MAPPAの配信作品には、Netflix向けに制作されたタイトルと、テレビ放送を行いながら動画配信サービスでも視聴できる作品がある。この2つは混同しやすいが、制作形態と配信方法は別のものだ。
Netflix向け・配信主体の作品- 『Yasuke -ヤスケ-』(2021年)
- 『賭ケグルイ双』(2022年)
- 『ドロヘドロ』Season2(2026年)
『Yasuke -ヤスケ-』は2021年のNetflix配信作品。『賭ケグルイ双』は2022年にNetflixで配信されたスピンオフ作品である。
『ドロヘドロ』Season2は、2026年4月1日から毎週水曜日23時に世界ほぼ同時配信を開始した。MAPPA公式サイトでも2026年のSTREAMING作品として掲載されており、海外市場を意識した配信展開の代表例となっている。
また、『らんま1/2』第3期は日本テレビ系での放送直後にNetflixで独占配信される形式だ。これはNetflix向けの独占配信を含むテレビシリーズであり、最初から配信専用として分類される作品とは区別しておきたい。
テレビアニメと配信作品の違い| 区分 | 主な作品 | 特徴 |
|---|---|---|
| テレビアニメ | 呪術廻戦、地獄楽 | 放送局でのテレビ放送が中心 |
| Netflix配信作品 | Yasuke、賭ケグルイ双 | Netflixを主要な配信先とする |
| 世界同時配信 | ドロヘドロ Season2 | 海外を含む同時期の配信展開 |
| テレビ放送+独占配信 | らんま1/2 第3期 | テレビ放送後にNetflixで配信 |
ここで注意したいのは、テレビアニメだから配信で見られないという意味ではないこと。『呪術廻戦』や『地獄楽』も複数の動画配信サービスで提供されている。作品の制作区分と視聴できるサービスは、別々に確認する必要がある。
MAPPA代表作・人気ランキング|評価される作品の特徴を比較

MAPPA公式サイトは制作実績を掲載しているものの、作品の人気順位を公式ランキングとして発表しているわけではない。そこで、ここでは受賞実績、シリーズ展開、作品の認知度、ジャンルの多様性を基準に代表作を紹介する。
1. 『呪術廻戦』:MAPPAを代表する大型シリーズ
2020年~2026年
テレビシリーズ、劇場版、続編と複数の形式で展開するMAPPAの中心的な作品。バトル演出とキャラクター描写の両面で注目されている。
第1期は2020年に放送開始。2021年には『劇場版 呪術廻戦 0』が公開され、2023年には第2期、2026年には第3期「死滅回游 前編」へと続いた。
2024年のクランチロール・アニメアワードではアニメ・オブ・ザ・イヤーを受賞。長期的なシリーズ展開と評価の両方を備えた作品だ。
2. 『チェンソーマン』:劇場版への発展を実現2022年・2025年
テレビシリーズから劇場版へと展開した作品。独特の映像演出とアクションが特徴。
2022年のテレビシリーズに続き、2025年9月19日には『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』が公開された。
MAPPAの作品ビジネスを考えるうえでも重要なタイトルだ。政府提出資料では、同作をMAPPAが100%出資するビジネスの展開事例として紹介。商品化、イベント、海外展開などを含め、IPを軸にした事業を主導する取り組みが説明されている。
また、2024年のクランチロール・アニメアワードでは最優秀新シリーズ賞を受賞している。
3. 『進撃の巨人 The Final Season』:大型シリーズの完結を担当2020~2024年
長年続く人気シリーズの最終章を担当。テレビシリーズの完結から劇場版まで制作実績が続く。
MAPPAは2020年のThe Final Seasonから制作を担当し、2022年のPart 2、2023年の完結編を経て、2024年の劇場版『THE LAST ATTACK』にも携わった。
海外での評価も高く、政府提出資料にはGlobal TV Demand Awards 2021の世界で最も需要の高いテレビシリーズとしての受賞実績が記載されている。
4. 『ドロヘドロ』:独創的な世界観と映像表現2020年・2026年
混沌とした世界観、独特のキャラクター造形、ダークなユーモアが魅力。
2020年の第1期から2026年のSeason2へと展開。続編では世界ほぼ同時配信という方式を採用し、国内だけでなく海外の視聴者にも作品を届けている。
5. 『BANANA FISH』:人間ドラマを重視した代表作2018年
吉田秋生の漫画を原作とした作品。ニューヨークを舞台に、登場人物の葛藤や人間関係を描く。
MAPPAの代表作というとアクション作品が取り上げられやすいが、『BANANA FISH』は人物描写やストーリー性を楽しみたい視聴者におすすめできる。
6. 『ゾンビランドサガ』:オリジナルアニメの成功例2018年・2021年・2025年
ゾンビとアイドルを組み合わせたオリジナル作品。テレビシリーズ2期と劇場版へ発展した。
2018年の第1期、2021年の『ゾンビランドサガ リベンジ』を経て、2025年には劇場版『ゆめぎんがパラダイス』が公開された。MAPPAのオリジナル企画が長期的なシリーズに育った好例だ。
