2026年11月現在、ドラえもん映画の国内興行収入で、通常の劇場版シリーズ最高記録を持つのは、2018年公開の『映画ドラえもん のび太の宝島』です。興行収入は53.7億円。続く2019年の『のび太の月面探査記』が50.2億円、2025年の『のび太の絵世界物語』が46.1億円を記録しています。一方、3DCG映画『STAND BY ME ドラえもん』は83.8億円で、ドラえもん映画全体では別格の実績を残しました。
2026年の最新作『新・のび太の海底鬼岩城』も、公開52日間で観客動員318万人、興行収入40億円を突破しています。ただし、公開中の速報値と最終興行収入は区別する必要があります。また、1999年以前の作品には現在とは異なる「配給収入」という集計基準が使われていました。歴代ランキングを正しく理解するには、この違いも押さえておきたいところです。
情報基準日:2026年11月2日
【2026年最新】ドラえもん映画の興行収入ランキングと最高記録

ドラえもん映画の興行成績を比較するとき、まず区別したいのが通常の劇場版アニメシリーズと、3DCG作品です。
1980年の第1作『のび太の恐竜』から続く通常シリーズでは、2018年公開の『のび太の宝島』が53.7億円でトップです。
一方、3DCGで制作された『STAND BY ME ドラえもん』は83.8億円。こちらを含めると歴代最高記録が変わります。
2026年時点の通常シリーズ上位作品以下は、国内興行収入を基準としたランキングです。2026年公開作品は最終値が確定していないため、完結した作品のランキングとは分けています。
1位:53.7億円
2018年公開・通常シリーズ最高記録
2位:50.2億円
2019年公開
3位:46.1億円
2025年公開・シリーズ45周年記念作品
4位:44.3億円
2017年公開
5位:43.4億円
2023年公開
6位:43.1億円
2024年公開
7位:41.2億円
2016年公開
8位:39.8億円
2013年公開
9位:39.3億円
2015年公開
10位:36.2億円
2012年公開
出典:日本映画製作者連盟、東宝資料、興行関連資料を基に整理。通常の劇場版アニメシリーズを対象とし、3DCG作品と2026年の集計中作品は別扱い。
2026年最新作『新・のび太の海底鬼岩城』の興行成績318万人
観客動員数・公開52日間時点
2026年2月27日公開
2026年2月27日に公開された『新・のび太の海底鬼岩城』は、1983年公開の『のび太の海底鬼岩城』をリメイクした作品です。
MANTANWEBの2026年3月9日付報道によると、公開10日間で興行収入14億円、観客動員数111万人を突破しました。
加えて、ORICON NEWSが4月20日に報じた公開52日間の実績では、観客動員318万人、興行収入40億円を突破。週末観客動員ランキングでも6週連続1位を記録しました。
作品の制作陣には、監督の矢嶋哲生、脚本の村山功が参加。声優では千葉翔也が海底人の兵士エル、広橋涼が水中バギーを演じています。
なお、2026年11月2日時点で確認できる具体的な報道上の節目は、公開52日間での40億円突破です。これを最終興行収入40億円と断定することはできません。
日本映画製作者連盟は例年1月に前年の映画産業統計を公表しています。2026年作品の年間確定データは、2027年1月の発表が次の確認機会になります。
【歴代最高記録】STAND BY ME ドラえもんが83.8億円を達成した理由
83.8億円
2014年公開・3DCG作品
通常の劇場版シリーズのトップが53.7億円であるのに対し、『STAND BY ME ドラえもん』は83.8億円を記録しました。
この数字は東宝の2015年4月の経営資料にも掲載されています。2014年の国内映画興行収入ランキングでは3位に入る大ヒットでした。
通常シリーズとの違いは何か最大の違いは、映像表現と作品のコンセプトです。
通常シリーズは、ドラえもんとのび太たちが毎年新しい舞台で冒険を繰り広げる長編アニメーションです。
一方、『STAND BY ME ドラえもん』は3DCGを採用し、ドラえもんとのび太の関係や、出会いと別れを軸にした物語を描きました。
従来の子ども向け冒険映画という枠にとどまらず、大人の観客にも訴求する作品として展開された点が特徴です。
| 比較項目 | 通常シリーズ | STAND BY ME |
|---|---|---|
| 映像表現 | 2Dアニメーション | 3DCG |
| 作品の方向性 | 毎年異なる冒険 | ドラえもんとのび太の関係を中心に構成 |
| 興行収入最高記録 | 53.7億円 | 83.8億円 |
| 公開年 | 2018年作品が最高 | 2014年 |
| 集計上の位置づけ | 通常劇場版シリーズ | 3DCG作品として別枠で比較 |
興行収入という金額の指標自体は同じなので、国内興収の金額として比較することは可能です。
ただし、作品の制作方式や興行上の位置づけが異なります。
そのため、通常シリーズの歴代ランキングを作る場合には『STAND BY ME ドラえもん』を分けて掲載する方が、読者にとって分かりやすいでしょう。
