2026年の高校野球中継は、NHKのテレビだけでなく、インターネットでも視聴できるようになった。春のセンバツ(第98回選抜高校野球大会)と夏の甲子園(第108回全国高校野球選手権大会)の両方で、NHKが決勝までの全試合を「NHK ONE」で同時・見逃し配信することを発表。これまで権利関係の問題からネット配信が実現していなかったNHKの高校野球中継に、大きな変化が生まれた。
加えて、2026年10月1日には、従来のNHKプラスのアプリ名称もNHK ONEに統一された。テレビではNHK総合とEテレ、ラジオではNHKラジオ第1、スマートフォンやパソコンではNHK ONEやバーチャル高校野球など、視聴方法の選択肢が広がっている。2026年の実施内容を振り返りながら、放送時間、見逃し配信の期間、無料視聴の条件、NHKプラスとの違いまで整理する。
【2026年は大きく変わった】高校野球中継はNHK ONEで全試合見られる?

2026年の高校野球中継における最大のニュースは、NHKが春と夏の全国大会について、NHK ONEで全試合の同時・見逃し配信を実施したことだ。
これまではNHK総合やEテレで試合を視聴できても、NHKプラスでは高校野球の中継映像が配信されないケースが続いていた。テレビ放送とインターネット配信では必要な権利処理が異なり、権利者との調整が課題になっていたためだ。
しかし2026年は、大会主催者や関係者との調整が進み、春のセンバツと夏の甲子園の両方でNHK ONEによる配信が実現した。
春のセンバツ高校野球2026の配信実績第98回選抜高等学校野球大会は、2026年3月19日から3月31日まで阪神甲子園球場で開催された。
NHKは3月18日、翌19日に開幕する大会について、テレビ・ラジオ中継と並行して、決勝までの全試合をNHK ONEで同時・見逃し配信すると発表した。
配信開始は3月19日午前9時。開会式と第1試合を皮切りに、全31試合が配信対象となった。
この発表は、NHKの高校野球ネット配信が本格的に動き出したことを示す出来事だった。試合開始に間に合わない場合でも、見逃し配信を利用することで、後から試合を確認できる環境が整った。
夏の甲子園2026も決勝まで全試合を配信夏の第108回全国高等学校野球選手権大会でも、NHK ONEによる全試合配信が実現した。
大会は2026年8月5日に開幕。NHKの7月29日付発表によると、開会式と第1試合の配信は8月5日午後3時55分から始まり、決勝までの全試合が同時・見逃し配信の対象となった。
夏の大会でNHKが全国大会の全試合をネット配信するのは初めての取り組みだった。テレビの前に座れない人でも、スマートフォンやパソコンから試合を追えるようになった。
2026年の春と夏の大会については、いずれもNHK ONEでの配信が実施済みであり、単なる配信予定ではなく、実際に実現した変更として捉える必要がある。
【NHK総合・Eテレ・ラジオ】高校野球の放送予定と放送時間を整理
NHKの高校野球中継は、インターネット配信が始まった後も、テレビとラジオが重要な視聴手段であることに変わりはない。
テレビはNHK総合を中心に、番組編成に応じてEテレでも中継する。ラジオはNHKラジオ第1が中心となる。大会期間中は通常番組が変更されることもあるため、視聴する日ごとの番組表を確認することが大切だ。
NHK総合の高校野球中継NHK総合は、高校野球の試合中継を視聴する際の基本となるチャンネルだ。
2026年夏の大会では、初日の8月5日に午後3時55分から開会式・第1試合の中継と配信が始まった。なお、実際の開会式開始は午後4時、初戦の試合開始は午後5時39分だった。
ここで注意したいのは、放送開始時刻とプレーボールの時刻が同じではないことだ。開会式や試合前の進行も含めて中継されるため、目当ての試合の開始時刻より早く番組を確認しておくと見逃しを防ぎやすい。
Eテレに切り替わるケースにも注意高校野球の中継は、長時間にわたる試合や通常番組との兼ね合いから、NHK総合とEテレの間で放送チャンネルが切り替わる場合がある。
特に、試合が長引いた場合や複数の試合を続けて放送する場合には、番組表に表示されたチャンネルを確認する必要がある。
テレビで見ていて中継が突然終了したように見えても、Eテレに移動して放送が続いている可能性がある。リモコンでチャンネルを切り替える前に、NHKの最新番組情報を確認したい。
NHKラジオ第1なら音声だけでも楽しめる映像を見る時間が取れない人には、NHKラジオ第1の高校野球中継も選択肢になる。
ラジオ中継の魅力は、実況と解説を中心に試合の状況を把握できることだ。仕事中や移動中、家事をしている時間など、画面を見続けられない状況でも試合の展開を追える。
また、NHKのインターネットラジオサービス「らじるらじる」を使えば、スマートフォンやパソコンからラジオ第1の放送を聴取できる。対象番組については聴き逃し配信も利用できるが、番組ごとに対応状況や公開期間が異なるため、配信ページでの確認が必要だ。
なお、ラジオ関連サービスはNHK ONEの映像配信とは受信契約上の扱いが異なる。NHKの受信料案内では、らじるらじるなどのラジオ関連サービスは受信契約の対象外とされている。
【サービス比較表】NHK ONE・NHKプラス・バーチャル高校野球は何が違う?
