでも『水の都の護神』が1位になっている。
興収1位の『ミュウツーの逆襲』は5位、興収3位の『ダークライ』は2位だ。『ルカリオ』も興収10位ながら、ファンランキングでは3位に入っている。
この結果から見えるのは、ポケモン映画の人気が単なる動員実績ではなく、キャラクターへの愛着、音楽、物語の余韻、子どもの頃に観た記憶などによって形成されていることだ。
なお、こうしたユーザーランキングは投票参加者や集計時期によって変わる。公式投票、ファンイベント、一般ユーザーランキングを同じ尺度として扱わないことも大切だ。
【作品とポケモンの関係を整理】歴代映画のシリーズ別特徴
23作の歴史を理解するには、公開年だけでなく、どの世代のゲームやテレビアニメと関係しているのかを見ると分かりやすい。
特に初期の無印シリーズ、アドバンスジェネレーション、ダイヤモンド・パール、ベストウイッシュ、XY、そして2017年以降の新しい作品では、物語の方向性に違いがある。
歴代映画の年代別変化1998~2002年:シリーズの基礎を築いた初期作品
初期作品では、ミュウツーやルギア、エンテイ、セレビィ、ラティアス、ラティオスなど、伝説・幻のポケモンを中心にした物語が展開された。
特に『ミュウツーの逆襲』は、ポケモンの存在意義や人間のエゴというテーマを取り上げ、単なる子ども向け冒険映画にとどまらない印象を残した。
2003~2006年:友情や別れを描く感情劇
『七夜の願い星 ジラーチ』『裂空の訪問者 デオキシス』『ミュウと波導の勇者 ルカリオ』などが公開された時期だ。
この年代は、幻のポケモンとの出会いだけでなく、相棒との信頼関係や自己犠牲といったテーマが印象に残る。
2007~2010年:伝説のポケモンによる壮大な世界観
『ディアルガVSパルキアVSダークライ』から始まるダイヤモンド・パール期は、時間・空間・異世界・創造といった大きなテーマが特徴。
ディアルガ、パルキア、ギラティナ、アルセウスが関係する物語は、歴代映画でも特にスケールの大きい作品群だ。
2011~2016年:ゲームの新世代と新しいポケモンの登場
ビクティニ、ケルディオ、ゲノセクト、ディアンシー、フーパ、ボルケニオンなど、各世代を代表するポケモンが登場した。
作品ごとに異なる設定や冒険を楽しめる一方、興収は初期や2007~2009年のピークに届かない作品が増えていった。
2017~2020年:原点回帰と新しい家族の物語
『キミにきめた!』ではサトシとピカチュウの出会いが描かれ、『みんなの物語』では複数の人物の人生を描く群像劇へと広がった。
最後の『ココ』では親子愛が中心となり、シリーズの物語表現に新しい広がりを見せている。
【感動するポケモン映画はどれ?】目的別おすすめ作品5選
興行収入だけで作品を選ぶと、ファンから長く愛されている隠れた名作を見逃す可能性がある。
ここでは、物語のテーマやキャラクターの魅力を基準に、おすすめの5作品を紹介する。
1. (2002年)
興収26.7億円ながら、公式投票やファンランキングで高い支持を獲得。美しい街並み、音楽、兄妹愛、切ない結末が魅力だ。観終わった後も物語を思い返したくなる人におすすめ。
2. (1998年)
興収72.4億円で歴代1位。自分は何者なのかというミュウツーの苦悩を描く。ポケモン映画の原点を知りたい人や、子どもの頃に観た作品を大人になって見直したい人に向いている。
3. (2007年)
興収50.2億円で歴代3位。伝説のポケモン同士の対立と、ダークライの存在が物語を動かす。壮大なバトルや神話的な世界観が好きな人におすすめ。
4. (2003年)
興収45億円。1000年に一度目覚めるジラーチとマサトたちの交流を描く。短い時間の出会いが大切な思い出になるという、ポケモン映画らしい優しさが詰まった作品だ。
5. (2020年)
興収20.2億円。人間の少年ココとザルードの関係を通して、親子の愛情や自分の居場所を描く。親子で一緒に観たい人や、温かい物語を求めている人におすすめ。
| 観たい内容 | おすすめ作品 |
|---|---|
| ポケモン映画の原点 | ミュウツーの逆襲 |
| 伝説のポケモンの大迫力バトル | ダークライ |
| 切ない感動と美しい映像 | 水の都の護神 |
| 友情と別れ | ジラーチ、ルカリオ |
| 親子愛や家族の絆 | ココ、結晶塔の帝王 |
| 初めての人にも分かりやすい物語 | キミにきめた! |
特に初めて観る人には、興収1位の『ミュウツーの逆襲』か、サトシとピカチュウの出会いを描く『キミにきめた!』が入りやすい。
反対に、テンポの速いバトルや伝説のポケモンの登場を最優先する人には、『水の都の護神』より『ダークライ』や『フーパ』の方が好みに合う可能性がある。
【公開順で観るべき?】ポケモン映画の失敗しない楽しみ方
劇場版ポケットモンスターは、公開順にすべて観なければ理解できない連続ストーリーではない。
多くの作品は、それぞれの映画の中で物語が完結する構成になっている。そのため、興味のある伝説のポケモンや、気になるテーマから選んでも楽しめる。
ただし、サトシたちの仲間やテレビアニメの世代が変わるため、公開順に観ることでキャラクターや作品の雰囲気の変化を理解しやすくなる。
初心者におすすめの視聴順- 第1段階:『ミュウツーの逆襲』でシリーズの原点を知る。
- 第2段階:『幻のポケモン ルギア爆誕』で初期の冒険を楽しむ。
- 第3段階:『水の都の護神』と『七夜の願い星 ジラーチ』で感動作を味わう。
- 第4段階:『ディアルガVSパルキアVSダークライ』で壮大な伝説の物語を楽しむ。
- 第5段階:『キミにきめた!』『みんなの物語』『ココ』で後期作品の変化を知る。
興行収入が低い作品は面白くない?