押さえておきたいのは、83.8億円がドラえもん映画全体の最高記録であり、53.7億円が通常シリーズの最高記録という2つの答えが存在することです。
【作品別に分析】ドラえもん映画の興行収入推移とヒットの転換点
ドラえもん映画の興行収入は、2010年代後半に大きく伸びました。
特に2017年から2019年にかけての成績は、シリーズの歴史を考えるうえで重要です。
2017〜2019年にシリーズの興行収入が急伸2017年の『のび太の南極カチコチ大冒険』は44.3億円を記録しました。
翌2018年の『のび太の宝島』は53.7億円に到達し、通常シリーズの最高記録を更新。2019年の『のび太の月面探査記』も50.2億円と、2年連続で50億円を超えています。
この時期の特徴は、毎年の作品が単なる子ども向け映画としてだけでなく、幅広い世代が楽しめる長編アニメーションとして展開されたことです。
例えば『のび太の月面探査記』では、小説家の辻村深月が脚本を担当。月面という未知の世界を舞台に、友情や冒険を描いています。
『のび太の宝島』も、宝探しという分かりやすい冒険の題材を中心に、親子で楽しめるストーリーを展開しました。
2020〜2022年の落ち込みと、その後の回復2020年公開の『のび太の新恐竜』は33.5億円、2022年公開の『のび太の宇宙小戦争 2021』は26.9億円でした。
この時期は新型コロナウイルス感染症の影響を受けた映画市場の変化と重なります。2020年作品は公開時期も当初の予定から変更されました。
その後は、
- 2023年『のび太と空の理想郷』:43.4億円
- 2024年『のび太の地球交響楽』:43.1億円
- 2025年『のび太の絵世界物語』:46.1億円
と回復しています。
2023年から2025年までの3作品はいずれも43億円以上で、興行収入が安定していることが分かります。
2025年の『絵世界物語』はどれほど評価された?
『のび太の絵世界物語』46.1億円
2025年公開・45周年記念作品
日本映画製作者連盟の2025年邦画興収ランキング8位
本作は、絵の中の世界に入り込むひみつ道具「はいりこみライト」をきっかけに、ドラえもんたちがアートリア公国を冒険する物語です。
原作は藤子・F・不二雄、監督は寺本幸代、脚本は伊藤公志。主題歌と挿入歌はあいみょんが担当しました。作品自体もシリーズ45周年の記念作として制作されています。
日本映画製作者連盟の2026年1月発表資料では、同作の興行収入は46.1億円。2025年の邦画ランキングで8位に位置しています。
注目したいのは、シリーズ最高記録には届かなかったものの、50億円に迫る成績を残した点です。
単年の大ヒットだけでなく、2023年以降に40億円台を継続していることも、ドラえもんというブランドの興行的な強さを示しています。
【数字の見方】興行収入と配給収入の違い・観客動員数の関係
ドラえもん映画の歴代ランキングを調べる際、意外と見落とされやすいのが「興行収入」と「配給収入」の違いです。
この2つは同じ映画の売上を表す言葉ではありません。
興行収入とは?興行収入とは、映画館でチケットが販売されたことによって得られる入場料収入の総額です。
基本的な計算方法は次のとおりです。
\[
\text{興行収入}=\text{チケット料金}\times\text{有料入場者数}
\]
例えば、平均1,500円のチケットが100万人分販売された場合、興行収入は15億円になります。
実際には年齢別料金や各種割引などがあるため、観客動員数だけで正確な興行収入を計算することはできません。
配給収入とは?配給収入は、映画館側が興行収入から一定の取り分を差し引き、配給会社に支払う映画料の総額を指します。
つまり、映画館で販売されたチケットの総額である興行収入とは、集計する段階が違います。
ITmedia ビジネスオンラインの2025年6月の記事でも、この収益構造が解説されています。
2000年を境にランキングの基準が変わった日本映画製作者連盟の統計では、1999年までは配給収入、2000年以降は興行収入が採用されています。
この変更は、歴代作品を比較するときに非常に重要です。
具体例を挙げると、次のようになります。
- 1999年『のび太の宇宙漂流記』:配給収入20億円
- 2000年『のび太の太陽王伝説』:興行収入30.5億円
この2つの金額は、そもそも集計対象が異なります。
したがって、1999年以前の作品を現在の興行収入ランキングにそのまま並べるのは適切ではありません。
昔の作品が現在の作品より人気がなかった、あるいは興行的に劣っていたと、数字だけで判断することもできないのです。
観客動員数と興行収入は必ずしも比例しない観客動員数が多ければ、一般的には興行収入も高くなります。
しかし、鑑賞料金は大人と子どもで異なり、割引サービスや特別上映などによっても変わります。
そのため、観客動員数が多い作品が必ずしも興行収入ランキングでも上位になるとは限りません。
2026年の『新・のび太の海底鬼岩城』が公開52日間で318万人を動員し、40億円を突破したという数字は、動員数と興収をセットで見る重要性を示しています。
【人気作品と評判】興行収入が高いドラえもん映画は面白いのか?