高校野球をネットで見る場合、NHK ONEだけを知っていれば十分というわけではない。大会によっては、バーチャル高校野球やセンバツLIVE!も利用できる。
特に重要なのは、NHK ONEとバーチャル高校野球では、配信の仕組みや視聴できる映像の特徴が異なることだ。
2026年の実績をもとに、主要なサービスの関係を整理した。
| サービス・媒体 | 主な配信・放送内容 | 料金・利用条件 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| NHK ONE | 春・夏の甲子園のNHK中継全試合同時・見逃し配信 | 既存のNHK受信契約があれば追加負担なし | NHKのテレビ中継と連動した公式配信 |
| NHKプラス | 2026年9月まで使用されていた旧アプリ名称 | 現在はNHK ONEに名称統一 | 2026年10月1日にアプリ名称が変更 |
| バーチャル高校野球 | 夏の甲子園全48試合の無料ライブ配信 | 無料 | 試合映像、ハイライト、マルチアングルなどが充実 |
| センバツLIVE! | 春のセンバツ全31試合の無料ライブ配信 | 無料 | 大会特集や注目選手の関連コンテンツも提供 |
| NHK総合・Eテレ | 高校野球のテレビ中継 | 放送受信環境が必要 | 大画面で実況・解説と試合映像を楽しめる |
| NHKラジオ第1 | 高校野球のラジオ中継 | ラジオ受信・ネットラジオなど | 移動中や作業中のながら聴取に適している |
ここは検索ユーザーが間違えやすいポイントだ。
NHK ONEは2025年10月1日にスタートしたNHKのインターネットサービスで、番組の同時配信や見逃し配信などをまとめて提供している。
一方、番組配信アプリについては、従来から利用していた人が円滑に移行できるよう、NHK ONE開始後もNHKプラスという名称がしばらく維持されていた。
その移行期間が終了し、2026年10月1日からアプリ名称もNHK ONEに統一された。
したがって、2026年11月現在は、NHKプラスとNHK ONEを別々の動画配信サービスとして考える必要はない。以前NHKプラスを利用していた人は、旧アカウントの移行手続きを確認するとよい。
バーチャル高校野球との違いは映像と利用条件バーチャル高校野球は、朝日新聞社と朝日放送テレビが中心となって展開する高校野球関連サービスで、SPORTS BULLやスポーツナビなどを通じて利用できる。
2026年夏は全国大会の全48試合を無料ライブ配信。加えて、全試合のイニング動画やハイライト、見逃し動画なども提供された。
特に注目したいのがマルチアングル配信だ。通常の中継映像だけでなく、球場全景、一塁側アルプス、三塁側アルプスの映像を切り替えて楽しめる仕組みが用意された。
一方、春のセンバツでは「センバツLIVE!」が全31試合を無料ライブ配信している。こちらは毎日新聞社と毎日放送などが関わる大会公式サービスだ。
つまり、NHKの実況・解説を中心に楽しみたいならNHK ONE、球場の複数アングルや関連動画まで楽しみたいならバーチャル高校野球という使い分けができる。
【スマホ・パソコンで視聴する方法】NHK ONEが見られないときの対処法
NHK ONEは、スマートフォンやタブレット、パソコンなどから利用できる。テレビが自宅にない場合でも、対応する端末とインターネット環境があれば番組を視聴できる。
NHK ONEで高校野球中継を見る基本手順利用方法は次のとおりだ。
- NHK ONEのアプリまたはウェブサイトを開く。 スマートフォンなら公式アプリ、パソコンならブラウザからアクセスする。
- NHK ONEアカウントを用意する。 初めて利用する場合は、案内に沿ってアカウント登録を進める。
- 受信契約情報を確認する。 必要に応じて受信料アカウントと連携し、NHKの受信契約を確認する。
- 高校野球の番組を検索する。 番組検索で高校野球や大会名を入力し、対象の中継を探す。
- 同時配信または見逃し配信を選ぶ。 試合中なら同時配信、終了後なら公開期間内の見逃し配信を利用する。
テレビと同じように試合を見たい場合は、同時配信を選ぶ。リアルタイムで見る必要がない場合は、見逃し配信を使えば自分の都合に合わせて観戦できる。
NHKプラスで高校野球が視聴できないときは?「NHKプラスで高校野球を検索しても出てこない」「アプリを開いても試合が見つからない」という疑問には、2026年の配信事情を踏まえた整理が必要だ。