代表作から見えるMAPPAの制作力これらの作品には、共通点と違いの両方がある。『呪術廻戦』『チェンソーマン』『進撃の巨人』はアクションと大規模な映像演出が目立つ一方、『BANANA FISH』は人間関係、『ゾンビランドサガ』は音楽とコメディー、『ドロヘドロ』は独創的な世界観が中心となっている。
MAPPAの公式会社情報によると、制作局では約10ラインの制作チームがプロジェクトごとに予算やスケジュールを組み、各工程を管理している。また、CGI局は160名を超える社員を抱え、3DCG、美術、色彩、撮影、編集などのデジタル領域を担う。
こうした制作組織の広がりは、多ジャンルの作品を継続的に手がける背景の一つだ。作品ごとに必要な表現は異なるため、単純に「MAPPA作品だから同じ映像になる」と考えるのではなく、監督やスタッフ、企画の方向性も含めて楽しむのがよい。
【プロの結論】MAPPAのアニメはどれから見るべき?ジャンル別の選び方
MAPPAの作品を初めて見るなら、知名度だけで選ぶより、自分が好むジャンルや物語のタイプから選ぶと失敗しにくい。
- 迫力あるアクションを楽しみたい人:『呪術廻戦』『チェンソーマン』『進撃の巨人 The Final Season』
- ダークな世界観が好きな人:『ドロヘドロ』『地獄楽』『どろろ』
- 人物描写や人間ドラマを重視する人:『BANANA FISH』『ヴィンランド・サガ SEASON 2』『残響のテロル』
- 音楽・青春・スポーツが好きな人:『ユーリ!!! on ICE』『坂道のアポロン』『DAYS』『忘却バッテリー』
- コメディーや個性的なオリジナル作品を楽しみたい人:『ゾンビランドサガ』『てーきゅう』『ぶっちぎり?!』
特に初めてMAPPA作品に触れる人には、『呪術廻戦』を入口としておすすめしたい。テレビシリーズ、劇場版、続編という幅広い制作実績を一つのシリーズで確認できるからだ。
一方、アクション中心の作品が苦手な人には『BANANA FISH』や『坂道のアポロン』が向いている。MAPPAをアクション専門の制作会社と捉えると、こうした作品の魅力を見落としてしまう。
作品を選ぶ際にもう一つ意識したいのが、劇場版とテレビシリーズの違いだ。『チェンソーマン レゼ篇』のようにテレビシリーズの続きに当たる映画もあれば、『THE LAST ATTACK』のようにテレビシリーズの完結編を劇場向けに再構成した作品もある。公開順と物語の時系列を確認してから視聴すると、より理解しやすい。
また、公式WORKSにはアニメ以外のCMやゲーム関連映像も含まれる。2026年1月に公開された「MAPPA WORKS 2025」は15タイトルを紹介したが、その中にはアニメシリーズや映画だけでなく、CM、ゲーム関連タイトルなども含まれていた。制作実績の総数とテレビアニメの本数を同じものとして扱わないことも、正確な比較のポイントだ。
MAPPAのアニメ一覧に関するよくある質問(FAQ)
Q1:MAPPAで一番有名なアニメは何ですか?
A1:代表作として特に知名度が高いのは『呪術廻戦』『チェンソーマン』『進撃の巨人 The Final Season』です。『BANANA FISH』『ユーリ!!! on ICE』『ゾンビランドサガ』なども重要な制作実績です。なお、MAPPA公式の人気順位は公表されていません。
Q2:2026年最新のMAPPA制作アニメは何ですか?
A2:2026年の公式WORKS掲載作品は『呪術廻戦』第3期「死滅回游 前編」、『地獄楽』第二期、『ドロヘドロ』Season2、『らんま1/2』第3期です。テレビシリーズと配信作品の両方が含まれています。
Q3:MAPPA制作の劇場版アニメには何がありますか?
A3:代表的な作品は『劇場版 呪術廻戦 0』『アリスとテレスのまぼろし工場』『劇場版「進撃の巨人」完結編 THE LAST ATTACK』『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』『劇場版 ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』などです。2016年の『この世界の片隅に』や2025年の『ベルサイユのばら』もMAPPAの映画制作実績に含まれます。
MAPPAは2011年の設立以来、テレビアニメ、劇場版、配信作品、オリジナル企画など、多彩な映像作品を制作してきた。2012年の『坂道のアポロン』『てーきゅう』から始まり、『ユーリ!!! on ICE』『BANANA FISH』『ゾンビランドサガ』などを経て、『呪術廻戦』『進撃の巨人 The Final Season』『チェンソーマン』といった世界的な知名度を持つ作品へと制作実績を広げている。
2026年は『呪術廻戦』第3期、『地獄楽』第二期、『ドロヘドロ』Season2、『らんま1/2』第3期が注目作となった。テレビ放送に加えて、世界同時配信やNetflix独占配信など、視聴者に作品を届ける方法も多様化している。
加えて、MAPPA公式WORKSには2027年の作品として『BEAT&MOTION』『恋せよまやかし天使ども』『忘却バッテリー』が掲載されており、『チェンソーマン 刺客篇』もCOMING SOONとして紹介されている。2026年以降も続編と新規企画の両面で制作が続く見通しだ。
MAPPA作品を楽しむなら、単に人気タイトルだけを見るのではなく、初期の青春作品からオリジナルアニメ、劇場版、配信作品まで視野を広げてみてほしい。年代順にたどることで、作品ごとの表現の違いと、アニメーションスタジオとしてのMAPPAの成長をより深く理解できる。