興行収入ランキングは、作品の人気を測る参考指標です。
ただし、売上が高い作品と、ファンから最も高く評価される作品は必ずしも一致しません。
2026年10月22日更新のFilmarks評価を集計したランキング記事では、『のび太の絵世界物語』が4.0点、『のび太と空の理想郷』が3.8点、『のび太の宝島』が3.6点、『STAND BY ME ドラえもん』が3.5点と紹介されています。評価はレビューの追加によって変動します。
興行収入上位作品の見どころ
のび太の宝島
宝探しという王道の冒険を楽しみたい人におすすめ。家族で見やすいストーリー展開が魅力です。
のび太の月面探査記
月面という未知の世界を舞台にしたSF冒険が特徴。辻村深月による脚本にも注目です。
のび太と空の理想郷
理想郷というテーマを通して、自分らしさや友情について考えさせられる作品です。
のび太の絵世界物語
絵画の世界を舞台にした独創的な冒険。映像や世界観を楽しみたい人に向いています。
STAND BY ME ドラえもん
ドラえもんとのび太の関係を中心に描く作品。従来の冒険映画とは異なる感動を味わえます。
映画を選ぶときには、次の3つを分けて考えると失敗しにくくなります。
- 興行収入を重視する人: 多くの観客に支持された作品を見たい場合に参考になります。
- レビュー評価を重視する人: Filmarksなどの感想や評価点を確認し、ストーリーや演出への評価を調べるとよいでしょう。
- 親子で楽しみたい人: 興行収入だけでなく、冒険の内容、テーマ、上映時間、子どもの年齢に合うかを基準に選ぶのがおすすめです。
興行収入は作品の商業的な成功を示すものであり、物語の完成度や個人の満足度を直接表すものではありません。
【プロの結論】ドラえもん映画の本当の強さは興行収入の安定性にあるドラえもん映画の興行成績を長期的に見ると、2018年の53.7億円という記録だけが重要なのではありません。
2023年から2025年にかけて、43.4億円、43.1億円、46.1億円と安定した成績を残していることも見逃せません。
これは、長年にわたって親しまれてきたキャラクターの認知度に加え、毎年新しい物語を届けるシリーズの継続性が、幅広い世代の映画館への来場につながっていると考えられます。
また、3DCG作品の83.8億円という記録は、ドラえもんというキャラクターが従来のファン層を超えて訴求できることを示しています。
ドラえもん映画の実績を評価するなら、単独の最高記録だけでなく、通常シリーズの継続的な集客力と、作品ごとの挑戦を併せて見ることが大切です。
【よくある質問】ドラえもん映画の興行収入に関するFAQ
Q1:ドラえもん映画で歴代最高の興行収入を記録した作品は?
『STAND BY ME ドラえもん』です。2014年公開で83.8億円を記録しました。ただし、通常の劇場版アニメシリーズに限定すると、2018年公開の『のび太の宝島』が53.7億円で歴代1位です。
Q2:2025年公開の『のび太の絵世界物語』の興行収入はいくら?
46.1億円です。日本映画製作者連盟の2026年1月発表資料に掲載されており、2025年の邦画興行収入ランキングでは8位でした。
Q3:2026年公開の『新・のび太の海底鬼岩城』の興行収入はいくら?
2026年4月20日の報道では、公開52日間で40億円を突破し、観客動員数は318万人でした。40億円は突破時点の数字であり、最終興行収入とは区別する必要があります。
Q4:興行収入と配給収入は何が違う?
興行収入は映画館で販売されたチケットの売上総額です。配給収入は映画館から配給会社に支払われる映画料の総額です。日本映画製作者連盟は2000年から興行収入方式を採用しています。
Q5:ドラえもん映画の興行収入は観客動員数と同じ意味?
違います。興行収入は金額、観客動員数は映画を鑑賞した有料入場者数です。チケット料金が異なるため、同じ動員数でも興行収入は変わります。
2026年11月現在のドラえもん映画の興行収入を整理すると、次のようになります。
- ドラえもん映画全体の最高記録は『STAND BY ME ドラえもん』の83.8億円。
- 通常シリーズの最高記録は『のび太の宝島』の53.7億円。
- 2位は『のび太の月面探査記』の50.2億円。
- 2025年公開の『のび太の絵世界物語』は46.1億円。
- 2026年公開の『新・のび太の海底鬼岩城』は公開52日間で40億円を突破。
- 1999年以前の配給収入と2000年以降の興行収入は単純比較できない。
ドラえもん映画は、1980年の第1作から現在まで長く続く日本を代表するアニメ映画シリーズです。
2018年の最高記録、2019年の50億円突破、2025年の46.1億円、そして2026年の『新・のび太の海底鬼岩城』の40億円突破と、時代ごとに異なる作品が観客を集めてきました。
今後の注目点は、2026年作品の最終興行収入と、2027年1月に公表される2026年の映画統計です。
歴代最高記録だけでなく、観客動員数、作品への評価、集計基準の違いを合わせて確認することで、ドラえもん映画が長く支持されてきた理由も見えてきます。