以前は高校野球の中継映像が権利関係の問題でネット配信されていなかった。そのため、NHKプラスで通常の番組が見られても、高校野球の試合だけは視聴できないという状況があった。
しかし、2026年のセンバツと夏の甲子園はNHK ONEで全試合の同時・見逃し配信が実施されている。
2026年10月以降に古いNHKプラスの名称で検索している場合は、アプリ名称がNHK ONEに変更されている点にも注意したい。
視聴できない場合に確認したい5つのポイント- アプリの更新:旧NHKプラスのまま利用していないか、最新版のNHK ONEに更新されているか確認する。
- アカウントの移行:以前のNHKプラス利用者は、NHK ONEへの移行手続きが完了しているか確認する。
- 受信契約の確認:受信契約情報とアカウントの連携状況を確認する。
- 配信期間の確認:見逃し配信は原則として放送後7日間なので、公開終了していないか確認する。
- 通信環境の確認:Wi-Fiやモバイル通信が安定しているか、アプリやブラウザに不具合がないか確認する。
もう一つ注意したいのが、海外からの利用だ。NHK ONEは日本国内向けのサービスであり、海外からは動画配信を利用できない。日本国外で高校野球を見たい場合は、海外向けの公式サービスで対象コンテンツが提供されているかを別途確認する必要がある。
【なぜ2026年から配信できた?】NHK高校野球のネット配信と権利関係の真相
2026年の配信開始を理解するうえで欠かせないのが、これまでNHKの高校野球中継がネット配信されてこなかった背景だ。
テレビで放送できる映像であっても、そのままインターネットで配信できるとは限らない。放送とネット配信では権利処理の条件が異なり、大会映像を配信するには関係する権利者や主催者との調整が必要になる。
従来は大会映像の配信許諾が課題だった2026年7月29日のNHK会長定例会見では、夏の甲子園のネット配信について、井上樹彦会長が従来の事情を説明した。
「前回大会までは、権利の関係で、同時・見逃し配信ができませんでした」
この説明から分かるのは、従来の未配信が単なる技術的な問題ではなかったということだ。
テレビ中継の映像をネットでも公開するには、インターネット配信に関する許諾が必要になる。高校野球の場合、主催者や大会関係者との調整が重要な意味を持っていた。
2025年10月の改正放送法施行が転換点に大きな制度上の転換点になったのが、2025年10月1日の改正放送法施行だ。
この改正によって、NHKの放送番組の同時配信、見逃し配信、番組関連情報のインターネット配信が必須業務として位置付けられた。
NHKは同日から新しいインターネットサービスNHK ONEを開始。テレビ放送だけでなく、インターネットを通じて番組を提供する体制を整えた。
ただし、法律上の必須業務化によって、すべての映像が無条件に配信できるようになったわけではない。著作権者などの許諾や、配信に関する調整は引き続き必要になる。
春は毎日新聞社、夏は朝日新聞社などとの協力が実現を後押し2026年の春と夏では、大会の主催者が異なる。
センバツは毎日新聞社と日本高等学校野球連盟が主催する大会で、夏の全国高校野球選手権大会は朝日新聞社と日本高等学校野球連盟が主催する。
NHKの井上会長は、春のセンバツについて毎日新聞社や高野連など関係者の協力を得たことを説明。夏の大会についても、朝日新聞社と日本高等学校野球連盟の理解を得たことを明らかにした。
つまり、2026年の配信実現は、NHK ONEという新しいサービスができただけでなく、放送法改正による制度変更と大会主催者側との権利調整が重なった結果だった。
高校野球のネット配信を考えるうえでは、技術的に配信できるかどうかと、権利上配信できるかどうかを分けて理解することが重要だ。
【プロの結論】高校野球はどの視聴方法がおすすめ?目的別の選び方
2026年の配信環境を踏まえると、高校野球を見る方法は一つに限定する必要がなくなった。どのような環境で、何を重視して観戦するかによって最適なサービスは異なる。
NHKの実況・解説で試合を楽しみたい人NHKの放送を中心に楽しみたいなら、NHK ONEがおすすめだ。
テレビ中継と連動した映像をスマートフォンやパソコンでも確認できるため、外出中でも試合の進行を追いやすい。試合終了後に見直せる点も大きな利点だ。
無料で全試合をライブ視聴したい人夏の甲子園ならバーチャル高校野球、春のセンバツならセンバツLIVE!が有力な選択肢になる。
2026年は夏の全48試合、春の全31試合がそれぞれ無料ライブ配信された。NHK ONEの受信契約条件とは異なり、無料ライブ配信を中心に利用できる点が魅力だ。