これは正しくない。『水の都の護神』は興収26.7億円ながら、複数のファン投票で高い支持を集めている。興行収入は公開当時の動員実績であり、作品の完成度や後年の評価を直接示すものではない。
2011年のビクティニ映画は2作品で別々の興収がある?
『ビクティニと黒き英雄 ゼクロム』と『ビクティニと白き英雄 レシラム』は同時期に公開された2作品だが、一般的な歴代ランキングでは43.3億円の合算値で扱われる。単独の興収と混同しないようにしたい。
『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』は完全な新作?
2019年公開の『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』は、1998年の第1作を3DCGで再構成したリメイク作品だ。歴代作品数を数える場合には、オリジナル版とは別の公開作品として扱われる。
【ポケモン映画ランキング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ポケモン映画で興行収入1位の作品は何ですか?
『ミュウツーの逆襲』です。1998年公開で、一般的な興行収入換算値は72.4億円。2位の『幻のポケモン ルギア爆誕』を上回っています。
Q2:ポケモン映画で一番人気がある作品は何ですか?
投票の種類によって異なります。2017年の公式人気投票、2022年の25周年ポケモン映画祭、2026年10月時点のユーザーランキングでは、いずれも『水の都の護神 ラティアスとラティオス』が高い支持を獲得しています。
Q3:一番泣けるポケモン映画はどれですか?
感動する作品として特におすすめなのは『水の都の護神』『七夜の願い星 ジラーチ』『ミュウと波導の勇者 ルカリオ』『ココ』です。別れや友情、親子愛など、作品ごとに異なる感動があります。
Q4:ポケモン映画は全部で何作品ありますか?
2020年公開の『ココ』まで、シリーズの通算作品数は23作です。ただし2011年のビクティニ映画は2作品が同時公開されたため、個別の映画タイトルとして数えると24作品になります。
Q5:2026年にポケモン映画の新作は公開されますか?
2026年11月現在、次の長編映画として公式発表されているのは、2027年全世界公開予定の『ポケモン:ワイルドカード』です。具体的な公開日は今後の公式発表が待たれます。
歴代ポケモン映画23作を国内興行収入で比較すると、1位は72.4億円の『ミュウツーの逆襲』、2位は『幻のポケモン ルギア爆誕』、3位は『ディアルガVSパルキアVSダークライ』という結果になる。
一方、ファンの評価では『水の都の護神 ラティアスとラティオス』が際立った存在感を示している。興収ランキング20位という数字だけでは、その作品が長年愛されている理由を説明できない。
作品選びで迷ったら、次の3つを基準にしたい。
- シリーズの歴史を知りたいなら:『ミュウツーの逆襲』
- ファン人気の高い感動作を観たいなら:『水の都の護神』
- 家族で温かい物語を楽しみたいなら:『ココ』
2020年の『ココ』から約7年を経て、2027年には『ポケモン:ワイルドカード』が公開予定だ。サトシとピカチュウを中心に積み重ねられてきた映画の歴史が、新しい作品によってどのように広がっていくのかにも注目したい。
ポケモン映画の魅力は、興行収入の順位だけでは決まらない。子どもの頃に観た一本が大人になってから違う意味を持つこともある。数字で歴代の人気を知り、自分の心に残る作品を探すことこそ、長く続いてきたポケモン映画シリーズの楽しみ方だ。