球場の雰囲気や応援席まで見たい人選手のプレーだけでなく、アルプススタンドの応援や球場全体の雰囲気も楽しみたいなら、バーチャル高校野球のマルチアングル配信が向いている。
NHKの中継とは違う角度から大会を楽しめるため、特定の学校を応援している人や、球場全体の様子を見たい人には魅力的な選択肢だ。
移動中や仕事中に試合を追いたい人映像を見る必要がないなら、NHKラジオ第1とらじるらじるが便利だ。
音声中心のため、映像配信に比べて通信環境や画面操作を気にせず利用しやすい。実況を聞きながら別の作業を進められるのも利点だ。
NHK ONEを利用する際の料金上の注意点最後に見落としやすいのが受信契約の条件である。
NHK ONEのアプリ自体は無料でダウンロードできるが、番組の同時配信・見逃し配信などを利用する場合はNHKの受信契約が必要になる。
すでに世帯でNHKの受信契約を結んでいる場合、ネット配信を利用するための追加契約や追加負担は必要ない。一方、受信契約のない世帯がNHKの配信サービスを利用する場合は、新たな受信契約が必要になるとNHKは案内している。
したがって、「アプリが無料だから受信契約も不要」という理解は正しくない。NHK ONEと、無料ライブ配信を提供するバーチャル高校野球やセンバツLIVE!は、料金と利用条件を分けて考えるべきだ。
【高校野球中継のNHK】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の高校野球はNHK ONEで全試合見られましたか?
A1:はい。2026年の第98回センバツと第108回夏の甲子園では、NHKが決勝までの全試合をNHK ONEで同時・見逃し配信しました。
Q2:NHKプラスで高校野球中継が見られないのはなぜですか?
A2:従来は大会映像のネット配信に関する権利調整が課題となっていました。2026年は春・夏ともにNHK ONEで配信が実現しています。また、2026年10月1日からアプリ名称もNHKプラスからNHK ONEに変更されました。
Q3:NHK ONEの高校野球の見逃し配信はいつまで見られますか?
A3:基本的には放送後7日間です。夏の甲子園についても、NHK会長が試合終了から1週間後まで視聴できる予定と説明しています。公開終了後は視聴できなくなるため、早めの確認がおすすめです。
Q4:NHK ONEは完全無料で利用できますか?
A4:アプリのダウンロード自体は無料ですが、番組配信サービスの利用にはNHKの受信契約が必要です。すでに契約している世帯なら追加負担はありません。
Q5:NHKラジオでも高校野球中継を聴けますか?
A5:はい。NHKラジオ第1で中継が行われ、らじるらじるを利用すればスマートフォンやパソコンからも聴取できます。聴き逃し配信については対象番組と公開期間を確認してください。
2026年の高校野球中継は、NHK ONEの導入によって大きく変わった。春のセンバツと夏の甲子園の両方で、決勝までの全試合が同時・見逃し配信され、従来のテレビ中心の視聴環境に新しい選択肢が加わった。
また、2026年10月1日にはNHKプラスのアプリ名称もNHK ONEに統一された。旧NHKプラスで高校野球が見られなかったという過去の情報だけを頼りにすると、現在の配信状況を正しく把握できない。
視聴方法を選ぶ際の要点は、NHKの実況・解説を重視するならNHK ONE、無料ライブ配信や複数アングルを楽しむならバーチャル高校野球、春の大会ならセンバツLIVE!、音声だけで追うならNHKラジオ第1という使い分けだ。
高校野球の中継は、試合の生放送だけでなく、見逃し配信や関連動画を含めた楽しみ方へと広がっている。2027年以降の大会でも同じ配信条件が続くとは限らないため、次回大会ではNHKと各大会主催者の公式発表を確認し、最新の放送・配信予定に合わせて視聴方法を選びたい。
主な確認資料
- NHK「センバツ高校野球大会 NHK ONEで同時・見逃し配信」2026年3月18日。
- NHK「夏の甲子園 全国高校野球選手権大会をNHK ONEで同時・見逃し配信」2026年7月29日。
- NHK「NHKプラスのアプリ名称をNHK ONEに変更」2026年10月1日。
- NHK受信料の窓口「NHK ONE利用での受信契約の確認」。
- 日本高等学校野球連盟「2026年選抜大会・選手権大会日程」。
- 朝日新聞社・KDDIなど「バーチャル高校野球2026配信発表」、毎日新聞社など「センバツLIVE!配信発表」。
- NHK井上樹彦会長の2026年7月定例会見。